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カケレコ店長の「日々是ロック」12/25 イスラエルSHESHET、ギリシャAXIS、旧ユーゴKORNELYANS、アイスランドのフォーク・ロックJONAS EINAR、ロシアのシンフォ新鋭QUORUMなど

こんにちは、カケレコ店長の田中です。

最近わがままに拍車がかかっている小学4年の息子にも無事にサンタさんがやってきました。

もらったのはガンダムのプラモで、今日は4時半に起きて制作していたようです。

僕は『プラモ狂四郎』世代なので、サンタには「やっぱりパーフェクトガンダムだよね」とテレパシーを送ったのですが、ドン引きされてもいいならいいけど、と返ってきたので、今風なガンダムとあいなりました。

さてさて、昨日売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするこちらのコーナー「日々是ロック」。

世界をかけめぐるサンタに負けじと、プログレ、ロック、ジャズ・ロック、サイケ、ハード・ロック、フォークなどジャンルを横断して世界のロックをカケハしてまいります。

一枚目は、カケレコ一押しのイスラエルが誇る一枚であり、ユーロ・ロック/ジャズ・ロックの最高峰と言っても過言ではない一枚を!

SHESHET/SHESHET

ジャズ・ロックの緻密さと地中海音楽のたおやかさがブレンドしたまばゆい作品が多いイスラエル・ロックの中でも最高峰と言えるのがSHESHET。ハットフィールドの1st/2ndに匹敵する名作!

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SHESHETの77年作『SHESHET』 - イスラエル・ロック金字塔

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ユーロのジャズ・ロックと言えば、最近、韓国M2UレーベルよりベルギーのCOSが再発されましたね!

COS/VIVA BOMA

RIO系のバンドとのメンバーの交流もあり、カンタベリー直系の淡く知的なジャズ・ロックを鳴らすベルギーのグループと言えば?

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スペインのジャズ・ロックのシーンも絶賛レコメンド中なのですが、その中でも屈指の一枚がこちら。

FUSIOON/MINORISA

サムラ風変態チェンバー・ジャズロックから始まり、お経のようなヴォイス、あげくはメロトロンまでとまさにごった煮なんですが、支離滅裂さはなく、最後はプログレ的様式美さえ感じさせます。by kobakun

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Musica Laietana ライエターナ・ミュージック特集~スペインはバルセロナで起こったジャズ・ロック・ムーヴメント

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70年代にスペインでおこったロック・ムーヴメント「Musica Laietana ライエターナ・ミュージック」を特集!

ジャズ・ロックというと、イギリスやユーロに注目してしまいますが、本場アメリカもさすがの名作が多数生まれています。この作品は地味ですが、良いですよ~。

名ジャズ・サックス奏者チャーリー・マリアーノ率いるグループですね!

OSMOSIS/OSMOSIS

ゴングばりのスペーシーさ、ソフト・マシーンばりの知性、マグマばりの強靭さをもつ、なんとアメリカのジャズ・ロック作、70年のずばり傑作!

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世界のアートなジャズ・ロック探求ナビ!

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淡い叙情性だったり、知的な凶暴性だったり、プログレッシヴな感性を持ったジャズ・ロック/アート・ロック作品を世界中からピックアップして紹介いたしましょう。

マグマ周辺の重鎮ローラン・チボーの関連作が最近再発されたのでピックアップ。ロバート・ワイアットのソロ作のファンは気に入ると思いますよ~。おすすめですよ~。

LAURENCE VANAY/GALAXIES

元マグマで、初期マグマ作もプロデュースしたローラン・チボーがベースで参加が特筆の仏女性コンポーザーによる74年作は、まるでRワイアットのソロばりの幻想絵巻

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カンタベリーに通じる淡いジャズ・ロックといえば、近年のインドネシアは注目。

SIMAK DIALOG/DEMI MASA

プログレ三昧でDISCUSとSHESHETに痺れた? なら、こちらのインドネシアのグループにも悶絶しちゃうはず!

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【新作追加】DISCUSに続け!インドネシア・プログレ特集

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NHK-FMの『プログレ三昧』でDISCUSが取り上げられ、プログレ・ファンにとって注目すべきエリアとなったインドネシア。DISCUSにも勝るとも劣らない硬派かつイマジネーション溢れるジャズ・ロック/プログレの名作が続々と届いておりますので、ピックアップ!

売り切れていた人気盤が昨日多数再入荷しましたが、このギリシャの名作、今カケレコで一番売れている注目作!

AXIS/AXIS

クリムゾン『リザード』に通じる静謐な気品、『太陽と戦慄』ばりのテンションみなぎる変拍子、ヘンリー・カウばりの狂気の室内楽的アンサンブル。極めつけは全面に出て主旋律を奏でるメロトロン!ギリシャのみならずユーロ屈指の傑作!

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旧ユーロはセルビア産プログレもよく売れていますよ~。

KORNELYANS (KORNI GRUPA)/NOT AN ORDINARY LIFE

旧ユーゴ最高峰!というより、ユーロ・ロック最高峰と言えるほどの一大プログレ傑作。ジェントル・ジャイアントばりの超絶技巧とメロディ・センスとハーモニー。これでもかと畳みかけて圧巻!

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旧ユーゴの首都ベオグラードで生まれたセルビアン・プログレ特集

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旧ユーゴはセルビアのベオグラード出身のプログレ/ハード・ロック・バンドの作品をピックアップ。

KORNELYANS (KORNI GRUPA)/KORNI GRUPA

まるでバンコの格調高さとオザンナの土着の荒々しさとが同居したような旧ユーゴ産プログレ名作!

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最新リイシュー作をご紹介。なんとアイスランドのフォーク・ロック!

JONAS EINAR/GYPSY QUEEN

ずばりアイスランドのキース・クロス&ピーター・ロス!あれ、比較がマニアックすぎましたか・・・。とにかく極上の幻想フォーク・ロック!

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90年代以降のプログレシーンをリードする北欧はスウェーデン。その下地を作った70年代の名作も大人気。

その中でもロングセラーなのがこちら!

ISILDURS BANE/SAGAN OM DEN IRLANDSKA ALGEN and SAGAN OM RINGEN

まるでキャメルやジェネシスのファンタスティックな部分だけを抽出したみたいな溢れんばかりのリリシズム。スウェーデンが誇る名作シンフォで、ムーン・サファリにもきっと大きな影響を与えてるでしょう。

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新鋭プログレも何枚かピックアップいたしましょう。

昨日再入荷した人気作。よく売れています。

あらためて聴くと、ムーン・サファリの『ラヴァーズ・エンド』に似ていますね。ファンは是非!

QUORUM/KLUBKIN’S VOYAGE

全パートのどこを切り取ってもメロディが溢れ出る、と言っても過言ではないメロディアスぶり!これはGENESISやCAMELやYESなど70年代プログレの遺伝子を受け継いだ正統派プログレとして一級の出来映え!

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イエス『危機』が好きな人におすすめ!世界のファンタスティック・プログレ特集

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イエス『危機』を出発点に、テンションいっぱいのアンサンブルとファンタスティックなメロディ&コーラスが素晴らしいプログレを世界中からピックアップ!

ノルウェーにも最近新譜を出したKERRS PINKを筆頭に優れたシンフォ・バンドが多数いますね。最近ではAIRBAGも注目ですね。

このバンドは90年代以降の筆頭格!

WHITE WILLOW/IGNIS FATUUS

アングラガルドなど続々と好グループを輩出するスウェーデンに負けじとノルウェーから現れたヴィンテージ・スタイルのプログレ新鋭逸材。95年の傑作デビュー作!

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キャメルのファンにはこちらの新鋭がオススメです。

WINDMILL/CONTINUATION

キャメル、フィンチ、セバスチャン・ハーディがお好き?なら、このノルウェー新鋭の、ドラマティックな極上ギター・トーンも堪らないんじゃないでしょうか!?

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プログレの本場はイギリスだ!という声が聞こえてくるような名作を続々リリースしているバンドがこちら。

BIG BIG TRAIN/DIFFERENCE MACHINE

メロトロンが洪水のように溢れ、サックスが暴れるパートでのダイナミズムと美しさは、絶頂期のクリムゾンに匹敵!英シンフォ新鋭、渾身の傑作ですね。

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イタリアも負けていませんね。往年のヘヴィ・シンフォのDNAを継ぐ本格派がこちら。人気ですよ~。

IL TEMPIO DELLE CLESSIDRE/ALIENATURA

ムゼオ・ローゼンバッハが好き?レ・オルメ『フェローナとソローナの伝説』も好き?それで何か新鋭が聴きたい?ずばりこれしかないでしょう。

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現代的なクリアなメロディ/ハーモニー・センスを持ったグループも登場しています。この作品なんか最高ですよ!

CAMELIAS GARDEN/YOU HAVE A CHANCE

PFMからCELESTEまでを宿す香り高く豊潤なイタリア叙情に、MOON SAFARIの爽やかなポップフィーリングを加えたようなサウンドが素晴らしい伊新鋭~!

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さぁ、90年代以降のイタリア・プログレ・シーンを牽引する奇才、ファビオ・ズッファンティによるプロジェクトHOSTSONATEN。来年4月には待望の来日もしますね!

HOSTSONATEN/WINTERTHROUGH

「四季」を描ききった伊プログレ新鋭による傑作をまだ聴いていない!? この「冬」編で聴けるメロトロンとピアノによる「凛」としたサウンドは、並の才能では出せませんよね。

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南米アルゼンチンもまた素晴らしい新鋭グループを続々輩出しています。こちらが筆頭格でしょうか。

AUTUMN MOONLIGHT/ALTER REALITY

卓越した音響感覚と南米らしいリリシズム。そしてここぞで炸裂するアネクドテンばりのヘヴィネス。それにしてもこの圧倒的な情景描写力。現在のアルゼンチンでは期待度ナンバー1の新鋭ですね。

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ポーランドのLYNXレーベルも新鋭では人気です。

MOONRISE/STOPOVER-LIFE

このあまりにも情感豊かなサックスと雄大に広がるシンセとの絡み・・シンフォ・ファンならこの導入部で早くもノックアウトでしょう。ポーランドらしい深い陰影もたっぷり。ずばりファンタスティック・シンフォの大傑作!

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昨日再入荷したロングセラーの新鋭作がこちら。

L’OEIL DU SOURD/UN ?

レビュワー5人が満点評価!クリムゾンやカンタベリーのファンは必聴の新鋭グループをフランスで発見!!

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こちらも売り切れていた人気リイシュー盤!

TEMPEST/IN CONCERT1973-1974

テクニカルなギターが活躍するプログレが好き?ならホールズワース/ハルソールという英国2大技巧派が激突する、この超絶ライヴ盤は聴きましたよね?

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PATTOの70年作1st『PATTO』と71年作2nd『HOLD YOUR FIRE』 【オリー・ハルソール特集1】

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ここからは英国の深い森へとご案内。

JULIAN JAY SAVARIN/WAITERS ON THE DANCE

もしVertigoからリリースされていれば、かなりの名作として評価されていたでしょう。淡くメロウなオルガン、ハードなファズ・オルガン、幻想的なメロトロン、ハード・エッジなギターによるサウンドは、ドラマティックかつ壮大!

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POLIPHONY/POLIPHONY

原盤激レアなこの自主制作盤、トントン・マクートやランニング・マンやサムライあたりのファンは、「おおっ」となっちゃうだろうな!

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HUNGRY WOLF/HUNGRY WOLF

アメリカにブッカーT&MG’sやミーターズがいるなら、イギリスにはこいつらがいるぜ!

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アメリカン・ロックもピックアップいたしましょう。

ブルース/スワンプ・ロックもまたカケレコ一押し。クラプトンのファンは、是非とも本場アメリカのブルース・ロックやスワンプを探求してほしいっ!

TAJ MAHAL/TAJ MAHAL

ジェシ・エド・デイヴィスとライ・クーダーが参加してるって、豪華すぎ!もったりとタイト&グルーヴィーなリズムにからむスライド・ギターが絶品なんだ。最高にゴキゲンで旨味溢れる傑作ですね。

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アメリカン・ブルース・ロック特集〜本場アメリカからの逆襲

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【本場アメリカからの逆襲】と題して、アメリカのブルース・ロック・シーンをご紹介。

SHOTGUN LTD/SHOTGUN LTD

デレク&ザ・ドミノスなどで活躍するLAが誇る名ドラマー、ジム・ゴードンがプロデュースした米オルガン・ハード!

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米スワンプ・ロック/ルーツ・ロック特集『沼へ行く』

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ブルース〜R&B、ゴスペル、カントリーなど、アメリカのルーツ・ミュージックを見つめなおし、ロックのダイナミズムとともに鳴らした芳醇なサウンド、米スワンプ・ロック/ルーツ・ロックを特集。

ここからはサイケ/アシッド・フォーク沼へとご案内。

JAN DUINDAM/THOUGHTS

なんと70年代のオランダでこれほどのアシッド・フォーク作品があったとは!ずばり男性版ブリジット・セント・ジョン!

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KELOMPOK KAMPUNGAN/MENCAR TUHAN

インドネシアってことでもっと湿度ある熱帯な音をイメージしましたが、南米ものに通じるリリシズムにうっとりなドリーミー・サイケ秘宝☆

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JIMMY CAMPBELL/JIMMY CAMPBELL’S ALBUM

朴訥としていて温かみに溢れていてドリーミーで。あまりに寝過ごしてしまった昼に、どこからともなく流れてきたらぴったりだろうなぁ。ベッドからなかなか出られないあなたに送る愛すべき英SSW。

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冬のマジカル・サイケ・ポップ・ドライヴィング!世界のニッチなサイケ・ポップ盤セレクション

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イギリスのレイト60sサイケ・ポップをディープな作品中心に聴いたあと、ユーロや南米の作品も聴いてまいりましょう。それでは、冬のマジカル・サイケ・ポップ・ドライヴ、スタート!

BILL JERPE/BILL JERPE

相当酔っ払って夢の中のボブ・ディラン!?トゲを全部抜いてマイルドになったニール・ヤング!?そんな感じのゆら~りゆら~りしながら時折裏返る歌声が最高!

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REINHOLD MOLITOR/REINHOLD

初期ディランをニューヨークではなく中南米の蒸し暑い空気で包んだ感じ!?ドイツ出身の若きミュージシャンがメキシコに渡り録音したメガレア・サイケ秘宝、69年作!

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いかがでしたか?

みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。

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日々是ロック

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    73年発表、ギリシアのみならずユーロ・ロック屈指と言って過言ではない!アヴァンギャルドかつ気品に満ちた傑作

    ギリシャ出身で主にフランスで活動したグループ。ピアノ/オルガン/メロトロンを操る鍵盤奏者が中心で、デビュー作からギタリストが抜け、ギターレスのキーボード・プログレ4人組となって制作された73年の2nd。ベーシストも代わり、一気にプログレ/アヴァンギャルド色が増しました。キング・クリムゾン『リザード』に通じる静謐な気品を漂わせるパート、鋭利に尖ったトーンのキーボードのミニマルな反復に『太陽と戦慄』ばりに狂気の変拍子が炸裂するパート、ヘンリー・カウばりのフリー・ジャズ/チャンバー・ロックなパートなど、一瞬たりとも気の抜けないテンションみなぎるアンサンブルが続きます。特筆なのがメロトロンで、持続音で荘厳にたなびく感じの使い方が一般的ですが、このグループは、全面に出てまるでピアノばりに主旋律を奏でます。アヴァンギャルドかつクラシカルな気品に満ちたギリシャ屈指・・・なのは言わずもがな、ユーロ・ロック屈指と言っても過言ではない傑作アルバム。必聴です!

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    英サイケ・ポップ・グループTHE 23RD TURNOFFを率いて活躍したSSW。72年作3rd。朴訥としていて温かみに溢れドリーミーなヴォーカル&メロディ、格調高い管弦楽器やチープなキーボードなどによる、時にハッとするほどにリリカルで美しく、時に微笑ましく長閑なアンサンブル。本当に心に染みる素晴らしいフォーキー・ポップです。あまりに寝過ごしてしまった昼に、どこからともなく流れてきたらぴったりだろうなぁ。休日ベッドからなかなか出られないあなたに送る愛すべき名作です。

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    ブルースやR&Bを土台に、レゲエ、ケイジャン、ゴスペルなども盛り込んだ旨味いっぱいのルーツ・ロックを奏でる黒人ミュージシャン。ライ・クーダーとのライジング・サン解散の後、ソロ活動をスタート。ジェシ・エド・デイヴィスやライ・クーダーが参加し、68年に録音されたデビュー作がこちら。もったりとタイト&グルーヴィーなリズムにギターやブルース・ハープが粘っこくからむサウンドは、誰が聴いても腰が揺れること間違いなし!全編に渡って印象的なジェシ・エド・デイヴィスのスライド・ギターもカッコいいです。特筆はオールマン・ブラザーズ・バンドもカバーした「Statesboro Blues」。オールマンがこのTaj Mahalバージョンをお手本にしているのは、一聴してすぐに分かるでしょう。デュアン・オールマンにも影響を与えたジェシのスライド・ギターがここでもキまっています。それにしても3曲目以降もグルーヴィー&ファンキーなナンバーがずらり。最高にゴキゲンで旨味溢れる傑作!

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