2015年5月20日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: 日々是ロック
こんにちは、カケレコ店長の田中です。
最近入荷したCD、売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするこちらのコーナー「日々是ロック」。
プログレ、ロック、ジャズ・ロック、サイケ、ハード・ロック、フォークなどジャンルを横断して世界のロックをカケハしてまいります。
一枚目は、人気の韓国BIG PINKレーベルの新譜からセレクトいたしましょう。
マイナーなブラス・ロック・バンドなんですが、内容はグレイト。ブラス・ロックはまだ探求してないなぁ、というリスナーのみなさまは、好評連載中のライター深民淳さんの特集記事を是非、ご覧ください!
フルーツやロールケーキを女性の顔に仕立てたジャケのセンスは微妙な気がするけど、音の方は、BS&T直系のブラス・ロックで、マイナーながら熱く洗練された音に痺れます。
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英米ロックファン注目のニッチ&ディープな作品を続々と紙ジャケでリイシューしている韓国のレーベルBIG PINKより新譜が届きましたのでご紹介。
ここ最近のBIG PINKレーベルのリイシューで英ロックファンにオススメなのがこちら!
アコースティック・ギターのバッキングのAメロからサビでパワー・ポップに展開してCメロでAORになる、WINGSばりのポップ・ナンバーがグッド!
知る人ぞ知るニッチ・ポップ・バンドによる79年作っ!
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カケレコ的2014年総括として、2014年に発売されたCDの中から、ベストセラー盤をピックアップしつつ、いくつかのテーマに分けながら、1年間のプログレ/オールド・ロック・シーンを振り返ってまいります。
韓国の紙ジャケリイシューと言えば、RIVERMANも枚数少なめながら良質な作品をリリースしていますね。
こ、これはトッド・ラングレンもびっくりのポップ・マエストロ!
コリン・ブランストーンをちょっぴり彷彿させる鼻にかかった愛すべきヴォーカルも最高だなぁ。
いぶし銀の一枚がボーナス・トラック含む2枚組で新規リイシューされたのでピックアップ。
フリー meets ジェントル・ジャイアントな感じ!?
強烈ビブラードのヴォーカルも存在感抜群だし、英国流ごった煮センスがそこかしこで炸裂!
さぁ、ここからはカケレコ一押しの東欧~スペインと巡ってまいりましょう。
硬派な音の多いチェコの中で、トランペットを全面にフィーチャーしたメロディアスなジャズ・ロックを聴かせる好グループ。
時にテクニカルに時にユーモラスに綴られる緩急自在の芳醇なアンサンブルはカンタベリーファンにもオススメ!
スペインはバスク地方が誇るシンフォの古典的名作と言えば?
キャメルやジェネシスに通じるリリカルなアンサンブル、切なさに胸がつまるバスク語のヴォーカル。絶品です。
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スペインはバスクが誇る名作を特集。アルゼンチンのPABLO EL ENTERRADORやイタリアのLOCANDA DELLE FATEのファンは必聴ですね!当時のライヴ映像が素晴らしすぎ!
スペインのキング・クリムゾン!?
オザンナ『パレポリ』ばりの狂おしいフルートと重厚なメロトロン!?
ユーロ屈指のヘヴィ・シンフォをまさか聴き逃してない!?
スペインといえば、ガレージやサイケの好グループもたくさん居ますね。この作品なんか良いですよ~。
幻のスパニッシュ・サイケ・プログレお蔵入り盤。
カオスに流麗なピアノリフを流し込んだ、プログレッシヴかつポリリズミックな白昼夢ヘヴィ・サイケ冒頭曲、ぜひ悶絶してください!!
カオティックなヘヴィ・サイケにのたうち回ったところで、春らしい英SSWを一枚。
ニッキー・ホプキンスのSWEET THURSDAYに参加したり、キャット・スティーヴンスの作品に参加するSSW/ギタリストと言えば?
春の訪れのような、格調高くもハートフルな極上ブリティッシュ・フォーク・ロックですね。
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春のポカポカとした一日にのんびりと浸りたい、そんな「木漏れ日フォーク・ロック」を、英米を中心に、ユーロからもセレクトしてみましょう。
さぁ、ここからはシンフォニック・ワールドへ突入。新鋭グループを中心に、ディープなリイシュー盤もまじえつつ、ダイナミックに畳み掛けてまりいましょう。
やっぱり「春」にはファンタスティックなサウンドが良いなぁ、ということで、こちらをセレクト!
フィンランドのプログレ・ファンジン『COLOSSUS』の編集者であり、雑誌主催のトリビュート盤などでも活躍するフィンランド在住のイタリア人Marco Bernard(B)を中心に、MIST SEASONでも活躍するフィンランド人ドラマーKimmo Porsti、RESISTORでも活躍する米人ギター/ヴァイオリン/フルート/ヴォーカルのSteve Unruhによるトリオによる2014年作。
ジェネシスとイエスのDNAを継いだ、というか、イングランド『ガーデン・シェッド』そのままと言っていいようなサウンドが溢れだす、ファンタスティック・プログレのファンに送る最上級の贈り物。これは名作!
『ガーデン・シェッド』に通じる作品と言えば、ディープながらこちらの作品もオススメ。
アメリカ出身、81年に自主制作された唯一作。
ロトロンにシンセにピアノに大活躍のキーボードを中心に、テクニックと歌心に秀でたギター、ピーター・ガブリエルを彷彿とさせるシアトリカルなヴォーカルをフィーチャーしたシンフォ・プログレ。
ジャケはB級臭ぷんぷんしてますが、北米の『イングランド/ガーデン・シェッド』と言っても過言ではないほど北米シンフォ逸品!
往年のアルゼンチン・プログレを彷彿させる詩情はそのままに、より現代のプログレバンドらしいダイナミズムあふれる演奏で迫る13年2nd。
アルゼンチン・プログレの伝統を現代的なサウンドで再構築するその手法は、大御所NEXUSをも凌ぐ完成度!
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アルゼンチンのロック・シーンの基礎を築いたと言われる2人のミュージシャンSPINETTAとCHARLIE GARCIAを始め、往年のアルゼンチン・プログレのエッセンスを受け継ぐアルゼンチン新鋭たちをレコメンド☆
メロトロン、ソリーナ、ローズ、ハモンドなど、ヴィンテージ・キーボードがこれでもかと溢れるファンタスティックなフランス新鋭!
なんと、あのアトールの名ヴォーカル、アンドレ・バルザーもゲスト参加した2014年快作!
幻想的に立ち込めるシンセが聴き手を別世界へといざなう・・。ジャケ通りのファンタジーを描き出す壮麗なるポーランド産メロディアス・シンフォ。
MILLENIUMのヴォーカルGALLによるエモーショナルな歌唱も素晴らしい!
現ポーランドを代表するバンドと言えば彼らですよね。
ジェネシスの叙情美とフロイドの内省感を合わせたようなメロディーを東欧的なメランコリーいっぱいのアンサンブルが包み込んだこの13年作、ドラマティック過ぎっ!
ヘヴィネスとアンデス・フレイバーが見事に調和した南米ペルーを代表するプログレ新鋭による2014年作!
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90年代以降にプログレ新鋭シーンが盛り上がり、00年代に入っても注目の作品が続々とリリースされています。その勢い衰えず、次々と優れたプログレ新譜が届く2014年。入荷した注目作をピックアップいたしましょう。
いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
またお会いいたしましょう。
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人気タイトルの「1枚のみ限定値下げ」も多くございます。カケレコがセレクトしたニッチ&ディープな作品たちが最大50%オフ。
この機会に是非、新たな扉を開き、ロック探求をディープにお楽しみください。
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聴かなくなったプログレ&オールド・ロックのCDがございましたら、カケレコを是非ご検討ください。
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バスク地方出身の好グループ。シンフォニック・ロックの大傑作「ITOIZ」に続いてリリースされた2ndアルバム。80年作。ジャケットのイメージ通りのノスタルジックな雰囲気はそのままに、サックス、ヴァイオリン、シンセサイザーの導入により前作以上にバラエティに富んだプログレッシヴなサウンドが印象的。女性ヴォーカルITZIARが一曲ゲスト参加。1stと並ぶスペイン・シンフォニック・ロックの傑作。
78年作の1stアルバム。荒れ狂うフルート、スリリングなヴァイオリン、重厚なメロトロン、圧倒的にヘヴィなギターが休むことなくバトルを繰り広げるアグレッシヴなプログレッシヴ・ロック。混沌とした中にヴァイオリン&フルートの叙情的なフレーズが立ち上がる瞬間など、押し一辺倒ではない構成力も抜群。スペイン・ロックを代表する傑作。オザンナ「パレポリ」が好みの方は必聴!
ポーランドの叙情派シンフォ・グループ。07年作。荘厳なキーボード、鍵盤の上を軽やかに舞うクラシカルなピアノ、ロング・トーンのエモーショナルなギター、伸びのある歌声のふくよかなヴォーカルが印象的。アコースティックかつ瑞々しいタッチのファンタスティックなアンサンブルを基本に、シャープで硬質なドラムやメタリックなギター・リフなどの現代的なヘヴィネスを加えた、「静」と「動」の振幅激しいドラマティックなシンフォニック・ロック。
99年結成のポーランド屈指のプログレ新鋭バンド。ネオ・プログレとピンク・フロイドの影響の元に、メランコリックで映像喚起的なサウンドでデビューし、徐々に洗練させながら、前々作、前作で到達した、「プログレ」の枠を超えた、ピンク・フロイド『ウォール』ばりのスタイリッシュな「ロック」サウンド。2013年作9thである本作では、スタイリッシュさはそのままに、叙情性を増し、シンフォニック・ロックとして孤高のサウンドを聴かせています。映像喚起的なSEから入り、中欧の森を思わせるアコギのリードが静かに鳴るイントロ。その静寂を打ち破って轟くヘヴィなギターとキーボードによる音の壁とギルモアばりに伸びやかに泣くリード・ギター。そして、何より素晴らしいのがメロディーとヴォーカル。ピンク・フロイドの内省感とネオ・プログレの叙情美とが出会ったような美旋律、そして伸びやかさの中に翳りを感じさせるハイトーンが魅力のヴォーカルは、もう絶品の一言。99年のデビュー作での「空間的な音響センスに溢れたシンフォニック・ロック」を、これまでの作品で培ったテクニックとサウンド・メイキングのセンスにより圧倒的な強度で聴かせた一大傑作。熱くも透徹としたロマンティシズム。これはずばり最高傑作!
ヴィンテージ・キーボードやエレクトリック・ブズーキを操るマルチインストゥルメント奏者、MOTISことEmmanuel Tissot率いるグループ。2014年作6th。ANGE直系のシアトリカルなシンフォニック・ロックを軸に、MALICORNEに通じるフレンチ・トラッドのフレイヴァーが香るサウンドが持ち味。とにかくメロトロンM400やソリーナやローズやハモンドなどヴィンテージ・キーボードがこれでもかとフィーチャーされていて、特にメロトロンが大活躍!幻想的に溢れるメロトロンをバックにリリカルに紡がれるハモンド、そして、スティーヴ・ハケットを彷彿させる格調高いマンドリンやブズーキが織り成すファンタスティックなアンサンブルは、ジェネシス〜アンジェあたりのファンはたまらないでしょう。MOTISによるフランス印象派絵画のように柔らかで親しみやすいハイ・トーンのヴォーカルとフックあるメロディも特筆。なんと、アトールの名ヴォーカリスト、アンドレ・バルザーがゲスト参加し、1曲でヴォーカルを担当。この曲がまた素晴らしい!アナログ的な温かなサウンドプロダクションも印象的で、70年代の発掘作品と言っても分からないでしょう。これはシンフォニック・ロックのファンは必聴の快作!
70年代後半に活躍し2枚のアルバムを残したブリティッシュ・ポップ・バンド。ストーンズ所有の移動式スタジオのモービル・ユニットやロンドンはエアー・スタジオで録音されEMIより79年にリリースされた2nd。バッドフィンガー直系の1stに比べ、ヴォーカルはよりパンキッシュ&ワイルドに、ギターは音圧とエッジを増し、キャッチーかつソリッドなハード・ポップへと進化。ボズ・スキャッグスのようにしっとりとメロウなバラードや、アコースティック・ギターのバッキングのAメロからサビでパワー・ポップに展開してCメロでAORになる、ポールのウィングスばりのポップ・ナンバーなど、ハード一辺倒ではない、多彩なアレンジも特筆です。ニッチ・ポップのファンは必聴!
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