2020年10月3日 | カテゴリー:どうしてプログレを好きになってしまったんだろう@カケハシ 市川哲史,ライターコラム
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すっかり長期化した新型コロナウイルス禍の影響を一切受けてない者なんて、まずいないと思う。
私は大学の講義をオンライン授業で演る羽目になったのだが、その手間と準備には対面授業の3倍は時間と体力を削がれてしまう。しかも出欠確認用に学生が書く2コマ計200名分ものレポートを、毎週毎週読まなければならない。前期だけで3200本も。
本業の売文はいつ書けばいいのだ。
音楽業界的にはギグもライヴもツアーもフェスも内外問わず中止になったばかりか、リリース延期の作品も少なくない。すると音楽誌は慢性的なネタギレ地獄に陥り、たとえば『レコードコレクターズ』誌なんか2ヶ月連続で《シティ・ポップの名曲ベスト100》が表紙巻頭特集だったもの。なぜかいま。同業者の苦労は痛いほど偲ばれるのだけど――。
でも要らねー。
というか日本全国にコロナ菌をもれなく配達する、アベノグサクの決定版【Go Toトラベル】キャンペーンには他にもバリエーションがあるらしい。飲食代金を国費で補助してくれる【Go Toイート】キャンペーンに、イベント代金を国費で補助してくれる【Go Toイベント】キャンペーンに、商店街での買い物を国費で補助してくれる【Go To商店街】キャンペーンときた。ソ連か。
だったら【Go Toプログレ】もやってくれよ。CDおよびLPおよびDVDおよびBDを含むディスク4枚組以上のプログレ系アンソロジー箱を購入した消費者に対し、とりあえず代金の35%相当のクーポンが最大2万円分まで付与されるような。あと辺境プログレに関しては1タイトル買い物する度に、お好きなキャッシュレス決済で使えるマイナポイントが上限のべ5千円分まで貯まってくとか。
ただしこのクーポンもマイナポイントも、ディスクユニオンの新宿プログレッシヴ・ロック館かカケハシレコードでしか利用できなかったりして。でも信じられないことにポイント欲しさでマイナンバーカード交付を申請する連中が本当に実在するのだから、これを機会にプログレッシャーに転向する一般人が増えるかもしれない。
いえ、増えなくていいです。
愛妻の後を追うようにリーフリンが逝ったのが、その新型コロナ禍が騒がれ始めてまもない2020年3月24日。
本当はもっと早く追悼原稿を書きたかったけれど、実はキング・クリムゾン楽団以上に彼の表現力が艶やかに発揮されてたバンド、【トーヤ&ザ・ヒューマンズ】の4CD+1DVD箱の追悼リリースを待った。結果その『Noise In Your Head』箱がようやく登場したのは、7月中旬――ああ、かえすがえすもコロナが恨めしい。
この追悼箱に納められているのは、『WE ARE THE HUMANS』『SUGAR RUSH』『STRANGE TALES』の全スタジオ・アルバム3作品と、今回紫色のアナログ盤限定で同時リリースされた2010年2月24日のデビュー・ツアー・ライヴ盤『LIVE AT THE SCALA』(←ご丁寧にもラスト16曲目を飾るのは、ジミヘン“紫のけむり”のカヴァー。おやじギャグか?)。さらには、2015年4月11日英サセックス公演を収録したライヴDVD『LIVE AT TRADING BOUNDARIES』も、もれなくつけてくれた。
実は私、まるでドロンジョ様とトンズラー&ボヤッキーみたいな、このいびつな三人組が好きだった。〈未来永劫フシギちゃん〉トーヤをとにかく立てる、〈鍵盤とパーカッションを操るベーシスト〉リーフリンと〈ギターも弾けるベーシスト〉クリス・ワンの男二人。ライヴにおけるベース二人を従えて自由に唄う図だけで、可笑しいじゃないか。
そもそもヒューマンズってなかなか説明しづらい音なのだけど、『ティンダーボックス』以降のスージー&ザ・バンシーズにも通ずる、英国っぽい〈すれすれ〉のポップ・センスが心地よい。もっと踏み込んだ言い方をすれば、〈キャッチーなのにとてつもなく地味〉なポップ・ソング。どうだ、これが誉め言葉なのだから自分で驚く。
しかもこの、主にベースのリフを骨格に、シーケンスと若干のメロで地味に組み立てられたロー・サウンドデザインは、〈老けても素っ頓狂〉なトーヤが自由に唄い踊ることをちゃんと想定しているから、いい仕事だ。
だって、当時51歳のトーヤをキュートだと錯覚させてしまうんだぜ?
おまけに、旦那のフリップまでついでに飛び入り参加して、身勝手なギターをそこらへんで鳴らしあげても全然大丈夫なくらい、よくできていた。フリップ自身もよほど居心地がいいのか、『WE ARE THE HUMANS』と『SUGAR RUSH』の二枚では、ヒューマンズに入り浸ってリフ弾きまくりだったりする。
そんな魅惑のヒューマンズ・サウンドの制作責任者は言うまでもなく、ビル【ドラムもベースもギターも鍵盤もプログラミングもミキシング・プロデュースもフェアリー・ダスト(素敵な音質加工)もサンプリング「する」方も「される」方も、なんでもできます】リーフリンに他ならない。
ちなみに全作品ミキシングは、クリムゾン楽団屈指の名盤『メルトダウン~ライヴ・イン・メキシコ』と同様に、リーフリン長年のエンジニア・パートナーのドン・ガンとの共同作業である。あら。
ちなみにヒューマンズの賑やかな楽曲は、一曲のみ――2009年のデビュー曲(←デジタル・シングル)“These Boots Are Made For Walkin(にくい貴方)”で、ナンシー・シナトラ1965年の全英全米1位ヒットのカヴァーだ。セクシーにしてキャッチーなダンス・ポップスだったオリジナル・ヴァージョンを基本的には踏襲したはずが、妻の〈更年期の逆襲〉ヴォーカルと夫の〈メタリックな癇癪〉ギターの共演で、憂鬱なオルタナ・ポップにすり替わったのがいい。ちなみにその夫はなぜか、《ボビー・ウィルコックス》という婿養子みたいな偽名を名乗っていたが。
ところが当時、楽曲の恰好よさ以上にネット界隈でバズったのが、PVだった。YouTubeで観たことあるでしょ、生活臭むんむんの回転椅子に座りくるくる回りながら癇癪ギターを鳴らし続ける、〈天下のロバート・フリップ〉の図。
ある意味、「にくい貴方」に相応しい雄姿かもしれない。嘘。
新型コロナ禍でロンドンに外出禁止令が出されたのが、今年3月23日夜。翌24日にリーフリンが亡くなるとは嘘みたいな因縁だが、当然クリムゾン2020年の全ツアーが来年に延期となったのは記憶に新しい。で暇を持て余したフリップ卿が4月1日から毎週日曜日に始めたのが、そう、全世界の21馬鹿者たちをいまなお動揺させ続ける、あの夫婦漫才動画日曜寄席《TOYAH & ROBERT FRIPP’S SUNDAY LUNCH》だ。
その常軌を逸した脱力っぷりは、翌5月1日から並行進行中(全50週予定)の、ただでさえ面白くはないフリップ卿アンビエント・インスト・サウンドスケイプ・シリーズ《ROBERT FRIPP – MUSIC FOR QUIET MOMENTS》を、根底からなかったことにしてしまった。
我々プログレATMからの情け容赦ない血税、もといお布施で購入したに違いない豪奢なウィルコックス夫妻邸からの動画の数々は、それほど馬鹿馬鹿しい。
初期の、ミツバチやらバレリーナやらユニコーンやらに扮したコスプレ夫婦が、自宅の英国式庭園で“白鳥の湖”や“ボレロ”や“くるみ割り人形”を踊ったりイースターを祝ったりする分には、適当に無視することができた。
(おそらく)全世界の医療従事者に捧げられた【唄:妻トーヤ/ギター伴奏:夫フリップ】による“ヒーローズ”のカヴァーには、うっかり感動しちゃったし。
その一方で、ナット・キング・コールなどでお馴染みの“When I Fall In Love(恋に落ちた時)”をカヴァーしたものの、妻が弾く鍵盤がでたらめ過ぎるあまり、その場を取り繕おうと長いミュージシャン人生で初めて生唄を披露するフリップの姿は、衝撃的ですらあった。
ところが初夏を過ぎたあたりから、明らかにキング・クリムゾンをネタにした演目が急増した。露骨なのだ。❶夫が弾く“太陽と戦慄パートⅡ(以下LTIA2)”に合わせ、真っ赤なケリーバッグを小道具に躍る妻、を端緒に➋“フレイム・バイ・フレイム”の速弾きと包丁によるズッキーニ速切りのスピードを競う夫婦、も登場。➌ミッキーマウスの耳を頭に装着した妻が夫の“突破口”ギターでタップを踏んだかと思えば、➍ティラノザウルス姿の妻が唄うのが“21馬鹿”の替え歌“21st Century B.C. Man”だったりする。そういえば、❺夫の“LTIA4”をバックに新体操のリボンを操る妻、なんてのも観たよ。
あらららら。
事ここに至り、私は小学生低学年の頃に好きだった夫婦漫才のコンビを想い出した。毎週土曜の昼下がり、関西の小学生は皆走って家に帰り、TVの『道頓堀アワー』や『お笑い花月劇場』に釘付けだった時代に咲いた、あのカルト的夫婦漫才【暁伸・ミスハワイ】をきみは憶えているか?
本場仕込みのハワイアン・ミュージックに裏打ちされた歌謡漫才なのだけど、愛器ギブソンを巧みに操る夫に〈♪立てばポストで座ればダルマぁ~、腰にぶらぶらヘチマさげぇ~、化粧を落としたその顔はぁ~、ふた目と見られぬ色気ババァ~〉と唄われる妻、ミスハワイのキュートな異形っぷりたるや。
金髪パーマにど派手なムームー姿でほぼ地団駄なフラを踊りつつ、腰にぶら下げたヘチマ型のギロを鳴らしながら、「アーイーヤぁ」「アーアイーヤぁ」「アイーヤぁ」「アイヤアイヤ」と合いの手を入れる。やがて聴く者の鼓膜に突き刺さる勢いのアーイーヤーがノンストップで連発されたあげく、漫才は破綻を迎えるのがお約束。ちなみにハワイ語で「さあいくで」という意味らしい。
そう。そうなのだ。この伝説の夫婦漫才とトーヤ・ウィルコックス&ロバート・フリップ夫妻が、私には瓜二つの〈夫婦ユニット〉に思える。いや、もはや四十年越しの後継機ではないか。
しかも我々日本人にとってのトーヤの代表曲は、超音波ヴォーカルでタイトルが連呼される1980年発表の極初期シングル“Ieya(アイヤ)”だったりするのだ。偶然にも。
わははは。よくできた話だ。
正直な話、日本では商業的成功にほとんど恵まれなかったトーヤだった。
パンク/ニューウェイヴ時代の女性ヴォーカルといえば、問答無用でデボラ・ハリーとスージー・スー。ただし楽曲よりもそのヴィジュアルの方が、〈とにかく新しくてクールでキッチュでポップ〉ともてはやされたのが真相だ。特に江口寿史の『すすめ!!パイレーツ』『ストップ!!ひばりくん!』に鴨川つばめ『マカロニほうれん荘』といった、グラフィック色が濃いニュータイプの少年漫画群で頻繁にキャラ化されたことが、その原動力だった憶えがある。
となるとインパクトがより強烈なキャラの天下なわけで、70年代末期はドイツ語パンクを撒き散らすニナ・ハーゲンが、とにかく最強過ぎた。だからたまたま同時代に居合わせちゃったトーヤとか〈殺戮おさげ少女〉リナ・ラヴィッチは、明らかに損をした。当時のトーヤなんて〈オレンジ髪の小劇団員〉にこじんまりまとまってたから、それこそ♪あいぃぃぃぃやあああああ☆節の印象に残らなかったわけで。
そのままニューウェイヴ現象の終焉とともに彼女らの存在は希薄になり、だから後の1986年にフリップがトーヤと結婚しても、プログレッシャーズ界隈でもさして話題にならなかったはずだ。
個人的には1991年5月ロンドンで敢行した、フリップ❶トーヤのソロ『オフェリアズ・シャドウ』と➋ロバート・フリップ&ザ・リーグ・オブ・クラフィティ・ギタリスツの2nd『ショウ・オブ・ハンズ』と➌トーヤと組んだ新バンド、サンデイ・オール・オーヴァー・ザ・ワールドの初作品『ニーリング・アット・ザ・シュライン』の3W同時リリース・インタヴューの席が、強烈だった。冒頭の撮影にトーヤが頼みもしないのに乱入したばかりか、夫婦の接吻シーンを撮影するよう執拗に強要されたのだ。
この日は『ディシプリン』三部作以来のクリムゾン再始動をフリップがようやく白状した、世界初の画期的なインタヴューになったのだけど、もしかしたらアレは接吻写真を撮ってもらった御礼のつもりだったのかしら。
まさか。
わはは。
そんなこんなでトーヤとの結婚を、私も軽く見ていた。アフター・パンク女子ヴォーカルとしてB級感は否めないし、デボラ・ハリーに恋い焦がれたが恋愛対象として見てはもらえず、それ風のNW系女子ばかり物色し性欲を満たしていた〈エクスポージャー・フリップ〉時代の延長――程度にしか思えなかったのである。
だってデボラとトーヤの顔って、実は似てないか?
ところが英国におけるトーヤの存在感は、我々の想像をはるかに超えて大きい。
全英トップ40ヒットはデビュー30年間で8曲を数えるばかりか、女優としてのキャリアも華々しい。そもそものデビューはデレク・ジャーマン監督のパンク映画『ジュビリー』だし、他にも『テンペスト』に『さらば青春の光』と「あの頃」のロック・カルチャーのアイコンそのものといえる。すると当然TVにおける需要も大きく、世界120ヶ国以上で放映されたBBC制作の超人気子供番組『テレタビーズ』の、あの有名なオープニング&エンディング・ナレーションも彼女の声だったりするのだ。
はっきり言えば、大英帝国における一般的知名度は圧倒的に【トーヤ>フリップ】。2013年5月、これまた英国の人気クイズ番組『Mr.& Mrs.(気分は新婚、さんいらっしゃい!)』に出演した際も、扱いはあくまでも【トーヤ&フリップ夫妻】であって【フリップ&トーヤ夫妻】ではなかったのだから。そりゃ仕方ない。
ここまで考えると、まるで現役引退したかのような昨今の〈フリップ王のフリップ翁化〉画像は、「自分より人気者で12歳下の天然妻の圧に振り回され、好々爺と化す夫」というひと言で片づけられなくもない。だからといって、「クリムゾンが夫婦漫才のネタに矮小化されている!」などと、フリップ翁の〈達観〉をディスる気などもちろんない。
それよりも、2014年から7年間も継続してきた【多人数キング・クリムゾン楽団】の、たぶん〈幸福な終結〉を見届けたような気持ちになる私なのだ。
2018年9月にリリースされた3CDライヴ盤『メルトダウン~ライヴ・イン・メキシコ』が、楽団クリムゾンが到達した音楽的最高点であることは言うまでもない。それ以降のDGMの配信音源を聴く限りでは、フリップの演奏にミスタッチが徐々に見受けられるし、いよいよ2019年ツアーではフリップの幾つかのパートをジャコ・ジャクジクが代わって担うようになった。
さすがのロバート・フリップも衰えを隠せなくなった感がある。いや、隠さなくなったのかもしれない。だけどこれは自然の摂理だ、普通に受け容れられる。
しかしその2019年、ビル・リーフリンが休養でツアーに帯同できず。やむなくフリップは、2010年前後に《トラヴィス&フリップ》名義で5作品残したジャズ畑の住人――フルート&サックス奏者のセオ・トラヴィスを代役に目論んだ。で実際、ツアー・リハに参加させたものの、結果は不合格。おそらくメルコリとの〈二人吹奏楽〉を新商品として狙ったのだろうが、無理矢理メロトロンも弾かせたらしい。いやいやそりゃ無理でしょド素人に〈総合鍵盤奏者リーフリン〉の代わりが務まるはずないじゃない。
ソフト・マシーン・レガシーとクリムゾン楽団では、敷居の高さが違うのだ。
にしても踏んだり蹴ったりだよトラヴィス。「早晩9人クリムゾンに増員されるな」と踏んで彼の全ソロ作品群を購入して予習済みの私も、踏んだり蹴ったりだよ。
そんなこんなで〈リーフリンレス〉クリムゾン楽団による2019年ライヴ音源は、私にとって〈可もなく不可もなく〉の心躍らぬものだった。ちゃんとしてはいるが面白くない。もうこれ以上楽団スタイルを継続する必然性はないのではないか、と思ってしまった。
つまり、それほどリーフリンが抜けた穴は大きい。
いまさら私風情が指摘するまでもないだろうけど。
そんな彼の隠れた功績として、あえて私はザ・ヒューマンズを挙げたい。
前述したように、〈21世紀のポスト・パンク/ニューウェイヴ・バンド〉として素敵なのだけど、それ以上に、トーヤ40年間の芸能生活で彼女の魅力を最大限引き出した、リーフリンのプロデュース力はすごいと思う。
だって夫フリップがなしえなかった偉業を達成したんだから、快挙である。
二人が結婚する契機になった(に違いない)1986年作品の、《トーヤ&フリップ》名義の『The Lady Or The Tiger?』。片面1曲の全2曲――トーヤによる物語の朗読の背景で、フリッパートロニクスが29分48秒ただ流れるのがタイトル曲。で、ザ・リーグ・オブ・クラフィティ・ギタリスツが〈楽曲未満〉の演奏を続けるのが、もう一曲。もちろん、全っ然面白くない。特にトーヤにとっては新境地を開拓されたわけでも何でもなく、アーティスト的には骨折り損のくたびれ儲けとしか言いようがない。死語か。
国内レーベルがこぞって青田刈りCDリイシューに鎬を削った1990年代前期、私も自分が欲しい作品のCD化に立場と政治力を濫用した。当時の洋楽評論家は皆、私利私欲に走っていたはずだ。私の得意先(失笑)のひとつだった東芝EMIのヴァージン事業部とは、互いに無理を言い合って、旧譜カタログやらLP未収録曲や別ヴァージョンを集めた日本編集盤やら、いろんなアイテムを発売した憶えがある。本国の英ヴァージンも、当時世界2位の音楽市場規模を誇る日本からのCD化オファーならばと、一も二もなく許諾のハンコを押しまくってくれたし。
ところが唯一、CD化の許諾が下りなかったのがトーヤ&フリップの『淑女か虎か』だったのだ。その理由は「どうしてもフリップが首を縦にふらないから」――❶作品の内容そのものがイマイチだからなのか、➋ヴァージン&EGマネジメントとの法廷闘争前夜だったからなのか、いまとなってはその理由はわからない。➌未来の妻と出逢った想い出のアルバムは二人の胸の奥にしまっておきたいから、だけはたぶんない。
サンデイ・オール・オーヴァー・ザ・ワールド(以下SAOTW)もまた、夫フリップによる愛妻プロデュースのいち発露だった。
紅一点ヴォーカルに据えたトーヤ+フリップ+トレイ・ガンのスティック+ドラムス編成の一応バンド・サウンドなのだけど、唯一の作品『ニーリング・アット・ザ・シュライン』を聴くと『ディシプリン』の文脈がそこかしこで散見できるから、可笑しい。要は〈妻に80年代キング・クリムゾン的なものを唄わせてみた〉のだ。
しかし当時のフリップはクリムゾン再始動を見据えてはいたものの、その具体的な構想はまだまだ模索中だった。それだけに、その試作品も兼ねていたであろうSAOTWのサウンドも世界観も、ダイナミズムに欠けていた印象は否めない。だからトーヤ本来の〈過剰な開放感〉も不発に終わった。つまり、トーヤがSAOTWで唄う必然性は見当たらなかったのである。
愛妻トーヤのプロデュースにおいてフリップは、全敗なのであった。
SAOTW以降は彼女のソロ・アルバムへのゲスト参加も一切なくなったことから、フリップ自身も「これ以上の公私混同は何一つ生産しない」と、圧倒的な敗北感に苛まれていたと容易に推測できる。
そんな彼の唯一最大のトラウマを、ザ・ヒューマンズのプロデューサーとして鮮やかに解決してみせたリーフリン。トーヤの特性を見事に対象化した彼に対するフリップの評価は空よりも高く、信頼は海より深いはずだ。
1999年リリースの二作品――《ビル・リーフリン/ロバート・フリップ/トレイ・ガン》名義で制作されたインプロ作『THE REPERCUSSIONS OF ANGELIC BEHAVIOR』とリーフリン唯一のソロ・アルバムになってしまった『BIRTH OF A GIANT』の出来が素晴らしかったことが、クリムゾン楽団に熱烈勧誘された最大の要因だったのは、誰もが認めるところだ。しかし、旦那よりもトーヤを音楽的に最大限理解した手腕がいちばん頼りにされた気がするなぁ。
3月にコンパイルされた『TOYAH SOLO』7CD+DVD箱で、トーヤの過去作品を久々にまとめて聴いたが、どれ聴いても居心地悪そうな彼女がいたし。まさにリーフリンあってのトーヤ。だからこそフリップも、ようやく肩の荷が下りたと思うのだ。
すると妻のバンドのレコーディングに再々遊びに来るわ、回転椅子でくるくる回りながらPVに登場するわ、と〈お気楽な旦那〉にシフトチェンジすることもできた。昨今の《英国版・伸ハワイ》動画の数々も、コロナ禍だからではなく、本をただせばリーフリン効果の延長なんだと思う。たぶん。
夫婦漫才動画の中に、SAOTW唯一のアルバム『ニーリング・アット・ザ・シュライン』の1曲目“サンデイ・オール・オーヴァー・ザ・ワールド”を二人でご陽気に唄って踊る姿を見つけた。30年の間ほぼ一度も演奏されることのなかった、誰もがいわくつきの封印案件と思い込んでいたSAOTWが、こんなに呆気なく披露されようとは。そりゃ《TOYAH & ROBERT FRIPP’S SUNDAY LUNCH》には語呂は合うけども、あんな意味ありげなゴチックなジャケの分際で「♪世界中が日曜日ぃぃぃぃ」とは。
ビル・リーフリンの功績は底なし沼なのだ。
次回もう一度だけ、彼をサルベージします。
第一回「ジョン・ウェットンはなぜ<いいひと>だったのか?」はコチラ!
第ニ回 「尼崎に<あしたのイエス>を見た、か? ~2017・4・21イエス・フィーチュアリング・ジョン・アンダーソン、トレヴァー・ラビン、リック・ウェイクマン(苦笑)@あましんアルカイックホールのライヴ評みたいなもの」はコチラ!
第三回「ロバート・フリップ卿の“英雄夢語り”」はコチラ!
第四回「第四回 これは我々が本当に望んだロジャー・ウォーターズなのか? -二つのピンク・フロイド、その後【前篇】-」はコチラ!
第五回「ギルモアくんとマンザネラちゃん -二つのピンク・フロイド、その後【後篇】ー」はコチラ!
第六回「お箸で食べるイタリアン・プログレ ―24年前に邂逅していた(らしい)バンコにごめんなさい」はコチラ!
第七回「誰も知らない〈1987年のロジャー・ウォーターズ〉 ーーこのときライヴ・アルバムをリリースしていればなぁぁぁ」はコチラ!
第八回「瓢箪からジャッコ -『ライヴ・イン・ウィーン』と『LIVE IN CHICAGO』から見えた〈キング・クリムゾンの新風景〉」はコチラ!
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第十回「禊(みそぎ)のロバート・フリップ ーー噂の27枚組BOX『セイラーズ・テール 1970-1972』の正しい聴き方」はコチラ!
第十一回「ああロキシー・ミュージック(VIVA! ROXY MUSIC)前篇 --BOXを聴く前にブライアン・フェリーをおさらいしよう」 はコチラ!
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第十三回 「今日もどこかでヒプノシス」はコチラ!
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第十五回 「悪いひとじゃないんだけどねぇ……(遠い目) ―― ビル・ブルフォードへのラブレターを『シームズ・ライク・ア・ライフタイム・アゴー 1977-1980』BOXに添えて」はコチラ!
第十六回 「グレッグ・レイク哀歌(エレジー)」はコチラ!
第十七回 「クリス・スクワイアとトレヴァー・ホーン -イエスの〈新作〉『FLY FROM HERE -RETURN TRIP』に想うこと- 前篇:スクワイアの巻」はコチラ!
第十八回 「クリス・スクワイアとトレヴァー・ホーン -イエスの〈新作〉『FLY FROM HERE-RETURN TRIP』に想うこと- 後篇:空を飛べたのはホーンの巻」はコチラ!
第十九回「どうしてジョン・ウェットンを好きになってしまったんだろう(三回忌カケレコスペシャルversion)」はコチラ!
第二十回「どうしてゴードン・ハスケルは不当評価されたのだろう ー前篇:幻の1995年インタヴュー発掘、ついでに8人クリムゾン来日公演評も。」はコチラ!
第二十一回「どうしてゴードン・ハスケルは不当評価されたのだろう -後篇:幻の1995年インタヴューを発掘したら、めぐる因果は糸車の〈酒の肴ロック〉」はコチラ!
第二十二回「鍵盤は気楽な稼業ときたもんだ--あるTKの一生、に50周年イエス来日公演評を添えて」はコチラ!
第二十三回「どうしてプログレを好きになってしまったんだろう(by ビリー・シャーウッド)」はコチラ!
第二十四回「荒野の三詩人-誰かリチャード・パーマー=ジェイムズを知らないか-」はコチラ!
第二十五回「会議は踊る、プログレも踊る-リチャード・パーマー=ジェイムズを探して-」はコチラ!
第二十六回「我が心のキース・エマーソン & THE BEST ~1990年の追憶~」はコチラ!
第二十七回:「『ザ・リコンストラクション・オブ・ライト』は、キング・クリムゾンの立派な「新作」である。 プログレ「箱男」通信【KC『ヘヴン&アース』箱】号①」はコチラ!
第二十八回:「《The ProjeKcts》の大食いはいとおかし。 プログレ「箱男」通信【KC『ヘヴン&アース』箱】号②」はコチラ!
第二十九回:「ロバート・フリップの〈夢破れて山河あり〉物語 プログレ「箱男」通信【KC『ヘヴン&アース』箱】号➌」はコチラ!
第三十回:「封印された〈車道楽プログレ〉ー『レイター・イヤーズ 1987-2019』箱から漏れた、ピンク・フロイドVHS『道(MICHI)』」はコチラ!
第三十一回:「どうしてプロレスを好きになってしまったんだろう。へ?」はコチラ!
第三十二回:「LEVINは何しに日本へ? の巻」はコチラ!
第三十三回:「どうして日本人はキング・クリムゾンを唄いたがるのだろう -雑談三部作・完結編-」はコチラ!
紙ジャケット仕様、初回プレス限定ステッカー・ブックレット付仕様、デジタル・リマスター、定価2415
盤質:傷あり
状態:良好
帯無
帯無、若干スレ・軽微な汚れあり
CLUB47(KING CRIMSON COLLECTORS CLUB)
デジパック仕様、DVDオーディオ2枚組、NTSC方式、リージョンフリー、スリップケース・ブックレット付仕様(画像はスリップケースです)
盤質:傷あり
状態:並
1枚は無傷〜傷少なめ、1枚は傷あり、スリップケースに圧痕あり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。1969年に発表されたデビュー・アルバム『クリムゾン・キングの宮殿』は、プログレッシヴ・ロックのスタート地点となった大名盤であり、プログレッシヴ・ロックを聴くならまずはこのアルバムからと断言できる作品です。メンバーはギタリストRobert Fripp、ベース・ヴォーカリストGreg Lake、ドラマーMichael Giles、管楽器に加えて鍵盤楽器(メロトロン)も担当するIan McDonald、そして作詞家Peter Sinfieldという布陣。「21世紀のスキッツォイド・マン」のオープニングから緊張感のある変拍子アンサンブルやユニゾン・フレーズが畳み掛け、「風に語りて」では牧歌的でありながら浮世離れした音世界を構築。“混沌こそ我が墓碑銘”の一節があまりに有名な「エピタフ (墓碑銘)」と、同じくリリックの幻想美に酔いしれる「ムーンチャイルド」を経て、メロトロンの洪水に溺れるシンフォニックな最終曲「クリムゾン・キングの宮殿」へ。“THE BEATLESの『Abbey Road』をチャート・トップから陥落させた”というエピソードの真偽はともかくとして、プログレッシヴ・ロック時代の幕開けを告げる衝撃的な作品であることは間違いありません。『クリムゾン・キングの宮殿』に触れずにプログレッシヴ・ロックを語ることは、まず不可能でしょう。
紙ジャケット仕様、HDCD、デジタル・リマスター、ブックレット・ステッカー付仕様、定価2500+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
若干圧痕あり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。1970年に発表されたセカンド・アルバム『ポセイドンのめざめ』は、デビュー・アルバム『クリムゾン・キングの宮殿』の延長上に位置する作品となっています。『クリムゾン・キングの宮殿』発表後、ギタリストRobert Frippと作詞家Peter Sinfieldを除く3名が脱退を表明するも、諸事情によりGreg LakeとMichael Gilesは引き続き本作のレコーディングに参加。新たにKING CRIMSONに参加したのは、ピアニストKeith Tippett、管楽器奏者Mel Collins、ベーシストPeter Giles(Michael Gilesの実弟)、そしてヴォーカリストGorden Haskell。その結果、本作には8名ものミュージシャンの名前がクレジットされることになりました。音楽的にはデビュー・アルバムと同一線上で捉えることも可能ではありますが、例えばKeith Tippettのジャズ・ピアノをフィーチャーした「キャット・フード」、あるいは、ホルスト作曲の組曲「惑星(火星、戦争をもたらす者)」を思わせるリズムとカオティックなメロトロンが凄まじい相乗効果を生む「デヴィルズ・トライアングル」など、新たな試みも行われています。なお本作の後、Greg LakeはEMERSON, LAKE & PALMERとして再デビュー、そしてMichael GilesとPeter Gilesの兄弟はすでにKING CRIMSONを脱退していたIan McDonaldと共にMcDONALD AND GILESを結成します。
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。セカンド・アルバム『ポセイドンのめざめ』を最後に、Greg Lake、Michael Giles、Peter Gilesが脱退。1970年に発表されたサード・アルバム『リザード』は、『ポセイドンのめざめ』に参加していたベース・ヴォーカリストGorden Haskellと管楽器奏者Mel Collinsが正式加入、さらにドラマーAndy McCullochを迎え入れ制作されました。ゲスト・ミュージシャンは、過去作にも参加のジャズ・ピアニストKeith Tippettがバンドメイト(コルネット奏者Mark Charigとトロンボーン奏者Nick Evens)を引き連れ参加している他、オーボエ奏者Robin Miller、さらにYESのヴォーカリストJon Andersonが、表題組曲「リザード」の「ルーパート王子のめざめ」で歌声を響かせています。本作は、Keith Tippettが持ち込んだフリー・ジャズのエッセンスがグループに新たな息吹を注ぎ込んだ作品であり、特に「インドア・ゲイムズ」や「ハッピー・ファミリー」におけるインプロヴィゼーションなどで、その影響をはっきりと聴き取ることができるでしょう。一方で、フルートが舞う「水の精」ではこれまでのKING CRIMSONらしい牧歌性も披露。ラストには20分を超える表題組曲「リザード」が控えます。フリー・ジャズへの接近を通じて、後のKING CRIMSONサウンドの重要なポイントとなる即興色を拡張した傑作です。
30TH ANNIVERSARY EDITION、デジタル・リマスター
盤質:傷あり
状態:並
カビあり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。4thアルバム『アイランズ』を発表後に解散したKING CRIMSONですが、Robert Frippは新たなメンバーを探しKING CRIMSONを再始動。グループの最高傑作と名高い1972年の5thアルバム『太陽と戦慄』を世に送り出しました。メンバーはギタリストRobert Frippに加えて、ベース・ヴォーカリストJohn Wetton、ドラマーBill Bruford、パーカッション奏者Jamie Muir、ヴァイオリン奏者David Crossという布陣。本作は、確かな技巧を持ったミュージシャンたちによる最高品質の実験音楽作品であり、1曲目の「太陽と戦慄 パートI」と最終曲「太陽と戦慄 パートII」に象徴される、即興演奏を重視したメタリックなプログレッシヴ・ロックの大傑作となっています。また、2つの先鋭的な楽曲に挟まれた中盤の楽曲たちも素晴らしく、John Wettonのヴォーカルが冴えわたる「土曜日の本」や、最初期のKING CRIMSONサウンドが頭をよぎる「放浪者」、 ヘヴィーなギターとスキャットから始まる「イージー・マネー」 、Jamie Muirの話し太鼓(西アフリカの伝統的な太鼓の奏法)を曲名に冠した「トーキング・ドラム」と、どの楽曲も強烈な個性を持っています。ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロックを聴くうえで、避けて通れない名盤です。
紙ジャケット仕様、40周年記念エディション、HQCD+DVD-AUDIOの2枚組、K2HDマスタリング、ブックレット・内袋・復刻巻帯付仕様、DVD-AUDIOはNTSC方式・リージョンフリー、定価4500+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
盤に内袋の跡あり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。6thアルバム『暗黒の世界』後にヴァイオリン奏者David Crossが脱退。3人体制となったKING CRIMSONは、1974年に7thアルバム『レッド』をリリースしました。メンバーは、ギタリストRobert Fripp、ベース・ヴォーカリストJohn Wetton、ドラマーBill Brufordという布陣。ゲストには、ソプラノ・サックス奏者Mel Collins、アルト・サックス奏者Ian Mcdonald、ヴァイオリン奏者David Cross、コルネット奏者Mark Charig、オーボエ奏者Robin Millerという旧メンバーあるいは過去作にもゲスト参加の経験を持つミュージシャンたちが迎えられています。その内容は、アルバムのオープニングを飾る「Red」から破壊的なギター・サウンドとアグレッシヴなリズム・セクションに驚愕する傑作。KING CRIMSON作品の中で最も素晴らしいバラード曲との呼び声も高い「堕落天使」、初期のKING CRIMSONサウンドをヘヴィーに再構築したような「再び赤い悪夢」、インプロヴィゼーションのライブ録音楽曲「神の導き」、抒情的なヴォーカルが印象的な前半部とギターやサックスが暴れまわる後半部から成る長尺曲「スターレス」と、全曲がプログレッシブ・ロック史に残る名曲です。本作のリリースをもって、KING CRIMSONは再び解散することとなりました。裏ジャケットに使われている、レッド・ゾーンに振り切れた音量メーターが、本作の狂暴な音楽性と当時のグループの状況を示唆しています。
ロバート・フリップによる89年リマスター、ファミリーツリー付き仕様、定価2233+税
盤質:傷あり
状態:
帯有
若干スレあり、カビあり
ロバート・フリップによる89年リマスター、ファミリーツリー付き仕様、定価2233+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
若干折れ・側面部に若干色褪せあり、ケースに若干スレあり
40TH ANNIVERSARY SERIES、デジパック仕様、スリップケース・ブックレット付仕様、CD+DVDの2枚組、ボーナストラック3曲、DVDはNTSC方式・リージョンフリー
盤質:無傷/小傷
状態:良好
スリップケースに若干圧痕あり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。5thアルバム『太陽と戦慄』に続いて1974年にリリースされた6thアルバム『暗黒の世界』は、スタジオ・レコーディングとライブ・レコーディング(73年録音)が混在する変則的な作品となっています。収録曲順に見ていくと、「偉大なる詐欺師」と「人々の嘆き」は完全なスタジオ・レコーディング。「隠し事」はライヴ・レコーディングで、「夜を支配する人」はライヴ・レコーディングの冒頭から途中でスタジオ・レコーディングに切り替わります。「トリオ」はライブ・レコーディングで、「詭弁家」はライブ・レコーディングに後からスタジオ・ヴォーカルをかぶせた楽曲。「暗黒の世界」と「突破口」はライブ・レコーディングとなっています。前作『太陽と戦慄』でパーカッション奏者Jamie Muirが脱退したため、本作のメンバーはギタリストRobert Fripp、ベース・ヴォーカリストJohn Wetton、ドラマーBill Bruford、ヴァイオリン奏者David Crossという布陣。内容的には、初期の強烈なKING CRIMSONサウンドに回帰したようなスタジオ楽曲と、インプロヴィゼーションで聴かせるライブ楽曲に分かれています。本作を発表後にDavid Crossが脱退し3人体制となったKING CRIMSONは、次作『レッド』の制作に取り掛かります。
30TH ANNIVERSARY EDITION、デジタル・リマスター
盤質:無傷/小傷
状態:良好
廃盤希少、2枚組、ファミリーツリー付き仕様、定価3786+税
盤質:傷あり
状態:並
帯無
帯無、若干カビあり
75年発表のライブ・アルバム。「RED」発表前の74年に録音されており、当時のラインナップはRobert Fripp(g)、John Wetton(b、vo)、 Bill Bruford(ds)、David Cross(vln、key)の4人編成。アルバム中3曲でEddie Jobson(vln、key)のパートがダビングされています。鮮やかなヴァイオリンの旋律を切り刻むメタリックなギター・リフ、グイグイとウネリを生み出して暴走するリズム隊。この時期ならではのパワフル且つ緊迫感溢れる即興演奏に終始圧倒されっぱなし。代表的名曲「21st Century Schizoid Man」では原曲のサックス部分をヴァイオリンで再現しており、よりヒステリックな爆発力を楽しむことが出来ます。沸点目掛けて上り詰めるRED期クリムゾンの凄さを体験出来る名ライブ盤。
紙ジャケット仕様、24bitリマスター、HDCD、3曲追加収録、ブックレット・歌詞対訳付仕様、定価2200+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
スレあり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。1984年に発表された10thアルバム『スリー・オブ・ア・パーフェクト・ペアー』は、8thアルバム『ディシプリン』と9thアルバム『ビート』と同一メンバーにて制作されました。メンバーは、ギタリストRobert Fripp、ギター・ヴォーカリストAdrian Brew、ベーシストTony Levin、そしてドラマーBill Brufordという布陣。本作は、KING CRIMSONのスタジオ・アルバムの中ではあまり目立たない存在かもしれません。その理由は、契約履行のために作ったアルバムという印象が強いことや、Adrian Brewのポップ・センスに寄せた出来になっていることなどが挙げられるでしょう。確かにアルバム前半には分かりやすいヴォーカル・ナンバーが収録され聴き手を困惑させるかもしれませんが、後半ではKING CRIMSON版インダストリアル・ロックとでも名付けたくなるようなインストゥルメンタルが配置されています。もちろんインプロヴィゼーションもフィーチャーされており、最終楽曲のタイトルは、なんと「太陽と戦慄 パートIII」。Robert Fripp本人も本作に対してはポジティブな感想を持っていないようですが、8thアルバム『ディシプリン』からの一連の流れを知る意味で、チェックしておきたいアルバムでしょう。
紙ジャケット仕様、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック5曲、ブックレット・ステッカー・内袋付仕様、定価2625
盤質:傷あり
状態:良好
帯無
帯無、若干汚れ・若干圧痕・軽微な色褪せあり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。1980年代に『ディシプリン』『ビート』『スリー・オブ・ア・パーフェクト・ペアー』を発表し活動を休止したKING CRIMSONの次なるリリースは、94年のミニアルバム『ヴルーム』。この時期のKING CRIMSONは
ギタリストRobert FrippとAdrian Brew、ベーシストTrey GunnとTony Levin、ドラマーPat MastelottoとBill Brufordという布陣から「ダブルトリオ期」と呼ばれています。本作は、95年のフル・アルバム『スラック』へのウォーミング・アップのような意味合いの作品であり、事実6曲中4曲がアルバム用にリミックスされ『スラック』にも収録されています。内容は、7thアルバム『レッド』に通じるヘヴィーな楽曲を中心としており、KING CRIMSONの進化はまだまだ続くと確信させられる出来栄えです。
紙ジャケット仕様、初回プレス限定ステッカー付仕様、デジタル・リマスター、定価2300+税
盤質:無傷/小傷
状態:並
帯無
帯無、軽微なカビあり
ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。1980年代に『ディシプリン』『ビート』『スリー・オブ・ア・パーフェクト・ペアー』を発表し活動を休止したKING CRIMSONは、94年に久々の新作となるミニアルバム『ヴルーム』を送り出し、翌95年には『ヴルーム』の楽曲を含むフル・アルバム『スラック』を発表しました。この時期のKING CRIMSONはギタリストRobert FrippとAdrian Brew、ベーシストTrey GunnとTony Levin、ドラマーPat MastelottoとBill Brufordという布陣から「ダブルトリオ期」と呼ばれています。内容は、冒頭の「ヴルーム」を聴いただけで7thアルバム『レッド』の衝撃がよみがえるような、強烈なヘヴィー・プログレッシヴ・ロックとなっています。Robert Frippは、新たなKING CRIMSONの音楽性を「ヌーヴォ・メタル (Nuovo Metal)」と標榜しました。
紙ジャケット仕様、HDCD、デジタル・リマスター、定価2345
盤質:傷あり
状態:良好
帯無
帯無、側面部に色褪せあり
盤質:傷あり
状態:良好
スリップケースに角潰れあり
DGM96042(DISCIPLINE GLOBAL MOBILE)
デジパック仕様、ブックレット・ポスター付き仕様
盤質:全面に多数傷
状態:
盤に曇りあり、小さい破れあり
紙ジャケット仕様、2枚組、デジタル・リマスター、定価3675
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
帯中央部分に軽微な色褪せあり、初回プレス限定の「THE COLLECTORS KING CRIMSON SAMPLER VOL.3」(5曲入り)付属
紙ジャケット仕様、2枚組、デジタル・リマスター、定価3500+税
盤質:傷あり
状態:並
帯有
帯中央部分に色褪せあり、カビあり、盤に軽微な曇りあり
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