2014年1月15日 | カテゴリー:ユーロ・ロック周遊日記,世界のロック探求ナビ
タグ: プログレ
一日一枚ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。本日は、オランダ産プログレ/ポップ・バンドEARTH & FIREによる、日本でもチャートの上位をマークした名曲「SEASONS」を含む70年デビュー作『EARTH & FIRE』をピックアップいたしましょう。
EARTH & FIREは68年に結成されたグループで、紅一点のヴォーカルJerney Kaagmanを含む5人組で活動をスタートさせます。その後メンバーチェンジを繰り返しながらも83年まで活動、87年に再結成され90年に解散。キャリアを通じて計9枚の作品をリリースしています。
彼らについて特筆すべきなのが、今回ご紹介する1stに収録された「SEASONS」や同じくオランダのグループであるSHOCKING BLUEの「VENUS」などが当時日本でもかなりのヒットを記録したという事実です。「VENUS」はビルボードで1位を獲得したことからのヒットだと言えますが、「SEASONS」はオランダ本国と日本でのみのヒットだったというのが、また興味深い部分でもあります。英米にはない独特のポップさが日本人の心の琴線に響いたのでしょうか。
EARTH & FIRE「SEASONS」
SHOCKING BLUE「VENUS」
それでは本作より、オランダらしいポップフィーリングに溢れた「TWILIGHT DREAMER」と、ブルージーなインストパートが素晴らしい「LOVE QUIVER」をお聴きください♪
ハードなギターを要所で炸裂させつつもメランコリックな陰影に富んだ演奏はブリティッシュロックからの影響を感じさせますが、このカラッとしたポップなメロディセンスは英国のバンドにはないもの。
切れの良いオルガンとハードなギターを中心とするブルージーかつタイトなインストゥルメンタルが堪能できるナンバー。味わい深い良質なメロディもさる事ながら、演奏もかなり達者なのがわかりますよね。
この1st、アートワークはかのロジャー・ディーンが担当しているのも注目ポイント。人物や動物が登場していない比較的地味めなデザインですが、ポップなだけでなくメランコリックな哀愁にも溢れる本作にはピッタリなジャケットと言えるかもしれません。
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