2014年1月15日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: 日々是ロック
こんにちは、カケレコ店長の田中です。
さて、昨日入荷したCD、売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするこちらのコーナー「日々是ロック」。
最近、ある役を受けることになりまして、受けた時は嫌々だったのですが、そうも言ってられないなぁ、ということで、「禅」に関する本から教えをいただいております。
そういえば、このコーナーの題名「日々是ロック」も禅の「日々是好日」から取ったのでした。
どんなことがあってもかけがえのない一日として全力で楽しむ、というような意味ですが、あれこれ自分の殻の中で判断せず、その瞬間のやるべきことに徹してやっていくしかないなぁ、と改めて感じております。
音楽を探究しつつ、苦手と言わず社会の中での役割も担いつつ、にちにちこれ楽しんでいければと新年らしく心新たに思っております。
さて、ということで、今日もプログレ、ロック、ジャズ・ロック、サイケ、ハード・ロック、フォークなどジャンルを横断して世界のロックをカケハしてまいりますよ~。
昨日は、英ロック/プログレやズール系や米サイケなど人気盤が多数入荷いたしましたので、ご紹介いたしましょう。
まずは、カケレコのジャパニーズ・ロック部門ぶっちぎりのトップセラー作品から!
このヴォーカル、ほんと布施明?アグレッシヴなダモ鈴木みたい!?演奏の破壊力はクリムゾンばり!しかも70年代初期の録音!?こりゃ日本のジャズ・ロック/プログレの歴史的傑作ですね!試聴是非 ぶっとびます。
SSWやスワンプと言えばアメリカ勢がポピュラーですが、イギリスにもグッとくる作品がたくさんありますよね。
スワンピーなSSWものとしてカケレコ一押しなのがこちら!
僕はこの曲をはじめて聴いた時、本気で涙腺ゆるみましたよ。リチャード・トンプソンが参加したコクと憂いと干し草の香りがする英フォーク・ロック屈指の名曲!ディラン『ブロンド・オン・ブロンド』収録の名曲と比べても遜色なしですよね!?
「マッスル・ショールズ産」はスワンプ・ファンにとって一つのブランドですが、忘れがちな作品がこちら!
スワンプ・ファンもこれは案外スルーしてないかな? ドラマーのソロと思って侮るなかれ。マッスルショールズ録音でポール・コゾフも参加して、もう素晴らしすぎる英SSW/スワンプ大傑作!
GARY FARRやJIM CAPALDIに負けない、いぶし銀の英ロック/SSW作品を何枚かピックアップいたしましょう。
FREE、BOB MARLEY、WHOなどの作品に参加した名キーボード奏者と言えば?山内ネツやサイモン・カークが参加したソロがもうファンキーでグルーヴィーで哀愁いっぱいで最高なのです。
ちょっとキーフっぽい淡い色彩のジャケの通り絶品英フォーク・ロックだなぁ。白昼夢なヴォーカル&メロディとマイティ・ベイビーがサポートした土臭いアンサンブルとのコントラストが絶妙。
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数多くの英SSWの名作を支えた、目立たないながらも愛すべき「いぶし銀バック・バンド」達にスポットを当てます。ちょっと渋いセレクションですが、この周辺に英ロックならではの旨味がたくさんつまっているんですよね。
ニック・ドレイクやレイ・デイヴィスのファンにオススメなのが、こちら!メランコリックっで内省的でドリーミー。管弦楽器が彩る洗練からスワンピーなアーシーさまで、アレンジも見事。
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イギリスのレイト60sサイケ・ポップをディープな作品中心に聴いたあと、ユーロや南米の作品も聴いてまいりましょう。それでは、冬のマジカル・サイケ・ポップ・ドライヴ、スタート!
ここからは、リリカル&ファンタスティックな世界のプログレをピックアップいたしましょう。
まずは英国から!
元レア・バードのオルガン奏者が、クリムゾン『リザード』やグリーンスレイドで知られるドラマーと結成したグループですね。憂い溢れるクラシカルなオルガンと手数多いシャープなドラムとの対比が鮮やか!
ファンタスティックなんだけど淡くて、坊やは泣きそうだし。これぞ英国のジャケ。音もそのままで、イエスのドライヴ感とキャメルの叙情美に英国的な牧歌性を加えたサウンドは、これぞ英国ファンタスティック・ロック!
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イエス『危機』を出発点に、テンションいっぱいのアンサンブルとファンタスティックなメロディ&コーラスが素晴らしいプログレを世界中からピックアップ!
お次はベルギー!
ジェネシスの気品とパイロットのポップ・センスを合わせると? ベルギーを代表する名品ですね!
お次はスウェーデン!
「北欧らしいコロコロとしたファンタスティックさ + 英ハード直系のメランコリー = これぞ北欧プログレ!」なるほど、QUATERMASSのプロデューサーが手がけたスウェーデンのプログレ・トリオなのね。
新鋭からもリリカルなプログレをピックアップいたしましょう。
イタリアの新鋭グループですが、ルネッサンス直系の気品漂う逸品!透明感ある美声女性ヴォーカルに心洗われます。
カケレコ屈指の人気バンドLOONYPARKのKEY奏者によるプロジェクト12年作!アコギとピアノによって紡がれる、水面に陽の光がきらめくようなまばゆい輝きをまとったアンサンブルが素晴らしすぎる名品♪
さぁ、ここからは冬空のようにシャープなフュージョンタッチのジャズ・ロックをピックアップし、一気に仏ズール系作品まで駆け抜けてまいりましょう。
拝啓アラン・ホールズワースさん。僕らとともにマハヴィシュヌにも負けないブリティッシュ最高のテクニカル・ジャズ・フュージョン・ロックをやりませんか?
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世界中より、シャープに引き締まったテクニカルかつ流麗なジャズ・ロック作品をセレクトしてまいりましょう。
「相手はマハヴィシュヌか・・・不足なし!」 英ジャズ/フュージョン・シーンの奇才が集結したテクニカルかつ流麗な名作!
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メインストリームを奪われたジャズ側からのロックへの回答がフュージョン。そこへの、さらなるロック側からの回答を「フュージョン・ロック」と位置づけ特集!
フュージョン・タッチのテクニカル&流麗なジャズ・ロックのファンにとっておきの一枚がなんとスペインにございます!
「3兄弟と言えばジェントル・ジャイアント?おいおい、スペインの俺らのことも忘れないでくれ。」ブランドXと比べても一歩も引かないテクニカルかつ流麗なジャズ・ロック傑作。
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本日の「ユーロロック周遊日記」は、スパニッシュ・ロック・グループCOMPANYIA ELECTRICA DHARMAをご紹介。
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70年代にスペインでおこったロック・ムーヴメント「Musica Laietana ライエターナ・ミュージック」を特集!
さぁ、ここからは仏ズール系をピックアップいたしますよ~。あまりの音圧に圧倒される前に、まずはRワイアット的な幻想的な作品から聴いていきましょう。
元マグマで、初期マグマ作もプロデュースしたローラン・チボーがベースで参加が特筆の仏女性コンポーザーによる74年作は、まるでRワイアットのソロばりの幻想絵巻
怪奇度/恐怖度に関しては、マグマもユニヴェル・ゼロも凌駕!!!
深遠な女性ヴォーカルとほの暗く静謐なアンサンブルが印象的なZEUHL系グループ。緩やかに展開する物語に添うように、徐々にダイナミックに、徐々に肉感的に変容していくアンサンブルは圧巻!
英語ではなく、まるでコバイアのような異言語で歌っていますし、まさか00年代のアメリカにこんなバンドが出てくるとは!マグマや吉田達也のファン、COSなどベルギーのジャズ・ロックのファンは必聴!
さぁ、ここからはユーロ辺境プログレのオススメ盤/人気盤を3枚ピックアップ。
まずは昨日入荷したてのフィンランドのSSW作から!
フィンランドのSSWによるクリムゾン「エピタフ」のカヴァー収録!フィンランドを代表するセッション・ミュージシャンがこぞって参加していて演奏のキレ味凄いです!
最近の再発ラッシュが嬉しい旧ユーゴ産プログレの中でも屈指の人気作!
まるでバンコの格調高さとオザンナの土着の荒々しさとが同居したような旧ユーゴ産プログレ名作!
オランダで女性ヴォーカルで叙情派プログレと言えば、このバンドでしょう!必殺の泣きのギター、幻想的なメロトロン、ファンタスティックなフルートの洪水。
EARTH & FIREから女性ヴォーカルつながりで、2作品をピックアップ。
あまりの美しさに聴き手の時間を止める英女性SSW。芯の強さが感じられる繊細なヴォーカル、英国らしい流麗なメロディ。絶品ですね。
ニック・ドレイクが大好き? ニック・ドレイクの1stに通じるリリカルかつ荘厳な一枚をご紹介。え?74年作のトルコ産フォークだって?
サイケの人気盤も入荷いたしました!人気の作品をピックアップいたします。
THE DEEP、FREAK SCENEを経たUSサイケ最重要人物=Rusty Evansの70年作。過度なアシッド・テイストを削ぎ落した素直なレイドバック感と、サマー・オブ・ラヴ終焉後の静けさや倦怠感を内包したメロウなサイケ・フォーク。
エコーの向こうでたゆたうギターアルペジオやフルート。そして、空間を切り裂くファズギター。これぞアンデス・サイケ・・・。
伝統楽器オート・ハープとたゆたう女性ヴォーカルが美しい米サイケ・フォーク・ロックと言えば?
お次は突き抜けるマジカルなソフト・ロック!
この曲、ソフト・ロック屈指の名曲ですね!勢いのあるマジカルなメロディを女性ヴォーカルが伸びやかに歌い上げ、管弦楽アレンジ&豊かなコーラスが空間を瑞々しく彩る!
ラストはガツンとハード・ロックから!
後にディープ・パープルで活躍するグレン・ヒューズが在籍していたグループはご存知? ムーディー・ブルースのTHRESHOLDからのリリースで、英ロック名盤なんですよね。ハイ・トーンの歌声も見事!
いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
オリジナル・メンバーのKevin Ayers以来のギタリスト、Allan Holdsworthが加入し、『6』『7』と推し進めてきたフュージョン色をより強めた作品。75年作の8thアルバム。Karl JenkinsとMike Ratledgeによる叙情性と浮遊感のあるキーボード・ワーク、そしてその上をテクニカルに疾駆するHolldsworthの流麗なギター。John MarshallのドラムとRoy Babbingtonのベースによるロック的ダイナミズムに溢れたソリッドなリズム隊も特筆もの。圧巻のテクニカル・ジャズ・フュージョン・ロック!Holldsworthの唯一の参加作となった傑作。
デジパック仕様、2枚組、リマスター、DISC2には75年10月11日 のライヴ音源収録!
レーベル管理上、デジパック側面部に折れ線がある場合がございます。ご了承ください。
紙ジャケット仕様、デジタル・リマスター、内袋・ブックレット付仕様、定価2800+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
軽微なケースツメ跡あり
水谷公生(g)、柳田ヒロ(key)、布施明(vo)、市原宏祐(sax/flute)などによるグループ。71年作。頭に浮かんだのが、KING CRIMSON「太陽と戦慄」 meets CAN「EGE BAMYASI」。剥き出しの攻撃性、破壊的なエネルギー、硬質なグルーヴ、ぶっ壊れているようで整合性が感じられる熱くクールな音質。暴力性と理性が絶妙にバランスした圧倒的に緊張感溢れるサウンドを聴かせています。しかも驚くべきは、クリムゾンよりもカンよりも先にリリースされていること。日本のジャズ・ロック/プログレの歴史的傑作。これはぶっ飛びます。
イタリアの新鋭シンフォ・バンドによる12年作。美声女性ヴォーカルをフィーチャーしたフォーク・タッチのシンフォニック・ロックを展開。特徴的なのが何と言ってもその物悲しくもひたすら美しいメロディで、女性ヴォーカルの高い表現力によって神秘的な作品世界が眼前に広がります。さらに演奏面でも繊細に爪弾かれるアコギ、クラシカルな素養が滲むピアノ、演奏をゆったりと支える気品高いストリングスなど、クラシカルなシンフォニック・ロックとしては近年で最高レベルの完成度。RENAISSANCEなどの格調高い英国シンフォから気品漂うメロディアスさを抽出し、より繊細に情感豊かに蘇らせたかのような名作。まさに珠玉の一枚という表現がふさわしい作品です。
オランダを代表するシンフォニック・ロック・グループ、73年発表の3rd。傑作となった2ndと同様に、タイトル・トラックである組曲が聴き所。2ndと比べ、荘厳さが若干薄れ、その分、優美で伸びのある叙情性が印象的。美しいメロディを丁寧に紡ぐ必殺の泣きのギター、幻想的なメロトロン、ファンタスティックなフルートなど、叙情的なメロディの良さでは前作以上と言えるでしょう。紅一点ジャーネイ・カーグマンの存在感はもはや言わずもがな。2ndとともにユーロ・ロック史に残る傑作。
英スワンプ・ロック/フォーク・ロックの傑作として愛される70年の2ndアルバム。バックを務めるのは、FAIRPORT CONVENTIONの名ギタリストRichard ThompsonとMIGHTY BABYのメンバー。骨太な中にも英国的な陰影が浮き出た絶品のアンサンブルを聴かせています。アメリカ南部への憧れが滲み出ていますが、スワンプ・ロックというほど土臭さはそれほどでもなく、美しいストリングス・アレンジやリリカルなピアノやフルートをフィーチャーするなど、いかにも英国的な叙情性とアメリカン・ロックの骨太さとグルーヴが結びついた絶品英国フォーク・ロックと言えるでしょう。「Revolution Of The Season」はメロディ、アンサンブルともに涙なしでは聴けない英フォーク・ロック屈指の名曲。ほんっと悶絶ものの素晴らしさです、この曲。
ポーランド新鋭プログレ・バンドLOONYPARKのKey奏者によるプロジェクト、2012年のデビュー作。瑞々しく艶やかなアコギ、ファンタスティックかつリリカルなピアノ、キレ味鋭くも温かみがあり歌心溢れるリズム隊。最初の音が鳴った瞬間に視界が一気に広がるようなオープニング・ナンバーから、水面に陽光がきらめくようなまばゆい輝きをまとったこのバンドならではのオリジナリティーが冴え渡っています。伸びやかさの中にポーランドらしいメランコリックさもあるエモーショナルなヴォーカルとフックに富んだ美しい英語詩のメロディも特筆もの。叙情的で柔らかなシンフォニック・ロックのファンにとって珠玉の一枚となるでしょう。名作!
英サイケ・ポップ・グループTHE 23RD TURNOFFを率いて活躍したSSW。Vertigoレーベルよりリリースされた70年の2nd。前作から続くドリーミーなフォーク・ポップに加え、土臭くスワンピーなフォーク・ロックもフィーチャー。フォーク・ロックな楽曲も牧歌的で英国臭いっぱいで素晴らしいですが、やはり1stで聴くことができたフォーク・ポップが絶品。管弦楽器のメランコリックでいて格調高いアレンジが効いていて、1st以上にメロディの良さが際立っています。本当に素晴らしいソングライター&ヴォーカリストです。ブリティッシュ・ポップの名作と言っていい一枚でしょう。前作以上に素晴らしいアートワークはさすがキーフ。
ベルギーを代表するシンフォニック・ロック・グループ、77年作2nd。メロトロンやシンセによる荘厳なキーボード・ワーク、Steve Hackett譲りの切迫感とリリシズムのあるギター、手数多くロールする魅力的なドラム、劇的なハイトーン・ヴォーカル、時に英ニッチ・ポップばりにキャッチーになるメロディ。宗教的な荘厳さと大衆受けするポップさ、プログレッシヴなダイナミズムや構築美とポップな明快さや牧歌性とが同居したサウンドはたいへん魅力的。GENESIS meets PILOTと表現したくなるような愛すべき逸品。
スペインはバルセロナ出身、ギター、サックス、ドラムのFortuny3兄弟を中心とするグループで、70年代半ばにバルセロナのライヴハウスZELESTEを中心に起こったジャズ/アヴァン・ロック・ムーヴメントの代表格。75年にEdigsaよりリリースされた1st。後には民族音楽的なサウンドを確立しますが、デビュー作録音時は、マイルス・デイヴィスやウェザー・リポートなどエレクトリック・ジャズ/フュージョンにメンバーが傾倒していたようで、テクニカルかつ流麗なジャズ/フュージョン・ロックが特徴。手数多くシャープなドラム、よく動くベースによるキレ味鋭いリズム隊をバックに、左CHではギターがジョン・マクラフリンばりのゴリゴリとアグレッシヴなギターを炸裂し、右CHではエレピがテクニカルかつ浮遊感あるフレーズで音空間を広げます。そして、中央で柔らかにむせぶソプラノ・サックス。それにしても圧倒的なテクニックで、英ブランドXやアイソトープと比べても一歩も引かない超絶インプロを聴かせています。合間にはフラメンコ・ギターによるフォーキーなナンバーや、エキゾチックなパーカッションをバックにサックスがたゆたうナンバーあり、地中海&カタルーニャ地方ならではの香りも添えます。ジャズ/フュージョン・ロックとしてユーロ屈指と言って過言ではない名作。
83年結成、フランスのチェンバー・ロック・グループ。本作は、結成前後にカセットのみでリリースされたデモ音源のCD化。重厚で暗黒なドラム&ベース、コバイア調の女性コーラス、悲痛に泣き叫ぶような室内楽器、実際の泣き叫び声、そして突如として牙を剥くメタリックでノイジーなフリップ系のギター、凶暴に豹変するアコースティック・ピアノ!重厚で暗澹たるリズム隊を土台に展開される、いわゆるZEUHL系のチェンバー・ロックのなかでも、サウンド全体が塊となって放つ「強度」という意味では、群を抜いている印象を受けます。怪奇度、恐怖度というベクトルでは、もはやMAGMAやUNIVERS ZEROを凌駕。
エスペラント『死の舞踏』にヴォーカルで参加したことでプログレ・ファンにも知られるSSW。サンディ・ロバートソンのプロデュースで録音され、69年にRCAからリリースされたデビュー作。バックは、マイティ・ベイビーのメンバーに加え、後にマシューズ・サザン・コンフォートに加入するゴードン・ハントレー。オープニングから極上の英フォーク・ロックに悶絶必至。サンディ・デニーが歌い出しそうな雰囲気抜群のアコギのイントロから、サザン・コンフォートそのままのリリカルなスティール・ギターが流れ、イアン・マシューズから牧歌性を取ってアシッド臭や幻想性を加えたようなキース・クリスマスのヴォーカルが英国らしい陰影に富んだメロディをたゆたうように柔らかく歌い上げる。ジャケの世界そのままの英国の幻想風景が広がります。その他の曲も、キンクスのようなボードヴィル調の楽曲、巧みなフィンガーピッキングが冴え渡る格調高い楽曲、ピアノが低くたちこめるアシッド臭ぷんぷんの楽曲などハイレベル。同じくマイティ・ベイビーが参加したゲイリー・ファー『ストレンジ・フルート』といい、ほんっと、このグループ参加のSSW作は味わい深い。名作です。
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