プログレッシヴ・ロックの中古CD豊富!プログレ、世界のニッチ&ディープな60s/70sロック専門ネットCDショップ!

プログレ、60s/70sロックCDのネット通販/買取

24時間以内発送(土・日・祝は翌営業日)、6,000円以上送料無料

【リスナー寄稿記事】Oysterband Read the Sky ~ 大発見!

寄稿:ひろきさんさん

コラム「やはりロックで泣け!」でお馴染みのカケレコ・ユーザー「ひろきさんさん」様より、今回もCDレビュー記事をご寄稿いただきました。イギリスの知る人ぞ知るベテラン・グループOysterband、彼らの2022年作『Read the Sky』を取り上げます。お楽しみいただければ幸いです!



“Oysterband”と聞いて、カケレコを利用しているどれくらいの方が彼らの存在を知っているでしょうか。私自身これまで、British musicをだいぶ聞きこんできましたし、その関連書物等にも目を通してきましたのでself-released (自主制作盤)以外はほぼ驚きはしないのですが、このOysterbandには驚かされました。カケレコさんの7月バーゲンセールで出会うまで全く彼らの存在を知らなかったのですから。最近、ジャケットデザインだけでその音を推測することが大きな楽しみの一つになっています。今回はその予測が的中した感がありました。対象になったbandは”Horslips”と”Tempest(U.S.A)”です。Oysterbandの2022年の作品”Read The Sky”は5 starsに値する素晴らしい内容です。しかもカケレコさんの扱うCDの多くが状態がよく、このCDも新品と見間違うほどのbest conditionでした。

 そのデザインについて少しここで触れますと、「夜空に輝く多くの星に照らされている一艘の小舟が砂上で佇んでいる」と表現すれば良いのでしょうか。とてもロマンティックなイメージあふれるジャケットに仕上がっています。もうこの段階で彼らの虜になってしまいました。人の心理の不思議なところは視覚的に支配されると「このバンドが作り出す音は絶対に悪いはずがない」という暗示にかかった状態で音に接することになるわけですからどうしても客観性がだいぶ薄まってきます。当然、評価は高くなります。






Roll Away

試聴 Click!

さて彼らの結成は1978年頃になります。wiki pediaによればfolk rock bandとかfolk punk bandという紹介をされています。このころはpunk rockが下火になりかけ、NWOBHM movementが起こりつつあった時期なので彼らのような音楽は当時の社会が受け入れがたかったことが容易に想像がつきます。基本はtradな明るいメロディに乗りの良いリズムを加え、様々な楽器を駆使して聞き手を挑発する音楽と形容すれば良いかもしれません。このalbumにもその流れが継承され、いわゆる一切駄作は含まれていません。先にも述べましたがjacket designがシンプルで美しいのでこれをずっと長めながら最後まで聞くことも(私は)可能です。彼らはこれまでliveを含めると30作以上を発表しているのですが、とくに注目すべきalbumは「英国の歌姫」と呼ばれているJume Taborとのコラボ作品です。June Tabor and The Oyster Band”として、1990年と2019年にそれぞれ発表されています。まだこれらのalbumは聞いていませんが最近、YouTubeで彼らの25 th Anniversary Concertをたまたま見ることができました。俗な言葉で表現しますと、「ぶっ飛びました!」openerの”Native Son”からパワー全開で、cello, fiddle, bagpipe等のacousticな楽器を次から次に駆使して、まさに音の壁が聞き手に襲いかかる感覚に陥ります。途中でJune Taborも現れ、数曲、彼らと共演しています。以前、Gentle Giantがコンサートの途中でelectricから巧みに中世の楽器に持ち変え演奏をするのにも驚きましたが、Oysterbandはどの楽器もrockしているのが特徴です。しかしかれらのlive活動をしばらく停止するとのことがwebsite上に知らされていました。まだ30枚以上の未聴盤があるのでカケレコさんに入荷すれば必ず購入しようと考えています。

Native Son (Live)

試聴 Click!

*関連書物について:私がBritish folkのbibleとして一番参考にしているのは白夜書房から発刊されたロック・ダイヴィング・マガジン編著、”Labyrinth Of Folk Rock from England, Wales, Scotland & Ireland”(ラビリンス/英国フォーク・ロックの迷宮)です。このなかにOysterbandが全く掲載されてなかったことも追加しておきます。




【リスナー寄稿記事】「The Tremeloes / May Morning」 CD Review ~ A Hidden Gem of Psychedelic Pop (サイケポップの埋もれた傑作)

【関連記事】

【リスナー寄稿記事】「The Tremeloes / May Morning」 CD Review ~ A Hidden Gem of Psychedelic Pop (サイケポップの埋もれた傑作)

コラム「やはりロックで泣け!」でお馴染みのカケレコ・ユーザー「ひろきさんさん」様より、今回はCDレビュー記事をご投稿いただきました。

コメントをシェアしよう!

あわせて読みたい記事

中古CD買取案内

カケレコ洋楽ロック支店

新着記事

もっと見る

プロのライター&ミュージシャンによるコラム好評連載中!

文・市川哲史

文・深民淳

文・舩曳将仁

文・netherland dwarf

人気記事ランキング

* RSS FEED

ロック探求特集

図表や代表作品のジュークボックスなどを織り交ぜ、ジャンル毎の魅力に迫ります。