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COLUMN THE REFLECTION 第34回 丑年の始まりに『駱駝(Camel)』と『砂漠の隊商(Caravan)』の話をしよう ~その2 キャメルの70年代②(+α)~ 文・後藤秀樹

丑年の始まりに『駱駝(Camel)』と『砂漠の隊商(Caravan)』の話をしよう
                 ~ その2 キャメルの70年代②(+α)~


◆77年 ダグ・ファーガソンの脱退 ~ メル・コリンズとリチャード・シンクレアの参加

キャメルの長い歴史の中で、4人のオリジナル・メンバーがデヴュー後4枚のアルバムを不動のメンバーとして活動を続けたことは、改めて考えてみると奇跡的な事実だったかも知れない。

◎画像① 76ー78

76年3月『Moonmadness』のプロモーション・ツアーが始まり、4月14日のハマースミスでの公演はライヴ・アルバム用に録音されている。続くヨーロッパ・ツアーの最中に、ベーシストのダグはサックス担当のメル・コリンズ(Mel Collins)をツアー・メンバーに招き入れることを提案した。それは実現したのだが、思わぬ化学変化が起きてしまった。ドラマーのワード「より複雑でジャズ的なアプローチのリズム」を叩くようになってしまったのだ。

『Moonmadness』のインストでは確かにジャズ的な(というより、クロスオーバー的)要素も確かに感じられるようになってきていた。ラストのインスト・ナンバー「月の湖(Lunar Sea)」の後半では激しいドラミングが出て来てフェイドアウトされる場面はあるが・・・。メルがツアーに参加してからワードの中でさらなる変化があったのだろうか?

メルは76年後半から参加していたと思われるので、その頃のライヴでのワードの演奏を聴いてみたいと思ったのだが、公式に残されていないので本当のところは分からない。

メル・コリンズは、67年からサーカス(Circus)で活動を開始。その後『ポセイドンのめざめ(In The Wake Of Poseidon)』以降キング・クリムゾンの初期作品への参加を筆頭に、英国ロック・シーンのセッション・マンとしてもの凄い数のレコーディングに参加することになる超有名なサックス・プレイヤーであることは今さら言うまでもないだろう。ただ、クリムゾンに在籍していた事実から、キャメルとの音楽性の大きな違いを意外に思ったものだ。

結局、バンド内の内紛は77年1月のダグの脱退ということにつながってしまった。そしてその脱退理由は「演奏技術の不足」からの解雇と伝わってきて、それはとても悲しい気持ちにさせられた。さらに新たにリチャード・シンクレア(Richard Sinclair)が加わるというニュースが伝えられたのだから、その理由がそのまま当てはまるように思えてしまったのは事実だった。

リチャード・シンクレアカンタベリー・ミュージックの代表格キャラヴァン(Caravan)創始者の一人で、その脱退後に74年ハットフィールド&ザ・ノース(Hatfield & The North)に加わり、同名のアルバム翌75年『ザ・ロッターズ・クラブ(The Rotter’s Club)』で聞く者に鮮烈な印象を与えていた。彼のフレットレス・ベースとヴォーカルは特徴的で、技巧派であることは誰もが認めるところだった。




◆77年 雨のシルエット(Rain Dances)

◎画像② Rain Dances

そうして発売されたアルバムは77年9月に発売された『雨のシルエット(Rain Dances)』

ジャケットが「雨の中で踊る2人の女性と、その間に浮かぶ子供の(どこか不安げな)表情」で、とても不思議で気味悪くも思えた。しかし、収録された9曲はどれも素敵で一度聴いただけで気に入ってしまった。

当時の国内盤の帯には「キャメル待望の最新作は4曲が素敵なフィーリングいっぱいの“キャメル流ポップス”、そして5曲がキャメル本来の、タイトなインストゥルメンタル・ナンバーだ。」とあり、キャメルがポップス寄りになったような印象を植え付けていた。多くの人に認めてもらえるようなメロディー・ラインはポップスと呼んでもおかしくはないのだが、そう記すことでプログレ・ファンに言い訳をしているように思えてあまり好感を持てなかったことを思い出す。

リチャードは正式にメンバーと迎えられているが、メルはあくまでもゲストとしての扱いが不思議だったがこれはメル自身の判断だったようだ。

1曲目のインスト「光と影(First Light)」がまず素晴らしい。確かに暗い夜の帳の中の光を連想する高揚感のある名曲と断言したい。ラティマーのギターはもちろん素晴らしいし、メルのアルト・サックスも曲後半の「ここぞ」というところで登場し最高だ。2曲目「メトロノーム(Metrognome)」は早速リチャードの特徴あるヴォーカルが聞こえるが、1曲目に続いてベースの方も彼らしいフレーズで、そのライン音量も大きくなり明確になったのは確かだった。

★音源資料① 「Tell Me」

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3曲目の「テル・ミー(Tell Me)」リチャードの声が印象的な完全なバラード・ナンバーで、メルの2種のクラリネットとラティマーのフルートの重なりも美しい。フレットレス・ベースも流石リチャードと思ったのだが、後にクレジットを見て驚く。じつはこのベースを弾いているのはラティマーで、リチャードはここではヴォーカルのみの担当なのだ。ただ、そのヴォーカルがあってこその名曲であることは疑いがない。

77年の2月というダグが脱退した後、まだ後任のベーシストが決まらない中でレコーディングを始めたという事実がここにある。ベースをラティマーが受け持った曲がもうひとつ、本作のハイライトでもある「スカイライン(Skyline)」。ここでのベース・ラインもかなり独特で難易度の高いもので、最初に知らずに聞いたときはてっきりリチャードが弾いているものと思い込んでしまった。ちなみにこの「スカイライン」ではリチャードは全く関わっていない。ジョークだろうが、クレジットにリチャードA.W.O.L(無断欠勤)と記されている。

それはともかく、どの曲もよく出来ているが「心のさざなみ(Unevensong)」の後半の盛り上がりは新たなキャメルの姿を如実に伝えてくれていると思った。意外な曲は「白鳥のファンタジー(Elke)」で、美しく静謐なインスト曲だが、ラティマーがキーボード、シンセ、フルートの演奏の中心で、客演としてイーノ(Eno)フィオナ・ヒバート(Fiona Hibbert)のハープが加わったもの。

ラストの「雨のシルエット(Rain Dances)」は、アルバム冒頭の「光と影」のメロディーをマイナーにした印象で、改めてジャケットを振り返ってその意味を確かめてみたくなるような役割が与えられているようで興味深い。しかし、その答えは今もつかみきれないままだ。裏ジャケットの4人のポートレートも何故このショットが選ばれたのか疑問に残るほどに、一体感のない様子に不安を覚えた。そんな中、アルバム・クレジットに“We Would Like To Dedicate This Album To Our Friends And Football Champion DOUG FERGUSON”と、脱退したダグに向けた言葉も添えられていたことが心に残る。

今回アルバムを振り返った中で、私はピーター・バーデンスについて一切触れていない。各種キーボードを演奏しているのだが、これまでに感じられた存在感が希薄なことも気になったことだった。70年代後半という時代性もあって、彼の得意のオルガンやピアノ、メロトロンよりも、エレピやムーグ、シンセサイザーが演奏の中心になっていったこともあるのだろうか。

そんな杞憂はこの後のアルバムで明らかになっていく。




◆78年4月 『ライヴファンタジア(A Live Record)』

◎画像3 A Live Record

78年4月に初めての2枚組LPのライヴ・アンソロジー『ライヴ・ファンタジア(A Live Record)』が発売された。敢えてアンソロジーとしたのは、1枚目に77年の最新ライヴを中心に74年の演奏も加えたもので、2枚目は75年『スノー・グース』全編のオーケストラ共演ヴァージョンとなっているからだ。 

初のライヴであり人気の高い盤ではあるが、最初に聞いたときには冒頭の「ネヴァー・レット・ゴー」で落胆してしまったことを思い出す。一番の思い入れのある曲が、じつにスカスカで正直に言うとメルのサックスもミス・マッチに感じられた。バーデンスの存在感がやはり希薄なことも気になってしまった。中間部でリチャードのベース・ソロに対応するワードのドラムが元気なことばかりが印象に残った。往年のファンとしては74年のライヴから未発表曲「オアシスへの旅(Ligging At Lois)」「レディ・ファンタジー(Lady Fantasy)」が嬉しかった。

ただ、この『ライヴ・ファンタジア(A Live Record)』も現在のCDでは拡大盤となり、CD1には、さらに『雨のシルエット(Rain Dances)』からの曲も含めて5曲が追加され、曲順も大幅に変更されたことから全くの別ものになっている。その拡大盤への変更は大成功だ。アルバム冒頭は『光と影(First Light)』のほうが絶対にいい。

★音源資料② 「First Light」

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2000年代に入ってからの彼らのオリジナル・アルバムの再発リマスター盤には大量のボーナスとしてシングル、デモ、各種ライヴが追加収録されていて、とてもありがたい。この『ライヴ・ファンタジア(A Live Record)』はもともと2枚組だが、1枚ものの『スノー・グース(Snow Goose)』『月光のファンタジア(Moonmadness)』はさらにデラックス・エディション(DE)として2枚組CDにまで拡大された。それぞれの追加収録曲には、その時期ごとのバンドの姿が生き生きと描かれている。特に中でも『月光のファンタジア(Moonmadness)』のDEに収録された『月夜の幻想曲(Spirit Of The Water)』デモ・ヴァージョンであるバーデンスのアコースティック・ピアノ・ソロは素晴らしい。その静かな叙情性はそのままアルバムに収めてもよかったのではないかと思わせる。私としてはヴォーカルを伴ったバンド・ヴァージョンよりも素直に聞くことができた。

前回の続きにもなるが、『月夜の幻想曲(Moonmadness)』の叙情性は少々大仰で過度だったように思えた。ヴォーカルにも粘りが強く彼らの作品中でもクセがあったような気がしている。それだけに次のアルバムは『雨のシルエット(Rain Dances)』と湿っぽいタイトル・テーマだが、各曲には突き抜けた開放感が感じられ、キャメルというバンドの素直な叙情性が表現されているように思える。




◆78年9月 『ブレスレス(Breathless)』

◎画像4 Breathless

78年9月『ブレスレス(Breathless)』が発表されるが、そのアルバム制作時点で既にバーデンスはアルバム完成後の脱退を表明しており、7月に正式に辞めた。逆に前回ゲスト扱いだったメル・コリンズは正式メンバーとなっていた。さらに、バーデンスの脱退を受けて、その後に予定されている大規模なワールド・ツアーも交代メンバーを含めて告知されていたことは驚きだった。

そのサポートのキーボードとしてリチャードの申し入れでデイヴ・シンクレア(Dave Sinclair)ヤン・シェルハース(Jan Schelhaas)の名前が挙がっていた。私にとってはダグが抜けたときと同様に寂しい事実だが、その後のメンバーが驚きだった。リチャードの従兄弟にあたるデイヴリチャードと同様にワイルド・フラワーズからキャラヴァンの初期を支えたメンバー。ヤンの方もデイヴの後を引き継いで76年の『Blind Dog at St.Dunstans』と『Bteer By Far』での正式メンバーとしてキャラヴァンの歴史に名を残している。それ以前にも71年ナショナル・ヘッド・バンド(National Head Band)の『Albert 1』やシン・リジィ(Thin Lizzy)の初期アルバムのゲスト等でその名が知られていたベテラン。

この『ブレスレス(Breathless)』のアルバムが日本で出た時点で、既に翌年明け早々にキャメルの初来日が決まっていただけに、国内初回盤にはB全判の大きなポスターがつけられていた。そこにはメンバーとして早くもデイヴヤンが新たなメンバーとして掲載されていたことにびっくりした。期待感は分かるが、何だかバーデンスが可哀想に思えてしまった。

また、アルバムの邦題タイトルも『ブレスレス』の横に小さく『百億の夜と千億の夢』とつけられたのだが、光瀬龍の壮大なSF小説『百億の昼と千億の夜』を元ネタにしたところに何か釈然としないものを感じた。私はそうしたコマーシャル性が鼻につくと退いてしまうところがあって、この作品は国内盤ではなく米Arista盤で入手した。(前作までは米ではJanusから出ていたが、本作はAristaから出ていた。)

しかし、アルバムの内容は最高だった。結論から言うと『Raindance』と並んで大傑作だと思う。

★音源資料③ 「Echoes」

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1曲目の『Breathless』のイントロのギターから快調。牧歌的でゆったりとした明るい曲調にメルの木管のアレンジが素晴らしい。続く『Echoes』がまた鮮やかな風景を見せてくれる。ここではエッジの鋭いラティマーのギターと、バーデンスのソロと効果音的なシンセの導入が基本。明るいヴォーカルと後半のギターソロ、そこに絡むリチャードのベースとワードのリズム隊も完璧。最初に聞いたときには涙が出るほど嬉しかった。これがキャメルだ!と強く思うと同時に、やはりバーデンスはいなくなるのだという感傷も伴っていた。ただ邦題が「神秘の女王」(?)。ファースト・アルバムの「Mystic Queen」と同じにするという感性が理解できなかった。

3曲目「Wing And A Prayer」ラティマーの早弾きアルペジオとバーデンスのエレピがしっかりとアンサンブルになっていることが嬉しい。それにしてもリチャードが加わってからも、ラティマーがリード・ヴォーカルをとる曲もよい雰囲気でそれも個人的には高ポイントだ。静かな5曲目「Starlight Ride」も同様。

4曲目は1曲目に共通する田園風景を思い起こさせる。リチャードの幾分ユーモラスなヴォーカルはキャラヴァン時代を彷彿とさせる。彼の歌声も他に例えられない味がある。ハードなギターも導入するが、やはりメルのフルートが舞い続けることで全体の雰囲気は愛らしく素敵な作品だ。メルの本作での貢献度は格段だと思える。

LPでいえばB面に入って「Summer Lightning」も強力。ここでもバーデンスのキラキラとしたエレピの音が「夏の雷鳴の合間の星空」を思わせて効果的で嬉しくなる。そこに重なる美しいフレーズを弾きまくるラティマーキャメルの持ち味だと実感する。続く「You Make Me Smile」もそうだが、さりげなくコーラスを散りばめる器用さも前作からの特徴になっている。「The Sleeper」はその名の通り夢見心地のイントロでスタートするが、すぐにクロスオーバー路線のインストとなる。中間部のメルの金管も面白いし、それを引き継ぐように弾きまくりラティマーの独壇場になだれこみ、バーデンスのソロが続く。

ただ、最後の「Rainbow’s End」は寂しげな曲。バーデンスへの惜別の気持ちを表わしたであろう曲。ただし、曲自体はラティマーバーデンスの共作となっている。何だか、前作『雨のシルエット(Rain Dances)』から続いてアルバムの最後は湿っぽくなってしまうなあ。という思いでいっぱいになってしまう。

バンドは予定通り78年9月10日から12月まで英国並びにヨーロッパ・ツアーを開始、年が明けると来日公演と米国ツアーに出かける。しかし、終了間際にリチャードデイヴの両方のシンクレアが脱退を決める。何より連日続くツアーに参ったようだ。2ヶ月以上ほぼ毎日続くライヴは確かに想像しただけで過酷だ。結果的にデイヴキャメルの一員としてアルバムを作成することは無かった。(ただ、『ブレスレス』のアルバム録音段階で、デイヴ「You Make Me Smile」「Rainbow’s End」に参加していたという話も伝わっているのだが。)

続いて迎えたメンバーがコリン・ベース(Colin Bass)キット・ワトキンス(Kit Watkins)。前者はスティーヴ・ヒレッジ(Steve Hillage)のバンドに、後者は米国のハッピー・ザ・マン(Happy The Man)にいたのでプログレ・ファンにとっては比較的知られた名前だった。




◆79年10月 『リモート・ロマンス(I Can See Your House From Here)』

◎画像5 I Can See Your House From Here

ラティマーワードシェルハースの3人に新たな2人を加え新たなアルバム『リモート・ロマンス(I Can See Your House From Here)』79年10月に発売された。メル・コリンズはまたゲスト・ミュージシャンに戻ったが、もう一人ゲストにもう一人のコリンズ(Phil Collins)の名前も加わっていた。

私はレコードやCDに対しての「構え」として、まずジャケットに意味を見つけようとしてしまう。

ここではその意味深なジャケットと邦題に不安感が漂っていた。「宇宙空間からも(遠くにいても)君の家が見えるよ」という意味合いはつかめるものの、「真っ暗な宇宙空間で宇宙服に身を包んだ男が十字架に結びつけられている。その視線の方向に地球が見える」というモチーフにはその真意が図りかねた。実際に所属するDeccaからもクレームがついたという。さらに言えば、本来のアルバム・タイトルは『Endangered Species(絶滅危惧種)』と予定されていたというから、彼らが一体何を考えていたのか理解できず正直なところ戸惑ってしまう。

当時は本来予定していたタイトルは知らなかったが、プログレ系のグループがそのイメージを一新させていた時期でもあっただけに、私もかなりの不安を持って望んだ。そして最初にFMで聞いた曲が「Remote Romance」で、そのテクノっぽいリズムに唖然とし、プロデュースがルーパート・ハイン(Rupert Hine)なので「その影響か!!!」というのが第一印象。しばらくは聞くことをためらってしまったことは事実だ。 

というわけで、少し間を置いて恐る恐るアルバムを聞いたのだが、結果的にはなかなか良かった。ツイン・キーボードを新たな武器に丁寧に創られた印象があり、ジャケットとは裏腹に明るく広がりのあるポップ・センスを持った新鮮なメロディーが広がっていてほっとした。あと当時ペンギン・カフェ・オーケストラ(Penguin Café Orchestra)の成功で広く知られるようになったサイモン・ジェフス(Simon Jeffs)が導くオーケストラの導入も面白い。

★音源資料④ 「Ice」

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そんな中で、私がキャメルに求めていた世界が10分を超えるラストの「アイス(Ice)」に集約されていた。グランド・ピアノとソリーナをバックに静かな熱情と言えるラティマーの泣きのギターを存分に聞くことが出来る。ラストはアコギの二重奏で終る。最初に聞き終えたときにはしばし放心状態にさせられその余韻に酔った。そして、何かに導かれるように何度も繰り返し聞いた。

そこまで来てはじめて、ジャケットの「宇宙空間に巡礼者のように投げ出された孤独な宇宙飛行士の寒々とした心と、そうした状況の中でも懐かしい地球上での出来事を思い出す」といったイメージを想像できたように思えた。当然、私自身の思いでしかないのだがラティマーの心象風景のようにとらえられた。このアルバムもジャケットの不評に関わらず全英45位を記録している。

しかし、ここまでライヴを除く3作品で続けて、悲しげ・寂しげな旋律で幕を下ろすので、なぜかキャメルはここで終ってしまうのではないか・・・という思いにとらわれたのも事実。

それは杞憂で、ラティマーはタフだった。この作品のリリース直後の79年10月からツアーを開始し、それは年を越えて2月まで続く。多くのファンを持つ日本にも2年続けて80年1月に訪れまたしても大歓迎を受けることになる。

と、予定していた「キャメルの70年代」はここまでで終るのだが、もう少し続けてみよう。




◆81年1月『ヌード~Mr.Oの帰還(Nude)』

◎画像6 Nude

来日の際に日本のスタッフから渡された戦後29年経ってから見つかった元軍人に関する書籍が次の作品のテーマになった。その書籍が何だったのかは分からないが、ちょっとこれはデリケートなテーマだけに、その事実に私は大きな戸惑いを覚えた。終戦を知らぬまま見つかった日本兵が71年と74年が帰国したことは大々的に報じられ、日本だけでなく世界的にも衝撃が走ったことは今も鮮明に覚えている。戦争が人間の人生を大きく狂わせた事実の大きさには思うところが強かったものの、他にも考えさせられる部分が多かっただけに、手放しで喜べないテーマだった。

『ヌード~Mr.Oの帰還(Nude)』と題され81年1月に発売された。『スノー・グース(Snow Goose)』以来のコンセプト・アルバムで各曲がつながっていて、完全にプログレ・グループとして甦ったように歓迎されたのだが、私にはどこか違和感があった。ジャケットも完全に日本を意識した浮世絵調に描かれ、国内盤はデジタル・ミックス採用ということで音質面でもアピールするものがあったのは確かなのだが、ライナーにはコンセプトの背景には触れられていないので、多くのファンにとってはその音楽性だけで十分なのだろう。ただ、内ジャケットの歌詞とそれをつなぐ解説の全訳が付されていて『お話』は丁寧に語られていた。英国でも34位というまずまずの成績を残しているところから、やはり彼らの音楽性が評価されたものだろうと思う。クレジットを見て一番の驚きは、キーボードにダンカン・マッケイ(Duncan Mackay)が加わっていたこと。スティーヴ・ハーレイ&コックニー・レベル(Steve Harley & Cockney Rebel)10CCでの活動が有名だったが、プログレ・ファンにとっては77年のソロ・アルバム『スコア(Score)』の圧倒的な素晴らしさが印象に残る人物だった。

さらに、このアルバムで重要なことはラティマーの妻となるスーザン・フーヴァー(Susan Hoover)がコンセプトを創りあげたということ。彼女はその後の歴史の中でラティマーの片腕のようにその後キャメルの作品に大きく関わっていくことになる。

★音源資料⑤ Captured

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しかし、当のキャメル(ラティマー)には苦難がついてまわる。

アルバム『ヌード』発表後のツアーは悲惨だった。途中でワードが手を怪我したために残りの日程がキャンセルになってしまったのだ。その情報を私は当時の音楽誌で知ったが、その時には大きな問題がその裏にあったということ分からなかった。多くのファンが同じだったと思う。




◆82年4月『シングル・ファクター(The Single Factor)』~ アンディ・ワードの脱退

◎画像7

ラティマーは彼の回復を待っていたのだが、レコード会社のDeccaから半年以上の遅延は許されないことを通告されていた。仕方なく82年に入って前作同様のプロデューサー、Tony ClarkHaydn Bendallを迎え、1月から2月に録音され4月に発売された『The Single Factor』は苦しまぎれに発売されたものと言える。

ただ一人残ったオリジナル・メンバーのラティマーに加え、そこに集まったサポートがアンソニー・フィリップス(Anthony Phillips)、フランシス・モンクマン(Francis Monkman)、デヴィッド・パットン(David Patton)、サイモン・フィリップス(Simon Phillips)、クリス・レインボウ(Chris Rainbow)等錚々たるメンバーだった。このアルバムはアビー・ロード(Abby Road)で録音されたのだが、幸運なことに同じAbby Roadの別のフロアーでアラン・パーソンズ・プロジェクト(Alan Parsons Project 以下APP)が同じくレコーディングしていた。そのことから、パットンレインボウの参加がかなったようなものだ。さらには、「Sasquatch」1曲のみだがバーデンスも駆けつけオルガンとミニ・ムーグを受け持った。彼もこの時に改めてラティマーに紹介されたことから『キーツ(Keats)』というプロジェクトを立ち上げ83年に1枚のアルバムを残すことにつながっていく。(なお、キャメル脱退後のバーデンスは旧知のヴァン・モリソンと行動し、ソロ・アルバムを何枚か発表していた。)

★音源資料⑥ 「Sasquatch」

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この『シングル・ファクター(The Single Factor)』はジャケットのシンプルさに肩すかしを食らったが、内容はこれまでのキャメルらしさがメロディーにも演奏にも感じられ素晴らしかった。特にパットンレインボウのヴォーカルは流石の仕事で、いい意味でのポップスのあるべき姿を伝えてくれているようで好感が持てた。実際、ラティマーを元気づけ、その後のツアーを明るいものにしたのはその2人だったという。このアルバムも全英57位となりキャメルの健在ぶりを伝える作品になった。

ワードに関しては、クレジットの最後に“Andy Ward does not apper on this album following a serious injury to his hand”(手の深刻な怪我のため参加できなかった)と記されていた。

ワードキャメルを去ったのは公式には83年となっている。その発端となった先ほどのツアー中の手の怪我だが、ずっと後になって(しばらくの間は非公開だった)それが自殺未遂だったという衝撃の事実が伝わった。ワードのHPを見ると「双極性障害と呼ばれる躁鬱病」ということで、そんな中でのアルコールや薬物が彼の精神に影響を与えた結果だった。ワードの精神状態は良くならず、83年1月に弁護士を通じて正式に脱退を決めることになる。

多くのファンはワードキャメルを抜けたことは後で知ることになるのだが、私が彼の名を次に目にしたのはリチャード・シンクレア92年のアルバム『Richard Sinclair‘sCaravan Of Dreams』。そして次に95年Mirageの2枚組ライヴ・アルバム『Mirage Live 14th December 1994』だった。当然、それらを聞いた時点では彼の健康状態が最悪だった時期があったとは信じられなかった。

リチャードワードキャメル時代につながるが、どちらもメンバー的にはキャラヴァンが中心。ただ、Mirageにはピート・バーデンスが一緒に参加している。さらにキャラヴァンキャメルの曲を双方のメンバーが参加し、同じステージで演奏しているということが驚異的で嬉しくなってしまった。このコンセプト・ユニットはワード94年の夏に立ち上げたものだったが、資金繰りが難しく短期間で終了する。それだけにこのCDは奇跡的な作品と言えるだろう。詳細は次回「キャラヴァン」で紹介したい。

しかし、その後バーデンスが活動を引き継ぎ全く新しいメンバーで97年Pete Bardens’s Mirageとして1枚ライヴも出している。

ワードの脱退と前後してキャメル・サイドの問題として、82年の10月にはマネージャーのマックス・ホール(Max Hole)が他社への移籍のために不在となった。もっと困ったことに、バンドにつきものの法的問題が残っていた。MCAからDecca(Gama)の移籍の際、頼りになったと思っていた初期マネージャーのゲオフ・ジュークス(Geoff Jukes)に訴訟(初期4人のメンバー対ゲオフという構図だったが)を起こされ、現実的にはラティマーが一人で対決しなければならなかった。結果的に後にバンド側が勝つのだが、その時の重圧を思うとやるせなくなってくる。79年『リモート・ロマンス』のアルバム・クレジットには“This album is dedicated to our friend Geoff Jukes”(このアルバムを我々の友人ゲオフ・ジュークスに捧げる)という一文まであったのだが・・・

その裁判は85年まで尾を引くことになるが、途中でオリジナル・メンバー4人へのロイヤリティの不払いが明らかになったこともあり、ゲオフが折れた。その時期に一度メンバーが顔を合せていることがキャメルの公式HPで紹介されている。

◎画像8

ラティマーのキャメル84年に新たなコンセプト・アルバム『Stationary Traveller』(再び幾分重いテーマのコンセプト・アルバム)を、そして5月11日の公演を『Pressure Points』(当初1枚ものだったが、近年2CDとして拡大版が出された)を発表し続けるが、一度そこで活動は停止してしまう。




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その後、何度かの休止期をはさみながらも、現在に至るまで活動を続けてきているのはご存知の通りだ。途中、ラティマーの生死に関わるほどの大病もあり休止の期間が長くなったが、何とか音楽活動に戻れるほどに回復。その状況は重大と伝えられただけに活動再開には本当にほっとした。

この原稿に向かっている最中、久々にキャメルのこれまでの作品を聞き続けた。そして、ラティマーの強さと凄さを改めて感じると同時に、時代の雰囲気に流されることなく現在に続くキャメルの姿の素晴らしさも再確認することができた。

コリン・ベースはメンバー歴が一番長くなり相棒とも呼べる存在になったし、奥さんのスーザンもバンドにずっと関わりながらラティマーを支えてきたことが分かる。そして最近ではピーター・ジョーンズ(Peter Jones)という得がたい逸材が加わったことで、これからの未来も展望できそうな気がしている。

◎画像9

そう言いながらも、やはり原点であるラティマー、ダグ、ワード、バーデンスのオリジナル・メンバーで活動していた頃の姿がやはり忘れられない。親分肌だったダグの脱退についても、後にラティマー「彼の不在がバンドの不安定をもたらした」という趣旨の発言をしていた。やはり大切な仲間という意識を持ち続けていた。

キャメルを続けながら、ラティマーには「また彼らと活動を一緒にしたい」という思いもあったが、バーデンスは2002年に亡くなってしまっている。それじゃあ、「懐かしのThe Brewの3人でもう一度」という計画も上がっては消え、なかなか実現には向かっていない。

2003年にCamel Productionsから出された『Curriculum Vitae』(DVD)にはキャメルの歴史が収められ、その中で2003年にワードラティマーダグが顔を合せた様子とリハーサルの映像まで収められていたことが興味深い。

デヴュー以来キャメルのアルバムはリリースされる度に聞いていたのだが、今回改めてずっと聞いてきて、彼らの音楽は聞き手にとって「試金石」なのかもしれないという思いに至った。気に入らなければ聞かなければいいだけなのに、「本当にそうなのか?」と問い直し、何度も時期を変えて聞き返すことになる。その時々に新たな何かが見つかるはずだと信じた。ある時は彼らの世界にも迷いが感じられた。しかし、結果的に聞き手の気持ちを和らげる叙情美については一貫していることに気づき、きわめて人間的な世界観、温もりに改めて魅せられることになる。私にとって、それは自分自身の心情の投影だったようにも思える。

ベスト盤・編集盤も出る度に揃え、関連盤等も含めるとかなりの枚数になる。

レコードで出ていた『Stationary Traveller』『Pressure Point』まで、前回の冒頭に書いたように私の部屋の棚で一番目につくところに並んでいる。レコードとは別にCDの棚にも当然のように並ぶのだが、パッケージの大きさの違いで1カ所に並ばないのが悩みでもある。

今回微妙な書き方になってしまった『ヌード(Nude)』、今回は取り上げられなかった84年『Stationary Traveller)』Camel Productionsとして活動を再開した後の96年『Harbour Of Tears』につながるコンセプト・アルバムが持つ真意、『Snow Goose』94年『Dust And Dreams』で文学作品を取り上げた裏にある共通の感性についても機会をとらえて改めて見つめ直してみたい魅力的なテーマだ。いつか形にしたいと考えている。

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70年代のキャメルを2回に分けて振りかえることを考えていたのだが、予想通りそれだけでは終らなくなってしまった。本当は現在に至るまでをしっかり追えれば良かったのだが、それも「機会があればまた」ということにしたい。ただこのコロナ禍、ラティマー以下現在のメンバーもライヴ活動が出来ず大変な思いをしていることだろう。久しく届いていないオリジナル作品を手がけていることを願いたい。

今回は初期のオリジナル・メンバーの未発表曲で閉じたい。次回は、キャラヴァンです!!!

★音源⑦ 「Autumn」 

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前編はこちら!


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音楽ライター後藤秀樹氏による新連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」!第6回は氏にとって思い出深い一枚という、イアン・ロイド&ストーリーズの『トラベリング・アンダーグラウンド(Travelling Underground)』の魅力に迫っていきます。


COLUMN THE REFLECTION 第7回 忘れられない一発屋伝説2 ヴィグラスとオズボーン/秋はひとりぼっち ・・・思い出の大ヒット曲と、アルバム“Queues”の魅力 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による新連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」!第7回は一発屋伝説の第2弾。72年に日本のみで大ヒットした、ヴィグラスとオズボーン「秋はひとりぼっち」を中心に取り上げます。


COLUMN THE REFLECTION 第8回 「12月に聴く名盤 クォーターマスの幻想①、2013年版は聞いたかい? 思い出と共に再び」  文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。今回取り上げるのは、英国キーボード・ロックの金字塔QUATERMASSの70年作!


COLUMN THE REFLECTION 第9回 「クォーターマスの幻想② その周辺を探る旅(Spin Off)~ Ann OdellとShawn Phillips」  文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。前回に引き続き、英国の名キーボード・ロック・バンドQUATERMASSとその周辺ミュージシャンに迫ります!


COLUMN THE REFLECTION 第10回「クォーターマスの幻想③ Spin Offその2 ~Paul Buckmaster とPete Robinson~」  文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。前回に引き続き、英国の名キーボード・ロック・バンドQUATERMASSとその周辺ミュージシャンの活動を追います。


COLUMN THE REFLECTION 第11回 「クォーターマスの幻想④ Spin Offその3 ~ハード・ロックの側面から John Gustafson  &  Mick Underwood~」  文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。4回にわたりお送りした英国の名キーボード・ロック・バンドQUATERMASS編も今回がラスト。ベーシストJohn GustafsonとドラマーMick Underwoodの活動に焦点を当てて堀下げてまいります!


COLUMN THE REFLECTION 第12回  忘れられない一発屋伝説③ ♬ 元号がひとつ変わる前に、平成の前の「昭和」の洋楽をふりかえる ♬「明日なき幸せ」に、「孤独の『夜明け』のヒッチハイク」・・・何のこっちゃ? 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。英国ポップ・シーンの華麗なる「一発屋」グループ達にフォーカスいたします♪


COLUMN THE REFLECTION 第13回  『プロローグ』(はじまり)の幻想と『燃ゆる灰』の陽光の狭間に見える「港の光景」  ~ 新生ルネッサンスと呼ばれたバンドについての個人的な思い出から ~ 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。今回取り上げるのは、第2期ルネッサンスの1st『プロローグ』と2nd『燃ゆる灰』!


COLUMN THE REFLECTION 第14回  『昨日の顔』を持つオリジナル・ルネッサンスの物語 前編 ~ 共に(Together)、今を生き(Now)、いつか幻へ(Illusion) ~ 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。第14回は、キース・レルフが率いた第1期ルネッサンス~イリュージョンをディープに掘り下げます。


COLUMN THE REFLECTION 第16回 Mark-Almondの世界①(初期3作品とその周辺から) ~名盤『復活(Rising)』の個人的な思い出がすべてのはじまり 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。第16回は、英国ロックの名グループMARK-ALMONDの魅力に迫ります!


COLUMN THE REFLECTION 第17回 Mark-Almond の世界② ~75年ジョン・マークのソロからバンド活動の再開へ、 そして転がり出たリフ・ラフの世界の驚き~ 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。第17回は、英国ロックの名グループMARK-ALMONDをフィーチャーした後篇をお届け!


COLUMN THE REFLECTION 第18回 英国Dawnレーベルの秘宝たち① 今改めて評価したいジョーンジー(Jonesy)~決して表舞台に出てくることがなかった不遇のメロトロン・プログレッシヴ・ロック・バンド 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。第18回は、70s英国プログレの好バンドJONESYの魅力を掘り下げます!


COLUMN THE REFLECTION 第19回 英国Dawnレーベルの秘宝たち②「光」と「影」を表現しながら神話と伝説を奏で、自ら「伝説」となった北アイルランドのFRUUPP ~ 全曲解説 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。第19回は、北アイルランド出身の愛すべき名グループFRUUPPの全曲を解説!


COLUMN THE REFLECTION 第20回 忘れられない一発屋伝説 4 アース&ファイアーの『シーズン』と、マッシュマッカーンの『霧の中の二人』 ~1970年後半から1971年初頭にかけての日本での大ヒットから~ 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。70年代初頭に日本でヒットを飛ばした2つのグループについて深く掘り下げてまいります。


COLUMN THE REFLECTION 第21回 1970年代、英ロック・ポップの『夜明け』を伝えるDawnレーベルの魅力③  プログレ、ジャズ・ロック、ハード・ロック編を「よもやま話」風に~ 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。今回は英国の名レーベルDAWNの作品群をディープに掘り下げてまいります!


COLUMN THE REFLECTION 第22回 1970年代、英ロック・ポップの『夜明け』を伝えるDawnレーベルの魅力④ ~フォーク、フォーク・ロック編(A) アコースティック感に的を絞って~ 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。今回は英国の名レーベルDAWNの作品群を、アコースティカルなグループに絞って掘り下げます!


COLUMN THE REFLECTION 第23回 1970年代、英ロック・ポップの『夜明け』を伝えるDawnレーベルの魅力⑤ 全アルバム紹介の総括編 ~ Dawnならではの面白さを再確認してみませんか? 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。今回は英国の名レーベルDAWN特集の最終回。これまで紹介していなかった作品を一挙にピックアップします!


COLUMN THE REFLECTION 第24回 マシュー・フィッシャーのオルガンに魅せられて① ~春霞に立ち上るプロコル・ハルム「青い影」の幻影 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。今回は、プロコル・ハルムによる英国ロック不朽の名曲「青い影」の魅力にディープに迫っていきます!


COLUMN THE REFLECTION 第27回 ポップ・シーンに登場したハード・ロックに潜む音楽性再考 ① ~圧倒的なハード・サウンドとそれだけではない叙情の魅力、G.F.R~ 文・後藤秀樹

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COLUMN THE REFLECTION 第28回 ポップ・シーンに登場したハード・ロックに潜む音楽性再考 ②  ~緻密に構築された楽曲の魅力、マウンテン~ 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。今回は、前回取り上げたG.F.Rとともにアメリカン・ハード・ロックを象徴するグループMOUNTAINの魅力に迫っていきます!


COLUMN THE REFLECTION 第29回 Many Faces of Mandalaband ①  ~ 今も褪せない『曼陀羅組曲』の圧倒的な魅力 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。今回は、中国によるチベット侵攻を題材にしたコンセプト・アルバムの傑作、マンダラバンドの『曼荼羅組曲』の魅力にディープに迫っていきます!


COLUMN THE REFLECTION 第30回 Many Faces Of Mandalaband ②  ~デヴィッド・ロールのマンダラバンド奇跡の2枚目『魔石ウェンダーの伝説』、 そして76~78年にかけてのBJH、Woollyとのシンフォニックな関係性~ 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。マンダラバンドの2nd『魔石ウェンダーの伝説』の話題を中心に、本作に参加したバークレイ・ジェームス・ハーヴェストとの関連までをディープに切り込みます!


COLUMN THE REFLECTION 第31回 Many Faces of Mandalaband ③ リアル・インディ・ジョーンズとなったDavid Rohlが仕掛けた Mandalabandの壮大な歴史絵巻  ~Woollyが最後まで携わった壮大なシンフォニック・ワールド~ 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。マンダラバンドを取り上げる全3回のラストは、デヴィッド・ロールとウーリー・ウルステンホルムの2人の関係を中心に、21世紀に復活を果たしたマンダラバンドの活動を追います。


COLUMN THE REFLECTION 第32回 12月に聞く名盤、クリスマスが来ると思い出すムーディー・ブルースの『童夢』 ~2020年、特別な思いで聞くクリスマス・キャロル~ 文・後藤秀樹

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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。今回は、クリスマスの時期に聴きたくなる、ムーディー・ブルースの代表作『童夢』の魅力を紐解いていきます☆

            

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