2019年5月18日 | カテゴリー:どうしてプログレを好きになってしまったんだろう@カケハシ 市川哲史,ライターコラム
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平成最後のプログレ本になった拙著、『プログレ「箱男」』がおかげさまで好セールスを継続中らしい。ありがたいありがたい。というかあの不毛な10連休を、膨大な高カロリーのプログレ系アンソロジーBOX群の世界にまみれて過ごした人びとが結構いたのかと思うと、なかなかストレンジな心地である。大丈夫か令和。
にしても、読めば怒濤のプログレ箱たちを〈買わなくても聴かなくても、ちゃんと聴いた気になれる〉読むディスコグラフィー本という売り文句で、いわゆる五大バンド関連限定で72箱を網羅した自分を、ディスられる前に褒めておく。だははは。
しかし1月末に校了したあとも、次から次へと出るんだこれが。
ピンク・フロイドの故リック・ライトが1984年、エレ・ポップ・ユニット【ZEE】名義で発表した唯一のアルバム『アイデンティティー』の2CD箱が、全世界1,000箱限定で5月末に。また6月中旬には、諸悪の根源キング・クリムゾンの40thアニヴァーサリー・ボックス・シリーズ最終作品として、『ヘヴン&アース 1997-2008:日本アセンブル仕様』17CD+4DVD-A+4BD箱が出てしまう。既発紙ジャケとは一切重複しない、全種特典オリジナルの初出紙ジャケが20Wも付くのは嬉しいが、輸入盤の倍の4万円とはいよいよプログレATM最期の日も近い。
そればかりか、『箱男』掲載のイエス『THE STEVEN WILSON MIXES』6LP箱は2月に紙ジャケCD化されて分売され、同じくデヴィッド・ギルモアのソロ・アルバム各種デラックス・エディション弁当箱も、紙ジャケCDに特化して6月リリースとなった。両者とも日本のみの商品だ。
哀れ日本人箱男たち。
ちなみに10月頃には『クリムゾン・キングの宮殿』生誕50周年ってことで、スティーヴン・ウィルソンによる50周年記念ステレオ&5.1サラウンド・リミックスを含む、『IN THE COURT OF CRIMSON KING 50TH ANNIVERSARY』箱が出るらしい。1969年に録音した全音源を網羅した『THE COMPLETE 1969 RECORDINGS』箱の話もあるが、『宮殿50周年』箱と同一箱なのか独立した別箱なのかはまだ、わからない。
どっちにしても10年おきにニュー・ミックスと新箱は絶対出るのだ。運転免許の更新と思って諦めるしかないのである。
『プログレ「箱男」』は眠らない。もとい、眠れない。
さて、ジョン・ウェットンとの共作で、突き詰めた喪失感がクールな歌詞を『太陽と戦慄』『暗黒の世界』『レッド』に供給していた、〈クリムゾン二代目詩人〉リチャード・パーマー=ジェイムズ――RP-Jの話に戻る。
あの完成度の高さだから、ウェットンがRP-Jの歌詞力に全幅の信頼を置いたのは当然だが、しかも彼独特の〈大らかで大雑把な美意識〉による注文の数々に、いつでもどこでも見事に応じて書けちゃう懐の深さも大きかったはずだ。
おそらく自由に書くことを赦されてたはずのピート・シンフィールドに較べれば、課せられたお題目と数々の縛りがある中、〈殺伐〉と〈喪失〉と〈憐憫〉を言語化できたRP-Jは、やはり偉い。
にしてもなぜ彼は、まるでやり手の広告代理店のように仕事ができたのだろう。
改めておさらいすると、RP-Jはウェットンがボーンマスに引っ越して以来の旧友だ。
まだ高校生の二人が1964年に組んだバンド【ザ・コルヴェッツ】に、鍵盤奏者のジョン・ハッチソンが加入して【ザ・パーマー・ジェイムズ・グループ】と改名。二人の大学入学後にはホーン隊を増強して大所帯化したものの、四人編成バンド【ジンジャー・マン】に落ち着いた。しかしレコード契約目前の1969年7月、惜しくも解散する。
それでもRP-Jは翌月には早くもロジャー・ホジソン&リック・ディヴィスに見い出されて、翌70年1月の新バンド【スーパートランプ】結成に参画。同年8月にはセルフ・プロデュースで『スーパートランプ・ファースト』を発表――なお、収録全10曲の歌詞を書いたRP-Jは《リチャード・パーマー》と当時、名乗っていた。ちなみに本名は《リチャード・ジェフリー・チャールズ・パーマー》だから、なかなか紛らわしい。
バンド名の由来であるW.H.デイヴィスの『THE AUTOBIOGRAPHY OF SUPER-TRUMP(ある漂流者の自叙伝)』が、放浪生活を重ねて人生を達観した優秀な抒情詩集だけに、「他に詞を書く者がいなかったから」というおそろしく消極的な理由で作詞する羽目になったRP-Jが書く歌詞も、当時23歳が書いたとは思えない老成、もとい達観したものだった。
アルバム1曲目の“シュアリー”冒頭の1行目から、聴く者を空虚にさせる。〈♪僕は虚しい嘘をついているときしか、きみを愛せなかったんだろうか〉っておい。
また〈♪いいことは無限に起きるはずもなく、音もなく消え去ってしまう〉とか、〈♪きみがもし僕を不思議に思うのなら、僕は僕の世界を「別世界」と呼んで、僕が何者なのかきみに見せるよ〉とか。でもって〈♪僕は乞食かもしれないな、きみの同情心を試してるだけの〉と負の達観に行き着いてしまう曲のタイトルは、なんと“Maybe I’m A Nigger”ならぬ“Mavbe I’m Beggar”ときた。なんだそれ。
そんな〈放浪者の中の放浪者〉RP-Jだけに、同年末の独ライヴ後にもう脱退。もしかしたら、そのままドイツに移住したくなったから――なんじゃないか? 非常識な話だけど。だって実際に彼はドイツの〈インフルエンザで学級閉鎖寸前のBS&T〉みたいなジャズ・ロック・バンド【エマージェンシー】に途中加入して、1973年には3rdアルバム『GET OUT TO THE COUNTRY』まで遺してるし。
そして同年から開始して好評を博したクリムゾンが舞台のウェットンとの〈藤子不二雄生活〉で傑作を連発すると、解散後は職業作詞家の道に突入した。するとRP-Jはいわゆるイタロ・ディスコの開拓者の代表格、ラ・ビオンダに英語詞を書いて提供したことで、そっち方面で引っ張りだこの人気作詞家になってしまうのだ。
特に“1-2-3-4 ギミー・サム・モア”が日本でもヒットした彼のディスコ・グループ(←もはや死語以前)【D.D.サウンド】に書いた計8曲を収録した2枚のEP――『Café(1978年)』と『The Hootchie Cootchie(1979年)』は、どっちも欧州全域で売れちゃったのだから笑ってしまう。
“You Kind Of Music”“My Ballerina”“Love Me Tonight”“Back Street Baby”“Show Me Your Love”と、頭悪そうな曲タイを並べただけで内容が知れるではないか。もちろんこれは褒め言葉だ。基本的にファンカラティーナ色の濃いイタロ・ディスコ・サウンドを最大限活かすには、やはりこれぐらい能天気で空っぽじゃないと駄目だろう。
他にも、直球過ぎるバンド名が怖いキッチュなポップ・バンド、その名も【ミュンヘン】のシングル“Sideshow”とか、アラベスクの粗悪複製品としか思えない三人娘【パンデモニウム】のアルバム『START THE FIRE』収録曲“Walking On Air” “Touch Me”とか、おそろしくありふれた歌詞なのに、相次ぐ発注発注また発注。
そして量産量産また量産。
にしてもこのパンデモニウムって、すごい。「大混乱」を意味するグループ名通りに、アルバム・ジャケではあまり美人じゃない三人を安いドラキュラが襲いかからんとしてるし、もうどうしたらいいかわからないのだから。何番煎じだきみら。しかしそれでもRP-Jはちゃんと詞を書いてくれる。もはや売文屋の鑑である。
昭和風に言えば〈ディスコ・ソウル・グループ〉、21世紀風なら〈ダンス・エレクトロニカ〉かもしれない、素敵な英〈元祖パーリーピーポー黒人バンド〉【エラプション】1983年発表のアルバム『OUR WAY』にも、“Big Bang”と“In 1000 Years”なんて大風呂敷な2曲を平気で書いてるから、もはや感心するしかない。
と思ったらこのエラプションは、金看板の〈ジャマイカ大会コスプレ女王〉プレシャス・ウィルソン嬢脱退後の【残骸エラプション】だった。いやいやいや仕事選びなさいよマジで。
それでも1985年5月、本物のアラベスク二代目リード・シンガーだったサンドラの1stソロ・シングル“(I’ll Never Be )Maria Magdalena(マリア・マグダレーナ)”の詞を書いたら、本国の西独や英国を含む世界21ヶ国でチャート1位を獲得する大ヒット曲になるのだから、人生って数奇だ。以降、90年代半ばに(いったん)引退するまで彼女自身も、欧州・中近東・南米圏ではマドンナ級のスーパースターとして君臨したわけだし。
タイトルの〈マグダラのマリア〉とは、新約聖書内の福音書に登場するイエス・キリストに従った女性信者の名を指す。➀キリストの死と復活を見届けた信心深い証人、もしくは➁キリストと結婚した罪深い女、と宗派によって評価が極端に異なる人物らしい。おお、楽曲そのものはPWL系ユーロビートでニューロマでど80’sサウンドでローラ・フラニガンの“セルフ・コントロール”をほぼコピペしたようなメロで、心底どうでもいいB級ディスコ・ポップ劇場だが、詞のモチーフは聖書か? スターレス・アンド・バイブル・ブラック再びか?
のはずもなく、〈♪私はマクダラのマリアにはなれない〉。要は、〈(評価はどうであれ)キリストに受け容れられた彼女に引き換え、どうして私は報われないのか〉という、単なる自己憐憫ラヴソングなのであった。うーん。
前述したD.D.サウンドへの提供曲の中にも一曲だけ、“She’s Not A Disco Lady”なんて彼本来の屈折感がほんの少し、顔をのぞかせてはいたけれど。ねえ?
ウェットン うん。たしかに僕らは優秀なチームだったと思うよ。
市川 ある意味、キング・クリムゾンという生き馬の目を抜く苛酷なバンドで、あなたが自分のポジションをキープするための必殺兵器だったのではないかと。彼の存在って。
ウェットン バンドのメンバーたちに承認してもらうために、新曲はツアー・リハの時なんかにプレゼンするんだ。命賭けのね(愉笑)。“太陽と戦慄 パートⅡ”や“突破口”は、ロバートがほとんど完成品を持ち込んできた。文句なんてつけようがないさ。そして僕はリチャードと一緒に練った、“土曜日の本”“人々の嘆き”“夜を支配する人”を皆に聴かせたんだよ。最初から歌詞がちゃんとついてた方が、曲の全貌や構成が見えやすいし。
市川 つまり頼りになる相棒だった、と。
ウェットン そう、特に作詞に関してはリチャードとの共作だった。
市川 『モンキー・ビジネス』で聴ける“イージー・マネー”や“土曜日の本”の鼻唄デモ・ヴァージョン入りのカセットが、英国と西独を行き来しながら。
ウェットン そうそう。しかもあの頃はインターネットなんてないから、お互いアイディアを吹き込んだカセットテープを、いちいち相手に郵送しなければならなかった。僕が送る。彼が詞を乗せたり、どこかを変更したカセットを送り返してくる。今度は僕がメロを一部変更したカセットを、歌詞の修正をしてもらうためにまた送る――こんなやたら手間が懸かる作業、もう二度とできないよ(失笑)。
市川 ほぼ文通ですもんね、アナログな時代でしたわ。にしても実はロマンチックな歌詞が信条のあなたがなぜ、空虚であることを殊更強調したがるRP-Jの世界観にあれだけ全幅の信頼を寄せられたんでしょう。
ウェットン レンブラントの絵画を言葉で写実した“夜を支配する人”はともかく、それ以外の楽曲はすべて同じモチーフだった気がするんだ。“スターレス”みたいな。
市川 暗黒面、ですかね。
ウェットン うん。どの曲も特に死生観について書いてたね、リチャードは。あくまでも人生を考察して語る上での〈死〉なんだけど、クリムゾンの頃って二人ともまだ20代半ばだから、そういうネガティヴなものに冒されてる年頃ではあったと思う。
『太陽と戦慄』『暗黒の世界』『レッド』の鬼気迫る凛々しさは、〈キング・クリムゾン青春の蹉跌〉そのものだったかもしれない。そしてRP-Jもまた、果敢に己れのモラトリアムをその歌詞に投影したからこそ、両者は見事に合致した。ただし、ちゃんと聞く耳を持っていた彼は、《完全なるクリムゾン・キングの宮殿》建設にとにかく執着したシンフィールドとは対照的に、《スターレス・アンド・バイブル・ブラックを生きる人びと》を客観的に描くことができたのである。その死生観ともども。
やはりこの客観性こそ、RP-Jを優秀な職業作詞家たらしめてる最大要因だろう。ディスコ・ソングにまったく抵抗がなさそうな懐(ふところ)の深さも含め。
とはいえミュンヘン在住のせいか、RP-Jは軽くてペラペラな電気ディスコ・サウンドが実は好きなのではないかと思う。それは1979年にRP-Jとウェットンが【ジャックナイフ】名義で発表された唯一のアルバム『アイ・ウィッシュ・ユー・ウッド』を聴けば、一耳瞭然なのだ。
そもそもこのアルバムというか【ジャックナイフ】の四人中三名が、レーベル契約直前までいった前述の【ジンジャー・マン】のメンバーだったという意味では、旧友たちが再会を愉しみレコード・デビューできなかったほろ苦い青春時代に想いを馳せた、〈生姜男たちの同窓会アルバム〉に近いのかもしれない。
UK入魂のデビュー作『憂国の四士』完成直後の1978年2月にもかかわらず、ウェットンがわざわざ独ミュンヘンまで出向いて録音したのも、たぶんRP-Jとハッチソンの現住所だったからだろう。特にRP-Jは1974年3月27日から4月2日の『暗黒の世界』ツアーのドイツ篇全7公演に帯同しており、ほとんど地元のツレ状態で微笑ましい。ちなみに最後の一人――ドラムスのカート・クレスも、独ジャズ・ロック・バンド【パスポート】で変態技巧太鼓を叩いていたミュンヘン在住者だったりする。
そしてわずか10日間で完成、という超時短レコーディングがまた同窓会っぽい。
だから全9曲中、ビリー・ボーイ・アーノルドやジョン・リー・フッカーやウィリー・ディクソンやソニー・ボーイ・ウィリアムソンらR&Rのスタンダード・ナンバーのカヴァーが5曲も占める、たわいのないロックンロール・アルバムとなった。そんな商売っ気皆無の作品にもかかわらず、英EGレーベルは“Walk on Heaven’s Ground c/w Adoration”をシングル・カットしたのだ。売れるわけないだろ。
あ、日本初回発売時のポリドール盤帯のキャッチも、なかなかイカれていた。
《UKのプログレッシヴ・ロックを見事に生かした楽しいフュージョン・アルバム》。
ばはははは。もはや虚偽広告だ。
でRP-Jがほとんど曲も書いたオリジナル4曲も含め、ブルージーだったりファンキーだったりロックンロールだったりR&Bだったり基本的にはオールディーズ路線なのだけど、単純なレトロ指向ではない。だって、聴こえる鍵盤の音はいかにもドイツ的なキッチュなディスコ・サウンドの音だし、なんか微妙にニューウェイヴ的なポップ・アレンジが施されていたりするのだ。好きじゃなきゃ演らないだろう。それともミュンヘンに3年以上住んだ者はすべからく冒されてしまう、おそるべき風土病の一種か。
とそんなチープなサウンドなのに、ベースだけやたら重くて太いというストレンジさは面白いけれど、調子っ外れと言ってしまえばそれまでか。なんと素敵なB級、いやC級アルバムなのだろう。
歌詞も〈♪いまはかわいいかわいい嫁がいるのに、自堕落に遊びまくったあの頃の土曜の夜が「戻ってこいよ」と僕を誘うんだよ、ジュークボックス・クイーンとグルになって(“告白”)〉と馬鹿っぽいし。そして、ジャケットのイラストもおもいきりキッチュで尻軽っぽいし。
例のRP-J&ウェットン未発表デモ集『モンキー・ビジネス』に収録されていた“ドクター・ダイアモンド1997”もそうだった。
クリムゾンのライヴ音源根こそぎ販売サイト《DGM Live》で確認できる、現時点での1973年最初期音源――ジェイミー・ミューア脱退後の四人編成による3月18日ロンドン・レインボー公演から、翌74年5月1日NYフォーラム公演まで、歌詞とアレンジの改造を繰り返しつつも準レギュラー格で披露され続けたのに、『暗黒の世界』にも『レッド』にも収録されなかった正真正銘のボツ曲が、よっぽど不憫だったんだろう。二人だけのほぼ宅録状態ながら初めて、歌詞の決定稿とともに公式音源化した。そのほぼRP-J一人の手によるプログラミング・サウンドが、死ぬほどださかったではないか。
まさにモンキー・ビジネスの名に相応しい、キッチュなミュンヘン・プログレ。
RP-Jが本当にミュンヘン産サウンド中毒症だったかはさておき、常に彼はその楽曲に似合う最適の言葉を歌詞に選んできた。クリムゾンにはクリムゾンらしい、ディスコにはディスコっぽい詞を――だから決して手抜きのお馬鹿歌詞ではないのだ、後者も。
するとディスコ仕事が長く続こうと、1997年『アークエンジェル』に2002年『ロック・オブ・フェイス』とウェットンのソロ・アルバムに久々に詞を提供すれば、やはり70年代前半のあの頃のタッチが、当時よりは薄味ながらもちゃんと蘇りはしているのだ。
たとえば“フー・ウィル・ライト・ア・キャンドル?”は、時の流れを拒絶して門を閉じたままの古城の主の心情を比喩的に描いてるし、ウェットン&ジェフ・ダウンズによる【アイコン】2006年発表の、2ndアルバム『ルビコン』で復活当選した1989年曲“ザ・グローリー・オブ・ウィニング(勝利の栄光)”も、勝利の栄光が持たらす虚無をラヴソングの体で唄ってるのだから。
だからオーダーさえあればクリムゾン的歌詞も普通に書いちゃうわけで、2005年にはデヴィッド・クロスの5thソロ・アルバム『クローサー・ザン・スキン』全曲の詞を書いたけれど、ちっとも驚かなかった。
だってRP-Jは、好き嫌いで仕事を選ばないプロフェッショナルなのだ。
それよりもギターがおもいきり“太陽と戦慄パートⅠ”をパクった5曲目“Awful Love”の方に、よっぽど驚いた私である。
そんなRP-J(現時点で)唯一のソロ・アルバム『テイクアウェイ』が、何の前触れもなくドイツでリリースされたのは2016年。ファストフード店のシェイクをストローで吸う宇宙服姿の女子の、いまどきリキテンスタイン風なイラストが飾るジャケ――しかもデッサン狂ってるにもかかわらず、癖になるからこわい。
同様に、全13曲オリジナルで唄とギターのみならずスライド・ギターやマンドリンまで披露する肝心の中身も、各種メディアには黙殺されるしネット上の書き込みも散々なのだけど、でも私は癖になっちゃったのだ。
よく言えば、黄昏後のルー・リード的空気感を漂わせる、飄々とした〈大人弾き語りロック〉。さらにものすごく平たく言えば、〈ドイツの寺尾聡〉。
曇りガラスの向こうは風の街なのだ。たぶん。
低予算にもかかわらず分不相応な豪華16Pカラー・ブックレットには、各曲の歌詞と(たぶん)そのイメージ写真が挿絵のように並ぶ。第一次大戦時の撃墜王を装った、戦争を知らない美貌の独女子。もう動かない廃墟のエスカレーター。大股開きでヌードルを食らう出勤前の水商売ガール。老婆。影。塔。沖。紅のファム・ファタール。そして、80年代の匂いがどうしようもなく漂う、狭小のファストフード路面店《Takeaway》の夜景。
残念ながらチープな手触りは否めない。それでも相変わらず三人称の主人公たちの内省が次から次へと、しかも簡潔に描かれた歌詞は、まるで13篇の短編私小説集である。かなりいい。理想的な余生の過ごし方ではないか。
基本的には4ピースのバンド・サウンドながら、やはり音色は相変わらず薄くてピコピコしてて笑ってしまう。今回もまた、プログレッシャーズやクリムゾン信者の失笑を買うに違いない。〈デジタル・ゴードン・ハスケル〉呼ばわりされそうだ。ここらへんがRP-Jの生涯ずっと〈惜しい〉とこなのだろう。
しかしだからこそ、当時69歳のリチャード・パーマー=ジェイムズが、遅すぎる処女作に描きたかった〈正直な自分〉が見事に現れたのかもしれない。素敵なデジタリティーとともに。ちなみにこの作品を共同プロデュースしたエヴァート・ヴァン・ダー・ウォールは、70年代クリムゾン解散後にRP-Jが詞を提供したあの独バンド【ミュンヘン】のドラマーで、その後も【D.D.サウンド】界隈で活動していたらしい。そう、彼にとってウェットンが英国の旧友ならEVDWもまた、気心知れたドイツの親友なんだもの。
いろんな意味で、ともだちは大切にしておかなければならないらしい。
にしてもクリムゾン脱退後、ピート・シンフィールドはイタリアのPFMの英語詞を書き、作詞したセリーナ・ディオン“シンク・トゥワイス”の大ヒットで金銭的には救われた。RP-Jもイタロ・ディスコの詞を量産し、作詞したサンドラ“マリア・マグダレーナ”の大ヒットで金銭的には救われた。
イタリアはキング・クリムゾンOBの天下り先なのだろうか。
第一回「ジョン・ウェットンはなぜ<いいひと>だったのか?」はコチラ!
第ニ回 「尼崎に<あしたのイエス>を見た、か? ~2017・4・21イエス・フィーチュアリング・ジョン・アンダーソン、トレヴァー・ラビン、リック・ウェイクマン(苦笑)@あましんアルカイックホールのライヴ評みたいなもの」はコチラ!
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第十六回 「グレッグ・レイク哀歌(エレジー)」はコチラ!
第十七回 「クリス・スクワイアとトレヴァー・ホーン -イエスの〈新作〉『FLY FROM HERE -RETURN TRIP』に想うこと- 前篇:スクワイアの巻」はコチラ!
第十八回 「クリス・スクワイアとトレヴァー・ホーン -イエスの〈新作〉『FLY FROM HERE-RETURN TRIP』に想うこと- 後篇:空を飛べたのはホーンの巻」はコチラ!
第十九回「どうしてジョン・ウェットンを好きになってしまったんだろう(三回忌カケレコスペシャルversion)」はコチラ!
第二十回「どうしてゴードン・ハスケルは不当評価されたのだろう ー前篇:幻の1995年インタヴュー発掘、ついでに8人クリムゾン来日公演評も。」はコチラ!
第二十一回「どうしてゴードン・ハスケルは不当評価されたのだろう -後篇:幻の1995年インタヴューを発掘したら、めぐる因果は糸車の〈酒の肴ロック〉」はコチラ!
第二十二回「鍵盤は気楽な稼業ときたもんだ--あるTKの一生、に50周年イエス来日公演評を添えて」はコチラ!
第二十三回「どうしてプログレを好きになってしまったんだろう(by ビリー・シャーウッド)」はコチラ!
第二十四回「第二十四回: 荒野の三詩人-誰かリチャード・パーマー=ジェイムズを知らないか-」はコチラ!
紙ジャケット仕様、初回プレス限定ステッカー・ブックレット付仕様、デジタル・リマスター、定価2415
盤質:傷あり
状態:良好
帯無
帯無、若干スレ・軽微な汚れあり
CLUB47(KING CRIMSON COLLECTORS CLUB)
デジパック仕様、DVDオーディオ2枚組、NTSC方式、リージョンフリー、スリップケース・ブックレット付仕様(画像はスリップケースです)
盤質:傷あり
状態:並
1枚は無傷〜傷少なめ、1枚は傷あり、スリップケースに圧痕あり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。1969年に発表されたデビュー・アルバム『クリムゾン・キングの宮殿』は、プログレッシヴ・ロックのスタート地点となった大名盤であり、プログレッシヴ・ロックを聴くならまずはこのアルバムからと断言できる作品です。メンバーはギタリストRobert Fripp、ベース・ヴォーカリストGreg Lake、ドラマーMichael Giles、管楽器に加えて鍵盤楽器(メロトロン)も担当するIan McDonald、そして作詞家Peter Sinfieldという布陣。「21世紀のスキッツォイド・マン」のオープニングから緊張感のある変拍子アンサンブルやユニゾン・フレーズが畳み掛け、「風に語りて」では牧歌的でありながら浮世離れした音世界を構築。“混沌こそ我が墓碑銘”の一節があまりに有名な「エピタフ (墓碑銘)」と、同じくリリックの幻想美に酔いしれる「ムーンチャイルド」を経て、メロトロンの洪水に溺れるシンフォニックな最終曲「クリムゾン・キングの宮殿」へ。“THE BEATLESの『Abbey Road』をチャート・トップから陥落させた”というエピソードの真偽はともかくとして、プログレッシヴ・ロック時代の幕開けを告げる衝撃的な作品であることは間違いありません。『クリムゾン・キングの宮殿』に触れずにプログレッシヴ・ロックを語ることは、まず不可能でしょう。
紙ジャケット仕様、HDCD、デジタル・リマスター、ブックレット・ステッカー付仕様、定価2500+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
若干圧痕あり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。1970年に発表されたセカンド・アルバム『ポセイドンのめざめ』は、デビュー・アルバム『クリムゾン・キングの宮殿』の延長上に位置する作品となっています。『クリムゾン・キングの宮殿』発表後、ギタリストRobert Frippと作詞家Peter Sinfieldを除く3名が脱退を表明するも、諸事情によりGreg LakeとMichael Gilesは引き続き本作のレコーディングに参加。新たにKING CRIMSONに参加したのは、ピアニストKeith Tippett、管楽器奏者Mel Collins、ベーシストPeter Giles(Michael Gilesの実弟)、そしてヴォーカリストGorden Haskell。その結果、本作には8名ものミュージシャンの名前がクレジットされることになりました。音楽的にはデビュー・アルバムと同一線上で捉えることも可能ではありますが、例えばKeith Tippettのジャズ・ピアノをフィーチャーした「キャット・フード」、あるいは、ホルスト作曲の組曲「惑星(火星、戦争をもたらす者)」を思わせるリズムとカオティックなメロトロンが凄まじい相乗効果を生む「デヴィルズ・トライアングル」など、新たな試みも行われています。なお本作の後、Greg LakeはEMERSON, LAKE & PALMERとして再デビュー、そしてMichael GilesとPeter Gilesの兄弟はすでにKING CRIMSONを脱退していたIan McDonaldと共にMcDONALD AND GILESを結成します。
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。セカンド・アルバム『ポセイドンのめざめ』を最後に、Greg Lake、Michael Giles、Peter Gilesが脱退。1970年に発表されたサード・アルバム『リザード』は、『ポセイドンのめざめ』に参加していたベース・ヴォーカリストGorden Haskellと管楽器奏者Mel Collinsが正式加入、さらにドラマーAndy McCullochを迎え入れ制作されました。ゲスト・ミュージシャンは、過去作にも参加のジャズ・ピアニストKeith Tippettがバンドメイト(コルネット奏者Mark Charigとトロンボーン奏者Nick Evens)を引き連れ参加している他、オーボエ奏者Robin Miller、さらにYESのヴォーカリストJon Andersonが、表題組曲「リザード」の「ルーパート王子のめざめ」で歌声を響かせています。本作は、Keith Tippettが持ち込んだフリー・ジャズのエッセンスがグループに新たな息吹を注ぎ込んだ作品であり、特に「インドア・ゲイムズ」や「ハッピー・ファミリー」におけるインプロヴィゼーションなどで、その影響をはっきりと聴き取ることができるでしょう。一方で、フルートが舞う「水の精」ではこれまでのKING CRIMSONらしい牧歌性も披露。ラストには20分を超える表題組曲「リザード」が控えます。フリー・ジャズへの接近を通じて、後のKING CRIMSONサウンドの重要なポイントとなる即興色を拡張した傑作です。
30TH ANNIVERSARY EDITION、デジタル・リマスター
盤質:傷あり
状態:並
カビあり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。4thアルバム『アイランズ』を発表後に解散したKING CRIMSONですが、Robert Frippは新たなメンバーを探しKING CRIMSONを再始動。グループの最高傑作と名高い1972年の5thアルバム『太陽と戦慄』を世に送り出しました。メンバーはギタリストRobert Frippに加えて、ベース・ヴォーカリストJohn Wetton、ドラマーBill Bruford、パーカッション奏者Jamie Muir、ヴァイオリン奏者David Crossという布陣。本作は、確かな技巧を持ったミュージシャンたちによる最高品質の実験音楽作品であり、1曲目の「太陽と戦慄 パートI」と最終曲「太陽と戦慄 パートII」に象徴される、即興演奏を重視したメタリックなプログレッシヴ・ロックの大傑作となっています。また、2つの先鋭的な楽曲に挟まれた中盤の楽曲たちも素晴らしく、John Wettonのヴォーカルが冴えわたる「土曜日の本」や、最初期のKING CRIMSONサウンドが頭をよぎる「放浪者」、 ヘヴィーなギターとスキャットから始まる「イージー・マネー」 、Jamie Muirの話し太鼓(西アフリカの伝統的な太鼓の奏法)を曲名に冠した「トーキング・ドラム」と、どの楽曲も強烈な個性を持っています。ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロックを聴くうえで、避けて通れない名盤です。
紙ジャケット仕様、40周年記念エディション、HQCD+DVD-AUDIOの2枚組、K2HDマスタリング、ブックレット・内袋・復刻巻帯付仕様、DVD-AUDIOはNTSC方式・リージョンフリー、定価4500+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
盤に内袋の跡あり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。6thアルバム『暗黒の世界』後にヴァイオリン奏者David Crossが脱退。3人体制となったKING CRIMSONは、1974年に7thアルバム『レッド』をリリースしました。メンバーは、ギタリストRobert Fripp、ベース・ヴォーカリストJohn Wetton、ドラマーBill Brufordという布陣。ゲストには、ソプラノ・サックス奏者Mel Collins、アルト・サックス奏者Ian Mcdonald、ヴァイオリン奏者David Cross、コルネット奏者Mark Charig、オーボエ奏者Robin Millerという旧メンバーあるいは過去作にもゲスト参加の経験を持つミュージシャンたちが迎えられています。その内容は、アルバムのオープニングを飾る「Red」から破壊的なギター・サウンドとアグレッシヴなリズム・セクションに驚愕する傑作。KING CRIMSON作品の中で最も素晴らしいバラード曲との呼び声も高い「堕落天使」、初期のKING CRIMSONサウンドをヘヴィーに再構築したような「再び赤い悪夢」、インプロヴィゼーションのライブ録音楽曲「神の導き」、抒情的なヴォーカルが印象的な前半部とギターやサックスが暴れまわる後半部から成る長尺曲「スターレス」と、全曲がプログレッシブ・ロック史に残る名曲です。本作のリリースをもって、KING CRIMSONは再び解散することとなりました。裏ジャケットに使われている、レッド・ゾーンに振り切れた音量メーターが、本作の狂暴な音楽性と当時のグループの状況を示唆しています。
ロバート・フリップによる89年リマスター、ファミリーツリー付き仕様、定価2233+税
盤質:傷あり
状態:
帯有
若干スレあり、カビあり
ロバート・フリップによる89年リマスター、ファミリーツリー付き仕様、定価2233+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
若干折れ・側面部に若干色褪せあり、ケースに若干スレあり
40TH ANNIVERSARY SERIES、デジパック仕様、スリップケース・ブックレット付仕様、CD+DVDの2枚組、ボーナストラック3曲、DVDはNTSC方式・リージョンフリー
盤質:無傷/小傷
状態:良好
スリップケースに若干圧痕あり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。5thアルバム『太陽と戦慄』に続いて1974年にリリースされた6thアルバム『暗黒の世界』は、スタジオ・レコーディングとライブ・レコーディング(73年録音)が混在する変則的な作品となっています。収録曲順に見ていくと、「偉大なる詐欺師」と「人々の嘆き」は完全なスタジオ・レコーディング。「隠し事」はライヴ・レコーディングで、「夜を支配する人」はライヴ・レコーディングの冒頭から途中でスタジオ・レコーディングに切り替わります。「トリオ」はライブ・レコーディングで、「詭弁家」はライブ・レコーディングに後からスタジオ・ヴォーカルをかぶせた楽曲。「暗黒の世界」と「突破口」はライブ・レコーディングとなっています。前作『太陽と戦慄』でパーカッション奏者Jamie Muirが脱退したため、本作のメンバーはギタリストRobert Fripp、ベース・ヴォーカリストJohn Wetton、ドラマーBill Bruford、ヴァイオリン奏者David Crossという布陣。内容的には、初期の強烈なKING CRIMSONサウンドに回帰したようなスタジオ楽曲と、インプロヴィゼーションで聴かせるライブ楽曲に分かれています。本作を発表後にDavid Crossが脱退し3人体制となったKING CRIMSONは、次作『レッド』の制作に取り掛かります。
30TH ANNIVERSARY EDITION、デジタル・リマスター
盤質:無傷/小傷
状態:良好
廃盤希少、2枚組、ファミリーツリー付き仕様、定価3786+税
盤質:傷あり
状態:並
帯無
帯無、若干カビあり
75年発表のライブ・アルバム。「RED」発表前の74年に録音されており、当時のラインナップはRobert Fripp(g)、John Wetton(b、vo)、 Bill Bruford(ds)、David Cross(vln、key)の4人編成。アルバム中3曲でEddie Jobson(vln、key)のパートがダビングされています。鮮やかなヴァイオリンの旋律を切り刻むメタリックなギター・リフ、グイグイとウネリを生み出して暴走するリズム隊。この時期ならではのパワフル且つ緊迫感溢れる即興演奏に終始圧倒されっぱなし。代表的名曲「21st Century Schizoid Man」では原曲のサックス部分をヴァイオリンで再現しており、よりヒステリックな爆発力を楽しむことが出来ます。沸点目掛けて上り詰めるRED期クリムゾンの凄さを体験出来る名ライブ盤。
紙ジャケット仕様、24bitリマスター、HDCD、3曲追加収録、ブックレット・歌詞対訳付仕様、定価2200+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
スレあり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。1984年に発表された10thアルバム『スリー・オブ・ア・パーフェクト・ペアー』は、8thアルバム『ディシプリン』と9thアルバム『ビート』と同一メンバーにて制作されました。メンバーは、ギタリストRobert Fripp、ギター・ヴォーカリストAdrian Brew、ベーシストTony Levin、そしてドラマーBill Brufordという布陣。本作は、KING CRIMSONのスタジオ・アルバムの中ではあまり目立たない存在かもしれません。その理由は、契約履行のために作ったアルバムという印象が強いことや、Adrian Brewのポップ・センスに寄せた出来になっていることなどが挙げられるでしょう。確かにアルバム前半には分かりやすいヴォーカル・ナンバーが収録され聴き手を困惑させるかもしれませんが、後半ではKING CRIMSON版インダストリアル・ロックとでも名付けたくなるようなインストゥルメンタルが配置されています。もちろんインプロヴィゼーションもフィーチャーされており、最終楽曲のタイトルは、なんと「太陽と戦慄 パートIII」。Robert Fripp本人も本作に対してはポジティブな感想を持っていないようですが、8thアルバム『ディシプリン』からの一連の流れを知る意味で、チェックしておきたいアルバムでしょう。
紙ジャケット仕様、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック5曲、ブックレット・ステッカー・内袋付仕様、定価2625
盤質:傷あり
状態:良好
帯無
帯無、若干汚れ・若干圧痕・軽微な色褪せあり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。1980年代に『ディシプリン』『ビート』『スリー・オブ・ア・パーフェクト・ペアー』を発表し活動を休止したKING CRIMSONの次なるリリースは、94年のミニアルバム『ヴルーム』。この時期のKING CRIMSONは
ギタリストRobert FrippとAdrian Brew、ベーシストTrey GunnとTony Levin、ドラマーPat MastelottoとBill Brufordという布陣から「ダブルトリオ期」と呼ばれています。本作は、95年のフル・アルバム『スラック』へのウォーミング・アップのような意味合いの作品であり、事実6曲中4曲がアルバム用にリミックスされ『スラック』にも収録されています。内容は、7thアルバム『レッド』に通じるヘヴィーな楽曲を中心としており、KING CRIMSONの進化はまだまだ続くと確信させられる出来栄えです。
紙ジャケット仕様、初回プレス限定ステッカー付仕様、デジタル・リマスター、定価2300+税
盤質:無傷/小傷
状態:並
帯無
帯無、軽微なカビあり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。1980年代に『ディシプリン』『ビート』『スリー・オブ・ア・パーフェクト・ペアー』を発表し活動を休止したKING CRIMSONは、94年に久々の新作となるミニアルバム『ヴルーム』を送り出し、翌95年には『ヴルーム』の楽曲を含むフル・アルバム『スラック』を発表しました。この時期のKING CRIMSONはギタリストRobert FrippとAdrian Brew、ベーシストTrey GunnとTony Levin、ドラマーPat MastelottoとBill Brufordという布陣から「ダブルトリオ期」と呼ばれています。内容は、冒頭の「ヴルーム」を聴いただけで7thアルバム『レッド』の衝撃がよみがえるような、強烈なヘヴィー・プログレッシヴ・ロックとなっています。Robert Frippは、新たなKING CRIMSONの音楽性を「ヌーヴォ・メタル (Nuovo Metal)」と標榜しました。
紙ジャケット仕様、HDCD、デジタル・リマスター、定価2345
盤質:傷あり
状態:良好
帯無
帯無、側面部に色褪せあり
盤質:傷あり
状態:良好
スリップケースに角潰れあり
DGM96042(DISCIPLINE GLOBAL MOBILE)
デジパック仕様、ブックレット・ポスター付き仕様
盤質:全面に多数傷
状態:
盤に曇りあり、小さい破れあり
紙ジャケット仕様、2枚組、デジタル・リマスター、定価3675
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
帯中央部分に軽微な色褪せあり、初回プレス限定の「THE COLLECTORS KING CRIMSON SAMPLER VOL.3」(5曲入り)付属
紙ジャケット仕様、2枚組、デジタル・リマスター、定価3500+税
盤質:傷あり
状態:並
帯有
帯中央部分に色褪せあり、カビあり、盤に軽微な曇りあり
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