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COLUMN THE REFLECTION 第21回 1970年代、英ロック・ポップの『夜明け』を伝えるDawnレーベルの魅力③  プログレ、ジャズ・ロック、ハード・ロック編を「よもやま話」風に~ 文・後藤秀樹


1970年代、英ロック・ポップの『夜明け』を伝えるDawnレーベルの魅力③ ~プログレ、ジャズ・ロック、ハード・ロック編を「よもやま話」風に~

昨年は英Dawnレーベルから出された名盤群の中からFruuppJonesyをピックアップして取り上げてきたが、当然それ以前に発表された魅力的な作品が多々あり、これから2回に亘ってそれらについて取り上げてみたい。


60年代後半の米国発のヒッピー・ムーヴメント、サイケデリックの流れを受け、英国の各レコード会社が70年代という新たな時代に向けたロックを中心としたマイナー・レーベル群として大きな流れを生み出すことになった。その先鋭的な姿勢は当時の若者を夢中にさせたが、そのエポック・メイキングな歴史は後になって全貌が明らかになる中で伝説的に語られるようになり、現在でも再発が繰り返されながら、その内容に関してもカタログが整理される中で研究がなされてきている。

Pink Floydを筆頭に数多くの名作群を生んだEMI系のHarvestや、Black Sabbathに代表されるPhilips系のVertigo、Genesisの存在からその名が高まったB&CからCharismaの流れ、Decca系のDeram、Nova。RCA系のNeon。そしてTen Years AfterやJethro Tullのカタログを整理することからスタートしたマネージメント会社が母体となるChrysalisやBronze等々・・・

もう少し広くみていくと、最初からインディペンデントなIslandやImmediate、Transatlantic、アーティスト・レーベルの走りと言えるビートルズのAppleに代表される流れもあったわけだが、70年代初頭のロックを俯瞰したときに、意欲的でありながらもどこか手探りのうちに混沌とした世界観を創りあげた。そして、それらは現在に至るまで魅力的な存在であることは疑う余地もない。

69年から71年という英国マイナー・レーベルが林立したこの時代は、メンバー的にも音楽的にも垣根を越えたクリエイティヴな活動、そして芸術的とも言えるジャケット・ワークが多いことも特徴だ。あわせて、ヒット曲としてのシングルよりも構成を重視したアルバムの制作に力点を置いていた。

商業面での成績はそれほど気にしていないように思えた。こちらの期待感として、そう思っていたものの、調べていくうちにレコード会社の思惑も当然のこと新たなマーケットを広げることにあったことがわかり、ミュージシャン側との関係性がじつは希薄で、その立ち位置が微妙なるが故にアルバム1枚で消えてしまう存在が明確になってしまう例も多々生み出すことになる。それらの悲喜こもごもの部分も私たちにとっては歴史の一断面として受けとめなければならない。


そんな中で、Pye傘下のDawnレーベルも(幾分地味ではあるが)間違いなく忘れがたいレーベルである。既に取り上げたFruuppJonesyは70年代中期に紹介されたバンドだが、レーベル設立当初の69年10月から76年2月まで約6年強の活動の中で計70枚程度のアルバムを出している。

驚くべきは他のマイナー・レーベル同様にレーベル内の音楽の多様性にあるわけだが、その部分を今回と次回の2回に分けて明らかにしてみたい。




①プログレ感性を持つDawn作品群に関しての覚え書き

画像1  The Quiet World /The Road(永遠なる回帰)

クワイエット・ワールド(The Quiet World)は、南アフリカ出身のヒーザー三兄弟が中心になったユニット、唯一のアルバム『The Road(永遠なる回帰)』は暗いジャケットデザインが印象的だが、今では若き日のスティーヴ・ハケット(Steve Hackett)ジェネシス(Genesis)以前に参加していたことで知られる伝説的な一枚になっている。シリアスなジャケットに象徴される哲学的な詩の朗読も入れながら、テーマ・メロディを繰り返し導入した宗教的なコンセプト・アルバムと言える。しかし、意外なほどコミカルなコーラスをはさんだ部分ではぐらかされた気分になることも事実だが、間違いなく前プログレ的な雰囲気を持っていて、ハッとさせられる美しさも多い。それにしてもハケットはこの作品も含めてジェネシス時代には、髭のために年齢以上に見えたが、その後現在に至るまでの若々しさには驚かされる。

私が最初に買った音楽雑誌はMusic Lifeは1972年1月号なのだが、その号に掲載された本作のアルバム紹介が忘れられず、とにかく思い出深い一枚。収録された曲が「偉大な誕生とテーマ」「最初の光」「孤独と悲嘆」「年輪」「持続」「近づく愛の姿」等の魅力的な言葉が散りばめられていて、「詩の深淵な広がりに先ず魅せられる。」というアルバム評が気になって仕方がなかった。結局実際に聞けたのは80年代になって少しボロの原盤を入手した時なのだが、それでも訳詞が見たくてその後苦労して国内盤LPを手に入れた。その後、先ず日本でCD化され、紙ジャケにもなり、今ではボーナスの入ったEsoteric盤のCDまで手軽に聞けるようになったが、その時々に入手した思い出が連なって私にとっては至高の作品だ。

この作品に参加したベースのディック(Dick Driver)フィル(Phil Henderson)はずいぶん後になってハケットの作品に参加していてびっくりしたが、肝心のヒーザー三兄弟がその後どう活動したのかを調べてみると、ミュージカルの世界で大きな成功を収めているようだ。確かに『The Road(永遠なる回帰)』でのクワイエット・ワールドの世界観は彼らのそうした活動の原点だったのだろう。




画像2  Titus Groan

タイタス・グローン(Titus Groan)の70年11月発表の唯一のアルバムに関しては、その名の由来が英作家マーヴィン・ピークの「ゴーメンガースト」三部作の最初の作品に由来する主人公の名前ということで、ジャケットの雰囲気も含めてアルバム全体にゴシック的な色彩が感じられる。メンバーはドラムスのジム・トゥーミー(Jim Toomey)、ギター、キーボードのスチュワート・カウェル(Stewart Cowell)、ベースのジョン・リー(John Lee)管楽器のトニー・プリーストランド(Tony Priestland)の4人。演奏を中心としたA面と、ヴォーカル・ハーモニーとメロディーを活かしたB面とが対比的だが、古めかしくは感じるものの未だに輝きを失わない名盤のひとつとして評価したい。トニーが演奏する金管及び木管、特にオーボエを取り入れたロック・バンドというのはそういあるわけではない。その点でどこかFruuppの印象とも重なってくる。彼らは日本でのリリース時に注目され、そのトニーが交通事故に遭ったことまで日本でも音楽誌のニュースに載るほどだった。彼のチャリティのためにMungo Jerryがコンサートを持ったことも含めて記載されていた(オリジナル・ソースは英メロディ・メイカーの70年10月14日の記事)。

◎音源資料A Titus Groan-Hall of Bright Carvings(1970)

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この作品も米Janusからのカット盤LPが比較的安価で出回っていて聞くことが出来たが、シングル・ジャケットのためやはり原盤が欲しかったが、これも結構高価でなかなか手に入らなかった。やっとのことで国内盤を手に入れることが出来た思い出の作品。ジャケットの味わいを楽しみながら今でもLPで聞くことが多い作品のひとつになっている。その際には主にB面を聞くことが多い。収録された3曲がどれも充実している。

また、Titus GroanのシングルはDawn独自のMaxi-Singleだったが(このことについてはDawnレーベル独自の取組として次回詳細を述べたい)、そこに収められたのがBob Dylanの「Open The Door Homer」で、そのことが注目された。というのも、Dylanの正式録音ではなく、海賊版(Bootleg)に収められていた曲だったことからだ。

彼らもこの1枚を残して消えてしまうが、その理由は先に述べたトニーの事故も影響しているようで、71年はじめに解散。他のメンバーはこの後他の活動が確認できるが、トニーに関しては70年のAndrew Leighの「Magician」への参加が見えるくらいだ。




画像3 Comus/First Utterance

コーマス(Comus)の『First Utterance』ミルトンの「仮面劇」に由来するヨーロッパ中世的な世界観を持っているといえるが、最初に紹介されたときの「完璧な神経症患者が生み出したこれぞ最初の“ニューロ・ロック”、ファンの要望でついに登場」というコピーと、ジャケットが衝撃的だった。今となってはさほど驚かないが71年日本での発売当時は大きな話題となった。冒頭の「ダイアナ」から演奏もヴォーカルもどこか虚ろな眼差しが想像されて、宣伝コピーが本当かと信じてしまうリアリティがあった。ロジャー(Roger Wooton)のゆがみを伴った歌声に比べ、女性ヴォーカルのボビー(Bobby Watson)は巫女のような天上の美声を聞かせてくれる。演奏自体はHarvestレーベルのサード・イヤー・バンド(Third Ear Band)と同じ肌合いを見せている。彼らの作品は75年にも日本で再発盤が出されたが、シングル・ジャケットになるとその不気味な魅力は半減されてしまっていた。現在に至るまで何度もCD化されながら、さらにLPにもなっているが、ジャケットの色合いが変わって緑がかっているのも違った迫力を見せている。

彼らはVirginから2枚目『To Keep From Crying』を出し、それはずっと聞きやすく感じた。その後2012年に来日公演したことは驚きだった。





画像4 Quicksand/Home Is Where I Belong

クイックサンド(Quicksand)の唯一作『Home Is Where I Belomg』は74年にリリースされたものだが、私自身はCD化されて初めて聞いた驚きの作品だった。69年に南ウェールズでCrockwork Motionとして活動をはじめ、70年にはCarnabyからシングル・デヴュー。当初はManNutronsでお馴染みのWill Youattも一緒だったという。73年にDawnと契約し10月にシングル『Time To Live/Empty Street,Empty Heart』をリリースし、グリン・ジョーンズ(Glyn Jones)をプロデューサーに迎え72年2月に本作品を発表する。番号でいえばDNLS3056で、Jonesy『Growing』Fruuppの『Seven Secrets』の間にはさまれた形だ。

裏ジャケットにみられるように牧歌的な大らかさと明るさが全体に感じられることがまず素敵だ。演奏の方も一つ一つの楽器の音がじつにクリアーに聞こえてくるのと、クールでシャープなハーモニーが心を打つ。どの曲も魅力的だが、個人的には「Sunlight Brings Shadows」とタイトル曲「Home Is Where I Belomg」が特に気に入った。特にタイトル曲のグルーヴィー感を持ったプログレは彼らの個性を見事に伝えている。

◎音源資料B Quicksand/Home Is Where I Belong

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画像5 Man

マン(Man)最初の作品がPyeから、セカンドがDawnから出たのだが、LP時代からCDの時代にかけて2枚一緒にまとめて紹介されることが多かったように思える。ファーストの『Revelation(啓示)』のジャケットは裸のメンバーが5人写っているのだが、4人がこちら向きなのに1人だけ後ろ向き。ここが謎の部分で、原盤にはRoger Leonard、Clive John、Mike Jones、Jeff Jonesの4人がクレジットされている。裏ジャケットのイラスト化されたメンバーは5人、数が合わない。このようにクレジットで悩まされることはよくあることなのだが・・・。ここでは、もう一人のメンバーは先ほど触れたQuicksandを抜けたWill Youattだと言われている。契約の関係から名前も顔も出せなかったというが本当だろうか? (実際にはアルバム中の曲作りにも関わっているRay Williamsだろうと思われるのだが。)

この『Revelation(啓示)』「人間の誕生と変化」をテーマにしたコンセプト・アルバムとなっているが、プロデューサーのジョン・シュローダー(John Schroeder)のアイディアだという。最初に紹介したクワイエット・ワールド『The Road(永遠なる回帰)』のプロデュースもシュローダーであり、似たような構想をもとに両方のアルバムを手がけたわけだ。この作品もサイケと実験的な部分が混在していてプログレ前夜という雰囲気が漂っている。

マンは62年から活動を始めるバイスタンダーズ(The Bystanders)がその前身にあたり、コーラスを中心としたポップな音楽性を持っていたが、ギタリストのデューク・レナード(Duke Leonard)が加わったことで演奏主体、それもサイケデリックなロックに向かったこともありマンとバンド名を変えた。このファースト・アルバム『Revelation(啓示)』は69年1月にPyeからリリースされたが、ドイツで8万枚、フランスで4万枚というヒット・レコードとなった。本国、世界各国ではPye盤だったが、日本では75年になってようやくリリースされた。その盤が世界で唯一のDawn盤ということになる。しかし彼らの2枚目でDawnから最初のリリースである『2ozs Of Plastic With A Hole In The Middle』は日本では出されることはなかった。ただし、そこからカットされたシングル盤「ザ・ストーム(The Storm)」が日本でのみ70年10月に発売されている(Pye LL-2407-Y)。それは当時の服飾メーカーJUNのTV-CMのBGMとして採用されたからだ。クラシカル・エレガンスを売りとするJUN系列のCMタッド若松の映像によるもので、その頃のTV-CMとしては他と一線を画していた。このことは以前にもこのコラムで触れたことがあるが、他にもEL&P『展覧会の絵』に収められていたグレッグ・レイクの弾き語り「賢人(The Sage)」や、Procol Harum「ヴァルプルギスの後悔(Repent Walpurgis)」Focus「Love Remembered」「Janis」も使われていた。曲調からクラシカル・エレガンスのコンセプトがわかる。(これらのCMはYoutubeで見ることが出来るので是非見て欲しい。ナレーションがまた素晴らしいのだ。)ここでは、人気を博した独でのドキュメンタリー番組の動画があったので用意した。興味深い内容だし、後半(4分過ぎくらいから)は「ザ・ストーム」が演奏されている。(シングルになりCMで使われたフレーズは8分を過ぎた頃から出てくる。)

◎音源資料C Man-Rare 1970 German Documentary

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Manに関してはその後現在に至るまでかなりの作品がリリースされていて、メンバーを含めその変遷を紐解くのは大河小説並になってくるので、音楽性も含めなかなか難しい。彼らも徐々にスティーヴ・ミラー・バンドクイックシルバー・メッセンジャー・サーヴィスの影響を受けている事を明らかにし、Pye/Dawn以降はUA時代には「ネオ・ハード・ロック」というそれまでのジャンルとは違う紹介のされ方もしていた。それだけにここでプログレ系というくくりには異論はあろうが、デヴュー当時の彼らの感性は間違いなくプログレ的だった。





②当時の先鋭だったジャズ・ロック的世界観に立って

画像6 John Surman関連

バリトン・サックスという難物を操るジョン・サーマン(John Surman)は複数のDeramでのリーダー作品が英国ジャズの代表的な作品として取り上げられるが、 彼が関わって残したDawnに残した4作品もまたどれも凄い。スチュ・マーティン(Stu Martin)にベーシストにバール・フィリップス(Barre Phillips)を加えたトリオ編成のその名もThe Trioも2枚組の『The Trio』(70年)『Conflagration』(71年) 、そしてさらに凄いゲストを迎えた『Where Fortune Smiles』(71年)、JohnとStuのデュオ作品『Live At Woodstock Town Hall』(76年)がそのラインナップとなる。

原盤は白地にユニット名だけの素っ気ないアルバム『The Trio』をはじめて聞いたときの緊張感は忘れられない。個々の力量とスポンテニアスな演奏がイマジネーションに溢れていて刺激的だ。日本では最初に『問題児』という不思議な邦題がつけられ、2枚組でPye盤としてジャケットも替えて発売されていた。続く『Conflagration』のほうは『大火災』と直訳的に邦題が付されDawnから出された。こちらのほうはトリオ編成に当時の英ジャズ界の錚々たるメンバーがゲスト参加している。完全にフリージャズでアヴァンギャルドな世界だが、混沌の後の静寂を感じる部分がやはり美しい。

画像7 Where Fortune Smiles

そして絶対的名作『Where Fortune Smiles』サーマンジョン・マクローリン(John Mclaghlin)というジャズ界の大御所の若かりし頃の作品もまた素晴らしい。聞き方によっては完全なジャズ作品ともいえるが、ジャケットの曼荼羅のイメージも重なって精神的な世界を見事に描ききっていることから、ジャズ・ファンからロック・ファンまで進歩的な音楽ファンに好意的に受け入れられたもの。メンバーにはヴァイヴのカール・ベルガー(Karl Berger)、リズム隊にはドラムスのスチュ・マーティンとベースのデイヴ・ホランド(Dave Holland)が加わり、メンバー間の緊張感溢れる演奏と共に、美しい風景まで見せてくれる奇跡的な作品として今も高く評価したい。米Pye盤も発売されており、虹が描かれたジャケットもいい。個人的にはこの作品をきっかけにジャズやジャズ・ロックまで広げて積極的に深く聞くようになった思い出深い作品だ。サーマンはもちろんだが、二人のベーシストはこの後の独ECMレーベルでのリーダー・アルバムの作品群も素晴らしい。




画像8  Atlantic Bridge

アトランティック・ブリッジ(Atlantic Bridge)の同名のアルバムも無視できない作品のひとつ。まず、本格的なジャズ・ロック作品ながらその選曲が興味深い。アルバム冒頭がリチャード・ハリス(Richard Harris)の(というよりプログレ・カバーとしてベガーズ・オペラ(Beggars Opera)でお馴染みと言ったほうがいいかな)「マッカーサ・パーク(MacArthur Park)」。そしてそれを含めてA面に当たる3曲すべてが名ソング・ライターのジム・ウェッブ(Jim Webb)作品。B面3曲中2曲がビートルズ作品のカバーになっている。彼らはアトランティック・ブリッジ以前にはロンドン・ジャズ・フォー(London Jazz Four)として活動し、全編ビートルズ・ナンバーだった『Take A New Look At The Beatles』(Polydor ’67)やエリザベス王朝をテーマにしたバロックからフォーク作品をテーマに持った『An Elizabethan Songbook』(CBS’69)というアルバムも発表している。こう言うとライト・ジャズのように受け取られてしまいそうだが、そんなことはない。リーダーのマイク・マクノート(Mike McNaught)のキーボードを中心に、メロディーをジャズの中に上手く生かすという試みに立っていると思われ、それが当時としてはジャズ界の潮流でもあった。個人的にはフィフス・ディメンションが取り上げたウェッブ作品の「ローズクランズ・ブールバード(Rosecrans Boulevard)」を最初に聞いたということもあり忘れられない1曲として思い出深い。

ジャケットの連続写真は、橋の崩壊までの数秒を表したものだが、これもまた異常気象による災害が多くなった昨今の事情を鑑みたときに、恐ろしいものに見えてくる。

◎音源資料D Atlantic Bridge/MacArthur Park

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画像9 Trifle/First Meeting

トライフル(Trifle)の唯一の作品『First Meeting』(71年2月発売)は、マンフレッド・マンズ・チャプター3(Manfred Mann’s Chapter 3)のカバー「One Way Glass」を含み、その音楽性の流れを組む7人組のブラス・ロック・グループ。トライフルの活動は69年のUnitedArtistsレーベルからのシングルが確認できる(「All Together Now/Got My Thing UA‘69)が、Dawnからも先行シングル(「Old Fashioned Prayer Meeting/Dirty Old Town Dawn’71)が出ている。

この手のブラス・ロックは何故かギタリストが淡泊で乾いた音を出すことが特徴的でこのギタリストJohn Hitchenも同様でちょっと残念なのだが(シカゴのギタリスト、テリー・カス(Terry Kath)がどれだけ素晴らしいギタリストだったかを逆説的に物語っている)、全体のアンサンブル・アレンジが出色の出来でカッコいい。

長尺曲は典型的なジャズの要素を持っているばかりでなく、パーカッション・アンサンブルではアフリカン・リズムの要素も聞くことが出来、全編意欲的な作品と言える。特に他のブラス・ロックと決定的に際立っているのがA4の「今宵の死(But I Might Die Tonaight)」とB4の「蠟燭の炎(Candle Light)」というアコースティックな小品の存在。そのモチーフの英国的な雰囲気がとてもいい。

ヴォーカルのジョージ・ビーン(George Bean)もソウルフルでいい味を出しているのだが、彼がアルバム発表後に突然亡くなるという不運に見舞われ、バンド自体がこの1枚のアルバムを残しただけで消えていってしまったのが残念だ。ドラマーのチコ(Chico Greenwood)は75年のAnchorレーベルからのムーンライダー(Moonrider)に参加している。キーボードのアラン(Alan Fealdman)は何と山口百恵の77年のアルバム「ゴールデン・フライト」に参加し、その後スニッフン・ティアーズ(Sniff’n Tears)に参加する。ベースのパット(Pat King)マンフレッド・マンズ・アース・バンドに77年の「Watch」以降参加。トランペットのディック(Dick Cuthel)は70年代中期以降Islandレーベルのアーティストのレコーディングに数多く参加していることが確認できる。





③隆盛を極めていたハード・ロック系のアルバムに関して

ロックの世界では、Led Zeppelin、Deep Purple、Black Sabbath、Uriah Heepといったハード・ロックが隆盛を極め、アルバムばかりでなくシングル・ヒットも飛ばしていた。その一方でプログレとしては、Pink Floydがアルバム単位で順調な活動を続け始めており、そこに、King Crimson 、EL&P、Yes、Genesisが頭角を表わし始めていた。そうした流れを受けレコード各社がよりフレッシュな感性のミュージシャンを求めて、マイナー・レーベルを興すことで何らかの化学変化を狙っていた。

レコード会社の思惑としてはそのための化学変化を、ある程度ネーム・バリューのあるミュージシャンやバンドを迎えることで起こせたら・・・と願っていたことは間違いない。

Dawnの親会社のPyeは、古くからブリティッシュ・ビート系のバンドを多々抱え、その中でもドノヴァン(Donovan)キンクス(Kinks)ペトゥラ・クラーク(Petula Clark)といったヒット・メイカーを生んでいた。が、プログレッシヴ系で言えばブロンド・オン・ブロンド(Blond On Blond)ベルベット・フォッグ(Velvet Fogg)がいるものの、その活かし方が分からなかったのではなかろうか。

特にハード・ロックに関しては会社自体に全く予備知識がなく、他で活躍していたバンドを引き抜く事から始めたような印象が強い。





画像10  Pluto

そんな中でもカタログ番号順にいくと最初に出てくるハード・ロックはプルート(Pluto)だ。71年の12月の発売。ジャケットのインパクトは申し分ない。とは言え、現在に至るまで私は原盤レコードを見たことがない。CD再発の最初も別ジャケットだったし、紙ジャケになってようやく音とジャケットが一体になったという感じがした。最初に聞いたそのSee For Milesからの再発では、72年に出されたシングルA面「I Really Want It」がアルバム冒頭に収録されていた。何を言いたいかというと、シングルの出来がいいので、2曲目以降は「もうひとつ、何か物足りないな・・・」という印象が際立ってしまった。

彼らはツイン・リードの4人編成のバンド。ヴォーカルと演奏がしょぼいというよりも、レコーディングの技術面の問題かなと思われるほど、迫力が感じられなかった。ボーナス・トラックとして挿入されたシングル曲録音時には新たなヴォーカリストとしてコチーズ(Cochise)にいたジョン・ギルバート(John Gilbert)が加わっていて、独のScorpionsのクラウス・マイネ(Klaus Meine)ばりの迫力があり、コーラスはユーライア・ヒープ(Uriah Heep)のようだ。本来のアルバム自体がまるで別のバンドのように思えた。

そのうちに紙ジャケット化されたCDで改めて聞いてびっくり。音がいいのだ。つまり最初に聞いたSee For Milesのマスタリングが全く迫力のない薄っぺらな出来上がりだったということだ。See For Milesのリリースに関してはその昔ありがたいものが多かっただけに、決して全否定するわけではないが、こういうこともあるのだなと勉強した。

それでも、最初は悪い印象でも諦めずに複数回聞く気分にさせる魔力はジャケットとDawnレーベル作品であるということだった。ポール(Paul Gardner)アラン(Alan Warner)という二人のギタリストはキャリア的にも実力は持っていることが分かるのだが、プロデュース面でもっと出来たことがありそうにも思える。ここでのプロデューサーはジョン・マクレオド(John MacLeod)は、じつはPyeのイージーリスニング系オーケストラやポップス系ファウンデーションズ(Foundations)ピケティウィッチ(Pickettyeitch)といたグループを担当していたものの、本格的なロックを担当するのは初めてだったという。アランファウンデーションズにいたことの縁から白羽の矢が立ったと思うが、その辺りに当初のレーベル運営上の問題点が浮かび上がってくる。

そんな事情を知ってから何度も聞き直しているうちに、私はこのアルバムが好きになった。ラストに収録された9曲目の「ラグ・ア・ボーン・ジョー(Rag A Bone Joe)」と10曲目「ベアー・レディ(Bear Lady)」は大好きだ。前者はアルバムに先駆けてのシングルになった曲だが、ヒット性を持っていたと思える。が、やはり決してハード・ロックではないよな。





画像11 Atomic Rooster

それじゃあ次こそ本格的にハード・ロックを・・・と考えたかどうかわからないが、次はなんとアトミック・ルースター(Atomic Rooster)がやって来た。彼らはヴィンセント・クレイン(Vincent Crane)のオルガンを中心にしたヘヴィなロックを聴かせ、それまで3枚のアルバムを出している人気バンドだった。ただ、その後クレイン以外が脱退し、新たにドラムスにリック・パーネル(Ric Parnel)、ギターにスティーヴ・ボルトン(Steve Bolton)が加わって新たな方向を模索しているところだった。

そしてこの移籍に伴って何と(!)ベテラン・ヴォーカリストのクリス・ファーロウ(Chris Farlow)が加わっていた。確かに当時ファーロウの参加とDawnへのバンドの移籍は大きなニュースになっていた。その期待の大きさは、リリースされた最初のアルバムのタイトル「メイド・イン・イングランド(Made In England)」とジャケットを包むデニム・ジャケットに表れている。当時、日本ではテイチクにDawnの発売権が移った時期でもあり、本作は素材が違うもののやはりジーンズ仕様でびっくりしたものだ。

ただ、クリス・ファーロウの参加に関しては、周囲もバンド内でも危機感を持っていたという。コラシアム(Colosseum)の解散も彼が原因だったという噂も広がっており、かなり難しい人柄という評価があったのは事実のようだ。私もバンドの演奏シーンで、歌いながらサンドイッチを食べているクリスの様子を見て、こりゃあその通りかもしれないなと思った覚えがある。

アルバムにはキャッチーな「Stand By Me」(もちろんオリジナル)も収録され、シングルにもなったが残念ながらヒットとはならなかった。シンプルながら様々な仕掛けが用意された『メイド・イン・イングランド』は、デニム・ジャケットと言う話題性だけでなくじつによく出来たアルバムだった。個人的には新加入のリックのドラムスとスティーヴのギターが特に面白かった。いつもながらのヴィンセントのピアノもオルガンも派手さはないがやはり要所を締めているし、大物ゆえに不安のあったクリスのヴォーカルもやはり巧い。このアルバムも次のアルバムもやはり一度聞き出すと最後まで聞いてしまう。

◎音源資料E Atomic Rooster/All In Satan’s Name

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結果としては、同じメンバーのままもう1枚「ナイスン・グリージー(Nice’n Greasy)」を無事に出すことも出来た。ここでもファースト・アルバムからカットした「13日の金曜日(Friday The 13th)」を新ヴァージョンとして甦らせた「Save Me」を用意しシングルにしたがこれも当たらなかった。なかなか良い出来だったとは思うのだが。

それまで、Atomic Roosterは2枚のシングルを英チャートで4位(「Tomorrow’s Night」’71)と11位(「Devil’s Answer」’71)。デヴューから3作のアルバムも同じく英国ですべてチャートイン、1作目『Atomic Rooster』(B&C’70)は49位だったものの、2枚目の『死の影(Death Walks Behind You)』(Charisma’70)は12位、3枚目の『In Hearing Of』(Pegasus’71)は18位を記録していた。しかし、Dawnでの2作品は全く振るわなかったのだ。ただ、だからといってアルバム自体が悪いとは思わない。私はちょうど日本での発売と同時期に聞くことが出来たこともあり、彼らの作品ではDawnからの2枚が今も一番好きだ。ただし、ハード・ロックかというとやはり、もっと大人の渋いロックという風に受け取られる作品だった。

Dawn後はヴィンセント・クレイン一人となったアトミック・ルースター80年にEMIからジョン・カン(Jon Du Cann)と一緒に『Atomic Rooster』を、83年にはポール・ハモンド(Paul Hammond)『Headline News』を作成している。(2人とも2枚目の『死の影(Death Walks Behind You)』、3枚目の『In Hearing Of』でのメンバーなのに、各々が個別に参加。何故!)『Headline News』にはフロイドデヴィッド・ギルモア(David Gilmour)バーニー・トーメ(Bernie Torme)もゲスト参加し華を添えたものの結局はAtomic Roosterをあきらめ、83年にはDixys Midnight Runners、85年にはPeter Green’s Katmanduでのピアノ演奏を最後に、89年に亡くなっている。もともと精神不安を持っていたと情報では聞いていたのだが・・・45歳というその人生は壮絶だった。



画像12 Gravy Train

もうハード・ロックは諦めて、ハードな要素はあるが複合的な音楽性が新しい時代にふさわしいと思ったのか、次に登場するのはVertigoから移籍してきたグラヴィー・トレイン(Gravy Train)だ。ダミ声ヴォーカルと、フルートとハードなギターの応酬が聞き所で、メロディアスの部分とハードな部分も持ち合わせ、変化に富んだ曲展開はプログレ的でもあり、しかも1作目『Gravy Train』(Vertigo’70)2作目の『(A Ballad Of)A Peaceful Man』(Vertigo’71)では感じられる肌合いが違っていただけに、それがレーベルの移動でどうなるかは不安というより期待を持って迎えられた。

3作目に当たる『セカンド・バース(Second Birth)』(’72)、4作目の『暗黒の世界(Staircase To The Day)』(‘74)の2枚がDawnでのリリースだが、メンバー的には3作目までは同じ、4作目はドラムが変わり多くのゲストを迎えての作品となっている。個人的にはアルバム・タイトルに新たな意欲を込めた3作目の『Second Birth』が彼らの全作品中一番気に入っている。それはコンパクトな曲作りが自然で、それでいて嫌味のない展開の妙味を聞かせてくれているからだ。録音に関しては若干くぐもった感じもあるが、それも味わいに転じている。彼らの特徴であるノーマン(Norman Barett)のヴォーカルとギター、そしてJ.D.ヒューズ(J.D.Hughes)のサックス、フルートとの掛け合いの面白さは健在だ。一曲目を聞いたら必ず最後まで聞いてしまうアルバムの1枚となっている。2曲目の「ピーター(Peter)」のハード・ロック路線も痛快。アコースティックな味わいはカントリー・ロック的でもあるが違和感を思わせないほど、彼らの表現になっている。

◎音源資料F Gravy Train / Peter

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4作目はジャケットもロジャー・ディーン(Roger Dean)が担当し、ゲストもベテランを揃えたアルバム。3曲目の「Never Wanted You」ではキャッチーなハード・ロックを聞かせ気持ちいいが、アルバム全体に気負いが感じられる。頭で考え過ぎてしまったようで、過去3枚と比べ曲の面白みにも欠けていると思われるがどうだろう。それでも今もグラヴィー・トレインの4枚はどれも愛すべきアルバムであることに変わりはない。


なかなかハード・ロック方面がレーベルとして決まらない中、もう時代は74年になってしまっている。ハード・ロックの全盛期はあっという間に過ぎてしまったが、なかなかレーベルとしての決定打が出てこない中で、昔ジミ・ヘンと一緒にやっていた奴がいるのだけれどどうだろうか・・・と考えたかどうかはこれも分からないが、カーティス・ナイト(Curtis Knight)が新たなバンドを引き連れてやって来た。



画像13 Curtis Knights & Zeus

ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)Experienceで大活躍する前に65年から67年までカーティスが率いるCurtis Knights & Squiresの一員だった。数多くのレコーディングを行っていることで知られるが、ジミの二重契約が大きな問題となり、彼の死後70年代には彼があまりにもビッグ・ネームになってしまったことが影響し、その頃の音源が(音質も辛いものが多かった)大量に出回って物議を醸し出した。その後近年になって遺族と和解し、新たな正式音源をもとに現在では様々な形でレア音源としてリリースされている。この前後の事情はかなり複雑なのでここまでにしておくが、長い間ガタガタしていたことを思い出すなあ。

カーティス自身はジミの死後彼のバイオ本を出版し、ミュージシャン活動も続けていた。ただ、そんな係争問題の最中で思うような活動は出来なかったようだ。そこで渡英し組んだのがZeusだったわけで、74年に出された本作品はじつは73年に完成していた『Sea Of Time』というアルバムが元になっている。それは同年Philipsからヨーロッパ内(英国以外)で発売されていた。それを英国内で正式にと考えたのがDawnでのリリース・アルバムとなるわけだ。結局『Sea Of Time』の曲を中心に新たなナンバーを入れ、レコーディングし直し、タイトルも『The Second Coming』とした。ここには空白が長かった彼の再出発と、アルバムの出し直しという2重の意味が込められていたのだろう。

◎音源資料G Curtis Knight Zeus/The Confession

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それにしても、この作品は素直に面白い。ハードなサウンドにカーティスのソウルフルな歌声が中心となるのだが、ギターのエディー(Eddie Clark)がなかなかいい演奏を聴かせている(彼はこの後、MotorheadFastwayに参加する)。ドラムスのキーボードやバックの女性コーラスは当時としての新しめの音作りなのだが違和感はさほどない。そして、何よりも曲がよく出来ている。素直にアルバム1枚を楽しく聞けるいい作品だと思う。あまり話題に上ることもない作品だが、是非聴いて欲しいと思う。2009年にCherry Red傘下のLemonからCD化されている。





画像14 Stray

1975年を迎え、レーベルとしてハード・ロックを展開することを諦めたような時期にやってきたのがストレイ(Stray)だった。彼らはTransatlanticレーベルの在籍した異色のハード・ロック・バンドだった。まず、その頃を思い出してみるとTransatlanticは英国フォークを中心に紹介していたイメージのレーベルだっただけに意外性があった(広く見渡すとTransatlantic内にも結構様々な音楽性を持ったバンドが在籍していたことが分かるのだが、ストレイが最初に日本で紹介された当時はそんなことは知る由もなかった)。

彼らも70年にレコード・デヴューしたときには18歳だったが、バンド結成は14歳というから驚いた。日本で数年遅れて紹介された時の『Stray』『Suicide』は若さみなぎるハード・ロックでずいぶん夢中になって聞いたものだった。彼らもその後3枚のアルバムを経てDawnに移籍したことになる。通算6枚目となる『Stand Up And Be Counted』(邦題は『太陽の墓標』)を最初に聞いた音の印象は、ずいぶんポップで小さくまとまってしまったなあという感じだった。豪快さは影を潜めた気がするものの、それでも安定した英国らしいハード・ロックを聴かせている。彼らはライヴで熱く燃えるバンドだったので、そろそろスタジオ・アルバムでは収まりきらなくなってきたのか。収録された各曲はライヴで受けそうな曲が多いことに気がついた。そう思って繰り返し聞いているうちに、好きな作品のひとつになった。

◎音源資料H Stray/ Stand Up And Be Counted

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彼らの変化にはそれまでのヴォーカリストだったスティーヴ(Steve Gadd)の脱退と新たなギタリストのピート(Pete Dyer)の加入もあったと考える。でもメンバーも年齢を重ね、周囲の状況も変わる中で現状を維持するということは難しいことだ。そんな中でその後Dawnレーベルが消えた後も親会社のPyeから76年に2枚のアルバムをコンスタントに出し続けたことの方が嬉しい。さらに言えば、オリジナル・メンバーでギター担当のデル(Del Bomham)がその後もバンドを継続し、2013年2月には日本にもやって来てその模様はライヴ・アルバムとして発表している事実も凄い。何か執念を感じてしまう。




今回も一気に書き上げてみたが、まだまだフォーク系の魅力的な作品がたくさん残っているので次回に回したい。最初にDawnレーベルは他に比べ(幾分地味ではあるが)と書いたが、その理由はスタッフが「ロック」という分野に関して経験不足で手探りのままであった様子が浮かび上がってくる。そんな中でも「多様性」に関しては間違いなく面白さが現在に息づいていることを読み取っていただけたらありがたい。

2000年に入ってから、日本でDawnの作品が各社から紙ジャケ化された際に、何枚かライナーを書かせてもらったのだが、その中のストレイを久し振りに取り出してみるとライナー原稿を書き上げた日付を記してあった。今回もこの原稿でストレイについて書いていたのがその時と同じ1月4日だった。単なる偶然だろうが、その間14年の経過はあるものの何か感慨深いものを感じてしまった。

2020年は年明け(夜明け=Dawn)からこの原稿に向かいました。また今年もよろしくお願いします。





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QUIET WORLDの在庫

  • QUIET WORLD / ROAD

    ジェネシス以前にスティーヴ・ハケットと弟ジョンが在籍したグループ、70年作

    スティーヴ・ハケットがジェネシス加入以前に参加していたとして知られるグループ。70年作。アコースティック・ギターを中心とした暖かみある演奏、美しいオーケストラ・アレンジ、英国的なメロディーが印象的なサウンドは、ムーディー・ブルースを想い出させます。各楽曲間を「語り」でつなげたコンセプチャルな構成もムーディー・ブルース譲り。ただ、ムーディー・ブルースほど大仰な雰囲気は無く、格調高さの中に滲む牧歌的な雰囲気が持ち味です。

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TITUS GROANの在庫

  • TITUS GROAN / TITUS GROAN

    英ジャズ・ロック、70年唯一作

    70年にDawnレーベルよりリリースされた唯一作。サックス、オーボエ、フルートなど管楽器をフィーチャー。ハード・ロック、ジャズ、フォーク、R&Bをごった煮にしたハード&メロウな味わい深いジャズ・ロックを聴かせています。哀愁のメロディー&ハーモニーも印象的。名作。

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COMUSの在庫

  • COMUS / OUT OF THE COMA

    新曲3曲と72年発掘ライヴ音源を収録した12年リリースの4曲入りEP。

  • COMUS / FIRST UTTERANCE

    英国的な気品と狂気じみた緊張感が混在する、英プログレッシヴ・フォーク孤高の名作、71年1st

    71年発表の1stアルバム。フォーク、クラシック、現代音楽がごちゃ混ぜになったサウンドは唯一無比。フィーメール・ヴォーカルによる格調高く美しい曲に酔いしれていると、突然穏やかな空気を切り裂くヴァイオリンの狂気のフレーズにただただ驚き。これはかなり一筋縄ではいかないアルバムです。ヴァイオリン、フルート、オーボエなどのクラシカルな楽器も、このバンドにかかれば全く別次元の発音器。伝統や時代を超越したサウンドは驚異的です。これぞ孤高の名作。

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MANの在庫

  • MAN / 2OZS OF PLASTIC WITH A HOLE IN THE MIDDLE

    ジャム・バンドの元祖とも言われるウェールズが誇るサイケ/プログレ/パブ・ロック・バンド、69年作

    現在もなお活動を続ける英ウェールズ出身の名サイケ/ジャム・ロック・バンド、MANによる69年作2nd。全体的な作風としてはキレ良くグルーヴィーなハード・ロック&パブ・ロックですが、注目すべきは壮大なオープニング・ナンバー。宇宙的スケールを描くようなコズミックなプレイから英国然としたリリカルなプレイまで自在に表現するギターを軸に、格調高いピアノ、荘厳なコーラス、シンバル、鳥の鳴き声のようなSEなどが渦巻く淡い幻想性を帯びたトリップ感ある音響空間が10分以上にわたって広がります。見事なのは後のジャム・ロック路線に通ずるアンサンブルの流動性。叙情的なヴォーカル&コーラス、時に軽快に弾み、時に重厚に切り込むツイン・ギター、グルーヴィーなオルガンにピアノ、力強いドラム&ベース・・・それらが一曲の中で自由自在に展開を変えてゆく様は見事という他なし。アート・ロック〜プログレ時代の到来ならびに彼らの高い表現力を堪能できる一枚となっています。

  • MAN / DO YOU LIKE IT HERE NOW ARE YOU SETTLING IN?

    元祖ジャム・バンドとも呼ばれるウェールズ出身のロック・バンド、71年作

  • MAN / FRIDAY 13TH

    英ジャム・バンドの先駆、83年作

  • MAN / TWANG DYNASTY

    ウェールズが誇るサイケ/プログレ/パブ・ロック・バンド、92年作

  • MAN / MANY ARE CALLED BUT FEW GET UP

    ウェールズが誇る名バンド、全13曲編集盤

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JOHN SURMANの在庫

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TRIOの在庫

  • TRIO / CONFLAGRATION

    英国の鬼才サックス奏者ジョン・サーマン率いるグループ、71年作、チック・コリアも参加!

    • VICP62170

      紙ジャケット仕様、デジタル・リマスター、定価2520

      盤質:傷あり

      状態:並

      帯無

      帯無、特典帯付(紙ジャケに巻いてあります)、特典帯にカビあり、紙ジャケに小さいカビあり

    • BELLE172703

      紙ジャケット仕様、SHM-CD、17年デジタル・リマスター、定価3143+税

      盤質:無傷/小傷

      状態:良好

      帯有

  • TRIO / INCANTATION – DAWN RECORDINGS 1970 – 1971

    ジョン・サーマン率いるトリオ、70年作「TRIO」&71年作「Conflagration」を収録

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ATLANTIC BRIDGEの在庫

  • ATLANTIC BRIDGE / ATLANTIC BRIDGE

    ジャズ系の名セッション・ベーシストDaryl Runswick、後年ギルガメッシュのドラマーを務めるMike Travisらによる英バンド、メロディアスで芳醇なジャズ・ロックを聴かせる70年唯一作

    ジャズ系の名セッション・ベーシストDaryl Runswick、後年ギルガメッシュのドラマーとなるMike Travis、キーボード奏者、フルート/サックス奏者による4人編成の英ジャズ・ロック・バンド、DAWNレーベルより70年にリリースされた唯一作。各メンバーのプレイはジャズ・ロックというよりかなりジャズ寄りながら、メロディアスにして英国らしい叙情がしっとりと影を落とすサウンドはとてもロマンティックで芳醇。冒頭の「MacArthur Park」の他、「Something」「Dear Prudence」などビートルズナンバーのカバーも聴き所で、奔放にしていぶし銀な魅力を放つジャズ・アレンジで聴かせています。特にリリカルなフルートの音色がリードする「Dear Prudence」は素晴らしいカバー。ブリティッシュ・ジャズ・ロックの隠れた名作です。

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ATOMIC ROOSTERの在庫

  • ATOMIC ROOSTER / IN HEARING OF

    71年3rd、ジャケットはロジャー・ディーン

    専任ヴォーカルとして元リーフ・ハウンドのピーター・フレンチが加入。ヴィンセント・クレイン(key)、ジョン・デュ・カン(g)、ポール・ハモンド(ds)、ピーター・フレンチ(vo)という編成で制作された3rdアルバム。71年作。

  • ATOMIC ROOSTER / MADE IN ENGLAND

    名シンガーChris Farlowが加入、Vincent Craneの理想に近いサウンドが実現した4作目、72年リリース

    ATOMIC ROOSTERの4作目。ジーンズ地のジャケットで有名な作品です。Vincent Craneの主張が強く浮いてしまい、前作リリース後にメンバー全員が脱退!レーベルもドーンに移籍しています。新メンバーは、ギターにSteve Bolton、ドラムスにホースのRick Parnell、ヴォーカルにColosseumのChris Farlowという布陣。やはり、注目は重鎮Chris Farlowの参加。Farlowのソウルフルな歌唱が、バンド・アンサンブルを大切にしながら、全体を上手くまとめています。結果的にVincent Craneの理想に近いサウンドが実現したのではないでしょうか。アングラ臭も残したファンキーなサウンドはユニーク。また、Kingdom Come風のRick Parnell作のオカルトチックな2曲もお薦めです。

    • ARC7118

      廃盤、紙ジャケット仕様(特殊デニムジャケット)、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック8曲、定価2835

      盤質:無傷/小傷

      状態:並

      帯有

      帯ミシン目から切り離し・折れあり、その他は状態良好です

  • ATOMIC ROOSTER / HOME TO ROOST

    86年リリース、12曲収録編集盤

  • ATOMIC ROOSTER / DEVIL’S ANSWER

    70-72年、BBCライヴ音源、全15曲

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GRAVY TRAINの在庫

  • GRAVY TRAIN / (A BALLAD OF) A PEACEFUL MAN

    VERTIGOレーベルより71年にリリースされた2nd、叙情性溢れる味わい深い英国ロック

    VERTIGOレーベルより71年にリリースされた2nd。ジャケットからはハードなオルガン・ロックをイメージしますが、実際は、優しく紡がれるアコースティック・ギターと気品あるフルートをフィーチャーした叙情性溢れる英国ロック。メロディー、構成とも文句なしの出来映えで、ドラマティックなアンサンブルには風格を感じます。名作。

  • GRAVY TRAIN / STAIRCASE TO THE DAY

    ハード・ロック/フォーク・ロック/西海岸風などを混ぜ込んだアクの強い作風で聴かせる74年ラスト作4th、ジャケットはロジャー・ディーン

    フルート&キーボード奏者を擁するブリティッシュ・ロック・バンド。ドーン移籍後の2枚目で、通算では4枚目となるラスト・アルバム。ヘヴィかつ粘っこくからみつくようなファンキーなギター・リフ、タイト&グルーヴィーなリズム隊をバックに、エネルギッシュなダミ声シャウトが炸裂するブルージーなハード・ロックを一方に、もう一方に、米西海岸フォーク・ロックのエッセンスを取り入れつつも英国的な哀愁が滲み出すフォーキー・ロックを配したサウンドが印象的。叙情的なナンバーでのフルートはいかにもブリティッシュで味わい深い。ジェスロ・タル、ファミリー、トラフィックなど、英国ならではの陰影と土着性が深く刻まれたスルメ名品です。

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STRAYの在庫

  • STRAY / HOUDINI

    ブリティッシュ・ハード・ロックの隠れ名バンド、76年作の7thアルバム

    • POCE1126

      紙ジャケット仕様、07年デジタル・リマスター、ボーナス・トラック2曲、定価3024

      盤質:無傷/小傷

      状態:良好

      帯有

      紙ジャケ裏に若干ビニル跡あり

      1990円

      1592円
      (税込1751円)

      438円お得!


      CD詳細ページへ

  • STRAY / LIVE AT THE MARQUEE

    ブリティッシュ・ハードの隠れた名バンド、84年リリースのライヴ盤

    60年代に結成されたブリティッシュ・ハード・バンド、STRAY。77年に一度経済的問題で解散した彼らですが、その後もライヴの為にたびたび再結成。本作は83年のマーキー・クラブ公演を収録した、84年リリースにして彼ら初のライヴ・アルバム。1st〜3rdなど初期の楽曲から76年リリースの7th『HOUDINI』収録曲まで幅広く演奏しており、Del BromhamのキレのあるギターやGary Gilesのグルーヴィーなベース、Ritchie Coleのタイトなドラムが躍動感たっぷりに炸裂!ソリッドでスピーディーでキャッチーな、期待通りのSTRAYサウンドが堪能できる一枚です。

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