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2024年上半期カケレコ・ベストセラーTOP20!

カケハシ・レコードです。

本当に早いもので、2024年も折り返し地点となりましたね。

そんなわけで、24年上半期のカケレコ・ベストセラーTOP20をご紹介したいと思います!

耳の肥えたカケレコ・ユーザーの皆様が今年はどんな作品に注目しているのか、試聴しながらチェックしてみてください☆

なお売り切れのタイトルは、入荷まで今しばらくお待ちいただければ幸いです<(_ _)>


1位:ANDREAS AARFLOT / DET RIVNA PIANOT

1位に輝いたのは、注目のリイシューレーベルPAISLEY PRESSより初CD化されたスウェーデンのkey/sax奏者による78年リーダー作。

女性ヴォーカルをフィーチャーしたジャズ・ロックで、1曲目からテクニックと洒脱さと哀愁をギュギュっと詰め込んだ怒涛の名曲で素晴らしい!このサウンド、ベルギーのCOSをテンション高くした感じ!?

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2位:FLIGHT / FLIGHT

こちらもPAISLEY PRESSから出たばかりの一枚!

ファンキー&ソウルフルな米ジャズ・ロック・グループの75年1st。

高らかなブラスとスペイシーなシンセサイザーが活躍する、派手なプレイが次々と飛び出すジャズ・ロックを聴かせる1曲目から早くも耳を奪われます。

ザッパ・バンドばりの畳みかけにも痺れる~!

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3位:SABICAS WITH JOE BECK / ROCK ENCOUNTER

BIG PINKレーベルよりリイシューされた、こちらのタイトルも大きな注目を集めました。

フラメンコの巨匠ギタリストが、ジャズ界のギター名手Joe Beckとの連名で残した72年作で、ベースはTony Levin。

エキゾチックで鮮やかなフラメンコギターと、熱量いっぱいに畳みかけるファンキーなハード・ロック・アンサンブルが、がっぷり四つに組んだ傑作!

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4位:LOST WORLD BAND(LOST WORLD) / A MOMENT OF PEACE

新鋭のトップは、現プログレ・シーン最高峰のテクニカル・シンフォ・バンドによる待望24年作!

テクニカルながらクラシカルな気品が先立っていた従来の彼らから一転、恐ろしいまでの攻撃性でヘヴィに攻め立てるサウンドに圧倒されます。『太陽と戦慄』好きならニンマリ必至!

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5位:ANNA SJALV TREDJE / TUSSILAGO FANFARA

TANGERINE DREAMやKlaus Schulzeらジャーマン・エレクトロからの影響を感じさせるシンセ・ミュージックですが、Mike Oldfieldを彷彿させるギターのプレイも印象的。

スウェーデンのデュオ・グループによる知られざるエレクトロ・プログレ逸品!

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6位:RED / RED

何と言っても主役を張るエッジの効いたヘヴィなギターが抜群にカッコいい!

終始スリリングに動き回るテクニカルなギタープレイは、Peter Banksあたりに近い印象。

83年に人知れず残された、攻めのブリティッシュ・ジャズ・ロック快作!

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7位:PROTEUS / INFINITE CHANGE

RTF的なテンションの高いテクニカル・フュージョンと思いきや、ホールズワースっぽいギターソロやジョブソンっぽいシンセが飛び出したりと英プログレ的な緊密さが出てきて、「RTF+U.K.」と言えちゃいそうなサウンドを構築!

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8位:ARIEL / PERSPECTIVE

シカゴの知られざるトリオ・バンド、85年唯一作。

部分部分でRASHだったりMAHAVISHUNUだったりU.K.だったりを彷彿させますが、この主張の強い各プレイヤー達がぶつかり合うようなスリリングで熱いアンサンブルは、何にも例えられない痛快さがあります。

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9位:PEREGRINE / SONGS OF MINE

HERON好きなら是非。

12弦の煌びやかな音色も織り込んだ瑞々しいアコースティック・アンサンブルと淡く美しいvo&コーラスによる、純朴で心温まるブリティッシュ・フォーク。

絶えず木漏れ日が降り注ぐような柔らかい質感のこのサウンド、あまりに心地よいです。

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10位:CRAZY MABEL / CRAZY MABEL

HENRY COWに加入するGeoff Leigh在籍バンドの唯一作。

ジャケは曲者感を漂わせますが、中身はブラスをたっぷり絡ませた骨太なブルース・ロック。ヘヴィかつスリリングなブルース・ギターと堂々たるサックスが共にリードを取るアンサンブルが実にカッコ良し!

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11位:SMALL WONDER / SMALL WONDER

これぞ隠れた名盤。

LIGHTHOUSEやPRISMのメンバーが結成したカナダ人バンドなのですが、SAD CAFEやO BAND彷彿のフックに富んだメロディ、タイトでキレの良い演奏、華のあるコーラスワークなどをウエストコースト・ロック風の爽やかさが覆う、極上プログレ・ポップ!

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12位:MOON SAFARI / HIMLABACKEN VOL.2

ファンタスティックで爽快な演奏、完璧なコーラスワーク、キャッチー&リリカルな珠玉のメロディ。

変わらぬMOON SAFARI印のサウンドを軸としつつも、メロハー的エッジ感や初期QUEENばりの荘厳さなど新たな要素も取り込んで進化を見せる傑作。文句なしにカケレコメンド!

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13位:KATHY SMITH / SOME SONGS I’VE SAVED

70年ワイト島フェスでの好演により頭角を現した、米女性SSW。

優雅なヴォーカル、繊細で流れるようなメロディ、英Bridget St.Johnにも通ずるアシッド臭と優美さが良い塩梅のアンサンブル。

管弦楽器による荘厳なアレンジも見事です。

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14位:POP WORKSHOP / SONG OF THE PTERODACTYL

60年代のマイルスを支えた名ドラマーが、欧州の気鋭ミュージシャンと組んだ74年作!

ロック魂をむき出しにしたエネルギッシュなドラミングに食らいつくように、各プレイヤーが技巧的で緊張感ある演奏を繰り広げる、終始スリリングなジャズ・ロックは聴き応え抜群。

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15位:SERFS / EARLY BIRD CAFE

ハモンドの名手Mike Finnigan在籍グループ。

冒頭のソウルフルな「Like A Rolling Stone」が素晴らしくって、テンポを落としてエネルギッシュ且つ劇的に聴かせるアレンジ、叙情を帯びたソウルvo、そしてMikeのハモンドが聴きモノのナイスカバー!

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16位:CHILD’S PLAY / CHILD’S PLAY

最近のインディー・ロックかと思う脱力ジャケから、この目の醒めるような超絶技巧ジャズ・ロックが飛び出してこようとは。

圧倒的なテンションと技巧で全編駆け抜けるピアノのパフォーマンスは驚愕モノです。

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17位:GINGA RALE BAND / WIR BEDAUERN…

メロディアスさと緊張感が絶妙な塩梅のシャープでテクニカルなアンサンブルが素晴らし~。

と思ったら、語り調から突如叫んだりするアヴァンギャルドなドイツ語ヴォーカルが強烈~!

このマイナー・グループ、一筋縄ではいきません。

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18位:QUETZAL / QUETZAL

冒頭、『Watchers Of The Skies』を想起するリズムにギターとピアノが乗っかってきて、一気にファンタスティックに盛り上がる展開にグワッと持ってかれます。

初期GENESISを手本としながら破格のスケールで展開するインスト・シンフォ傑作!

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19位:SEMIRAMIS / LA FINE NON ESISTE

伊ロック屈指の人気作『フラッツに捧ぐ』で知られる彼らが、半世紀越しに2ndをリリース!1st譲りの緊張感漲るヘヴィ・シンフォと地中海を感じる伸びやかでメロディアスな音楽性がミックスされた「これぞイタリアン・ロック」と言うべき堪らないサウンド!

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続々登場する新鋭バンドに負けじとハイクオリティな作品を発表している、70年代に活躍したベテラン・バンド/アーティストたちの作品に注目してまいります☆

209位:ERLEND KRAUSER / TREASURES

ルーマニアの最重要プログレ・グループPHOENIXで活躍したギタリストの23年作。ジャズ/ニューエイジ/シンフォ等を複合した音作りをバックに、サンタナばりのパッションみなぎるプレイから優美に鳴らすアンディ・ラティマー彷彿のプレイまでを弾きこなすギターが素晴らしい~!

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いかがだったでしょうか。
気になる作品を見つけていただけましたら幸いです!

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    のちにプログレ・ハード・バンドPRISMを結成するヴォーカリスト/ヴァイオリニストのHenry SmallとキーボードのJimmy Phillips(Jim Grabowski)、末期LIGHTHOUSEに在籍したドラマーBill Kingらカナダ人メンバー4人で結成、アメリカを拠点に活動したバンドによる76年1st。いやはや、これは驚くべきハイクオリティなプログレ・ポップですよ!英国で言えばSAD CAFEやO BANDやCAPABILITY BROWNの後身KRAZY KATあたりを彷彿させる、フックに富んだメロディライン、タイトでキレの良い演奏、全編を彩る華のあるコーラスワーク。それらを抜けが良く爽やかなウエストコースト・ロック流儀で仕立てたような極上サウンドに、聴いていてワクワクしっぱなし!演奏面で際立つのがキーボードの活躍で、転がるような軽快さと気品を合わせ持ったピアノにスペイシーなタッチで軽やかにリードを取るシンセ、そしてメロトロンっぽい音も含んで多彩に鳴らされるストリングス・シンセと、本作のカラーを決定づけています。もちろん確かな技巧で演奏を緩急自在にコントロールするリズム隊、涼やかな音色で西海岸風テイストを付与するギター、気持ちの良いハイトーンで歌い上げる実力派のヴォーカル、そのヴォーカルがここぞで披露する哀愁のフィドルも素晴らしく、どれが欠けてもこの奇跡的なサウンドは生まれなかっただろうと確信します。これぞ「隠れた名盤」。激カケレコメンド!

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    HENRY COWで知られる管楽奏者Geoff Leigh在籍の英ブルース・ロック・バンド、70年唯一作

    後にHENRY COWに加入する管楽器奏者Goeff Leighが在籍したブリティッシュ・ロック・グループ、70年の唯一作。なかなかクセのあるジャケットですが、サウンドに奇を衒ったところはなく、ブラスをたっぷり絡ませた骨太なブルース・ロックを楽しませてくれます。隙あらばダイナミックに畳みかける強靭なドラミングに牽引され、ヘヴィさとスリリングさを備えた見事なブルース・ギターと、Goeff Leighの堂々たるサックス&フルートが共にリードを取って進行するアンサンブルがとにかくカッコいい。これぞブリティッシュな風情を漂わせるヴォーカルも堪りません。元々はオランダのレーベルからリリースされたというマイナー作品ですが、意外とアンダーグラウンドな雰囲気はなく、同時期のVertigo作品あたりと比べても垢ぬけている印象。管楽器をフィーチャーしたブルース・ロックという点ではKEEF HARTLEY BANDも引き合いに出せそうな、聴き応え抜群の好作品です!

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    スペインが誇る技巧派フラメンコ・ギタリストが、ジャズ・ギタリストJoe Beckとの連名で残した72年作、ベースはTony Levin

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  • PROTEUS / INFINITE CHANGE

    アメリカのジャズ・ロック/フュージョン・グループ、U.K.をフュージョンに寄せたような81年唯一作

    アメリカのジャズ・ロック/フュージョン・グループによる81年の唯一作。一曲目、出だしはRETURN TO FOREVER的なテーマを持つテンションの高いテクニカル・フュージョンですが、ギターソロがちょっとホールズワースっぽいなと思い始めると、シンセのプレイにもエディ・ジョブソンがチラついて、職人気質の各プレイヤーがせめぎ合うような、U.K.的緊張感が湧き上がってきます。リズム隊、特にベースのバカテクっぷりも圧巻です。キーボードが作り出すスペイシーなサウンドも、米バンド的な気持ちよさよりはダークで奥行きを感じさせる表現なのもU.K.に通じている所。かと思うとファンキーな跳ね感を持つナンバーやメロディアスな正統派フュージョン曲も聴かせていて、アメリカのバンドらしさも備えています。「RTF+U.K.」と言えちゃいそうな逸品!

  • MOON SAFARI / HIMLABACKEN VOL.2

    00年代プログレを代表するバンドの一つと言えるスウェーデンの人気グループ、23年作、待望の「HIMLABACKEN」第2部!

    00年代プログレを代表するバンドの一つと言えるスウェーデンの人気グループによる、待望の「HIMLABACKEN」第2部となる23年作!高らかに響くシンセサイザーにキラキラしたピアノが寄り添うワクワクするような冒頭、そこにリズム隊とギターがバーンッと入ってくると一気に視界が開けます。ギターの流麗なフレーズを合図に、お待ちかねの力強くも優しさに溢れたコーラスが飛び出してきて、10年待ち続けた身としては早くも感動。まばゆいばかりのオープニングに、ファンであれば「MOON SAFARIが帰って来た…!」と呟いてしまう事でしょう。ハードなギターとドラマティックに歌い上げるヴォーカルになんとJOURNEYがよぎるキャッチーな2曲目、かと思うと『LOVER’S END』に入っていそうなめくるめくポップ・チューンの3曲目も実に素晴らしい。必殺のコーラスワークが劇的に盛り上げる胸を打つバラードの4曲目も最高です。そして21分の大作がまた聴きモノ。ストリングスが荘厳に迫りくるQUEENばりの導入部に始まり、ハートフルでメロディアスなMOON SAFARI節のヴォーカル・パートを経ると、シンセとギターがアグレッシヴに疾走しシアトリカルなヴォーカル&コーラスが登場する『II』『オペラ座』QUEEN彷彿の展開が再び幕を開けます。終盤には彼ららしい美麗なコーラスを生かしたファンタスティックな演奏へと回帰し、北欧の雄大な自然を映し出すようなイマジネーション溢れるサウンドでエンディングを迎える、この一大シンフォ絵巻には間違いなく圧倒されてしまうはず。抜けるようにファンタジックで爽快な演奏と、マジカルなコーラスワーク、そして珠玉のメロディ。そんな変わらぬMOON SAFARI印のサウンドを核としつつも、エッジの効いたメロディアス・ハード的表現や初期QUEENばりの荘厳さなど新たな要素も織り込んで、前進する彼らの姿を浮き彫りする傑作に仕上がっています。文句なしのカケレコメンド!

  • PEREGRINE / SONGS OF MINE

    男性3人組の英フォーク・グループによる72年唯一作。HERON好きには是非オススメしたい絶品フォーク!

    THE MUSICAL BOXの唯一作やJancis Harveyの2nd『Words You Left Behind』などをリリースしたウェールズのレーベルWESTWOODに残された、男性3人組のフォーク・グループによる72年唯一作。12弦の煌びやかな音色も織り込んだ瑞々しいアコースティック・ギター・アンサンブルと、淡く美しいヴォーカル&コーラスによる、純朴で心温まる絶品フォークを奏でます。トラッド的な荘厳さや緊張感は一切含まない、絶えず木漏れ日が降り注ぐような柔らかい質感のこのサウンド、あまりに心地よいです。なだらかな丘陵や風にそよぐ木々など、英国片田舎の自然情景が浮かび上がってきそうな名品。HERONがお好きなら是非。

    • BIGPINK907BIG PINK

      紙ジャケット仕様、帯記載のアルバムタイトル「SONGS OF MIND」は誤表記です、英文ペーパー付仕様

      レーベル管理の問題で、紙ジャケット下部に圧痕がある場合がございます。ご了承ください。

    • BIGPINK907BIG PINK

      紙ジャケット仕様、帯記載のアルバムタイトル「SONGS OF MIND」は誤表記です、英文ペーパー付仕様

      盤質:傷あり

      状態:良好

      軽微な汚れあり、帯有

  • SERFS / EARLY BIRD CAFE

    ハモンドの名手として知られるkey/vo.Mike Finnigan在籍のソウル・ジャズ・ロック・グループ、69年唯一作

    ハモンドの名手として知られる米キーボーディスト/ヴォーカリストMike Finniganが在籍したソウル・ジャズ・ロック・グループ、69年唯一作。一曲目は「Like A Rolling Stone」のソウルフルなカバー。テンポを落としてエネルギッシュ且つドラマティックに聴かせるアレンジ、叙情を帯びたソウル・ヴォーカル、そしてオリジナルでのAl Kooperにも負けないMikeのハモンドのプレイが聴きモノのナイスカバーです。その後もMike Finniganの活躍が出色で、カントリー・タッチのナンバーではブルースハープと素晴らしいコンビネーションを聴かせる転がるように軽快なピアノを披露し、ブルージーなバラードではリリカルなピアノ&いぶし銀のスモーキーなオルガンでサポートします。極めつけは「I’m A Man」の高速カバーで、ワイルドに唸る疾走感抜群のハモンドが痛快無比。数多くのアーティストをサポートしソロでは名盤を残す、Mike Finniganの後の活躍を十分に予見させる好盤となっています。

  • ERLEND KRAUSER / TREASURES

    ルーマニアの最重要プログレ・グループPHOENIXに在籍したギタリスト、23年作10thアルバム!

    ルーマニアの最重要プログレ・グループPHOENIXや英独混成プログレ・ハード・バンドLAKEに在籍した、ルーマニア生まれ/ドイツ在住のギタリスト、2023年作。84年のソロデビュー以降数年おきに作品をリリースしており、通算10作目となります。ジャズやエレクトロニクス、ニューエイジ、シンフォなどの要素を複合した音作りを土台として、説得力に溢れたメロディアスで劇的なギターが駆ける素晴らしいインストゥルメンタル・ミュージックを創出。サンタナばりのパッションで疾走するプレイから、マイルドなトーンで優美に鳴らすアンディ・ラティマー彷彿のプレイまで自在な表現力に驚かされますが、ギターサウンドに一貫して宿る哀愁にヨーロッパのギタリストらしい持ち味も感じさせます。間違いなく名手と呼んで問題ないギタリストです。80年代後半以降のCAMELが好きな方、泣きのギターに目がないという方は是非。

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    現プログレ・シーン屈指のテクニカル・シンフォ・バンド、バンド史上一番の緊張感とヘヴィネスで畳みかける24年作!

    ロシア出身、ヴァイオリン/ギターetc.のAndrey Didorenkoを中心に90年代初頭に結成され、現在はアメリカを拠点に活動するテクニカル・シンフォ・バンド、24年作!今作ではAndriiがギター/ベース/ヴァイオリン/パーカッション/キーボードを兼任するソロ・プロジェクト的形態となり、フルート奏者/ヴォーカリスト/ドラマーらをゲスト・ミュージシャンに迎えての制作となっています。最長でも3分台というコンパクトな全16の楽曲群で構成される本作ですが、注目すべきはその恐ろしいまでの攻撃性。テクニカルでエッジの効いた音ではありつつも、あくまでクラシカルな気品高さが先立っていた従来の彼らを払拭するかのように、リズム・セクションとギターを中心にこれでもかとヘヴィかつタイトに攻め立てるサウンドに驚かされること必至。デビュー時より内包していたKING CRIMSONの影響が、むき出しの狂暴性となって襲い掛かってきます。バンドを特徴づけてきたヴァイオリンも狂気を露わにしながらスリリングに弾きまくっていて圧巻。荒れ狂うようなヘヴィ・プログレ・チューンが数曲続くと、かつての彼らを思わせる優美なクラシカル・シンフォニック・ロックが悠然と立ち上がって来る構成も見事で、その振れ幅が素晴らしい対比を生み出しています。クラシカル・サイドではゲストの女性ヴォーカルによる麗しくも憂いを帯びた歌声が絶品。KING CRIMSONファン、特に『太陽と戦慄』が好きな方はきっとニンマリとしてしまうでしょう!

    下記ページで全曲試聴可能です!
    https://lostworldband.bandcamp.com/album/a-moment-of-peace

  • ARIEL / PERSPECTIVE

    シカゴ出身のプログレ/ジャズ・ロック・トリオ、エキセントリックかつアグレッシヴに攻めるハードなジャズ・ロックが痛快な85年作

    米シカゴ出身のプログレ/ジャズ・ロック・バンド、85年の唯一作。ギター、キーボード、ドラムスというトリオ編成で、エキセントリックかつアグレッシヴに攻めまくるハードなジャズ・ロックが痛快。三者ともジャズ/インプロの素養を土台に持つのは間違いないのですが、ギターがハード・ロックばりのプレイで暴れ始めると、負けじとドラムは目一杯の力でけたたましく叩き出し、キーボードはシンセをド派手に鳴らしてギターに応じます。主張の強い各プレイヤー達がぶつかり合うかのようなアンサンブルが、圧倒的にスリリングなサウンドを生み出しているのが本作の魅力となっています。何に似てるとはにわかに例えにくいスタイルですが、部分部分ではRASHだったりMAHAVISHUNUだったりU.K.だったりを彷彿。ひたすら熱く畳みかける演奏が問答無用のカッコ良さに繋がっている快作です!

  • QUETZAL / QUETZAL

    フランスの新鋭シンフォ・バンドによる23年1st、初期GENESISを手本としながら破格のスケールで展開するダイナミックなインスト・シンフォニック・ロック!

    フランスの新鋭インスト・シンフォ・グループ、23年1stアルバム。『Watchers Of The Skies』冒頭を想起させるリズム隊のプレイにギターとピアノが絡んできて、一気にファンタスティックに盛り上がる導入部からグイッと惹きこまれます。その後もTony Banksに通じるつややかなキーボードワークと、Steve Hackettを意識したトーンでメロディアスに飛翔するギターを中心に、インストながら初期GENESISからの影響を感じさせる劇的なシンフォニック・ロックを紡いでいき、これはなかなか感動的です。幻想的なメロトロン(シンセ?)の鳴らし方も非常にGENESIS的でニンマリ。どちらかと言えばクリアで明快な陽性シンフォニック・サウンドなのですが、時折フランスらしいダークな緊張感が差し込まれるのも魅力で、そこではATOLLがチラついたりもします。ハード・ロックの素養も備えているようで、特にギターは曲によってはハードエッジに弾きまくっていて痛快。初期GENESISを手本としながらも、このバンドならではと言える破格のスケールで展開していくサウンドが非常に素晴らしいです。カケレコメンド!

  • SEMIRAMIS / LA FINE NON ESISTE

    73年デビュー作『Dedicato A Frazz』で知られるイタリアン・プログレの人気バンド、半世紀以上を経て届けられた24年2nd!

    全員が10代という5人組で73年に残されたデビュー作『Dedicato A Frazz』で知られるイタリアン・プログレの人気バンド。半世紀以上を経て届けられた2024年2ndアルバム!オリジナル・ドラマーPaolo Faenzaを中心に再編されたメンバー構成ですが、その内容は1st譲りの緊張感みなぎるヘヴィ・シンフォと、地中海を感じる伸びやかでメロディアスな音楽性が見事にミックスされた、これぞイタリアン・ロック!と言うべき堪らないサウンド。Paoloと17年ライヴ作の時点でメンバーだったベーシストIvo Miletoによる、どっしりダイナミックに刻むリズム・セクションを土台として、ヘヴィに荒ぶるギターと邪悪な響きのオルガンが時にユニゾンしながら疾走し、ピアノやシンセが妖しく煌めき、ヴォーカルが抜群の表現力で歌い上げます。アコースティック・ギターも重厚なアンサンブルに瑞々しさを加えており特筆。ヴォーカルの声質も文句なしで、イタリアン・ヘヴィ・シンフォ然とした緊張感を伴った歌い回しがまた絶品です。オリジナル・メンバーのPaolo以上に、若手メンバー達がしっかりとSEMIRAMISらしさを生み出していて感動させられます。唯一作が愛聴盤という方のみならず、すべてのイタリアン・ロック・ファンに聴いて欲しい快作に仕上がっています!カケレコメンド!

  • GINGA RALE BAND / WIR BEDAUERN…

    オーストリア出身ジャズ・ロック/フュージョン・グループ、80年1st、シャープでテクニカルなフュージョン・タッチ+アヴァンギャルドなドイツ語ヴォーカル!

    オーストリア出身のジャズ・ロック/フュージョン・グループによる80年1stアルバム。フュージョン・タッチのシャープでテクニカルなアンサンブルに、時折アヴァンギャルドなドイツ語ヴォーカルが乗るスタイルが個性的な一枚です。ジャズそのものなプレイのリズム隊、鋭角的に切り込むスリリングなギター、浮遊感溢れるプレイからギターと渡り合う技巧的なプレイまでをこなすシンセ、控えめながらカンタベリーっぽいテイストも滲むサックスらが紡ぐ、メロディアスさと緊張感が絶妙なアンサンブルがまずもって絶品。個性的なのがナレーションのような語り調から突如叫んだりするアヴァンギャルドなドイツ語ヴォーカルの存在で、出番こそ多くないもののインパクトはなかなかのものです。ストレートなテクニカル・ジャズ・ロック/フュージョンと見せかけて、一筋縄ではいかないクセを備えた注目盤となっています。

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