2022年3月30日 | カテゴリー:Column the Reflection 後藤秀樹,ライターコラム
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◎画像1 Genesis
ジェネシスは日本での一般的な認知は5大プログレ・バンドの中で一番遅かったのではないだろうか。アルバム自体、日本フォノグラムから英国では70年にリリースの②『侵入(Trespass)』が71年9月に発売されていた(SFX-7383)ものの、当時は注目されるどころかほとんど知られることはなかった。彼らはCharismaレーベルに在籍していたが、日本ではPhilipsからの発売。(因みに同時に発売されていたものは、イアン・マシューズの『愛の祈り』、ニアヴァーナの『涅槃』、ウォーホースの『ファースト』といったVertigo勢。)
◎画像2 Trespass
その国内盤の帯には「ブリティッシュ・アンダーグラウンド・ロックの雄、ジェネシス登場」と記されCharismaのスクロールがPhilipsマークと並んでつけられていた。当時の音楽雑誌の記事には広告にもジャケットさえ載せられていなかった。それだけに、レコード店で偶然見つけて手にした者だけが、いち早くその魅力に気づいたことになる。当然、その時期には私にはまだその名も知らず、縁遠いジェネシスだった。
それでもジェネシスという名前は比較的早くから耳にしていたのだが、興味がふくらんだきっかけは74年の音楽雑誌の輸入盤店の広告だった。魅力的なカリスマ・レーベルからの2~5枚目までのジャケットがその広告に添えられていて、とても気になり聞いてみたくなった。私は高校生になっていた。地元のレコード店に行ってみると黄色い帯のついた国内盤として1枚のみ73年に出されていた③『フォックストロット(Foxtrot)』(RJ-5069)があった。その頃には馴染みのレコード店の様子も変化していて、以前のように試聴ブースがなくなり店頭で聞くことが出来なくなっていた。
そのジャケットは、裏が解説というよくあるパターンだったが、表のデザインにもどこか違和感を覚えた。ただその時点では具体的に何が違っているのかもよく分からなかった。
◎画像3 Foxtrot (国内盤黄帯)
米国のディーラーに取引代行をするとレコードが安く手に入るという当時のMLの広告に惹かれ試しにと思ってリストを送ってもらった。その中に米盤の②『侵入(Trespass)』があったので迷わず選んだのだが、1枚だけでは送料が高くなるので、リストに載っていた『Quatermass』、『Lighthouse/One Fine Morning』もあわせて注文した。(すべて米盤だったが、その後の私の音楽生活を決定づける選択になっていたことは今考えても感慨深い。)
その74年にジェネシスの新譜の⑤『月影の騎士(Selling Enland By The Pound)』(RJ-5116)の発売を契機に、日本フォノグラムの《Rock Impact ‘74》というシリーズの一部として発売された。②『侵入(Trespass)』(RJ-6020)、③『怪奇骨董音楽箱(Nursery Cryme)』(RJ-5143)、⑤『ジェネシス・ライヴ』(RJ-5132)と2枚目以降の3作品。当時日本フォノグラムは、ブラック・サバス、ナザレス、ステイタス・クオといった大物バンドを抱えていたこともあり、国内発売の広告もそちらが中心で、ジェネシスの方はまず紹介されることがなかった。さらには、すべてシングル・ジャケット仕様になっていて裏面が解説(もしくは帯裏が解説!)だった。
◎画像4 Rock Impact帯の4枚
73年の10月から74年にかけてのオイル・ショックが恒常的な紙不足を呼び、物価の上昇に拍車をかけていた。トイレット・ペーパーやティッシュもすぐ売り切れとなって手に入らなくなり、奪い合う様子がニュースになって流れた。また、本の印刷用紙が無くなったことで、普段の紙が確保できないために質の悪い紙を使った出版物が出ていた。その頃のベストセラーに『ノストラダムスの大予言』があった。読みたかったのに店頭から消えていた。予約を頼んだのだが、時間がかかって届いた本は粗い紙で普通の本より重さもずいぶん軽かった。とりあえず読むことはできたが、本棚に入れてしばらくして取り出してみると変色していたほどだ。
そんな様子だから、レコード各社にしてもシングル、LPともに紙の使用を極力抑えるとともに値上げに踏み切ることになった時期でもあった。
しかし、その頃は輸入盤の入手が比較的安価で容易になり、国内盤の利点は解説と歌詞カードくらいになっていた。ジャケットの印刷の様子も見比べると、当然輸入盤(できれば原盤)の方に軍配が上がる。地方都市に住んでいる私でも輸入盤も選択肢のひとつにと思うようになり始めた時期でもあった。ただ、未知のアーティストの作品であれば何らかの情報が欲しくなる。それだけに国内盤の需要もあったはずではある。残念ながらジェネシスに関しては情報が少ないことで後れを取ったのは間違いない。
後にプログレ5大バンドとよばれるようになったジェネシスが、悲しいことに日本では他のバンドよりも認知度が遅くなったのはそうした事情によるものだと私は信じて疑わない。
★音源資料A Genesis / Watchers Of The Skies (Live Shepperton Studios)
そんなある日、いつもの地元のNHK-FMで何と「ウォッチャーズ・オブ・ザ・スカイズ」がオン・エアされた。私がはじめて聞くジェネシスだった。それは④『ジェネシス・ライヴ』からのものだったが、イントロの圧倒的なメロトロンと、それが流れた瞬間の観客の歓声の大きさにまず驚いた。基本的にオルガンのロングトーンを中心にした演奏の中で、メロディーを活かしながら繊細なリズムを刻むベース・ラインも際立っていたし、個性的なヴォーカルもよかった。そして、再びメロトロンの調べで締めくくっていたことの見事さ。その後の観客の反応にも改めて驚かされた。メンバーが誰かも知らぬままにジェネシスへの興味が一気にふくらんだ瞬間だった。そして、同じライヴ盤からもう1曲「ナイフ」が続いた。これがまた素晴らしく、完全にノック・アウト状態だった。それからしばらくは録音したテープを聴く毎日だった。
現在のようにネット環境があるわけではないので、ジェネシスというグループについての詳細は全く伝わってくることがなく分からないままだった。
それから1ヶ月ほど経って、注文してあった②『侵入』(英国1970年10月発売)の米盤が我が家に届いた。まず、Impulse盤だったことに驚いた。「Impulseってジャズのレーベルだよな・・・何か古くさいデザインのジャケットだな」なんて思いながら、それでも二つ折りのジャケットを愛おしく眺めたものだった。アルバムが届いてはじめてメンバーの名前も分かったことになる。
◎画像5 Trespass
まず印象的だったのは一見地味に見えるそのジャケット。布のような地に水色が基調となった全体像に窓があって、王と王妃が窓から遠くを眺めている。その様子を窺っているようなエンジェルが描かれている。独特の雰囲気を持ったデザインだが、よく見ると裏までつながる亀裂とナイフが強烈だった。
内ジャケットの左には歌詞、右にはまた風景画。よく見ると遠くに見える白い山、手前に見える木の一本にはやはりナイフが刺さっている。(英原盤では、風景画が見開きに広がっていて、歌詞カードは別につけられている。)
そのジャケットを担当したのはポール・ホワイトヘッド(Paul Whitehead)。収録された6曲のタイトルを関連づけたモチーフが散りばめられていて、イメージを広げてくれるジャケットだと感心したことをよく覚えている。
★音源資料B Genesis / The Knife (Live)
そしてアルバムの音楽は・・・ひと言でいうと大いに満足できる素晴らしい内容だった。多彩な表情を見せる曲展開。その演奏の中心は2人のアンソニーだった。一人目のフィリップスのギターともう一方のバンクスのキーボードによる英国の田園風景を想起させる演奏は叙情的でありながら、スリルも感じた。ガブリエルの独特なヴォーカルとフルート・プレイもまた印象的。圧倒的だったのはやはりラストの「ナイフ」。先に聞いた⑤『ジェネシス・ライヴ』はメンバーの交替もあった73年の演奏なのだが、どちらも名曲であり、名演だったと今聞いても思う。ジェネシスはこの時のメンバーが交代した後の作品に注目が集まるのは仕方ないが、この②『Trespass』も忘れ難い作品だ。
その後、全くの偶然で③『フォックストロット』を米盤で、そしてまだ新譜として売られていた⑥『月影の騎士』の英原盤をほぼ同時に見つけ、どちらも新品で入手した。リリース順序は入れ替わってしまうのだが、まずその2枚の印象を先に書いておきたい。
◎画像6 Foxtrot
③『フォックストロット』(英国1972年10月発売)は、国内盤ではジャケット裏面が解説だったので買うことを控えていたのだが、米盤は見開きジャケットだ。やはり、アートワークはホワイトヘッド。しかし新品はシールドされていて店頭で中を開いて見ることが出来ないが、十分に魅力的だった。しかし、国内盤で見たジャケットとは何か違う。国内盤ジャケットはもっと賑やかだった気がする。その違いは何だろう。改めて確認して、その結果唖然とした。つまり原盤の裏に当たる騎馬隊を表に持ってきて、もともと表に描かれていたキツネ顔の女性の姿を右下にコラージュしたというわけだ。その大胆な変更の事実の驚きは本当に大きかった。
同じ作品でも各国でジャケットの違いがあることは数多くあるのだが、その中でも特筆すべき変更だったと言えるだろう。(77年に本作は国内盤再発されたのだが、その時もシングル・ジャケットだった。しかし裏の解説はやめて、表裏ともにオリジナルのデザインに変更され、翌78年にようやくオリジナル通りの見開きジャケットとして再現された。)
ジャケットの秘密が分かったところで、冷静になってアルバムを聞いた。
1曲目が「ウォッチャー・オブ・ザ・スカイズ」。これも⑤『ジェネシス・ライヴ』で聞いていた曲だが、スタジオ盤そのままに演奏されていたことが分かる。続く「タイム・テーブル」は端正なピアノが印象的だが、ここで聞かれるガブリエルのヴォーカルの表現力に舌を巻いた。続く「ゲッテム・アウト・バイ・フライディ」ではより演劇的な様子が強い。彼がステージでは被り物をかぶって、寸劇的にヴォーカルをこなす様子について情報として伝わってきてはいたのだが、その一端を感じることができるナンバーだった。A面においてはメロトロンの使用も多くその点でも魅力的だった。
そしてB面はハケットのギター・ソロの「ホライゾンズ」に始まる。同じアコースティック・ギター・ソロでもイエスのスティーヴ・ハウとは違った印象を与えてくれた。ナイロン弦の音色が美しい夢見心地の名曲だ。そして23分に及ぶ大曲「サパーズ・レディ」が始まる。
★音源資料C Genesis / Supper’s Ready (Live 1972)
フロイドの「原子心母」「エコーズ」、イエスの「危機」、EL&Pの「タルカス」らと並び称されるといった長尺曲だが、当時の英国バンドの知性としたたかさの両面を感じ取ることのできる圧倒的な組曲だった。プロデューサーがデヴィッド・ヒッチコック(David Hitchcock)ということで、キャラヴァンの『9フィートのアンダーグラウンド』も思い起こさせる。
◎画像7 Selling England By The Pound + シングル『これが幸福さ』
そして、新譜の⑥『月影の騎士(Selling England By The Pound)』(英国では73年10月発表)となるのだが、ジャケットが突然シンプルになってしまったことに危惧を抱いた。そのデザインはホワイトヘッドではなかったのが残念。その一方で、歌詞カードが厚い紙だったことには驚いた。まず結論から行くと、「これはすごいアルバムだ!!!」と叫びたくなるほどに充実した内容だった。
★音源資料D Genesis / Dancing With The Moonlight Knight (Live 1973)
タイトル曲「月影の騎士(Dancing With The Moonlight Knight)」は、ガブリエルの無伴奏の独唱に始まる。ちょっと意外で「えっ?」と思うが、これがじつに効果的。よく聞くと、英国の栄光の没落についてしみじみと語るように歌っているのだ。もちろん、後半では祖国の再生のために鼓舞するような歌い方にもなるのだが、そのままでいくとガブリエルの一人舞台。しかし、曲が進むにつれ一糸乱れぬアンサンブルが展開される。すべての楽器の動きがすごい。2曲目に行く前に何度かレコード針をあげて聞き直すほどに「一目惚れならぬ、一聴惚れ」した楽曲となった。
そして、「アイ・ノウ・ホワット・アイ・ライク」。当時、日本でもシングルにもなったフレンドリーな曲だが、よく聞くとアルバム・ジャケットのイラストについての物語だった。
★音源資料E Genesis-Firth Of Fifth
続く「ファース・オブ・フィフス」で再びノック・アウト。まずはクラシックそのもののピアノ・ソロ。ガブリエルのヴォーカルもやはりすごいが、間奏からのめくるめくアンサンブル、そして続くハケットのギター・ソロ。すべてが完璧だった。ここまで聞いただけで、何かすごい体験をしたような気分にさせられた。A面ラストは、コリンズがヴォーカルを聞かせる「モア・フォール・ミー」はそれまでの余韻を醒ますかのような小品。
B面も10分を超える2つの大曲が並び彼らの充実具合がよく分かる。個人的にはその間にはさまれたハケットとバンクスが中心となったインストの「アフター・ジ・オーディール」が面白かった。そして最後の「アイル・オブ・プレンティ」で、アルバム冒頭のメロディーが歌われるところは、トータル性を意識したようで、確かにエンドレスにこのアルバムが続いていくように感じられとても興味深かった。
ここまで来ると、未だ全く聞いていない『怪奇骨董音楽箱(Nursery Crime)』と一部だけFMで聞いた『ジェネシス・ライヴ』が聞きたくなってくるのが当たり前だ。しかし、輸入盤のジャケットは雑誌の広告で見ていたものの、レコード店では国内盤が品切れで手に入らなかった。
74年のそんな時に、唐突に見つけたのが新品の①『創世記(From Genesis To Revelation)』(英国盤のStereo盤*再発?)(1969年3月発売)だった。②『侵入(Trespass)』以前のジェネシスがDeccaから69年3月に出した実質的なデヴュー・アルバムだ。日本では未だリリースされてはいなかったものの、その真っ黒なジャケットとともにその存在は比較的早くから知られていた。意外なくらい手頃な値段だったので買ってすぐに聞いた。中に1枚イラストを伴った歌詞カードが入っていた。
◎画像8 From Genesis To Revelation
印象としてはバロック・ポップと言っていいような音楽性でオーケストラを伴った曲が多く、トータル・アルバムのような作品だったこと。私は以前からティンカーベルズ・フェアリーダストの「誓いのフーガ」やビージーズが好きだっただけに、これはこれで愛すべきポップスの世界。とても気に入って楽しめたというのが当時の印象。何度も聞いた。
★音源資料F Genesis / In The Beginning
ピーター・ガブリエルの歌声は一聴してすぐにそれと分かる。バンクスとラザフォードもいて、ギターには『侵入(Trespass)』に続いていくアンソニー・フィリップス。ドラマーはジョン・シルバー。プロデュースが当時の英国ポップス界の大御所ジョナサン・キング(Johnathan King)。
日本では76年になって、キングから『ブリティッシュ・ロック秘蔵盤シリーズ』の1枚として登場し、その後も何度かジャケットを変えて再発されていて、今ではよく知られた作品と言えるだろう。
そして、ようやく残された2枚(③『怪奇骨董音楽箱』と⑤『ジェネシス・ライヴ』を聞ける機会がやってきた。それはこのコラムで何度か紹介したUさんのおかげだった。じつは、先ほど書いたNHK-FMでジェネシスを紹介していたのがそのUさんだったのだ。番組内でリスナーが参加してお気に入りの音楽を紹介するコーナーだったのだが、その数ヶ月後には私も番組スタッフから「出てみませんか」と連絡を受け、同じ番組に出てマーク&アーモンド(Mark & Almond)を取り上げて紹介した。それを契機に地元のロック・サークルから誘われて交流するようになり、その中にUさんがいたことは以前に本コラムで書いた。年齢的にも私の先輩格で、とにかく詳しく、私が聞いてみたいと思うレコードをたくさん持っていて驚いたのだが、聞いてみたいと伝えると気軽に聞かせてもらえたのは本当にありがたかった。
◎画像9 Nusery Chryme
ジェネシスについて「不思議の国のアリス」や「マザー・グース」の影響を受けているとか、ヴィクトリア時代の雰囲気を持った歌詞やバンド・ロゴ等についても話題に上るが、それは際立ってこの作品に由来するところが大きい。それだけに国内盤のシングル・ジャケットだけでは真意が伝わりきらなかったと思われる。さらには、見開きのジャケット内側に散りばめられた曲のイメージ・イラストも重要な要素を持っていたものの、国内盤では裏面にモノクロで凝縮して掲載したのもやはり残念だった。現在のCDでは原盤同様に再現されているが、この作品はLPサイズのジャケットを眺めてこそイメージが広がるものと思われる。
ただ、ひとつ国内盤の功績をあげると邦題を『怪奇骨董音楽箱』としたことかもしれない。原題の「Nursery Cryme」は、童謡(マザー・グースそのものでもある)を表わす「Nursery Rhyme」と罪「Crime」を合わせた造語だが、やはりここに描かれた物語の不気味さの理由を伝える役割を果たしていた。合わせて当時の邦題1曲目の「怪奇のオルゴール」も「The Musical Box」のままでは、その亡霊話が私たち日本人には伝わりにくい。邦題に関しては賛否両論あることはわかるが、私はここでは当時の邦題を肯定的にとらえておきたい。
74年にようやく本邦初発売となった③『怪奇骨董音楽(Nursery Cryme)』(英国発売は71年11月)。まず、メンバーが②『侵入(Trespass)』から二人が替わっていた。ギターがアンソニー・フィリップスからスティーヴ・ハケットに、ドラムスがジョン・メイヒューからフィル・コリンズになった。この2枚目以降6作目までは、馴染みの5人の顔が並ぶことになる。
少し妖しげな12弦ギターの音色から始まる1曲目「怪奇のオルゴール」。明確なメロディーと静と動の展開が物語をしっかりと伝えていて、3曲目の「ザ・リターン・オブ・ザ・ジャイアント・ホグウィード」と並んで初期ライヴの定番曲だった。ジャイアント・ホグウィードとは、ブタクサのことで日本でも見られる植物だが、要注意外来植物に指定されている。かつてはヨーロッパを中心に観葉植物として重用されたようだが、その毒素は皮膚や眼に影響を与えると言われる。不思議な話題だが、そうしたエピソードをテーマにするところが彼らの面白さでもある。
★音源資料G Genesis / The Fountain Of Salmacis
そんな中で私が特に気に入ったのはB面。「セヴン・ストーンズ」「ハロルド・ザ・バレル」、そして「道化師(ハーレクイン)」「サルマシスの泉」へと続く流れだった。特に「ハロルド・・」での早口台詞の応酬が面白かったのと、「サルマシス・・」は全編メロトロン、オルガンのキーボードの流れがリズミカルでじつに心地よかった。もちろん、はじめは音楽のみ聞いていても十分満足できた。
しかし、神話に題材を求めた神秘的な歌詞の意味を知るとさらに興味がふくらんでくるのは当たり前のことだ。ジェネシスの場合、自分で辞書片手に取り組むには難しい部分が多いので、絶対に対訳がついていてほしいものだ。
◎画像10 Genesis Live
そして⑤『ジェネシス・ライヴ』(英国で73年7月発売)は⑥『月影の騎士』の3ヶ月前に発売されたことになる。原盤はシングル・ジャケットでも裏がカラーだったが、国内盤はモノクロで写真すべてが何故か左右逆になっている。そう言えば、ジェントル・ジャイアントの『ガラスの家』の国内盤ジャケットも同じく左右反対だった・・・等不思議と思ったことはいくつもあった。とにかく、その頃はそれでも聞けるだけでありがたかったのだ。
ジャケットの表はさすがにカラーだが、こちらはオリジナル通り。当時の彼らのステージ風景がじつは興味深かった。小さなステージの真中にはガブリエル。そしてコリンズとバンクスは分かる。ハケットは座って演奏している姿を他で見たことがあった。が、よく見ると2人が座っている。ラザフォードも座って演奏することもあるのだ・・・それもひとつの発見。
「ウォッチャー・オブ・・・」を聞いた時もそうだったが、どの曲もオリジナルとほぼ同じ展開。③『怪奇骨董音楽箱』④『フォックストロット』から2曲ずつ、そしてラストの「ナイフ」が②『侵入(Trespass)』からといった内容だが、「サパーズ・レディ」は入らないのかという要望の声が出ることは当然のことと予想できた。
後にジェネシスが出す『セカンズ・アウト』『スリー・サイズ・ライヴ』といった大がかりなアルバムのすごさは分かるものの、今でもこの最初の⑤『ジェネシス・ライヴ』が私は一番好きだ。
メンバーが一体となってトップ・グループになる前の自分たちの音楽に向かう素朴でひたむきな姿勢が見えるからだ。それだけに5大プログレ・バンドが出したライヴ・アルバムの中では、私はこの⑤『ジェネシス・ライヴ』が一番愛おしい存在に思えてくる。
ステージでのガブリエルの被り物と演技は一体どんな感じだったのか、当時はアルバムのジャケット写真を頼りに想像するしかなかった。現在では当時の演劇的な要素も含めた演奏の様子が様々な媒体で映像としてみられるのも楽しいことだ。
74年11月に英国で発売された初の2枚組が⑦『眩惑のブロードウェイ(The Lamb Lies Down On Broadway)』だ。日本では翌75年になって音楽誌にしっかりとした広告も打って発売された。しかし、その宣伝文句が不思議だった。ちょっと記憶が定かではないのだが「メンバーはテレパシーで打ち合わせをしている」とか「レコードの重量は全世界で統一されている!」などと、どこかオカルト的なニュアンスを感じさせるものだったと思う。
◎画像11 The Lamb Lies Down On Broadway
さらにジャケットのデザインが、それまでのファンタジックなイラストから幻想的な写真に変更された変化にも戸惑った。新たなデザインはヒプノシスだろうというのは、多くの人が見た瞬間に感じ取ったことだ。原題は『ブロードウェイに横たわる子羊』だが、邦題は『眩惑のブロードウェイ』。コンセプト・アルバムということで、期待の一方で不安も漂った。最初に聞いたのはやはりラジオで、渋谷陽一さんの番組だったと思う。アルバム冒頭のタイトル曲は、ピアノに始まる彼ららしさを感じる素晴らしいもので安心したことはよく覚えている。だが、全編を聞き通すには体力が必要か?とも考えてしまった。結果的に歌詞も情報量が多く難解な部分もあり、理解できたかどうか不安なままだった。というよりも、私自身の中でどこかで作品に対して懐疑的な思いが強かったことも否定できない。
75年5月、ガブリエルが脱退するという大きなニュースが流れた。不思議なことに私の中で何となくそんな予想を抱いていたので、そんなには驚かなかった。⑦『眩惑のブロードウェイ』で彼がやりたいことをやりきってしまったという思いに気がついたということになるだろうか。
74年11月から75年5月までかなり大規模なツアーを行った。プレスの記事をはじめにツアーに関わる話題は、より過激で派手になったガブリエルのパフォーマンスに集中していった。そのことは、バンドとしてのアンサンブルを重視していた他のメンバーの不満を生むようになったのも事実だろう。ライヴにあって音楽以外の部分で注目されるのは本意でないと感じることはよく分かる。
◎画像12 Genesis/Archive#1(1967-1975)
その後CDの時代になって、さらにはPCに取り込んでLPの2枚分を通して聴けるようになって、よおうやく私も後の時代になってようやく冷静にこの『眩惑のブロードウェイ』に向かったというのが本当のところだ。でも、正確にこの作品を理解できたがどうか、気持ちの中であやふやなままだった。
後にボックスとして1998年に発売された『Archive #1(1967-1975)』。そこには『ブロードウェイ』全編の米国でのライヴが収録されていて、そちらも音の良さもあってよく聞いてはいたのだが。
最近になってYoutubeですごい映像を見つけた。アルバム全編をイラスト映像で創りあげている作品なのだ。これはありがたかった。間違いなく、アルバムの真意を知る上での大きな示唆を与えてくれるものだ。私の中にあったモヤモヤした部分が少し薄まっていくような気がする。
既にご存知の方も多いと思うが、ここに紹介しておきたい。
★音源資料H The Lamb Lies Down On Broadway Illustrated – Complete
先に書いた、私が参加したロック・サークルの主催で、75年秋に市内のデパート内にあった音響メーカーのショールームを借りて『レコード・コンサート』を開催した。そこでUさんが準備したものがまだ英国で出たばかりの『司祭の旅(Voyage Of Acolyte)』のレコード。当然私もそこで初めて聞いたのだが、さすがに一流メーカーのショールームの協力で機材のすごさもあって、圧倒的な迫力だった。
◎画像13 Steve Hackett / Voyage Of Acolyte
75年5月までのツアーの後6~7月に、ハケットがソロ・アルバムのレコーディングを行っていた。それまでに自分で貯めてあった多彩なアイディアを出したような作品になった。『司祭の旅』と題されたそのアルバムは、明らかに彼がジェネシスにいたからこそ創り出された素晴らしい内容だった。そのアルバムには、コリンズとラザフォードも参加していた。
ジェネシスの他のメンバーの中には、徐々に大きくカリスマ性をふくらませていたガブリエルの存在を不満に思い、さらには疎ましく感じるようになっていったことは間違いないだろう。それだけに彼の脱退を受け安堵し、解散するというより前向きに今後どのように続けていくかを話し合う形になったことは象徴的でもある。
それを証明するかのように、バンクス、ラザフォード、ハケット、コリンズの4人は8月にはリハーサルを開始している。新たなヴォーカリストのオーディションも行ったが、決まらないままに10月にレコーディングを始め、そこでコリンズが歌うことになったというのが公式な発表。
しかし、コリンズは『月影の騎士』で1曲歌っているし、ハケットの『司祭の旅』の中でも1曲「シリウス星」でリード・ヴォーカルを引き受けていた。少しかすれた声はガブリエルにも似ていたし、私は当然コリンズが歌うのだろうと想像していた。同じように思った人はたくさんいたに違いない。
◎画像14 A Trick Of The Tail + Wind & Wuthering
⑦『トリック・オブ・ザ・テイル(The Trick Of The Tail)』が76年の2月に発表され、英国でチャートの3位、米国でも31位と大きな成功を収める。(国内盤も出たが、日本フォノグラムは相変わらずシングル・ジャケット!)
12月には⑧『静寂の嵐(Wind & Wuthering)』を発表し、英国で6位、米国で26位と安定した人気を持続している。こちらは美しいイラストのジャケットで、かつてのバンドのイメージを思い起こさせた。さすがにこの仕様は国内盤でもそのままに採用していた。内袋も美しくとても気に入った。
『トリック・オブ・ザ・テイル』の方は、その後の彼らのライヴのレパートリーにもなっていく印象的な曲が多いが、『静寂の嵐』は全体に美しいのだがインスト曲を中心に静かな雰囲気が中心となった音楽で、インパクトには欠けていた。しかし、アルバム全体を覆うバンクスのキーボード群はここにきて、改めてその役割と存在の大きさを見せていることは素晴らしい。
ここでハケットの脱退話が浮かび上がってくる。彼の用意した曲が『静寂の嵐』に取り上げてもらえなかったことがその直接の理由と伝えられている。彼が初めて加わった『怪奇骨董音楽箱』からここまで、彼の存在は大きかっただけに残念だった。余計な話かもしれないが、当初眼鏡をかけて髭をたくわえたその風貌は実年齢よりずいぶん老けて見えていたのだが、この頃にはすっきりして若々しく見えるようになったその変化にも驚かされた。
77年10月にリリースされた2枚組のライヴ・アルバム⑨『眩惑のスーパー・ライヴ(Seconds Out)』が、彼にとってジェネシスでの最後の作品となった。なお、このアルバムで明らかだが、77年のツアーではビル・ブルフォード(Bill Bruford)とチェスター・トンプソン(Chester Thompson)がサポート・ドラマーとして加わっていた。その後もトンプソンはツアーの度に参加していた。
◎画像15 Seconds Out + …And Then There Were Three・・・
78年3月には、ジェネシスの新たなアルバムが発売される。その名も⑩『そして3人が残った(・・・And Then There Were Three・・・)』、そのままの状況説明のタイトルだが今になって考えると、バンドの歴史を考える上でその時期が浮かび上がってくるだけに感慨深くもある。しかし、これも素敵な作品だった。
幾分感傷的な気分で聞いたせいもあるが、ほろっとくるメロディアスな曲が多い。ラストの「フォロー・ユー・フォーロー・ミー」はラジオでよくかかったばかりか、テレビ番組のBGMとして流れたことも覚えている。
★音源資料I Genesis / Follow You Follow Me
70年中盤からジェネシスと並行してメンバーが独自の活動を始めている。まずフィル・コリンズは76年にブランドXを立ち上げた。さらに彼は81年にソロ・アルバムも発表し、どちらの活動もコンスタントに続けている。ブランドXが出た時には驚いた。ジャズ・ロックだったし、そこの親分をやっているコリンズは、それこそジェネシスを止めてしまうのではないかと思ったが。結局ブランドXとしての活動も並行して続け、毎年のようにアルバムを出していた。
トニー・バンクスは79年にソロ・アルバム『A Curious Feeling』を出し、その後映画音楽の仕事、89年にはバンクステートメントのプロジェクトを、2000年代に入ってクラシックのCDを出している。バンクスはバンドの中でも曲の全体を支配するほどに雄大なキーボードを駆使していると思うのだが、ジェネシスでもソロでも脚光を浴びることがないのは何故だろう。もっと評価されてもいいだろう。
マイク・ラザフォードは、80年になってソロの『Smallcreep’sDay』をだし、82年にもう1枚、そして85年からはマイク&メカニックス(Mike & The Mechanics)としても活動。
この中で、フィルのソロ活動と、マイク&メカニックス(Mike & The Mechanics)に関しては超ビッグ・ヒット作も存在するので、それだけにバンクスを応援したくなるのだが。
脱退したピーター・ガブリエルはソロとしての活動を続けながら、ニューウェイヴ、エスニック的な音楽方面に進み、社会的なイベントにも参加し続けている。(77年から82年までの4枚のソロ・アルバムのタイトルがすべて『Peter Gabriel』と自分の名前を冠したことが私には強烈な印象として残っている。)
スティーヴ・ハケットは、ソロ作を主体にライヴを含めると膨大なリリースがある。ジェネシス時代の作品も積極的に取り上げているだけに注目されることが多い。直接的に70年代前期のジェネシスを引き継いだ形で現在も活動していると言っていいだろう。自身のバンド以外にバンドとして86年にGTRを、ユニットとしてクリス・スクワイアとScuackettとしてアルバムを2012年に出している。バンドの形ももちろん素晴らしいのだが、個人的には『Bay Of Kings』をはじめとするクラシック・ギターによるソロ作品が印象深い。
ハケットの前任者、②『侵入』でギターを弾いていたアンソニー・フィリップスも77年に『The Geese & The Ghost』というジェネシスそのままの素晴らしいアルバムを発表し、ソロとして現在に至るまで活動を続け、発表したアルバムもかなりの数になっている。82年にはCamelの『The Single Factor』にも参加していた。
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ジェネシスとしてバンドは80年代以降も活動を続け次々とアルバムを発表し続けるが、驚くことにどのアルバムもよく売れ、世界的な一流バンドの仲間入りを果たしている。96年にコリンズが脱退を表明。残ったバンクスとラザフォードは97年に『Calling All Station』を発表することでひとつの終着点となった。しかし、その後も新たなベスト・アルバムが出されるごとに、イベント的にかつてのメンバーが顔を合わせる機会はあった。2007年には『Turn It On Again』としてコリンズを加えて久々のツアーも開催された。2014年にはBBCドキュメンタリー『Genesis:Together and Apart』の制作のためにガブリエル、ハケットも顔を見せていた。そして2020年に『Last Domino』としてコリンズ、バンクス、ラザフォードが新たに大きなツアー計画を立てた。しかしコロナのために予定通り進まず予定変更もあり、何事もなければこの原稿が掲載される頃(2022年3月)には英国で終盤のコンサートが実施されているはずだ。
さすがに、私は80年以後の作品はリリースごとに追いかけて聞くことはなくなってしまった。MTVの時代にはヒットが次々と生まれ、意識せずとも彼らの曲を聞く機会は多かった。特に86年の「Invisible Touch」は耳について離れなかったことから久々にジェネシスのLPを買ったことも、今となっては思い出のひとつだ。
そしてCDになる度にリマスター盤を買い続けてしまうことになるのだが、2013年にユニバーサルから出た紙ジャケット(SHM-CD)が一番自分にとって便利な盤として、すぐ手に届くところに置いてある。
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ここまで、駆け足の上に、アルバム発表順ではなく私が聞いてきた流れで進めてきたので、大変読みにくいものになったかとは思います。しかし、ジェネシスをこんなふうに聞いてきた奴もいるのだ・・・とサンプルのように読んで頂いて、皆さんが聞いてきた部分と何らかリンクするものが見つかったとしたらそれが一番嬉しいです。
何とか5大プログレバンドについて述べてきました。どのバンドも1970年前後から革新的な音楽を創造し、影響力の強いバンドとして今も聞き継がれています。多くのフォロワーについては今回触れませんでしたが昔から現在に至るまでたくさんいるので、皆さんの中にいくつも思い浮かぶことでしょう。私もこれらのバンドを起点として、多くの知られざる埋もれたバンドを探索する長い旅を続けることになりました。
いち早く紙ジャケットでCDになったのはイエスでしたが、すぐに市場から消え廃盤価格になったことも今は昔。現在では5大プログレ・バンドのすべての作品が紙ジャケ化され、改めて身近な存在になっているような気がします。私たちの世代がノスタルジーも含めて入手するのはもちろんですが、是非多くの方に聞き継いでいただきながら新たな魅力の発見につなげていってほしいものです。
久し振りにジェネシスを聞き続けていたのですが、この「サパーズ・レディ」と「ナイフ」を聞いて慄然としてしまいました。「サパーズ・レディ」中のIIIパート目の「イクナートン・アンド・イトサコン・アンド・ゼア・バンド・オブ・メリー・メン」とIVパート目の「ハウ・デア・アイ・ビー・ソー・ビューティフル」で歌われる戦いの情景。そして「ナイフ」の歌詞を改めて見ていただければと思います。(申し訳ないが、ここにそれらを記すことは控えて起きます。) 特に「ナイフ」に顕著ですが、戦いを引き起こしたナルシストの過激なアジテーションが描かれています。
彼らの歌詞には社会風刺・批判も数多くあることはよく知られています。これまで、架空の物語として語られた一節としてしか見てこなかったのですが、21世紀に入って22年が過ぎた今になって起こっているウクライナでの状況を彷彿とさせるのです。
考えてみると、70年代当時のロックには第2次大戦の記憶を含め、ベトナム戦争に向けての反戦的な曲は多々ありましたが、今ここでそれらが甦るとは誰もが考えていなかったことです。一日も早い終結、解決を切に願いたいものです。
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5099951132927(ANTHONY BANKS LTD)
2枚組、スリップケース付仕様
盤質:傷あり
状態:良好
ケースツメ跡あり、スリップケースにスレあり
5099951132927(ANTHONY BANKS LTD)
2枚組、スリップケース付仕様
盤質:傷あり
状態:良好
1枚は無傷〜傷少なめ、1枚は傷あり、スリップケースに圧痕あり
5枚組ボックス、各CDはペーパーケース仕様、SHM-CD、解説・情報記載シール・情報記載シート・ブックレット付き仕様、定価8800+税、全53曲
盤質:傷あり
状態:良好
帯-
複数の盤に汚れあり
KING CRIMSON、PINK FLOYD、YES、EMERSON,LAKE & PALMERと並び、ブリティッシュ・プログレの「5大バンド」のひとつに数えられる重要グループ。ヴォーカリストPeter Gabrielによる演劇的なステージ・パフォーマンスと、寓話的に彩られたシンフォニックな楽曲で70年代前半を駆け抜け、Peter Gabriel脱退後はドラマーPhil Collinsを中心とした体制で活動。80年代以降はポップなアリーナ・ロック・バンドへと変貌し、プログレッシヴ・ロックに留まらず世界的な成功(2010年「ロックの殿堂」入り)を収めたグループです。1971年に発表されたサード・アルバム『怪奇骨董音楽箱』は、ギタリストにSteve Hackett、ドラマーにPhil Collinsが加入し、ついに黄金期のメンバーが揃った作品。「プログレッシヴ・ロック・バンド」GENESISの傑作の森の入り口にあたるアルバムであり、後に「プログレッシヴ・ロック史上最も英国的なバンド」と呼ばれる彼らの個性が芽吹いた名盤です。アルバム・タイトルの「Nursery Cryme」は「童謡」を意味する「Nursery Rhyme」から作られた造語。Paul Whiteheadが手掛けた印象的なジャケット・アートは、「クリケットで遊ぶ少女が、一緒に遊んでいた少年の頭をクリケットのバットで吹き飛ばす」という、アルバム1曲目「ザ・ミュージカル・ボックス」のストーリーを描写したもの。次作『フォックストロット』と並んでGENESIS入門に最適なアルバムのひとつです。
KING CRIMSON、PINK FLOYD、YES、EMERSON,LAKE & PALMERと並び、ブリティッシュ・プログレの「5大バンド」のひとつに数えられる重要グループ。ヴォーカリストPeter Gabrielによる演劇的なステージ・パフォーマンスと、寓話的に彩られたシンフォニックな楽曲で70年代前半を駆け抜け、Peter Gabriel脱退後はドラマーPhil Collinsを中心とした体制で活動。80年代以降はポップなアリーナ・ロック・バンドへと変貌し、プログレッシヴ・ロックに留まらず世界的な成功(2010年「ロックの殿堂」入り)を収めたグループです。1972年に発表された4枚目のスタジオ・アルバム『フォックストロット』は、キーボーディストTony Banksによるメロトロンのクラシカルなイントロが有名な「ウォッチャー・オブ・ザ・スカイズ」で幕を開ける作品。GENESISの最高傑作に推すファンも多いアルバムですが、やはり「プログレッシヴ・ロック期GENESIS」の代表曲として名高い「サパーズ・レディ」が収められていることがポイントでしょう。セカンド・アルバム『侵入』でプログレッシヴ・ロックに舵を切り、サード・アルバム『怪奇骨董音楽箱』で蓄えた経験が、20分を超える大曲にすべて注ぎ込まれています。全英アルバムチャート12位を記録した名盤であり、シンフォニック・ロックへの登竜門的な作品です。
KING CRIMSON、PINK FLOYD、YES、EMERSON,LAKE & PALMERと並び、ブリティッシュ・プログレの「5大バンド」のひとつに数えられる重要グループ。ヴォーカリストPeter Gabrielによる演劇的なステージ・パフォーマンスと、寓話的に彩られたシンフォニックな楽曲で70年代前半を駆け抜け、Peter Gabriel脱退後はドラマーPhil Collinsを中心とした体制で活動。80年代以降はポップなアリーナ・ロック・バンドへと変貌し、プログレッシヴ・ロックに留まらず世界的な成功(2010年「ロックの殿堂」入り)を収めたグループです。1973年に発表された5枚目のスタジオ・アルバム『月影の騎士』は、全英3位、全米70位に輝いた傑作。Peter Gabrielのアカペラで厳かに幕を開ける「Dancing With The Moonlit Knight」から、シングル・ヒットとなった「I Know What I Like」、シンフォニック・ロックのお手本と呼ぶべき傑作 「Firth Of Fifth」、Phil Collinsがヴォーカルを務める「More Fool Me」、シアトリカル・ロックの色濃い「The Battle Of Epping Forest」、キーボーディストTony BanksとギタリストSteve Hackettのアコースティック・アンサンブルが美しい「After The Ordeal」、そして、Tony Banksのキーボード・オーケストレーションに鳥肌さえおぼえる「The Cinema Show」まで、完璧なシンフォニック・ロックを展開。「Dancing With The Moonlit Knight」のメロディーが再び繰り返される「Aisle Of Plenty」で幕を閉じるまで、一瞬たりとも聴き逃せない傑作です。
紙ジャケット仕様、初回盤(Virgin祭マーク入り)、解説元から無し、歌詞対訳・ファミリーツリー付仕様、英文ペーパー付仕様、定価2427+税
盤質:傷あり
状態:並
帯有
カビあり
KING CRIMSON、PINK FLOYD、YES、EMERSON,LAKE & PALMERと並び、ブリティッシュ・プログレの「5大バンド」のひとつに数えられる重要グループ。ヴォーカリストPeter Gabrielによる演劇的なステージ・パフォーマンスと、寓話的に彩られたシンフォニックな楽曲で70年代前半を駆け抜け、Peter Gabriel脱退後はドラマーPhil Collinsを中心とした体制で活動。80年代以降はポップなアリーナ・ロック・バンドへと変貌し、プログレッシヴ・ロックに留まらず世界的な成功(2010年「ロックの殿堂」入り)を収めたグループです。1974年に発表された6枚目のスタジオ・アルバム『幻惑のブロードウェイ』は、「Peter Gabriel期GENESIS」のラスト・アルバムであり、2枚組のボリュームでのリリースとなった作品。これまでの幻想的なジャケット・アートが、ヒプノシスによるアートワークに取って代わられている点が目を引くその内容は、「ニューヨーク出身のプエルトリコの青年ラエル」の物語をテーマにしたコンセプト・アルバムとなっています。Peter Gabrielの自己探求の色合いがコンセプトに強く表れた作品と考えられており、熱心なファンから様々な解釈が語られてきたという難解な側面もある、問題作にして大傑作。音楽的にはヒプノシスのアートワークが示す通り、GENESISの個性であった英国の抒情性が後退し垢抜けたサウンドへと変化しています。なお本作は、全英10位、全米41位を記録しています。
廃盤、紙ジャケット仕様、2枚組、初回盤(Virgin祭マーク入り)、解説元から無し、歌詞対訳・ファミリーツリー付仕様、内袋付仕様、定価3495
盤質:傷あり
状態:並
帯有
若干カビあり
KING CRIMSON、PINK FLOYD、YES、EMERSON,LAKE & PALMERと並び、ブリティッシュ・プログレの「5大バンド」のひとつに数えられる重要グループ。ヴォーカリストPeter Gabrielによる演劇的なステージ・パフォーマンスと、寓話的に彩られたシンフォニックな楽曲で70年代前半を駆け抜け、Peter Gabriel脱退後はドラマーPhil Collinsを中心とした体制で活動。80年代以降はポップなアリーナ・ロック・バンドへと変貌し、プログレッシヴ・ロックに留まらず世界的な成功(2010年「ロックの殿堂」入り)を収めたグループです。1976年に発表された8枚目のスタジオ・アルバム『静寂の嵐』は、ギタリストSteve Hackettが参加した最後のスタジオ・アルバム。グループはPhil Collinsが主導する体制へと完全にシフトした印象であり、次作以降に繋がるポップ・フィーリングを強く押し出した、明確な方向性が打ち出されています。また、時代性もあってかTony Banksのキーボードは音色のバリエーションがより豊かにカラフルさを増しており、楽曲にドラマティックな彩を加えています。本作を「プログレッシヴ・ロック期GENESIS」のラスト・アルバムと捉えるファンも多い作品ですが、プログレッシヴ・ロックとポップな音楽性の絶妙なバランスによって生み出された名盤です。
KING CRIMSON、PINK FLOYD、YES、EMERSON,LAKE & PALMERと並び、ブリティッシュ・プログレの「5大バンド」のひとつに数えられる重要グループ。ヴォーカリストPeter Gabrielによる演劇的なステージ・パフォーマンスと、寓話的に彩られたシンフォニックな楽曲で70年代前半を駆け抜け、Peter Gabriel脱退後はドラマーPhil Collinsを中心とした体制で活動。80年代以降はポップなアリーナ・ロック・バンドへと変貌し、プログレッシヴ・ロックに留まらず世界的な成功(2010年「ロックの殿堂」入り)を収めたグループです。1978年に発表された9枚目のスタジオ・アルバム『そして3人が残った』は、ギタリストSteve Hackettが脱退しPhil Collins、Mike Rutherford、Tony Banksの3人編成となったGENESISの初めてのスタジオ・アルバム。新たなギタリストは加入せず、Mike Rutherfordがギタリストも兼任(ライブではギタリストDaryl Stuermerがサポート)するスタイルとなっています。収録曲数が増加(11曲)し、各曲の演奏時間がコンパクトにまとめられていることからも分かる通り、プログレッシヴ・ロックの成分を残しながらポップ化に向けて舵を切ったアルバムと言えるでしょう。本作は全英アルバム・チャートに32週チャート・イン(最高3位)する好記録を打ち立て、また、シングル・カットされた「フォロー・ユー・フォロー・ミー」は全英シングル・チャート7位に輝きました。
KING CRIMSON、PINK FLOYD、YES、EMERSON,LAKE & PALMERと並び、ブリティッシュ・プログレの「5大バンド」のひとつに数えられる重要グループ。ヴォーカリストPeter Gabrielによる演劇的なステージ・パフォーマンスと、寓話的に彩られたシンフォニックな楽曲で70年代前半を駆け抜け、Peter Gabriel脱退後はドラマーPhil Collinsを中心とした体制で活動。80年代以降はポップなアリーナ・ロック・バンドへと変貌し、プログレッシヴ・ロックに留まらず世界的な成功(2010年「ロックの殿堂」入り)を収めたグループです。1980年に発表された10枚目のスタジオ・アルバム『デューク』は、ポップなサウンドで初の全英アルバム・チャート1位を獲得した快作。冒頭3曲と最終2曲で曲同士が切れ目なくつながっている点や、エンディング・ナンバー「デュークス・エンド」でオープニング・ナンバー「ビハインド・ザ・ラインズ」のフレーズがリプライズされる点など、トータル志向を感じさせるアルバム構成となっています。音楽的にはプログレッシヴ・ロックからは離れた印象を持ちますが、Phil Collinsのポップな音楽性を中心に組み上げられた楽曲たちは高いクオリティーを誇ります。
KING CRIMSON、PINK FLOYD、YES、EMERSON,LAKE & PALMERと並び、ブリティッシュ・プログレの「5大バンド」のひとつに数えられる重要グループ。ヴォーカリストPeter Gabrielによる演劇的なステージ・パフォーマンスと、寓話的に彩られたシンフォニックな楽曲で70年代前半を駆け抜け、Peter Gabriel脱退後はドラマーPhil Collinsを中心とした体制で活動。80年代以降はポップなアリーナ・ロック・バンドへと変貌し、プログレッシヴ・ロックに留まらず世界的な成功(2010年「ロックの殿堂」入り)を収めたグループです。1981年に発表された11枚目のスタジオ・アルバム『アバカブ』は、前作『デューク』に続いて全英アルバム・チャート1位を獲得し、ビルボード・チャートでは7位に付けたアルバム。本作の数か月前にPhil Collinsがソロ・デビュー・アルバム『夜の囁き』を発表し大ヒットを記録しており、その勢いがGENESISにも好影響をもたらしました。EARTH, WIND & FIREのホーン・セクションをゲストに迎えた「ノー・リプライ・アット・オール」など、プログレッシヴ・ロック期GENESISではありえなかったようなアプローチが楽しめる1枚です。
紙ジャケット仕様、99年初回盤、解説元から無し、歌詞対訳・ファミリーツリー・内袋付仕様、定価2548
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
帯中央部分に色褪せあり
紙ジャケット仕様、2枚組、初回盤、解説元から無し、歌詞対訳・ファミリーツリー付仕様、定価3670
盤質:傷あり
状態:並
帯有
目立つカビあり
紙ジャケット仕様、99年初回盤、解説元から無し、歌詞対訳・ファミリーツリー付仕様、インサート封入、定価2427+税
盤質:傷あり
状態:不良
帯無
帯無、カビあり
初回プレス盤、紙ジャケット仕様、解説元からなし、歌詞対訳・ファミリーツリー・内袋・インサート付仕様、定価2548
盤質:傷あり
状態:並
帯無
帯無、紙ジャケにいたみあり
廃盤、三方背ケース付きデジパック仕様(トールサイズ)、DVD、NTSC方式、リージョン2、帯・解説付仕様、定価2381+税
盤質:傷あり
状態:並
帯有
若干カビあり、三方背ケースに糊はがれあり
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