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【タイトル追加】世界のジャズ/フュージョン・ロック特集~シャープに引き締まったテクニカルかつ流麗な名品集



ソフト・マシーンの『6th』を出発点に、シャープに引き締まったテクニカルかつ流麗なジャズ・ロックを世界中から選りすぐってピックアップいたしましょう。

技巧派メンバーたちによるキレ味の鋭いプレイと、細部まで神経が行き渡った緻密な構築美が織り成すサウンド、どうぞお楽しみください。

イギリス

イギリスでジャズ・ロックと言えば、やはりソフト・マシーン。

「流麗」というキーワードでソフト・マシーンを語るならば、カール・ジェンキンス加入後のサウンドがぴったり。

ソフト・マシーン/6

『5th』を最後にエルトン・ディーンが脱退。代わりに加入したのが元ニュークリアスのカール・ジェンキンス(オーボエ、Key)。

『3rd』から『5th』までに磨き上げた硬派でクールなフリージャズ・ロックを軸に、初期ニュークリアスでのカール・ジェンキンス作の曲で印象的だったミニマルな反復リフとたゆたうホーンとが織りなす幻想美が加わり、緊張感の中にもベールに包まれたような優美さがただようイマジネーション豊かなサウンドへと進化した名作。

クールなミニマル・ミュージックとジャズ・ロックとが奇跡的に融合したサウンドが極上です。

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ソフト・マシーン『6th』 - ユーロ・ロック周遊日記

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元ニュークリアスのカール・ジェンキンスが加入し、初期ニュークリアスに通じる浮遊感と幻想性が加わった「新生」ソフト・マシーンによる73年作『6th』をピックアップ!

SOFT MACHINE / BUNDLES

はじめてギタリストが加入した75年の英ジャズ/フュージョン・ロックの傑作。

カール・ジェンキンスが生み出す幻想美、そこに流麗なトーンでからむアラン・ホールズワースのギター。

浮遊感あるラトリッジのキーボードも絶品。

いかにも冬空ジャズ・ロック。

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GILGAMESH/GILGAMESH

水面のきらめきのようにキラキラとしていて、なおかつ艶やかでしとやかなピアノ。「宝石箱」とも形容される、まばゆいソングライティング。

アラン・ガウエンの才能ほとばしるカンタベリー屈指の傑作ですね。ただただ「流麗」。

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MEET THE SONGS 第89回 ギルガメッシュ『ギルガメッシュ』

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ISOTOPE/ISOTOPE

硬質でいて流麗。目の覚めるようなアンサンブルが青空へと駆け抜けるような英クロスオーバー傑作。

ギタリストのゲイリー・ボイルは、知名度では劣るもののテクニックではジョン・マクラフリンにも負けてませんよね。

マハビシュヌ・オーケストラへの英国からの回答!

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マハビシュヌへの英からの回答と言えば、ブランドXもはずせませんね!


BRAND X『Unorthodox Behavior』 - MEET THE SONGS 第150回

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ところでここ最近、英国ジャズ・ロックの知られざるマイナー盤が次々と発掘されておりますのでご紹介いたしましょう。

SKYWHALE/WORLD AT MINDS END

アルティ・エ・メスティエリ彷彿のスピードとテクニック、そしてカンタベリー・ロックに通じる柔らかくしなやかな音色使い…。

両者が完璧に調和したこんな凄いジャズ・ロックがイギリスに存在したなんて。ずばり全ジャズ・ロック・ファン必聴作。

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SUPPLY DEMAND & CURVE/SUPPLY DEMAND AND CURVE

無名も無名だけど、カンタベリー・ロックやジェントル・ジャイアントを彷彿させる捻りあるセンスと圧倒的なテクニックで展開する技ありジャズ・ロック盤。

どの曲も緻密に組み上げられた手工芸品のような完成度を誇っていて、こりゃ素晴らし~!

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次はユーロ編!

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世界のジャズ/フュージョン・ロック名作選

  • SOFT MACHINE / BUNDLES

    75年リリース、Allan Holdsworth参加、圧巻のテクニカル・フュージョン/ジャズ・ロック傑作!

    オリジナル・メンバーのKevin Ayers以来のギタリスト、Allan Holdsworthが加入し、『6』『7』と推し進めてきたフュージョン色をより強めた作品。75年作の8thアルバム。Karl JenkinsとMike Ratledgeによる叙情性と浮遊感のあるキーボード・ワーク、そしてその上をテクニカルに疾駆するHolldsworthの流麗なギター。John MarshallのドラムとRoy Babbingtonのベースによるロック的ダイナミズムに溢れたソリッドなリズム隊も特筆もの。圧巻のテクニカル・ジャズ・フュージョン・ロック!Holldsworthの唯一の参加作となった傑作。

  • GILGAMESH / GILGAMESH

    緻密かつメロウなアンサンブルが光るカンタベリー・ジャズ・ロックの名作、75年作

    後にHATFIELD AND THE NORTHのメンバーと共にNATIONAL HEALTHを結成することになるカンタベリー・ジャズ・ロックグループの75年作。その内容はAlan Gowenのジャズ・フレーバーを散りばめたキーボードを中心にしたアンサンブルで聴かせる作風であり、テクニカルなインタープレイやユーモラスな質感が素晴らしい名盤です。NATIONAL HEALTHにも参加するAmanda Personsのスキャットはよりジャジーな色合いを楽曲に与え、Phil Leeのギターはへヴィーさと甘くマイルドなサウンドを行き来し、NUCLEUSのベーシストでもあったJeff Clyneと技巧的なMike Travisのリズム・セクションはスリリングなアプローチで迫ります。HATFIELD AND THE NORTH諸作と並んで名作と言えるでしょう。

  • SOFT MACHINE / SIX

    元ニュークリアスのカール・ジェンキンスを迎えて制作された73年作、オリジナルは2枚組の大作で、『Third』にも負けないイマジネーション溢れる傑作

    カンタベリー・ミュージックのみならず、ブリティッシュ・ジャズ・ロックを代表する言わずと知れた名グループ。1枚目が新曲中心のライヴ作、2枚目がスタジオ作という2枚組でオリジナルはリリースされた73年作6thアルバム。前作でサックス奏者のエルトン・ディーンが脱退し、代わりにカール・ジェンキンス(オーボエ、Key)が加入。メンバーは、マイク・ラトリッジ(Key)、ヒュー・ホッパー(B)に、元ニュークリアス出身のカール・ジェンキンスとジョン・マーシャル(Dr)という4人となりました。ニュークリアスでも作曲センスを披露していたジェンキンスは、本作でも約半数の作曲を担っているのが特筆。ラトリッジのクールなエレピとホッパーのずしりと重いベースによるリフの反復を軸に、ジェンキンスのオーボエが涼やかなトーンで幻想的なリードを奏で、その後ろでは、マーシャルがウワモノとは対照的に手数多くシャープに疾走。『3rd』から『5th』で磨き上げた硬派でクールなフリー・ジャズ・ロックを軸に、初期ニュークリアスで聴けたミニマルな反復リフとたゆたうホーンとが織りなす幻想美が加わり、同じく1970年にリリースされた英ジャズ・ロック傑作、ソフツ『3rd』とニュークリアス『エラスティック・ロック』との融合とも言えるサウンドを聴かせています。ジェンキンスに負けじと、ラトリッジもジャズに収まりきらない独創的な楽曲を生み出していて、特に「Chloe And The Pirates」は、90年代以降のポスト・ロックと言えるような流麗かつ浮遊感たっぷりなキラメく名曲。『3rd』にも負けない、イマジネーションに満ちた英ジャズ・ロック・シーン屈指の傑作と言えるでしょう。

  • SKYWHALE / WORLD AT MINDS END

    このサウンド、ずばり「アルティ・エ・メスティエリ meets カンタベリー・ロック」!77年リリース、驚くほどハイレベルな英ジャズ・ロックの名作!

    1974年に英ブリストルで結成、2人の管楽器奏者を擁する7人組ジャズ・ロック・バンドによる77年の唯一作。このサウンド、ずばり「アルティ・エ・メスティエリ meets カンタベリー・ロック」!手数多くも精密に刻む技巧的なドラミング&ベースが作り出すタイトかつスピーディなリズムに乗って、流れるように快速フレーズを繰り出すギター、ふわりとファンタジックな音色を紡ぐエレピ&シンセ、そして艶のあるしなやかな音色で駆け抜けるフルート&サックスが躍動。アルティばりのスピードとテクニックでひた走るテクニカル・ジャズ・ロックに、カンタベリー風の優雅で芳醇な管楽器群を重ねたこのアンサンブル、ジャズ・ロック然とした強度と、柔らかく軽やかなタッチが見事に一体となっていて、もうとにかく素晴らしすぎます。アルバム後半で聴けるアコースティック・ギターをメインとする地中海的エキゾチズム薫るアンサンブルも極上。こんな大変な傑作がまだイギリスにあったなんて!と驚かずにはいられない逸品です。

  • SUPPLY DEMAND & CURVE / SUPPLY DEMAND AND CURVE

    アイルランド出身のプログレ/ジャズ・ロック・バンドによる76年唯一作、カンタベリー・ロックやジェントル・ジャイアントを彷彿させる捻りあるセンスと圧倒的なテクニックで聴かせる名盤!

    アイルランド出身、ギター、キーボード、ベース、ドラムの4人からなるプログレ/ジャズ・ロック・グループ、76年の唯一作。安定感あるリズムと流れるようなタッチのギター&エレピが紡ぐ端正なジャズ・ロックがベースとなっていますが、その音楽性は実に多彩。77年に唯一作を残した美声女性SSW、Rosemarie Taylorをフィーチャーしたカンタベリー・ロックに通じる柔らかくロマンチックな3曲目、GGのケリー・ミネアの作風を思わせる浮遊感あるプログレ・ナンバー、バグパイプ風のキーボードのプレイがカッコいいアイリッシュ風味香るテクニカル・ジャズ・ロックなど、バラエティに富みつつもどの曲も緻密に組み上げられた手工芸品のような完成度を誇っており実に素晴らしいです。ラストは初期GGのアルバムに入っていてもおかしくないほどの凝りに凝った展開とコーラスに彩られたナンバーでハイライトの一つ。底知れぬ技巧と捻りあるユニークな音楽センスを備えたグループによる名盤です。

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