2024年4月4日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
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今日は女性SSWを代表するアーティストと言えるジョニ・ミッチェルから探求をスタート。
彼女に通じる、瑞々しく清涼感のある女性SSWアルバムをピックアップしてまいります!
まずはジョニのアルバムより、この大傑作を。
キャロル・キング『つづれおり』が「陽」とすれば、このアルバムは「陰」の女性SSW名盤。
どこまでも内省的で叙情的、聴き手の時間を止める透き通った表現が全曲を貫く歴史的一枚です。
それでは改めて、米国編からまいりましょう。
最初にBIG PINKよりめでたくリイシューされたこの名盤をご紹介☆
70年ワイト島フェスでの好演により頭角を現した米女性SSWによるデビュー・アルバム。
優雅なヴォーカル、繊細で流れるようなメロディ。ジョニのほか、英国のブリジット・セント・ジョンにも通じるアシッド臭と優美さが良い塩梅のアンサンブル。
さらには管弦楽器による荘厳なアレンジも見事で、文句のつけどころのない逸品です。
カリフォルニアで活動していた女性SSW、76年唯一作。
ジャケットのはにかんだような素敵な笑顔に違わぬ、凛としたハイトーンの透明感ある歌声が魅力的です。
当時「アシッドなジョニ・ミッチェル」とも評されていたそうですよ。
ジョニと同郷のカナダ出身フィメールSSW、69年作。
ジャズやブルースの影響を受けたアーティスティックなサウンドと、伸びやかで少しメランコリックなヴォーカルは、カルトなジョニ・ミッチェルと言っても過言ではありません。
ビル・エヴァンスにも師事していた女性ジャズ・ピアニストが『ペット・サウンズ』に衝撃を受けポップSSWに転身!
この68年作、ジョニ・ミッチェルばりの感性をママパパのピースフルさで包み込んだ、と言えば伝わるでしょうか。
マジカル!
英国フォークの激レア・アイテムとして知られる71年作。
女性ヴォーカル、アコースティック・ギター3人の4人編成なのですが、特に女性voのシェリーの歌声が素晴らしいんです。
透明かつ素朴なボーカル、控えめなアコギ演奏がしみじみと沁みる、ジョニのカバーをどうぞ。
イタリアにルーツを持つ英女性SSW。72年のソロ唯一作。
サンディ・デニーにちょっぴり透明感を加えたような歌声、そしてジョニ・ミッチェルゆずりのまばゆいソングライティング。
マイナーだけどかなりの名盤ですよ、これ。
2枚の作品を残して忽然とシーンから姿を消した、スコットランド出身フィメールSSW。
初期ジョニ・ミッチェルの瑞々しさと、サンディ・デニーの英国らしい憂いを合わせたようなハイトーンボイスが絶品です。
男女のブリティッシュ・フォーク・デュオ、73年作2nd。
ジョニ・ミッチェルを彷彿させる色彩感ある瑞々しい歌唱から艶のあるしっとりした歌唱、たおやかな歌唱まで変幻自在で魅力的なフィメール・ヴォーカルがとにかく絶品。
何となく「冬の朝の静けさ」が目に浮かぶような英国フォークですね。
清涼感ある女性ヴォーカルと穏やかな男性ヴォーカル。透明感溢れるメロディー、気品あるフルート。
ジャケットはヒプノシスが担当。
いかがだったでしょうか。気になる作品がみつかりましたら幸いです!
最高傑作と言われる71年作の4thアルバム。穏やかな前作と比べ、タイトルやジャケットの印象通り、内省的で叙情的な作品が並んでいます。アコギやピアノの弾き語り中心ですが、まるでジョニとは別の意志を持っているかのように自在に展開していくコード進行、その中で豊かな感情の赴くままに自由に飛翔するかのようなメロディ。聴き手の時間を止める透き通った表現が全曲を貫いています。それにしても全曲が名曲と言っても過言ではないメロディメイカーぶりは凄いです。米SSWを代表する傑作であることを超え、ロック史上に燦然と輝く傑作。
英国フォークの激レア・アイテムとして知られる71年作。女性ヴォーカル、アコースティック・ギター3人の4人編成で曲によってベースが入ります。女性ヴォーカルが素晴らしく、瑞々しさに溢れた歌声は女性フォーク・ファンなら漏れなく虜になる魅力を持っています。Bob Dylan、Joni Michell、Simon & Garfunkel、Joan Baez等、アメリカ人アーティストの楽曲を多くカヴァーしており、アコースティック・ギターによる素朴で繊細なアンサンブルは、フォーク・ロック寄りの溌剌としたもの。初期FAIRPORT CONVENTIONをより素朴にしたような、ほのぼのとした魅力がたまりません。英フォーク・ファンには是非おすすめしたい一枚。
71年にRCAよりリリースされた唯一作。清涼感ある女性ヴォーカルと穏やかな男性ヴォーカルとによるコーラス・ワークが素晴らしい英フォーク・グループ。繊細に爪弾かれるアコギ・アルペジオと透明感溢れるメロディーが絶品の格調高い英フォーク、流麗なメロディと男女ヴォーカルの穏やかなハーモニーが素晴らしいフォーク・ポップなど、どの曲も印象的なメロディと品のあるアンサンブルを持った佳曲揃い。「冬の朝の静けさ」をイメージさせる雰囲気は、Trader Horneに通ずるものを感じます。名作。
知る人ぞ知る米フィーメールSSWの名作。70年作の1st。うっとりと聴いてしまう優雅なヴォーカル、繊細で流れるようなメロディ、英国のBridget St.Johnあたりに通ずるようなアシッド臭と優美さがブレンドしたアンサンブル。管弦楽器による荘厳なアレンジも見事。本当に素晴らしい作品です。名作。
Lesley DuncanやLinda Lewisのプロデュースや、Ronnie Lane『スリム・チャンス』でのストリングス・アレンジなど有名なプロデューサー&アレンジャーのJimmy Horowitzが手がけた英女性SSW。72年のソロ唯一作。サンディ・デニーにちょっぴり透明感や可愛らしさを加えたような歌声、うっとりするほどに美しいメロディ、リリカルなピアノや艶やかなストリングスが彩るアレンジ。雰囲気たっぷりのジャケに負けない、鮮やかな歌世界が広がります。コンテンポラリーな英フィメール・フォークとして一級と言える名品でしょう。アコギの爪弾きや色彩感ある奔放なメロディラインはジョニ・ミッチェルからの影響も。これはオススメです。
カリフォルニアで活動していた女性SSW、76年唯一作。1曲目のアーティスティックな佇まいのピアノ、凛としたハイトーンの透明感ある歌声を聴いて、おっ、ジョニ・ミッチェルっぽい!と思ったら、なるほど、アシッド臭あるジョニと評されているようで、まさにその通り。まるでニック・ドレイクの1stのようにストリングスが深遠に響く2曲目も絶品で、冒頭2曲で彼女の歌世界にいっきに引き込まれます。3曲目以降は、アコーディオンやハープやリコーダーも入り、ジャケットの印象のような人なつっこさも聴かせ、カリフォルニアの陽光も目に浮かびます。マイナーながら、これは米女性SSWファンなら聴かずには死ねない名作!紙ジャケット仕様。
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