2024年1月13日 | カテゴリー:どうしてプログレを好きになってしまったんだろう@カケハシ 市川哲史,ライターコラム
タグ:
長らくの開店休業状態、申し訳ございません。
大病の、よりにもよってダブルヘッダーに見舞われ、連載再開まで目茶目茶時間がかかってしまいました。そんな人生の節目として書き下ろした新刊『どうしてプログレを好きになってしまったんだろう#9第三印象~もうすぐエピタフ』ともども、またよろしくお願いいたします。
あ、新年2024年2月9日金曜日発売です(失笑)。
2022年10月公開のキング・クリムゾン公式ドキュメンタリー映画『クリムゾン・キングの宮殿:キング・クリムゾン・アット50』は、真面目に観ると損をする。ビル・リーフリン生前のインタヴュー映像だけは正座して拝観せねばならないが、あとは爆笑毒メンタリーもどきムービーだ。全編とにかくロバート・フリップならではの悪意だらけで、もう笑うしかない。
〈クリムゾンど素人〉のトビー・エイミス監督が、現メンバーを含むクリムゾン在籍経験者を訪ねて乞うた教えを重ねて構成するスタイルは変わらない。旧題『ComiKc F*Kc』の頃は、当初のトレーラーや『アット50』デラックス・エディション収録の初期ヴァージョンを観るかぎり、出演者全員が二言目には「F*Kc」を連発してクリムゾンを悪しざまに罵るのがお約束の、C級感を面白がってもらうつもりだったんだと思う。
ところがタイトル変更して本格ドキュメンタリーの体裁を整えたとたんに、誰かさんの恣意的な誘導があからさまになった。
クリムゾンに在籍してただけで「体調が悪くなった」ガンに、「禿げた」ブリュー。レイクを徹底的にディスるシンフィールド。フリップを軽快にディスるミューア。そのフリップにひたすら謝り続けるマクド。そしてフリップ大先生は――ツアーやスタジオの現場に自由に出入りしながら精力的に撮影できるはずの、それが自分の託した仕事であるはずのエイミス監督を執拗に虐め続けるのだ。全編にわたって。
傍に寄るだけで疎ましがられ、取材を拒絶されるなんて序の口。普通に質問しただけなのに、なぜか「僕が愚かだからです」と謝るまで追い込まれたり、あげく「きみはすべてを見逃したから、この映像作品は無駄で何の役にも立たない」と全否定されて、エンドロールが流れちゃうのだから、酷い。
単なるフリップ・ハラスメントじゃん。
というかこんな公開処刑同然のストーリーは、台本もしくは何らかの共通認識が予めないと、成立しない。十中八九、ヤラセです。「絶対」と断言できないのは、フリップ大先生の勝手な性格を想い出せばなくはないかもしれないので。人としてどうなのよ。
私は勝手に〈毒メンタリー〉呼ばわりしてるけれど、こうしたフェイク・ドキュメンタリーいわゆる〈モキュメンタリー〉って昔から、優秀な娯楽性を誇ってたりする。ちなみにモック(疑似)とドキュメンタリーの合成語です。
最も有名なのは、1938年の米ラジオドラマ『宇宙戦争』を聴いた人びとが、火星人の襲来を告げる臨時ニュースと勘違いしてパニックが起きたというお馴染みの話か。いまではパニックは起きてなかったことが判明して、都市伝説扱いだけれど。
最近だとネットフリックスで2019年配信のドキュメンタリー作品、『ローリング・サンダー・レヴュー:マーティン・スコセッシが描くボブ・ディラン伝説』が立派なモキュメンタリーだった。やたらロックな「小さな町を演奏して渡り歩く旅芸人一座」スタンスのディラン伝説の1975年同名ツアーを《過渡期にあった当時の米国の様子と共に振り返り、その現実と幻想をマーティン・スコセッシ監督が神秘的に紡ぎ出(ライナーより)》した作品を装っちゃいるが、でたらめのインタヴューや無関係の映像を配したスコセッシらしく手が込んでて洒落の効いた演出には、ついつい騙されそうになった。ライヴ・シーンはもちろん恰好よく、伝説とは本人が笑い飛ばせて初めて真の伝説なのだと実感する。
なのでヤラセだと思ってこっちも眉に唾つけて気楽に観れば、『アット50』も面白さ倍増。
ライヴ会場で入り待ちのおたくが、メルコリにサインをねだるのはいいが、差し出すLPジャケはジョーン・アーマトレディングにストーンズの『女たち』。
よりにもよって「トニー・レヴィンがいちばん好き」と豪語する普通のおばちゃん。
「90年代にライヴ中写真撮ってたら、フリップの指令で排除された」と自慢する男。
クリムゾンを「科学的宗教みたい」と支持する、どっからどう見てもKCエヴァンゲリスト。
そして明らかに行動が怪しいとはいえ、女性客を「プログレ修道女」呼ばわりするエイミス監督。あんたが選んだのかロバフリ御大が面白がったのかはわからないが、よくもまあご丁寧に変なファンばっか選りすぐったことったら。
ただし生前のビル・リーフリンの言葉一つひとつには、ひたすらぐっとくるのみだ。
さてその『アット50』デラックス・エディションは、実は本編以外が素晴らしい。身も蓋もないけど仕方ない。
《ミュージック・フロム・ザ・フィルム・サウンドトラック・アンド・ビヨンド》と題した4CDは、サウンドトラックの範疇を超越した未発表&初CD化音源のてんこ盛り。例によって近未来にリリースされるであろう、『ポセイドンのめざめ:コンプリート・レコーディングス』『アイランド・スタジオ・レコーディングス1981』『スターレス:ザ・ファイナル・コンサート』などの予告編は、恐怖新聞Ⓒつのだじろうが配達されてきたみたいで哀しいが。
問答無用でありがたかったのは2本のライヴ映像で、2018年の8人楽団スタジオ・ライヴ《Tring:ライヴ・イン・スタジオ》全7曲と、2019年10月6日ブラジル開催のロック・フェス出演時の7人楽団《ロック・イン・リオ2019》全7曲だ。
前者は“ラディカル・アクション組曲”といい、全員アクロバティックな“突破口”といい、レヴィンとの絡みにぐっとくる“ディシプリン”といい、三人太鼓という楽団クリムゾン最大の特性が凝縮されたハッシュタグみたいなライヴ映像だった。現時点で映像で目撃できるリーフリン最後のライヴだから、ありがたがって観ろ。
問題は後者である。
遠くに大観覧車が見える野外の大会場を埋め尽くしたブラジル国民が、“クリムゾン・キングの宮殿”を大合唱するのだ。肩車されたビキニのお姉ちゃんも、身体をくねらせながら唄いまくる。“エピタフ”だって世界一明るい葬送曲のように歓迎されている。相変わらずブラジルでは、プログレってご陽気なドラマチック・ロックなのだった。
いや、アルゼンチンもチリもか。
2015年にリリースされたELPのアルゼンチン+チリ+ブラジルの4CD南米ライヴ盤『ONCE UPON A TIME IN SOUTH AMERICA』でも、〈天性のラヴソンガー〉グレッグ・レイクのバラードというバラードを大合唱しまくってたよ。チリでは“セ・ラ・ヴィ”も“365歩のマーチ”も、同じ種類の歌としか思われてない気がする。絶対。
そういえばジョン・ウェットンによると、ブエノスアイレスには70年代プログレ専門店が6軒もあって、そのうちの1軒の店名は《クリムゾン・キング》らしいし。
でもきっと南米では南米で、「日本人は最初から最後までずーっと黙禱しながらステージを凝視してるらしいぜ」とかつての我々を面白がってたと思う。世界は広いのだ。
そんな大らかなブラジリアンKCの映像を観てたら、日本人プログレッシャーズの狭量ぶりが恥ずかしくなった。これまで我々は自分たちの理想と都合を、プログレに求めすぎてきたのではないかと。
いやね、たまたま書庫の断捨離を始めたら出てきたのだ、某『ストレンジ・デイズ』誌2009年5月号。15年前かあ。表紙はジェフ・ベックなんだけど第一特集は、《80年代のプログレッシヴ・ロック~プログレのポップ化》ときた。要するに、なぜプログレ・バンドが1980年代に「ああしたハード・ロック寄りのキャッチーでシンフォニックなポップ・ロックで大成功を収めたかを考えるのは、無駄ではない(原文ママ)」特集だ。当時横行したエイジアや90125イエスなど〈プログレの産業ロック化〉批判に対する反論、なんだろうけど四半世紀も経ってるのにまだ根に持ってたのだろうか。
面映ゆいなあ。
そもそも渋谷陽一(敬称略)命名の〈産業ロック〉って、まさに言い得て妙だった。要は「売れ線狙い」と翻訳すればそれまでだが、どこまでもキャッチーな唄メロといい耳障りのいい音色を誇る達者なギター・ソロといいデジタル・シンセ大活躍の賑やかなアレンジといいドラマチックな展開といい確実なアンサンブル力といい、とにかくポジティヴィティーに満ち溢れた楽曲スタイルは、商品として一分の隙もなかった。なので実際に全米チャートを席捲したし、企業努力の成果に他ならない。
大体、売れ線狙いの何が悪い。
いま思えばエイジアやスティックスやスーパートランプや90125イエスと、プログレ村出身の成功者ばかりが目立つから〈産業ロック=プログレの専権事項〉みたいに扱われてきたが、当時大抵のバンドが産業ロック・モードだったはずだ。TOTOだってホワイトスネイクだってボン・ジョヴィだって、どっから聴いても立派な産業ロックだったじゃん。
ちなみにウチの家人は未だに、自分を鼓舞して出勤せざるをえない朝は、ボストンの“ドント・ルック・バック”とサンタナの“ライトニング・スカイ”を聴いている。おいおい。
要するに、あの産業ロック特有の〈けたたましいロマンチシズム〉は、バブル前夜のアドレナリン至上主義的風潮にずっぱまりだったんだと思う。
人間工学的にも。なんてね。
私は世界のプログレ事情には全っ然詳しくないから、「プログレにおける産業ロックの成り立ちとその背景」と言われてもぴんと来ない。お恥ずかしい。なので前述の『ストレンジ・デイズ』誌に依存すると、アメリカン・プログレッシヴ・ロック・シーンの存在が大きかったらしいのだ。
1970年代デビュー組の、スティックスにカンサスにジャーニーにボストン。英国出身ながら米国で小さなことこからこつこつと頑張ってた、スーパートランプ。あとカナダだけどラッシュも。で当然、出発点は大英帝国プログレの影響下でも、長編曲とシングル向きのポップ・チューンが同居する独自のスタンスを見い出してったそうだ。ふーん。
その独特のポップさを担うのは、唄い上げるヴォーカルとコーラスワーク。キャッチーかつハードなサウンド。オンエア回数がセールスに直結するFMが聴かれる場は車かバーだから、とにかくキャッチーかつヴォリュームがないと始まらないから、必然的にそうなるよなあ。ってプログレに限らない気がするけど、まいっか。
いやいや、この特集記事に私が惹かれた最大の理由は、そんな1980年代を象徴するプログレ・アルバム解説レヴューなのだ。あえて嫌な言い方をすれば、「あの時代にプログレ村の住人がつい勘違いしちゃった、恥ずかしい一枚」ガイドである。
せつないなあ。
セレクトされた25枚のうち、『90125』『詠時亜~時へのロマン』『インヴィジブル・タッチ』『So』はいずれも支持者の間で賛否両論激しいものの、商業的大成功を獲得している。十数年後に革新的名盤として評価されはしたが、商業的成功とは無縁の『ディシプリン』は賛と否の割合が日本国内じゃ3:97ではなかったか。
「売れた」という点では、日本では一発屋扱いのスーパートランプ『ブレックファスト・イン・アメリカ』や、♪どこの誰かは知らないけれどアラン・パーソンズ・プロジェクト『アイ・イン・ザ・スカイ』がまず、目立つ。他にもマギー・ライリーが唄う“ムーンライト・シャドウ”がヒットしたマイク・オールドフィールド『クライシス』とか、「劇伴のひと」と末永く誤解される羽目になったヴァンゲリス『炎のランナー』、瓢箪からマイク&ザ・メカニクスの同名アルバムと、とりあえず結果を出せた人びとはいいじゃない。デヴィッド・ギルモアの2ndソロ『アバウト・フェイス』なんて、銀座ジュエリーマキ(←死語)的なお洒落AOR路線に身を委ねたら、そのまま沼の底に沈んじゃったのだ。
それでもこの特集を「ええい面倒くさい」と未だに突き放せないのは、以下の作品群がラインナップされてたからに他ならない。
❶ジェントル・ジャイアント『シヴィリアン』(1980年)。
➋キャラヴァン『アルバム』(1980年)。
➌ホークウィンド『宇宙遊泳』(1980年)。
➍ルネッサンス『カメラ・カメラ』(1981年)。
❺キャメル『ステーショナリー・トラヴェラー』(1984年)。
❻ムーディー・ブルース『ジ・アザー・サイド・オブ・ライフ』(1986年)。
❼バークレー・ジェームス・ハーヴェスト『フェイス・トゥ・フェイス』(1987年)。
❽ストローブス『ドント・セイ・グッバイ』(1987年)。
えぐい。各バンドの、変節と開き直りと変心と覚悟と下心と起死回生と一攫千金と煩悩と大博打と心機一転と迎合と妥協と改革と出来心と野心と自暴自棄が入り混じった〈痛恨の一枚〉ばかり、よくもまあこれだけ並べたものだ。
ちなみに日本でリリースされるまでに、➋は12年❼は19年❶は35年も懸かった。そのうち誰か化けて出るぞ。
いったん演奏が始まってしまったらもう誰も手がつけられない〈プログレ人間山脈〉ジェントル・ザ・ジャイアント、もといジェントル・ジャイアントの❶は、アルバム1曲目のタイトルそのままに“コンビニエンス”化を図る。怒濤の複雑怪奇アンサンブルも変拍子も削ぎ落した超シンプルなギター・ポップぶりは、〈プログレ百低山〉ジェントル・ザ・ミゼットという別人かと思った。そして直後に解散するとは、潔いっちゃ潔い。
デイヴ・シンクレアが復帰した3年振りの新作だったキャラヴァンの➋は、故郷のカンタベリーに残した恋人からねだられた、涙拭く木綿のハンカチーフとしか思えない。
荒唐無稽で適当でいいかげんでいかがわしい、あの空想宇宙活劇ロックの世界を『スターウォーズ』に改編しようとしても、そりゃ無理な話だ。刺身を熱湯消毒されてもなあとしみじみする、ホークウインドの➌。
再結成したらバグルスみたいなアルバムタイトルで、しかもヒューマン・リーグとかユーリズミックスを意識したとしか思えないNW仕様のヴィジュアルが涙を誘った➍は、ルネッサンス。さよならクラシック。人呼んで〈宮廷プログレ〉ストロ-ブスの再結成第一弾❽も、まるで日本のシティ・ポップのようなジャケのバロックの「バ」の字もないAORで、同名異バンドかと思ったし。
あ、でも❼の方がもっと露骨だったかもしれない。のどかな田園風景の中、お上品に抒情的に唄ってたバークレー・ジェームス・ハーヴェストが、《BJH》ですよ《BJH》。隣りのOMDが青く見えたのかしら。
キャメルの『火曜サスペンス劇場』もしくは『土曜ワイド劇場』もしくは『月曜名作劇場』もしくは『水曜ミステリー9』もしくは『金曜プレステージ』の演目みたいな❺はともかく、パトリック・モラーツ加入第三弾のムーディー・ブルース❻は全米9位の大ヒットを記録した。トニー・ヴィスコンティのプロデュースはともかく、シーケンサーやドラムマシンやシンセてんこ盛りで、さすがにメロトロンが懐かしい。というかこれだけ売れたのに、まったく印象に残ってないのはなぜだろう。
ああ、やっぱり駄目出しになってしまった。
違う。そうじゃない。書きたかったのは、こんなアルバムを作らなければならなかった事情や理由や背景が、バンドの数だけあったということ。そして我々プログレッシャーズは心優しいから、いや、好きだった自分が可哀相だから、もしくは、単純にひねくれてるからこんなアルバムたちを根性で好きになってきたのだ。嫌いなら「嫌い」と正直に言えばいいのに。あ、そう言ってた奴は沢山いたな。
なんだそれ。
ビルブルは自伝『ビル・ブルフォード自伝:イエスとキング・クリムゾンを叩いた男』(2012年・日興企画)に、こんなこと書いていた。ちょっと長いけど引用します。
1976年以来プログレッシヴ・ロックの歴史は、二つの異なった期間に分けることができる。1976年から1982年までは水で薄められたような、よりシンプルなヴァージョンが米国ではスタジアム・ロックとして、英国ではシンフォニック・ロックとしてのろのろと進んでいた。とはいえ新しい基盤は壊れず、もっと古いバンドが生存能力を失い始めたのだ。
レコード会社は平気でごり押ししていた。古参のバンドは、痛手を負った鯨のように浜に乗り上げていた。その鯨は、パンクとディスコという二本の銛を打ちこまれていた。「市場占有率」という何かを維持しようと、ばたばたともがいていた。
もしきみが本当にぞっとするようなレコードが欲しいのなら、僕はELPの『ラヴ・ビーチ』を強く勧める。誰も気づかないでいてほしいと思いながら、メインストリームのポップ・アルバムを試みたプログ・ロック・バンドの耐えがたい一例だ。
イエス、ジェネシス、キング・クリムゾン、ピンク・フロイドといった1972年のグループは、1978年のジャーニー、スティックス、カンサスのような、より軽く、より安定したスタジアム・ロッカーになった。80年代まで僕たちは、〈クラシック・イディオム〉にもっと現代の感性を持ち込もうとしたヨーロッパの若手のバンドによるネオ・プログレッシヴ・ムーヴメントと、ロックにミニマリズムやエスニック音楽といった新しい要素を取り入れた1981年のキング・クリムゾン『ディシプリン』の影響下にある、ポスト・プログレッシヴ・スタイルとの両方で高まりを見た。
そんな80年代にジョン・ウェットンのエイジアは、面白味のないラジオ向きのポップ・レコードを何百万枚も売っていたのだ。
カウンターカルチャーのポスト・ヒッピーを拡げたものがプログレッシヴ・ロックで、60年代の理想的な衝動をベースにしていた。それがようやく当然のなりゆきとなったわけで、個人の、そしてグローバルな啓発の夢、もしくは幻想は終わったのだ。プログレッシヴ・ロックがロック、クラシック、フォークをシュールなメタスタイルに引き入れるために設定したゴールは、まさに本質的に楽観的な理想だった。
一時代を築いたときこのジャンルは、精神的な確実性を求めてできるだけ沢山のリスナーを呼び込んだものの、自分たち自身を真面目に捉えすぎた。愚直なまでの真剣さは自らを追い詰めてしまったが、決して辛辣さや皮肉や自己憐憫に走ることはなかった。おそらくあの「永遠の純粋さ」がこの世界に対する対抗手段として、大きなグループのリスナーらを支えてきたのだ。
自分も当事者のくせに、相変わらず元も子もない男である。辛辣な皮肉を一貫して吐き続けてきたのは、あんたでしょうが。
だけどあの時代に売れたにもかかわらず、誰からも後ろ指差されなかったプログレ村の住人がたったひとりだけいる。そう。デビュー・シングル“涙のバースデイ・パーティ”がいきなり英1位を獲得したスチュワート&ガスキンの、デイヴ・スチュワートである。元アルザチェルで元エッグで元ハットフィールド&ザ・ノースで元ナショナル・ヘルスで元UKで元ブルフォードなのに、シングル・チャート1位! いわゆるカンタベリー系なのに、しかも4週も全英1位!!
この〈1981年の珍事〉はなぜ起きたのか、しみじみ妄想します。次回。
第一回「ジョン・ウェットンはなぜ<いいひと>だったのか?」はコチラ!
第ニ回 「尼崎に<あしたのイエス>を見た、か? ~2017・4・21イエス・フィーチュアリング・ジョン・アンダーソン、トレヴァー・ラビン、リック・ウェイクマン(苦笑)@あましんアルカイックホールのライヴ評みたいなもの」はコチラ!
第三回「ロバート・フリップ卿の“英雄夢語り”」はコチラ!
第四回「第四回 これは我々が本当に望んだロジャー・ウォーターズなのか? -二つのピンク・フロイド、その後【前篇】-」はコチラ!
第五回「ギルモアくんとマンザネラちゃん -二つのピンク・フロイド、その後【後篇】ー」はコチラ!
第六回「お箸で食べるイタリアン・プログレ ―24年前に邂逅していた(らしい)バンコにごめんなさい」はコチラ!
第七回「誰も知らない〈1987年のロジャー・ウォーターズ〉 ーーこのときライヴ・アルバムをリリースしていればなぁぁぁ」はコチラ!
第八回「瓢箪からジャッコ -『ライヴ・イン・ウィーン』と『LIVE IN CHICAGO』から見えた〈キング・クリムゾンの新風景〉」はコチラ!
第九回「坂上忍になれなかったフィル・コリンズ。」はコチラ!
第十回「禊(みそぎ)のロバート・フリップ ーー噂の27枚組BOX『セイラーズ・テール 1970-1972』の正しい聴き方」はコチラ!
第十一回「ああロキシー・ミュージック(VIVA! ROXY MUSIC)前篇 --BOXを聴く前にブライアン・フェリーをおさらいしよう」 はコチラ!
第十二回 「ああロキシー・ミュージック(VIVA! ROXY MUSIC)後篇 --BOXを聴いて再認識する〈ポップ・アートとしてのロキシー・ミュージック〉」はコチラ!
第十三回 「今日もどこかでヒプノシス」はコチラ!
第十四回 「ピーター・バンクスはなぜ、再評価されないのか --〈星を旅する予言者〉の六回忌にあたって」はコチラ!
第十五回 「悪いひとじゃないんだけどねぇ……(遠い目) ―― ビル・ブルフォードへのラブレターを『シームズ・ライク・ア・ライフタイム・アゴー 1977-1980』BOXに添えて」はコチラ!
第十六回 「グレッグ・レイク哀歌(エレジー)」はコチラ!
第十七回 「クリス・スクワイアとトレヴァー・ホーン -イエスの〈新作〉『FLY FROM HERE -RETURN TRIP』に想うこと- 前篇:スクワイアの巻」はコチラ!
第十八回 「クリス・スクワイアとトレヴァー・ホーン -イエスの〈新作〉『FLY FROM HERE-RETURN TRIP』に想うこと- 後篇:空を飛べたのはホーンの巻」はコチラ!
第十九回「どうしてジョン・ウェットンを好きになってしまったんだろう(三回忌カケレコスペシャルversion)」はコチラ!
第二十回「どうしてゴードン・ハスケルは不当評価されたのだろう ー前篇:幻の1995年インタヴュー発掘、ついでに8人クリムゾン来日公演評も。」はコチラ!
第二十一回「どうしてゴードン・ハスケルは不当評価されたのだろう -後篇:幻の1995年インタヴューを発掘したら、めぐる因果は糸車の〈酒の肴ロック〉」はコチラ!
第二十二回「鍵盤は気楽な稼業ときたもんだ--あるTKの一生、に50周年イエス来日公演評を添えて」はコチラ!
第二十三回「どうしてプログレを好きになってしまったんだろう(by ビリー・シャーウッド)」はコチラ!
第二十四回「荒野の三詩人-誰かリチャード・パーマー=ジェイムズを知らないか-」はコチラ!
第二十五回「会議は踊る、プログレも踊る-リチャード・パーマー=ジェイムズを探して-」はコチラ!
第二十六回「我が心のキース・エマーソン & THE BEST ~1990年の追憶~」はコチラ!
第二十七回:「『ザ・リコンストラクション・オブ・ライト』は、キング・クリムゾンの立派な「新作」である。 プログレ「箱男」通信【KC『ヘヴン&アース』箱】号①」はコチラ!
第二十八回:「《The ProjeKcts》の大食いはいとおかし。 プログレ「箱男」通信【KC『ヘヴン&アース』箱】号②」はコチラ!
第二十九回:「ロバート・フリップの〈夢破れて山河あり〉物語 プログレ「箱男」通信【KC『ヘヴン&アース』箱】号➌」はコチラ!
第三十回:「封印された〈車道楽プログレ〉ー『レイター・イヤーズ 1987-2019』箱から漏れた、ピンク・フロイドVHS『道(MICHI)』」はコチラ!
第三十一回:「どうしてプロレスを好きになってしまったんだろう。へ?」はコチラ!
第三十二回:「LEVINは何しに日本へ? の巻」はコチラ!
第三十三回:「どうして日本人はキング・クリムゾンを唄いたがるのだろう -雑談三部作・完結編-」はコチラ!
第三十四回:「コロナの記憶:どうしてビル・リーフリンを忘れられないのだろう トーヤ&フリップ「夫婦善哉」への道」はコチラ!
第三十五回:「キル・ビル/ビル・ブル 極私的「60歳からのプログレッシヴ・ロック」論」はコチラ!
第三十六回:「イエスCD+DVD34枚組『ユニオン30ライヴ』boxは、20世紀からの玉手箱か?」はコチラ!
第三十七回:「ジャコ・ジャクジクが〈ポール・ヤング〉に憧れた日 1980年代に遺したJAKKO青春の蹉跌シングルズを徹底追跡してみた。」はコチラ!
第三十八回:「「妄想」は荒野をめざす 『キング・クリムゾンー至高の音宇宙を求めて』40年目の読書感想文」はコチラ!
第三十九回:「ニーナ・ハーゲンは最強の〈ジャーマン・プログレ〉である。」はコチラ!
第四十回:「とあるキャメルの「不幸」」はコチラ!
第四十一回:「まずは、さよならキング・クリムゾン。」はコチラ!
第四十二回:「(第41回からの)日曜日のお昼ごはん。【前篇】ロバート・フリップと渡辺明」はコチラ!
第四十三回:「(第41回からの)日曜日のお昼ごはん。【後篇】トーヤと伊奈めぐみ」はコチラ!
第四十四回:「(第41回からの)高齢者にとっての〈二つのPT〉【前篇】ウドーちゃん祭りでポーキュパイン・ツリーを観た。」はコチラ!
第四十五回:「高齢者にとっての〈二つのPT〉 【中篇】スティーヴン・ウィルソン「息苦しさ」の美学」はコチラ!
第四十六回:「高齢者にとっての〈二つのPT〉【後篇】 どうしてこんなに1980年代を想い出すんだろう。」はコチラ!
DVD、NTSC方式、リージョンフリー、ブックレット付仕様
盤質:傷あり
状態:良好
ケースにスレあり
プラ製透明スリップケース&ブックレット付仕様、2枚組、定価3689+税
盤質:傷あり
状態:
帯無
解説無、帯無、スリップケース、解説無し
紙ジャケット仕様、帯元から無し、解説・情報シール・リーフレット付仕様、定価2200
盤質:全面に多数傷
状態:良好
帯-
軽微なスレあり、若干汚れあり、情報記載シール無し
CLUB47(KING CRIMSON COLLECTORS CLUB)
デジパック仕様、DVDオーディオ2枚組、NTSC方式、リージョンフリー、スリップケース・ブックレット付仕様(画像はスリップケースです)
盤質:傷あり
状態:並
1枚は無傷〜傷少なめ、1枚は傷あり、スリップケースに圧痕あり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。1969年に発表されたデビュー・アルバム『クリムゾン・キングの宮殿』は、プログレッシヴ・ロックのスタート地点となった大名盤であり、プログレッシヴ・ロックを聴くならまずはこのアルバムからと断言できる作品です。メンバーはギタリストRobert Fripp、ベース・ヴォーカリストGreg Lake、ドラマーMichael Giles、管楽器に加えて鍵盤楽器(メロトロン)も担当するIan McDonald、そして作詞家Peter Sinfieldという布陣。「21世紀のスキッツォイド・マン」のオープニングから緊張感のある変拍子アンサンブルやユニゾン・フレーズが畳み掛け、「風に語りて」では牧歌的でありながら浮世離れした音世界を構築。“混沌こそ我が墓碑銘”の一節があまりに有名な「エピタフ (墓碑銘)」と、同じくリリックの幻想美に酔いしれる「ムーンチャイルド」を経て、メロトロンの洪水に溺れるシンフォニックな最終曲「クリムゾン・キングの宮殿」へ。“THE BEATLESの『Abbey Road』をチャート・トップから陥落させた”というエピソードの真偽はともかくとして、プログレッシヴ・ロック時代の幕開けを告げる衝撃的な作品であることは間違いありません。『クリムゾン・キングの宮殿』に触れずにプログレッシヴ・ロックを語ることは、まず不可能でしょう。
紙ジャケット仕様、HDCD、デジタル・リマスター、ブックレット・ステッカー付仕様、定価2500+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
若干圧痕あり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。1970年に発表されたセカンド・アルバム『ポセイドンのめざめ』は、デビュー・アルバム『クリムゾン・キングの宮殿』の延長上に位置する作品となっています。『クリムゾン・キングの宮殿』発表後、ギタリストRobert Frippと作詞家Peter Sinfieldを除く3名が脱退を表明するも、諸事情によりGreg LakeとMichael Gilesは引き続き本作のレコーディングに参加。新たにKING CRIMSONに参加したのは、ピアニストKeith Tippett、管楽器奏者Mel Collins、ベーシストPeter Giles(Michael Gilesの実弟)、そしてヴォーカリストGorden Haskell。その結果、本作には8名ものミュージシャンの名前がクレジットされることになりました。音楽的にはデビュー・アルバムと同一線上で捉えることも可能ではありますが、例えばKeith Tippettのジャズ・ピアノをフィーチャーした「キャット・フード」、あるいは、ホルスト作曲の組曲「惑星(火星、戦争をもたらす者)」を思わせるリズムとカオティックなメロトロンが凄まじい相乗効果を生む「デヴィルズ・トライアングル」など、新たな試みも行われています。なお本作の後、Greg LakeはEMERSON, LAKE & PALMERとして再デビュー、そしてMichael GilesとPeter Gilesの兄弟はすでにKING CRIMSONを脱退していたIan McDonaldと共にMcDONALD AND GILESを結成します。
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。セカンド・アルバム『ポセイドンのめざめ』を最後に、Greg Lake、Michael Giles、Peter Gilesが脱退。1970年に発表されたサード・アルバム『リザード』は、『ポセイドンのめざめ』に参加していたベース・ヴォーカリストGorden Haskellと管楽器奏者Mel Collinsが正式加入、さらにドラマーAndy McCullochを迎え入れ制作されました。ゲスト・ミュージシャンは、過去作にも参加のジャズ・ピアニストKeith Tippettがバンドメイト(コルネット奏者Mark Charigとトロンボーン奏者Nick Evens)を引き連れ参加している他、オーボエ奏者Robin Miller、さらにYESのヴォーカリストJon Andersonが、表題組曲「リザード」の「ルーパート王子のめざめ」で歌声を響かせています。本作は、Keith Tippettが持ち込んだフリー・ジャズのエッセンスがグループに新たな息吹を注ぎ込んだ作品であり、特に「インドア・ゲイムズ」や「ハッピー・ファミリー」におけるインプロヴィゼーションなどで、その影響をはっきりと聴き取ることができるでしょう。一方で、フルートが舞う「水の精」ではこれまでのKING CRIMSONらしい牧歌性も披露。ラストには20分を超える表題組曲「リザード」が控えます。フリー・ジャズへの接近を通じて、後のKING CRIMSONサウンドの重要なポイントとなる即興色を拡張した傑作です。
30TH ANNIVERSARY EDITION、デジタル・リマスター
盤質:傷あり
状態:並
カビあり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。サード・アルバム『リザード』をリリース後に、ベース・ヴォーカリストGorden HaskellとドラマーAndy McCullochが脱退。1971年に発表された4thアルバム『アイランズ』は、ベース・ヴォーカリストBoz(Boz Burrell)とドラマーIan Wallaceを迎え制作されました。ゲスト・ミュージシャンは、前作『リザード』にも参加のジャズ・ピアニストKeith Tippett、コルネット奏者Mark Charig、オーボエ奏者Robin Millerに加えて、ダブル・ベース奏者Harry Millerと女性オペラ歌手Paulina Lucasが新たに参加しています。本作は、いて座三裂星雲のジャケットが示す通り「静寂」あるいは「静謐」といったワードが相応しい神秘的なサウンドが展開される傑作。KING CRIMSONらしいヘヴィネスが炸裂する『船乗りの話』のような楽曲も収められていますが、全体的にアコースティック楽器に比重が置かれています。Keith Tippettらは言うまでもなく、Harry Millerの浮世離れしたダブル・ベースや、Paulina Lucasの魔術のようなソプラノ・ヴォイスも楽曲に素晴らしいアクセントを加えています。本作を発表後、Peter SinfieldがRobert Frippと対立し解雇、さらに残る3名も音楽性の違いが明確になりKING CRIMSONは解散。Robert Frippは再始動に向けて新たなメンバーを探すことになります。
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。4thアルバム『アイランズ』を発表後に解散したKING CRIMSONですが、Robert Frippは新たなメンバーを探しKING CRIMSONを再始動。グループの最高傑作と名高い1972年の5thアルバム『太陽と戦慄』を世に送り出しました。メンバーはギタリストRobert Frippに加えて、ベース・ヴォーカリストJohn Wetton、ドラマーBill Bruford、パーカッション奏者Jamie Muir、ヴァイオリン奏者David Crossという布陣。本作は、確かな技巧を持ったミュージシャンたちによる最高品質の実験音楽作品であり、1曲目の「太陽と戦慄 パートI」と最終曲「太陽と戦慄 パートII」に象徴される、即興演奏を重視したメタリックなプログレッシヴ・ロックの大傑作となっています。また、2つの先鋭的な楽曲に挟まれた中盤の楽曲たちも素晴らしく、John Wettonのヴォーカルが冴えわたる「土曜日の本」や、最初期のKING CRIMSONサウンドが頭をよぎる「放浪者」、 ヘヴィーなギターとスキャットから始まる「イージー・マネー」 、Jamie Muirの話し太鼓(西アフリカの伝統的な太鼓の奏法)を曲名に冠した「トーキング・ドラム」と、どの楽曲も強烈な個性を持っています。ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロックを聴くうえで、避けて通れない名盤です。
紙ジャケット仕様、40周年記念エディション、HQCD+DVD-AUDIOの2枚組、K2HDマスタリング、ブックレット・内袋・復刻巻帯付仕様、DVD-AUDIOはNTSC方式・リージョンフリー、定価4500+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
盤に内袋の跡あり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。6thアルバム『暗黒の世界』後にヴァイオリン奏者David Crossが脱退。3人体制となったKING CRIMSONは、1974年に7thアルバム『レッド』をリリースしました。メンバーは、ギタリストRobert Fripp、ベース・ヴォーカリストJohn Wetton、ドラマーBill Brufordという布陣。ゲストには、ソプラノ・サックス奏者Mel Collins、アルト・サックス奏者Ian Mcdonald、ヴァイオリン奏者David Cross、コルネット奏者Mark Charig、オーボエ奏者Robin Millerという旧メンバーあるいは過去作にもゲスト参加の経験を持つミュージシャンたちが迎えられています。その内容は、アルバムのオープニングを飾る「Red」から破壊的なギター・サウンドとアグレッシヴなリズム・セクションに驚愕する傑作。KING CRIMSON作品の中で最も素晴らしいバラード曲との呼び声も高い「堕落天使」、初期のKING CRIMSONサウンドをヘヴィーに再構築したような「再び赤い悪夢」、インプロヴィゼーションのライブ録音楽曲「神の導き」、抒情的なヴォーカルが印象的な前半部とギターやサックスが暴れまわる後半部から成る長尺曲「スターレス」と、全曲がプログレッシブ・ロック史に残る名曲です。本作のリリースをもって、KING CRIMSONは再び解散することとなりました。裏ジャケットに使われている、レッド・ゾーンに振り切れた音量メーターが、本作の狂暴な音楽性と当時のグループの状況を示唆しています。
88年規格、解説元から無し、税表記なし、ファミリーツリー付き仕様、定価2800
盤質:傷あり
状態:並
帯無
帯無、カビあり、側面部に色褪せあり、ファミリーツリー無し
紙ジャケット仕様、HDCD、デジタル・リマスター、初回プレス盤限定ステッカー付仕様、定価2500+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
紙ジャケにスレあり
ロバート・フリップによる89年リマスター、ファミリーツリー付き仕様、定価2233+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
若干折れ・側面部に若干色褪せあり、ケースに若干スレあり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。5thアルバム『太陽と戦慄』に続いて1974年にリリースされた6thアルバム『暗黒の世界』は、スタジオ・レコーディングとライブ・レコーディング(73年録音)が混在する変則的な作品となっています。収録曲順に見ていくと、「偉大なる詐欺師」と「人々の嘆き」は完全なスタジオ・レコーディング。「隠し事」はライヴ・レコーディングで、「夜を支配する人」はライヴ・レコーディングの冒頭から途中でスタジオ・レコーディングに切り替わります。「トリオ」はライブ・レコーディングで、「詭弁家」はライブ・レコーディングに後からスタジオ・ヴォーカルをかぶせた楽曲。「暗黒の世界」と「突破口」はライブ・レコーディングとなっています。前作『太陽と戦慄』でパーカッション奏者Jamie Muirが脱退したため、本作のメンバーはギタリストRobert Fripp、ベース・ヴォーカリストJohn Wetton、ドラマーBill Bruford、ヴァイオリン奏者David Crossという布陣。内容的には、初期の強烈なKING CRIMSONサウンドに回帰したようなスタジオ楽曲と、インプロヴィゼーションで聴かせるライブ楽曲に分かれています。本作を発表後にDavid Crossが脱退し3人体制となったKING CRIMSONは、次作『レッド』の制作に取り掛かります。
75年発表のライブ・アルバム。「RED」発表前の74年に録音されており、当時のラインナップはRobert Fripp(g)、John Wetton(b、vo)、 Bill Bruford(ds)、David Cross(vln、key)の4人編成。アルバム中3曲でEddie Jobson(vln、key)のパートがダビングされています。鮮やかなヴァイオリンの旋律を切り刻むメタリックなギター・リフ、グイグイとウネリを生み出して暴走するリズム隊。この時期ならではのパワフル且つ緊迫感溢れる即興演奏に終始圧倒されっぱなし。代表的名曲「21st Century Schizoid Man」では原曲のサックス部分をヴァイオリンで再現しており、よりヒステリックな爆発力を楽しむことが出来ます。沸点目掛けて上り詰めるRED期クリムゾンの凄さを体験出来る名ライブ盤。
紙ジャケット仕様、24bitリマスター、HDCD、3曲追加収録、ブックレット・歌詞対訳付仕様、定価2200+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
スレあり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。1980年代に『ディシプリン』『ビート』『スリー・オブ・ア・パーフェクト・ペアー』を発表し活動を休止したKING CRIMSONは、94年に久々の新作となるミニアルバム『ヴルーム』を送り出し、翌95年には『ヴルーム』の楽曲を含むフル・アルバム『スラック』を発表しました。この時期のKING CRIMSONはギタリストRobert FrippとAdrian Brew、ベーシストTrey GunnとTony Levin、ドラマーPat MastelottoとBill Brufordという布陣から「ダブルトリオ期」と呼ばれています。内容は、冒頭の「ヴルーム」を聴いただけで7thアルバム『レッド』の衝撃がよみがえるような、強烈なヘヴィー・プログレッシヴ・ロックとなっています。Robert Frippは、新たなKING CRIMSONの音楽性を「ヌーヴォ・メタル (Nuovo Metal)」と標榜しました。
盤質:傷あり
状態:良好
スリップケースに角潰れあり
DGM96042(DISCIPLINE GLOBAL MOBILE)
デジパック仕様、ブックレット・ポスター付き仕様
盤質:全面に多数傷
状態:
盤に曇りあり、小さい破れあり
元KING CRIMSON〜UKのヴォーカルJohn Wetton、元YESのギター Steve Howe、元EL&PのドラムスCarl Palmer、元BUGGLES〜YESのキーボードGeoffrey Downesの4人よって結成されたスーパー・グループ、82年作1st。ポップでコンパクトな楽曲構成ながら、ヴォーカルを前面に押し出した哀愁のメロディを、ドラマティック且つPOPに仕上げた作品です。スライド奏法による伸びやかな泣きを聴かせるギター、きらびやかに音色を重ねるキーボードが、男臭くエモーショナルなヴォーカルが歌い上げるメロディを盛り立てるアンサンブルはスケール感満点。疾走感溢れるインプロヴィゼーション・パートでは、歪んだベースと力強くグルーヴするドラムも加わり、各メンバーのテクニシャン振りを堪能出来ます。十分にプログレ色を備えており、80年代ロックを代表する名盤。
1983年作。大ヒットした前作から更にソング・オリエンテッドな方向性を志向したスーパー・グループの2ndアルバム。プラチナ・アルバムを記録。大ヒット・シングル「ドント・クライ」等収録。
1985年作。ジョン・ウエットンの脱退→再加入、スティーヴ・ハウの脱退、マンディ・メイヤー加入という激震を乗り越えたスーパー・グループの第一期、最後の飛翔。スマッシュ・ヒット・シングル「ゴー」収録。
ご存知英国が誇る超絶技巧プログレ・バンド。初期3作品『GENTLE GIANT』『ACQUIRING THE TASTE』『THREE FRIENDS』より、マルチ・トラックが現存する9曲に、1st製作時に録音された未発表曲「Freedom’s Child」を加え、PORCUPINE TREEの活動でも知られるスティーヴン・ウィルソンがミックスを施した全10曲を収録。曲によっては別テイクかのように立体的な音像へと生まれ変わった曲もあり、相変わらずのミックスの手腕を見せてくれています。
盤質:無傷/小傷
状態:良好
デジパック背、ブックレットに若干スレあり
Derek Shulman、Ray Shulman、Phil Shulmanの三兄弟を中心とする、ブリティッシュ・プログレの代表的なグループのひとつ。ポップ・フィーリング、古楽の様式美を思わせるクラシカルなアプローチ、そして高い演奏技術に定評があり、変拍子を含む複雑な構成の楽曲を軽々と弾きこなす超絶技巧グループです。『Acquiring The Taste』は1971年のセカンド・アルバムであり、聴き手を選ぶツウ好みの内容ながら、彼らの溢れんばかりの音楽的探究心が結実したという意味ではやはり傑作。GENTLE GIANTといえば、メンバーたちのマルチ・プレイヤーぶりがしばしば話題となりますが、その印象は本作を発端としているのでしょう。おびただしい数の楽器がクレジットされており、その様はまるで劇薬を生み出さんとするマッド・サイエンティストの実験室のようです。一聴して耳に残るような派手さにこそ乏しい印象を持つものの、プログレッシヴ・ロックの特徴のひとつである緻密なバンド・アンサンブルの始祖的な位置にある作品であり、噛めば噛むほど味が出る、聴くたびに新たな発見のある名盤です。
シャルマン3兄弟を中心に結成された英プログレッシヴ・ロック・グループ、73年4th。クラシックやジャズの要素を取り入れ、変拍子や転調を繰り返す複雑な曲展開が特徴です。本作は従来通りの変化に富んだ楽曲展開に加えて、牧歌的なメロディを前面に押し出し、よりPOPになったアルバム。端正なコーラス・パートから一転、切迫感をあおるキーボードがフェード・インし、力強いドラムとギターがスリリングに展開。メンバーそれぞれが楽器を持ち替える曲芸的演奏によって生み出されるダイナミックなアンサンブルが最大の持ち味で、長くても5分程の中につまった山あり谷ありの展開はこのグループならではの魅力でしょう。知名度では劣りますが英プログレの5大バンドに匹敵するオリジナリティを持つグループ。バンドの代表作と評価される名作です。
4面開きペーパーケース仕様、SACD〜SHM仕様(専用プレーヤーのみで再生可)、デジタル・リマスター、定価4286+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
Derek Shulman、Ray Shulman、Phil Shulmanの三兄弟を中心とする、ブリティッシュ・プログレの代表的なグループのひとつ。ポップ・フィーリング、古楽の様式美を思わせるクラシカルなアプローチ、そして高い演奏技術に定評があり、変拍子を含む複雑な構成の楽曲を軽々と弾きこなす超絶技巧グループです。1975年の7thアルバム『Free Hand』は新たにクリサリス・レコードと契約し、リリースされました。その内容は、前作『The Power And The Glory』の作風をさらに推し進めたサウンドであり、ファンク・ロック、ジャズ・ロック、フォーク、古楽、クラシック、現代音楽など様々な音楽ジャンルを放り込み唯一無二のGENTLE GIANTサウンドへと昇華しています。前作同様、リズム・セクションのJohn WeathersとRay Shulmanが非常に複雑な展開を難なく行き来し、Gary GreenのギターとKerry Minnearのパーカッシブなキーボードが跳ね回るという軽快なサウンドが特徴的。もちろん、グループの大きな個性であるポップ・フィーリングは本作でも健在です。なおGENTLE GIANTは本作で、グループ最高位となるビルボード・チャートのトップ50入りを果たしました。
盤質:無傷/小傷
状態:良好
スリップケースに若干スレ・若干圧痕あり
Derek Shulman、Ray Shulman、Phil Shulmanの三兄弟を中心とする、ブリティッシュ・プログレの代表的なグループのひとつ。ポップ・フィーリング、古楽の様式美を思わせるクラシカルなアプローチ、そして高い演奏技術に定評があり、変拍子を含む複雑な構成の楽曲を軽々と弾きこなす超絶技巧グループです。1974年の6thアルバム『The Power And The Glory』は、ウォーターゲート事件などの時事問題に影響を受け、「腐敗する権力」や「市井の人々が権力者からどのような影響を受けるか」といったテーマに基づいて制作されました。前作『In A Glass House』と比べると、各曲の収録時間が短くなったことが最も大きな変化と言えるでしょう。またサウンド面については、耳に馴染むソフトな音色が多用されており、重厚なヘヴィー・プログレが後退したことによって彼らの持ち味であるポップ・フィーリングが強調されています。とは言え、そこはもちろんクセのある音楽性で知られるGENTLE GIANTであり、コンパクトな中にも変則的なリズムの跳躍や突拍子もない急展開など、聴き手の予想を裏切るユニークな仕掛けが満載の名盤となっています。
74年ドイツ、75年アメリカ・ツアー時のTV放送ライヴ映像を収録。全盛期の超絶パフォーマンスをたっぷり味わえる必見DVD映像!いずれも良好な画質・音質にて、楽器の持ち替えを含む超絶的テクニックとアンサンブルを見ることができます。
盤質:傷あり
状態:不良
カビあり、オリジナルケースではありません
69年作の1st。
初回5000枚生産限定紙ジャケット仕様、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック1曲、英文ライナー付き仕様、定価2039+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
帯中央部分に色褪せあり
70年作の2nd。ファズ・オルガンとフルート&サックスが絡んだテンション溢れるアンサンブルとキャッチーなヴォーカル、というキャラヴァン・サウンドが確立した名作。
紙ジャケット仕様、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック4曲、英文ブックレット封入、定価2039+税
盤質:傷あり
状態:並
帯有
紙ジャケに若干黄ばみ・スレあり、解説に若干黄ばみ・小さい折れあり
SOFT MACHINEと同じWILDE FLOWERSを母体にRichard Sinclairらによって結成されたグループであり、カンタベリー・ジャズ・ロックシーンを代表するグループの71年3rd。彼らの代表作との評価も高いその内容は、淡いサイケデリック・ロックの質感と、Richard Sinclairの甘く響くボーカル、Dave Sinclairの各種キーボードによるマイルドなアンサンブルが上質に響くカンタベリー・シーン屈指の名盤であり、英国然とした湿り気を帯びた雰囲気とSOFT MACHINEよりもポップ且つメロディアスな音楽性が素晴らしい1枚。20分超の大作も採用し、プログレッシブ・ロックならではのスリリングなインタープレイを見せ付けながらも、やはりナイーブでセンチメンタルな叙情に溢れた傑作です。
4面開きペーパーケース仕様(解説印刷あり)、SACD〜SHM仕様(専用プレーヤーのみで再生可)、デジタル・リマスター、定価4286+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
名作『グレイとピンクの地』に続いてリリースされた72年作4thアルバム。キーボードがDave Sinclairから元DELIVERYのSteve Millerに交代。Lol CoxhillやPhil Millerなど、カンタベリー・ミュージックを語る上で欠かせないミュージシャンもゲスト参加するなど、彼らの作品の中で最もジャズ度の強い作品。ただ、バンドの魅力である、英国的叙情性と牧歌性は相変わらず。前作に比べて派手さはないものの、聴けば聴くほどに味わいが増す名作。
SOFT MACHINEと同じWILD FLOWERSを母体にRichard Sinclairらによって結成されたグループであり、カンタベリー・ジャズ・ロックシーンを代表するグループの73年5th。Richard Sinclairが脱退しリリースされた本作は、サックス、フルート、クラリネット、トランペット、チェロ、トロンボーン、そしてパーマネントメンバーとしてバンドを支えていくことになるPeter Geoffrey Richardsonのヴィオラなど贅沢な金管楽器をゲストに導入し、ポップ・フィーリングに溢れたジャズ・ロックを展開。3rdとあわせてカンタベリー・シーンに輝く名盤です。
紙ジャケット仕様、SHM-CD、デジタル・リマスター、High Resolution Cuting方式、ターコイズブルー・レーベル採用、復刻巻帯付き仕様、定価2667+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
帯中央部分に色褪せあり
カンタベリー・シーンを代表するバンド、キャラヴァンによるオーケストラとの共演を収めた74年発表のライブ盤。まず特筆なのは、ライヴならではの臨場感とダイナミズム溢れるバンドの演奏。リチャード・コフラン(Dr)とジョン・G・ペリー(B)によるタイトかつグルーヴ感いっぱいのリズム隊、デイヴ・シンクレアによるこれぞカンタベリーと言える淡い色彩のファズ・オルガン、そして、パイ・ヘイスティングスのギターと前作から加入のジェフリー・リチャードソンのヴィオラが繰り広げるエキサイティングなソロ。全盛期と言われるだけある脂の乗った演奏に思わず体が揺れます。そこにオーケストラも絡んでくるんだから凄い。変拍子によるキメのパートでは、艶やかなトーンの管弦楽器がまるでストラヴィンスキーの交響曲ばりに鳴り響いて、実にスリリング。もちろん、キャラヴァンらしい甘やかなパートでの壮大なオーケストレーションも出色です。キャラヴァンらしい淡いトーンと管弦楽器が生む艶やかなトーンが合わさった絶妙な音の色彩、そして、ロック的ダイナミズムとオーケストラの壮大さとが融合したスケール感。オーケストラを導入したロック・アルバムの中でも屈指の完成度と言える、贅沢な逸品です。新曲3曲収録。
紙ジャケット仕様、デジタル・リマスター、英文ブックレット付仕様、ボーナス・トラック5曲、定価2039+税
盤質:傷あり
状態:並
帯有
若干カビあり、帯中央部分に色褪せあり
特典ボックス付き、紙ジャケット仕様×2、SHM-CD、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック2曲 ※本来セットになっている「聖ダンスタン通りの盲」「/ベター・バイ・ファー」はありません
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
若干圧痕あり、ボックスに若干スレあり
72年発表の3rdアルバム。ベーシストが後にモーターヘッドを結成するレミーへと代わり、スピーカーの中に閉じ込められたような凄まじい音圧でベース&ドラムが鳴り響く。突出したリズム隊に乗せられ、ギター、サックス、電子音のカオスが更に宇宙的な広がりで聴き手を圧倒する傑作。
サイケデリック・スペース・ロックの代表格として今もなおプログレッシブ・ロックからテクノシーンまで幅広いバンドに影響を与えているイギリスのグループ、代表作と名高い73年ライブ作。その内容はロンドンとリヴァプールでのライブを収録しており、スペース・ロックというジャンルの醍醐味であるライブの開放感に溢れた傑作です。トランシーに盛り上がり、宗教的な神秘性を発するサウンドは唯一無二の境地であり、うねりを上げるLemmy Killmisterのベース、Del Dettmarの宇宙的なシンセサイザーを中心にNik Turnerのサックスやフルートも圧倒的。凄まじいテンションと恍惚とした酩酊感に溢れた名盤です。
4面開き特殊デジパック仕様、2枚組、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック4曲
盤質:傷あり
状態:並
若干カビあり、トレーが外れています
サイケデリック・スペース・ロックの代表格として今もなおプログレッシブ・ロックからテクノシーンまで幅広いバンドに影響を与えているイギリスのグループ、代表作と名高い75年作。その内容は、Michael Moorcockの小説をコンセプトに掲げた宇宙的な広がりを見せる荘厳なスペース・ロックであり、High Tideのメンバ−でもあるSimon Houseによるメロトロンの壮大な鳴りや、ジャーマン・シンフォニック系にも通じるような格調高いフルートもフューチャー、サイケデリック・ロックファンならずとも一聴の価値ありな名盤となっています。
2001年3月16日、東京厚生年金会館でのライヴ。残念ながらフル収録ではないようですが、往年の名曲、アニーのソロ名曲、トスカーナ収録の名曲と、さすがの名曲づくし。心配されていたアニーの声も全く衰えが感じられず、一曲目の「Carpet Of The Sun」から、あの伸びやかで透き通ったハイトーンに感動しきりです。サウンドの方も文句無しで、特にキーボードワークが素晴らしく、往年のオーケストラとの共演ライヴにも劣らない重厚なサウンドを聴かせています。ライヴ盤の「傑作」と言って差し支えないでしょう。
YARD BIRDSのKeith Relf、Jim McCartyを中心に結成されるも、2枚のアルバムを残し解散したイギリスのグループ。72年にソプラノ・ボーカルAnnie Haslamを擁し新体制で活動を再開、ロック・フォーク・クラシックが交差する幻想的な楽曲は今なお色褪せることはありません。本作は73年にリリースされた2nd。クラシカルな中に多少のサイケデリック感覚を残したデビュー作から方向性が定まり、牧歌的なのどかさと英国叙情、オーケストラを従えたシンフォニック・ロックの世界を作り上げています。以降ライブでも取り上げられる機会の多い名曲となった「カーペット・オブ・ザ・サン」「燃ゆる灰」などを収録。
YARDBIRDSのKeith Relf、Jim McCartyを中心に結成されるも、2枚のアルバムを残し解散したイギリスのグループ。72年にソプラノ・ボーカルAnnie Haslamを擁し新体制で活動を再開、ロック・フォーク・クラシックが交差する幻想的な楽曲は今なお色褪せることはありません。本作は74年にリリースされた3rd。前作「燃ゆる灰」で作り上げた優美なシンフォニック・サウンドにさらに磨きをかけ、また、バンドのプロダクションに大いに貢献してきたMichael Dunfordがついに正式加入。「アルビノーニのアダージョ」を取り上げた「冷たい世界」や前作には無かったスケール感を持つ「母なるロシア」などを収録し、バンドは一気にその人気を不動のものとします。
YARD BIRDSのKeith Relf、Jim McCartyを中心に結成されるも、2枚のアルバムを残し解散したイギリスのグループ。72年にソプラノ・ボーカルAnnie Haslamを擁し新体制で活動を再開、ロック・フォーク・クラシックが交差する幻想的な楽曲は今なお色褪せることはありません。本作は75年にリリースされた4thであり、彼らの代表作の呼び声も多い名盤。特にリムスキー・コルサコフの同名交響曲に端を発した「シェエラザード夜話」は、「アラビアン・ナイト」の世界をコンセプトに据えた20分を超える超大作であり、オーケストラ・サウンドとロックの融合を目指した英国ロックの1つの結論と呼ぶべき傑作。米国での成功で勢いに乗った彼らの生み出したシンフォニック・ロックの世界は他の追随を許しません。
YARD BIRDSのKeith Relf、Jim McCartyを中心に結成されるも、2枚のアルバムを残し解散したイギリスのグループ。72年にソプラノ・ボーカルAnnie Haslamを擁し新体制で活動を再開、ロック・フォーク・クラシックが交差する幻想的な楽曲は今なお色褪せることはありません。本作は76年にリリースされたライブ作であり、アメリカのカーネギー・ホールにてオーケストラを率いて録音(75年6月)された名盤です。デビューアルバムから、アメリカへの足がかりとなった名盤「Scheherazade And Other Stories」までの代表作が余すことなく並んでおり、Annie HaslamのソプラノボーカルとNYフィルのオーケストラが絶妙に溶け合い、孤高のシンフォニック・ロックを作り上げています。
YARD BIRDSのKeith Relf、Jim McCartyを中心に結成されるも、2枚のアルバムを残し解散したイギリスのグループ。72年にソプラノ・ボーカルAnnie Haslamを擁し新体制で活動を再開、ロック・フォーク・クラシックが交差する幻想的な楽曲は今なお色褪せることはありません。本作は77年にリリースされた6thであり、彼らの代表作の呼び声も多い名盤。「Scheherazade And Other Stories」の評価とアメリカでのコンサートの成功によってWEAとワールドワイド・リリースを契約、まさに絶頂を迎えた彼らの自信に溢れた作品となっています。ロック・フォーク・クラシックという彼らの3大要素が惜しみなく発揮されており、女性ボーカル系シンフォニック・ロックの金字塔的な作品といえるでしょう。
19年リイシュー、77年10月ロイヤル・アルバート・ホールでのライヴを加えた3枚組ボックス、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック2曲、ブックレット・ミニポスター付き仕様
YARD BIRDSのKeith Relf、Jim McCartyを中心に結成されるも、2枚のアルバムを残し解散したイギリスのグループ。72年にソプラノ・ボーカルAnnie Haslamを擁し新体制で活動を再開、ロック・フォーク・クラシックが交差する幻想的な楽曲は今なお色褪せることはありません。本作は78年にリリースされた7thであり、前作同様にオーケストラを取り入れたシンフォニック・ロックを披露。アコースティックな味わいとAnnie Haslamのソプラノボーカルが彩るトラッディーな味わいは相変わらず心地良く響いており、明るくきらびやかな作風となっています。音楽的にはやや意図的なポップ・センスが感じられており、バンドで重要な位置を占めるキーボードはシンセサイザーなどエレクトリックな方向性が見え始めるなど、時代の流れと共に変化する彼らの姿が見受けられます。
79年作。クラシカルなテイストはそのままに、ポップ色が増し、クラシカル・ポップというべき洗練された心踊るサウンドが素晴らしい逸品。
PECLEC32820(ESOTERIC RECORDINGS)
2CD+ブルーレイディスクの3枚組ボックス、ボーナス・トラック10曲、ブルーレイには本編の5.1chサラウンド/ステレオ・ミックス音源 & 79年ライヴ映像を収録
盤質:未開封
状態:良好
Andrew Latimerを中心にファンタジックなアプローチでプログレッシブ・ロックの重要バンドに位置づけられるイギリスのバンドの74年2nd。名盤となる次作「The Snow Goose」に見られるファンタジックさと気品に比べるとPeter Bardensのキーボードが若干おとなしく、その代わりAndrew Latimerのギターが前に出て渋く泣いているようなイメージであり、全体的にややハードな雰囲気が漂っているものの、その音像は単純なハード・ロックとは全く違う甘みを感じるものであり、フルートの効果的な使用も相まって、マイルドな質感を醸し出しています。自作につながるようなファンタジックさの片鱗も見え隠れする素晴らしい作品です。
Andrew Latimerを中心にファンタジックなアプローチでプログレッシブ・ロックの重要バンドに位置づけられるイギリスのバンドの75年3rd。オーケストラ・セクションを迎え、ポール・ギャリコの小説「白雁」をコンセプトに掲げたアルバムであり、全編インストルメンタルによる彼らの代表作の1つです。特にAndrew Latimerによるフルートの優しげな調べが印象的な「ラヤダー」は、澄んだシンフォニック・ロックのお手本として有名であり、同じくフルートを扱いながらもアプローチの全く違うJethro Tullとの比較で論じられています。決して派手さはないものの優しさとロマンに溢れており、肌触りの良いギターやPeter Bardensによるキーボードの音色、リズムセクションの軽快さ、そしてインストルメンタルのハンディを感じさせないメロディーとアレンジの上手さで御伽噺の世界をマイルドに表現しきった名盤です。
Andrew Latimerを中心にファンタジックなアプローチでプログレッシブ・ロックの重要バンドに位置づけられるイギリスのバンドの76年4th。前作「スノー・グース」と並んでファンタジックなCAMELの音楽性をダイレクトに伝える作品であり、Andrew Latimerの消え入るような儚げなフルート、Peter Bardensの堅実かつ時に奔放なキーボードの妙技、そして軽やかに変拍子を紡ぐリズムセクションのトータル感で聞かせます。シンフォニックに、そしてジャジーに、肌触りの良いマイルドさを持った傑作であり、ゆったりと身を任せられるような自然なサウンドが一貫して個性的な1枚です。
英国出身、Peter bardens、Andy Latimerを擁するファンタジックなプログレッシヴ・ロック・グループによる77年作5th。本作よりベーシストRichard Sinclair、サックス奏者Mel Collinsの二人が参加しています。特にRichard Sinclairはヴォーカリストとしても貢献していて、その甘く繊細な歌声はCAMELの世界観と見事にマッチ。親しみやすいメロディが際立つ一方、インスト面ではよりジャジーな方向へと音楽性をシフトしています。表情豊かで柔らかな音色を奏でるサックス、変幻自在に躍動するベース・ラインが、透明感溢れるキーボード・サウンドに溶け込んだジャジーなアンサンブルを奏でており、甘いヴォーカルと伸びやかなギターは叙情的なメロディを謳い上げます。「Elke」ではBrian Enoがムーグ・シンセで参加、アンビエント要素を加えてより神秘的なCAMELを聴くことが出来るなど、聴き所は多数。次作『BREATHLESS』と本作でしか聴けない貴重な6人編成、『SNOW GOOSE』など代表作を聴いた方におすすめしたい一枚です。
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
74〜77年にわたるライヴ・ステージのハイライトを収録。オーケストラとの共演による「白雁」組曲は圧巻。1978年作品。
紙ジャケット仕様、2枚組、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック7曲、定価3301+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
軽微な汚れあり
英国叙情派プログレを代表するバンドによる78年作。CAMELらしい叙情的なサウンドと、元CARAVANのリチャード・シンクレアによるカンタベリー・ロックを彷彿させるノーブルなヴォーカルの組み合わせが素晴らしい、CAMELとCARAVANの美味しいとこ取り的な名作!
キーボードにキット・ワトキンス(元ハッピー・ザ・マン)を加え、更にサウンドの幅を広げた第三期キャメルの傑作アルバム。79年作品。
第二次世界大戦後、南方の島に取り残された一兵士(小野田寛郎氏/ヌードとはオノダのもじり)の実話を音楽化。人間味に溢れたドラマティックなサウンド・ストーリー。81年作。
アンディ・ラティマー(g)のヴォーカル・ナンバーを中心に、80年代に相応しいポップなサウンドを収録。82年作。
東西分割時代のベルリンの人々をテーマにしたシリアスな内容のアルバム。内省的な彼らの美学が光る。1991年に復活アルバムをリリースする以前のラスト・スタジオ・アルバム。1984年作品。
活動開始は64年までさかのぼりビート系グループとしてデビュー、シングル・ヒットに恵まれながらも徐々に作風が変化し、プログレッシブ・ロックへのアプローチを開始。後に全盛を築くこととなるプログレッシブ・ロックバンドがデビューすらしていない時期からオーケストラとの競演や実験性に富んだ作品を生み出し、黎明期を作り上げたイギリスのバンドの67年2nd。本作で彼らは70年代を待つことなく、オーケストラとの競演を果たし、1日の時間軸を音楽で表現する、というコンセプト性の高いトータルアルバムを作り上げてしまいました。名曲の誉れ高い「サテンの夜」を収録した彼らの代表作の1つです。
68年発表のMOODY BLUESの2ndアルバム。邦題『青空に祈りを』は、後に『失われたコードを求めて』に改題。タイトルはMarcel Proustの「失われた時を求めて」を引用したものです。前作『DAYS OF FUTURE PASSED」』から一年も経たないうちに発表された本作は、メンバー自身で30種類(!)以上の楽器を操ることにより、ムーディーズ・サウンドとも言える壮大な音像を打ち出すことに成功したアルバムです。R&Bを演奏するビート・グループから、実験的かつトータリティに溢れたアルバムを製作するグループへと成長した彼等は、BEATLESが『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』で試みた実験性をより完成されたものへと導くために、このアルバム以降も次々と新たなアイデアを音像化していくことになりますが、本作ではサイケデリック時代特有の東洋思想を取り入れた精神世界へのアプローチをも積極的に行っています。前作『DAYS OF FUTURE PASSED』と比べると、本作は5人でレコーディングを行っているだけにロック・テイストを前面に打ち出した作品となっています。
69年作3rd。
紙ジャケット仕様、97年デジタル・リマスター、定価2039+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
紙ジャケに側面部に色褪せあり、スレあり
自ら設立したレーベル「スレッショルド」からリリースした記念すべきアルバム。全英チャートで2位を獲得。不動の五人のメンバーによる美しいメロディと完成されたサウンドは、プログレッシヴ・ロック・グループの台頭に大きな栄光を及ぼした。1969年作。
SHM-CD、ボーナス・トラック5曲、マスター2006年、定価1800
盤質:無傷/小傷
状態:並
帯有
ケースツメ跡あり、帯はケースに貼ってあります、帯に折れあり、ケースにスレあり
活動開始は64年までさかのぼりビート系グループとしてデビュー、シングル・ヒットに恵まれながらも徐々に作風が変化し、プログレッシブ・ロックへのアプローチを開始。後に全盛を築くこととなるプログレッシブ・ロックバンドがデビューすらしていない時期からオーケストラとの競演や実験性に富んだ作品を生み出し、黎明期を作り上げたイギリスのバンドの71年6th。効果音を使った1曲目から名曲「ストーリー・イン・ユア・アイズ」へとなだれ込むと、ジャケットのようなファンタジックな英国ロマンが広がります。Justin Haywardの甘くジェントリーな歌声にスケールの大きなメロトロンが絶妙に絡み合い、シンフォニックな彩りも絶品。プログレッシブ・ロックのアイコンに恵まれた作品です。
活動開始は64年までさかのぼりビート系グループとしてデビュー、シングル・ヒットに恵まれながらも徐々に作風が変化し、プログレッシブ・ロックへのアプローチを開始。後に全盛を築くこととなるプログレッシブ・ロックバンドがデビューすらしていない時期からオーケストラとの競演や実験性に富んだ作品を生み出し、黎明期を作り上げたイギリスのバンドの72年7th。もはやプログレッシブ・ロックの全盛を待たずに円熟の域にすら達してしまった作品であり一聴して前作よりも平坦な印象を持ちますが、緻密に練られたアレンジと、ポップさに磨きがかかった珠玉のメロディーが溢れています。過去の作品には無かったカットアウトでアルバムは締めくくられ、メンバーはそれぞれのソロ活動へと移行。THE MOODY BLUESはしばらくの間休眠することとなります。
廃盤、紙ジャケット仕様、SHM-CD、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック2曲、インサート入り、定価2667+税
盤質:傷あり
状態:
帯有
帯中央部分に色褪せあり、若干黄ばみあり、その他は状態良好です
70年にHarvestレーベルより発表した1stアルバム。彼らといえば、メロトロンが洪水のように流れる叙情的かつ荘厳なサウンドがトレードマークですが、本作では、まだ初々しさも残る牧歌的な英国ポップを聴かせてくれています。決して個性的ではありませんが、スタックリッジ「山高帽の男」などにも似た英国の田園を想わせる親しみ安いメロディーが素晴らしい好盤です。いや〜、素晴らしい。
廃盤、紙ジャケット仕様、02年デジタル・リマスター、ボーナス・トラック13曲、定価2476+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
英国ロックのナイーブな叙情性とメロディアスで牧歌的なフォーク・ロック的メロディー・メイク、そして、オーケストラを加えた大掛かりな編成でダイナミズムとシンフォニック・ロック然とした音楽性を打ち出した、ブリティッシュ・プログレッシブ・ロック史に残る名グループの71年作2nd。初期の傑作とされる本作は非常に繊細で優しげなサウンドが心地良い名作であり、特にメロトロンを中心に幻想的に聴かせる手法など、前作からよりファンタジックな叙情を感じさせるサウンドへと変化。一方で後にTHE ENIDを率いるRobert John Godfreyのアレンジによるオーケストラはダイナミックにシンフォニックな彩りを放っており、彼らの個性が花開いた1枚となっています。
英国ロックのナイーブな叙情性とメロディアスで牧歌的なフォーク・ロック的メロディー・メイク、そして、オーケストラを加えた大掛かりな編成でダイナミズムとシンフォニック・ロック然とした音楽性を打ち出した、ブリティッシュ・プログレッシブ・ロック史に残る名グループの75年作7th。POLYDORへ移籍第3弾である本作は、POLYDOR移籍後の彼らのバンド・サウンドの成果が結実した名盤であり、ポップ・シンフォニック期の彼らの代表作と言えるでしょう。適度にアメリカン・ロック的な雰囲気も覗かせますが、淡い幻想性を持ったサウンドはやはり英国的な甘みを持っています。
英国ロックのナイーブな叙情性とメロディアスで牧歌的なフォーク・ロック的メロディーメイク、そして、オーケストラを加えた大掛かりな編成でダイナミズムとシンフォニック・ロック然とした音楽性を打ち出した、ブリティッシュ・プログレッシブ・ロック史に残る名グループによる76年作8th。HARVESTレーベルを離れPOLYDORへ移籍後は生オーケストラを封印しシンセサイザーによってシンフォニックなドラマ性を演出するアプローチを取った彼らですが、本作では再びオーケストラを起用、加えて混声合唱も導入したスケール大きく神秘的な音作りを行なっています。持ち前のポップ・フィーリングは相変わらずのクオリティを誇りますが、楽曲の展開などには非常にプログレッシブ・ロック然とした雄大な流れが伺える名作です。
英国叙情派プログレ屈指の名バンド。77年に発表された通算10枚目で、ジャケットのイメージどおりの陰影豊かな叙情と幻想性に満ちた佳曲がつまった名盤であり代表作。オープニングを飾る代表曲のひとつ「Hymn」から彼ららしい優美で穏やかで詩情豊かな音世界が広がります。アコースティックで柔らかな冒頭からキーボード、そしてストリングスと被さってきて壮大にフィナーレを迎える展開が実に感動的です。ある評論家が彼らのことを「Poor Man’s Moody Blues」と揶揄したことに反発して作った楽曲も粋で、ムーディーズの代表曲「サテンの夜」に似せつつもバークレイならではの美しさがつまった名曲に仕上げていてあっぱれ。その他の曲もアコースティックな温かみとメロトロンやオーケストラの壮大さ、英国ならではのメロディがとけあった佳曲が続きます。英国叙情派プログレの傑作です。
78年発表の12枚目。より洗練を極めたクラシカルで美しいポップ・ナンバーが揃った名盤
82年リリースのライヴ・アルバム。1980年、まだ東西分裂時のベルリンの壁の前で行われた伝説のライヴを収録。「Mockingbird」「Child of the Universe」など、選曲、演奏ともにベスト。同日のライヴより未発表曲3曲を追加収録。
英国叙情派プログレを代表する名グループ。93年作。しっとりとメロディアスなギター、幻想的にたなびくキーボード、優しく紡がれる英国らしい叙情的なメロディと親しみやすいヴォーカル。変わらぬ美旋律を飾らず誠実に響かせる職人芸の名品です。
デジパック仕様、2枚組、全28曲
盤質:傷あり
状態:良好
1枚は無傷〜傷少なめ、1枚は傷あり、軽微なスレ・軽微なウォーターダメージあり
Dave CousinsとTony Hopperを中心に結成され60年代末期にデビュー。YESに加入しブレイクする以前のRick Wakemanが参加していたことでも知られているイギリスのプログレッシブ・フォーク・ロックバンドの71年4th。ライブ作となった前作からRick Wakemanが参加、日本デビュー盤ともなった本作は、ダルシマーやシタールなどの楽器の登用により、彼らの作品中最も宗教色に彩られた質感を放ちます。またRick Wakemanの加入によってそれまでのトラッド・フォーク系の音楽性、そしてアコースティックな質感にプログレッシブ・ロック然としたクラシカルなダイナミズムが現れています。
プログレ・ファンにも愛される英国フォーク・ロック・バンド、長年所属したA&Mからオイスターに移籍しリリースされた76年作。SAILORやSPARKSを手掛けたルパート・ホルムスをプロデューサーに迎えた本作は、前作で示したアメリカ志向のポップ・ロック・サウンドをさらに押し進め、AORフィーリングを取り入れたサウンドを展開します。ウエストコースト風の伸びやかなメロディとギターが美しい「I Only Want My Love To Grow In You」、スプリングスティーンが歌ってもハマりそうな力強い「Turn Me Round」、持ち前の甘いハーモニーが素敵な「Hard Hard Winter」と、3曲目までの流れが特に秀逸。
盤質:傷あり
状態:良好
コメントをシェアしよう!
カケレコのWebマガジン
60/70年代ロックのニュース/探求情報発信中!