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カケレコセレクション!冬に聴きたいプログレ作品~英国編

寒さ厳しくなってまいりましたね。

毎年のことではありますが、こう寒いと部屋の中で暖かくして音楽鑑賞、という機会も多くなるのではないかと思います。

そこでカケレコが定番作品を中心に冬に聴きたいプログレ作品をセレクション!
今回は英国プログレ編でお送りしてまいりますよ!

まずはベタではありますが、プログレで冬と言えばやはりコレ!

CAMEL/SNOW GOOSE

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翌年発表の次作も、冬の澄み切った空気をそのまま音で表現したような演奏が素晴らしい一枚です。

CAMEL/MOONMADNESS

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切ないフルート、デリケートな響きを持つキーボード、エモーショナルに歌うギターなどこれでもかとファンタジックで叙情的なサウンドが押し寄せますが、タイトなリズムセクションが適度に演奏を引き締めているのがポイント。この甘くなり過ぎない絶妙な演奏バランスが彼らの魅力でもありますよね。

CAMELと言うと、今年リリースされた「SNOW GOOSE」の再録作品にも注目です。ラティマー入魂のギターソロパートなどが新たに追加され生まれ変わったサウンドがまたいいんですよね~。

CAMEL/SNOW GOOSE(2013)

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続いてはGENESISから冬を感じさせる作品をピックアップ!

GENESIS/TRESPASS

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「WHITE MOUNTAIN」という曲名からしていかにも冬ですが、作品全体のトーンも寒さ厳しい冬~徐々に温かな木漏れ日が差すようになる春先あたりをイメージさせます。

GENESIS/WIND AND WUTHERING

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冬感いっぱいのジャケットどおりの枯れた味わいのサウンドが沁みる「BLOOD ON THE ROOFTOPS」をセレクト。全体に落ち着いた色調のアルバムですが、アルバムラストに向けめくるめくファンタジーで畳み掛けるところなど、何ともGENESISらしいですよね。

KING CRIMSONからは『宮殿』と双璧をなすこの名作をセレクト!

KING CRIMSON/RED

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このあまりに切ないメロディーにメロトロン、サックスが哀愁たっぷりに絡む展開はもはや反則的。初期クリムゾンが生み出した数々たち名作へのレクイエム的な一曲です。

YESからはバグルス組が加入し80年代YESへと繋がる新たなカラーが付与されたこの作品をピックアップ。

YES/DRAMA

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これまでのYESにはなかったヘヴィで硬質なサウンドとYES本来のファンタジックでドライヴ感満点のサウンドが違和感なく融合した音楽性が特徴的。ロジャー・ディーンによるジャケット通りのひんやりとした質感が全編を覆う一枚です。

PINK FLOYDなら『おせっかい』や『狂気』よりは、この作品が思い浮かぶでしょうか。

PINK FLOYD/WISH YOU WERE HERE

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「CRAZY DIAMOND」におけるリック・ライトのシンセ、荒涼とした大地を吹き抜ける風のごとき質感は唯一無二ですね。他にも「WELCOME TO THE MACHINE」や「WISH YOU WERE HERE」など冬っぽいイメージのナンバーが多い作品です。

RENAISSANCE/ASHES ARE BURNING

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フォーク、ロック、クラシックを絶妙に配合した名曲群に命を吹き込む天使の歌声。春の芽吹きを思わせるような序盤のファンタジックな楽曲も素敵ですが、英国らしい格調高さと哀愁が止めどなく溢れ出てくる表題曲はやはり圧巻!

GENTLE GIANT/IN A GLASS HOUSE

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中世音楽を取り入れた荘厳なメロディラインとリズムを強調したダイナミックなアンサンブルがありえない融合を果たした怪作。楽曲単位で言えば前作収録『THINK OF ME WITH KINDNESS』などが冬っぽいですが、作品トータルで考えるとコチラでしょうか。

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BIG SLEEP/BLUE BELLWOOD

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EYES OF BLUEの後身であり、GG『IN A GLASS HOUSE』で正確無比なドラミングを披露しているJOHN WHEATHERSも参加する71年唯一作。これぞ英国叙情!と言うべきリリカルでセンチメンタルなメロディラインが胸を打つ名盤となっています。これはいかにも冬という季節によく合う一枚ですよね。

CARAVAN/IN THE LAND OF GRAY AND PINK

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これはもうすばり「WINTER WINE」で決まりですね。カンタベリーのポップサイド代表とは言え、ここでのキレのあるインストパートはさすがはカンタベリー一派と言うべき硬派なジャズ・ロック・テイストに溢れています。

ROBERT WYATT/ROCK BOTTOM

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4階の窓からの転落事故により下半身不随となったワイアットが、多くの仲間たちに支えられながら創作した74年リリース作。「どん底」を意味するアルバムタイトルとは裏腹に、ワイアットの透き通った歌声とスキャットが淡い色調のサウンドの上を美しく舞う至高の名品に仕上がっています。

VAN DER GRAAF GENERATOR/PAWNHEARTS

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71年の代表作からはこの名曲をセレクト。これは部屋で暖まりながらというよりは冬の寒空の中で聴きたい曲という感じもします。しかしこうして改めて聴くと、ピーター・ハミルのひりつくような寒々とした声質は本当に個性的ですよね。76年リリースの大名盤『STILL LIFE』なども冬に合いそうな作品です。

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AFFINITY/AFFINITY

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秋のプログレでもセレクトしましたが、キーフによる美しく神秘的なアートワークと演奏におけるひんやりとしたジャジーな質感は、冬にもいい感じで心に沁みてきますよね。その女性ヴォーカルLINDA HOYLEが翌年リリースしたソロ作も、英国情緒溢れる名バラードが多数収録された沁みる逸品となっています。演奏はSOFT MACHINEと双璧をなすジャズ・ロック・バンドNUCLEUSの面々ですね。

LINDA HOYLE / PIECES OF ME

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ANTHONY PHILLIPS/SLOW DANCE

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言わずと知れたGENESISの初代ギタリスト。夏~秋のイメージが比較的強い彼の諸作ですが、90年リリースの本作はひんやりと冷たい感触のシンセやピアノに温かみのあるアコギの調べが乗る幻想的な作品です。

DARRYL WAY’S WOLF/CANIS LUPUS

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何といってもアルバムラストを飾るヴァイオリン曲「悲しみのマクドナルド」が絶品!テクニカルなだけではないDARRYL WAYのコンポーザーとしての力量が全面に現れた一曲です。作品全体としても、時にアグレッシヴに畳みかけつつ一貫して英国らしい気品を保った演奏が魅力的。

FANTASY/PAINT A PICTURE

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70’s英ロックシーンきっての叙情派グループ73年作。フォーキーなタッチで綴られる夢の世界を描くような演奏と、甘い声質のヴォーカルが儚げなメロディを切々と歌う、まさにバンド名そのままのサウンドを聴かせる名作ですね。

GNIDROLOG/LADY LAKE

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70年代に2枚の作品を残した英暗黒系プログレの実力派バンドからも72年の2ndをセレクト。混沌渦巻くアヴァンな作風が印象的な1stから、より叙情的でドラマティックな構築性を感じさせるサウンドに変化を遂げた一枚。重厚に響く管楽器やジャジーでタイトなリズム・セクション、そして個性的なハイトーン・ヴォーカルなど、VDGGともタメを張れるオリジナリティ溢れるサウンドを聴かせるバンドです。



皆さんお気に入りの冬のプログレアルバムは入っていましたでしょうか。それではまだまだ寒さが厳しくなっていきますが、プログレを聴きながら乗り切っていきましょう!


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    前作『スノーグース』と並び初期キャメルの持ち味が最大限に発揮されたファンタジックな大名作、76年作

    Andrew Latimerを中心にファンタジックなアプローチでプログレッシブ・ロックの重要バンドに位置づけられるイギリスのバンドの76年4th。前作「スノー・グース」と並んでファンタジックなCAMELの音楽性をダイレクトに伝える作品であり、Andrew Latimerの消え入るような儚げなフルート、Peter Bardensの堅実かつ時に奔放なキーボードの妙技、そして軽やかに変拍子を紡ぐリズムセクションのトータル感で聞かせます。シンフォニックに、そしてジャジーに、肌触りの良いマイルドさを持った傑作であり、ゆったりと身を任せられるような自然なサウンドが一貫して個性的な1枚です。

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    SOFT MACHINEと同じWILDE FLOWERSを母体にRichard Sinclairらによって結成されたグループであり、カンタベリー・ジャズ・ロックシーンを代表するグループの71年3rd。彼らの代表作との評価も高いその内容は、淡いサイケデリック・ロックの質感と、Richard Sinclairの甘く響くボーカル、Dave Sinclairの各種キーボードによるマイルドなアンサンブルが上質に響くカンタベリー・シーン屈指の名盤であり、英国然とした湿り気を帯びた雰囲気とSOFT MACHINEよりもポップ且つメロディアスな音楽性が素晴らしい1枚。20分超の大作も採用し、プログレッシブ・ロックならではのスリリングなインタープレイを見せ付けながらも、やはりナイーブでセンチメンタルな叙情に溢れた傑作です。

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  • CAMEL / SNOW GOOSE

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    Andrew Latimerを中心にファンタジックなアプローチでプログレッシブ・ロックの重要バンドに位置づけられるイギリスのバンドの75年3rd。オーケストラ・セクションを迎え、ポール・ギャリコの小説「白雁」をコンセプトに掲げたアルバムであり、全編インストルメンタルによる彼らの代表作の1つです。特にAndrew Latimerによるフルートの優しげな調べが印象的な「ラヤダー」は、澄んだシンフォニック・ロックのお手本として有名であり、同じくフルートを扱いながらもアプローチの全く違うJethro Tullとの比較で論じられています。決して派手さはないものの優しさとロマンに溢れており、肌触りの良いギターやPeter Bardensによるキーボードの音色、リズムセクションの軽快さ、そしてインストルメンタルのハンディを感じさせないメロディーとアレンジの上手さで御伽噺の世界をマイルドに表現しきった名盤です。

  • VAN DER GRAAF GENERATOR(VAN DER GRAAF) / PAWN HEARTS

    孤高の詩人ピーター・ハミル率いる英国プログレ史上の名バンド、彼らの最高傑作に推す声も多い71年作4th

    非凡なる才能を持ったボーカリストPeter Hammillを擁し、難解な哲学詩と前衛的なアプローチ、初期のKING CRIMSONに負けず劣らずのへヴィネスと神秘性を兼ね備えたイギリスのプログレッシブ・ロックバンドの71年4th。前期VAN DER GRAAF GENERATORの総括的作品として名盤の誉れ高い本作は、20分を超える大作を中心にした3曲で構成され、Peter Hammillはもちろんのこと、Hugh Bantonの痛ましいほどに強烈なオルガンさばき、David Jacksonの荒々しいダブル・ホーンが刺激的な1枚。ゲスト参加したKING CRIMSONのRobert Frippでさえ霞みかけるほどに、一節一節強烈なインパクトを残しています。

  • PINK FLOYD / WISH YOU WERE HERE

    前作『狂気』にも劣らぬ内容を誇る75年リリースの傑作

    サイケデリック・ロック全盛期に登場しデビュー・アルバム『夜明けの口笛吹き』をリリースするも、中心メンバーのギタリストSyd Barrettが脱退。以降、ベーシストRoger Waters、ギタリストDave Gilmour、キーボーディストRick Wright、ドラマーNick Masonという布陣でブリティッシュ・ロック史に残る傑作を連発し、1996年には「ロックの殿堂」入りも果たした世界的なグループ。奥深いテーマに基づいたコンセプト・アルバムの数々は、現在に至るまで多くのミュージシャンたちに影響を与えて続けています。1973年発表の『狂気』の大ヒットを経て、PINK FLOYDは日用品を使った前衛音楽「Household Objects」を企画。しかし、これは実際にレコーディングも行われていましたが、途中で頓挫しました。そして、1975年に発表された『炎〜あなたがここにいてほしい』は、全米および全英1位を獲得した前作『狂気』と並ぶPINK FLOYDの代表作のひとつとなりました。最大の聴きどころは、アルバム冒頭と最後に収められた9つのパートから成る「クレイジー・ダイアモンド」でしょう。この大曲は、(Roger Waters自身は否定しているものの)早くにグループを離脱することになってしまったSyd Barrettに捧げられた楽曲だと言われています。さらに、79年にリリースされる傑作『ザ・ウォール』につながるテーマが登場する「ようこそマシーンへ」、プログレ・フォーク・ミュージシャンRoy Harperをゲスト・ヴォーカリストに迎えた「葉巻はいかが」、そしてRoger WatersとDavid Gilmourが揃って「グループの最高の楽曲のひとつ」と胸を張る「あなたがここにいてほしい」が収められています。『狂気』に続き、本作も間違いなく名盤です。

    • 28DP5005

      ピンク帯(税表記あり)、定価2550+税

      盤質:傷あり

      状態:並

      帯有

      若干カビあり、帯中央部分に色褪せあり、トレーに黄ばみあり

      1630円

      1304円
      (税込1434円)

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    • 5099952243325EMI

      廃盤希少!SPECIAL LIMITED EDITION、デジパック仕様(トールサイズ)、SACD/CDハイブリッド、ポストカード6枚付き仕様

      盤質:傷あり

      状態:良好

      若干黄ばみあり

  • KING CRIMSON / RED

    フリップ、ウェットン、ブルーフォードの三人が尋常ならざる緊張感の中で生み出したクリムゾンを代表する傑作、74年作7th

    ギタリストRobert Frippを中心に結成され、ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック・シーンの頂点に君臨し続けるグループ。プログレッシヴ・ロックという音楽ジャンルを構成する要素の多くは彼らがロック・シーンに持ち込んだものであり、現在もなお数多くのミュージシャンたちに影響を与え続けています。6thアルバム『暗黒の世界』後にヴァイオリン奏者David Crossが脱退。3人体制となったKING CRIMSONは、1974年に7thアルバム『レッド』をリリースしました。メンバーは、ギタリストRobert Fripp、ベース・ヴォーカリストJohn Wetton、ドラマーBill Brufordという布陣。ゲストには、ソプラノ・サックス奏者Mel Collins、アルト・サックス奏者Ian Mcdonald、ヴァイオリン奏者David Cross、コルネット奏者Mark Charig、オーボエ奏者Robin Millerという旧メンバーあるいは過去作にもゲスト参加の経験を持つミュージシャンたちが迎えられています。その内容は、アルバムのオープニングを飾る「Red」から破壊的なギター・サウンドとアグレッシヴなリズム・セクションに驚愕する傑作。KING CRIMSON作品の中で最も素晴らしいバラード曲との呼び声も高い「堕落天使」、初期のKING CRIMSONサウンドをヘヴィーに再構築したような「再び赤い悪夢」、インプロヴィゼーションのライブ録音楽曲「神の導き」、抒情的なヴォーカルが印象的な前半部とギターやサックスが暴れまわる後半部から成る長尺曲「スターレス」と、全曲がプログレッシブ・ロック史に残る名曲です。本作のリリースをもって、KING CRIMSONは再び解散することとなりました。裏ジャケットに使われている、レッド・ゾーンに振り切れた音量メーターが、本作の狂暴な音楽性と当時のグループの状況を示唆しています。

    • VJD28021

      88年規格、解説元から無し、税表記なし、ファミリーツリー付き仕様、定価2800

      盤質:傷あり

      状態:並

      帯無

      帯無、カビあり、側面部に色褪せあり、ファミリーツリー無し

  • ROBERT WYATT / ROCK BOTTOM

    74年発表、転落事故による半身不随という悲劇からカムバックを果たした2ndソロ、名作です

    カンタベリー・シーンを代表する名ドラマーであった人物が、シンガーとして始動した記念すべき74年作。転落事故により脊髄を損傷、下半身不随となりドラムを演奏することが出来なくなってしまった彼は、その不屈の精神でシンガーとしてキャリアを積み直していきます。本作は彼の代表作としても知られており、Richard SinclairやHugh Hopperなどのカンタベリー人脈に加えてFred FrithやMike Oldfieldも参加し、Nick Masonのプロデュースと言う布陣で製作された名盤。彼の儚げで優しいボーカルをフューチャーし、浮遊感と優しさに溢れたソフトなサウンドを放っています。

  • GENESIS / WIND AND WUTHERING

    ジャケット通りの幻想的なシンフォニック・ロックを聴かせる傑作8th、76年リリース

    KING CRIMSON、PINK FLOYD、YES、EMERSON,LAKE & PALMERと並び、ブリティッシュ・プログレの「5大バンド」のひとつに数えられる重要グループ。ヴォーカリストPeter Gabrielによる演劇的なステージ・パフォーマンスと、寓話的に彩られたシンフォニックな楽曲で70年代前半を駆け抜け、Peter Gabriel脱退後はドラマーPhil Collinsを中心とした体制で活動。80年代以降はポップなアリーナ・ロック・バンドへと変貌し、プログレッシヴ・ロックに留まらず世界的な成功(2010年「ロックの殿堂」入り)を収めたグループです。1976年に発表された8枚目のスタジオ・アルバム『静寂の嵐』は、ギタリストSteve Hackettが参加した最後のスタジオ・アルバム。グループはPhil Collinsが主導する体制へと完全にシフトした印象であり、次作以降に繋がるポップ・フィーリングを強く押し出した、明確な方向性が打ち出されています。また、時代性もあってかTony Banksのキーボードは音色のバリエーションがより豊かにカラフルさを増しており、楽曲にドラマティックな彩を加えています。本作を「プログレッシヴ・ロック期GENESIS」のラスト・アルバムと捉えるファンも多い作品ですが、プログレッシヴ・ロックとポップな音楽性の絶妙なバランスによって生み出された名盤です。

  • GNIDROLOG / LADY LAKE

    72年作2nd、VDGGファンなら必聴と言えるダークかつドラマティックな英プログレ名盤

    Colin GoldringとStewart Goldringの兄弟によって結成され、フルートやサックスを取り入れたジャズ・ロックを基本にKING CRIMSON、VAN DER GRAAF GENERATORのような音楽性を放つイギリスのプログレッシブ・ロックグループの72年2nd。基本的な方向性は前作からの流れを汲んでおり、サックスやフルートが鳴り響くへヴィー・ロック的な作風ですが、より洗練されたアンサンブルと、カオティックな中にドラマ性と一筋のロマンティシュズムを感じることが出来る名盤となっており、やはり繊細な質感とダイナミックなサウンドのコントラストが映える作品と言えるでしょう。

  • FANTASY / PAINT A PICTURE

    73年作、メロトロンが広がるリリカルでメロディアスな英ロック、名作です

    品の良いシンフォニック・ロックを聴かせるイギリスのフォーク・ロック系プログレッシブ・ロックバンドの73年デビュー作。オルガンのシンフォニックでブリティッシュ的な旋律、牧歌的なアコースティック・ギターとボーカルの素朴な味わいなど、マイルドで緩やかなシンフォニック・ロック寄りのサウンドを聴かせており、メロトロンも効果的に組み込まれた作風です。楽曲によってはブラス・セクションによるドラマティックなアプローチなども見られるものの、一貫して感じられるのは適度にファンタジックでほのぼのとした英国叙情であり、穏やかな旋律を放つ名盤と言えるでしょう。

  • DARRYL WAY’S WOLF / CANIS LUPUS

    73年作、ヴァイオリンがこれでもかとむせび泣く大名曲「悲しみのマクドナルド」収録の1st

    元CURVED AIRのDarryl Way(vln)がJohn Etheridge(g)などと結成したグループ。Ian McDonaldがプロデュースした73年のデビュー作。格調高くリリカルなメロディ、叙情性溢れるヴァイオリンが魅力的な英国的な陰影に溢れた流れるような佳曲ぞろい。特に最終曲「悲しみのマクドナルド」は、Darrylのヴァイオリンがこれでもかとむせび泣く美しすぎる名曲。対照的に、「Cadenza」など、ヴァイオリンとギターの知的でテクニカルなバトルも聴きどころです。

  • YES / DRAMA

    バグルスのトレヴァー・ホーン&ジェフ・ダウンズが加入し制作された80年作

  • GENTLE GIANT / IN A GLASS HOUSE

    初期の中世音楽エッセンスと中〜後期の特徴であるリズミカルなロック・サウンドが一体となった、過渡期ならではのサウンドを聴かせる73年5th、名盤!

    Derek Shulman、Ray Shulman、Phil Shulmanの三兄弟を中心とする、ブリティッシュ・プログレの代表的なグループのひとつ。ポップ・フィーリング、古楽の様式美を思わせるクラシカルなアプローチ、そして高い演奏技術に定評があり、変拍子を含む複雑な構成の楽曲を軽々と弾きこなす超絶技巧グループです。前作『Octopus』をリリース後に三兄弟のPhil Shulmanが脱退するアクシデントに見舞われたグループでしたが、そのピンチを乗り越え発表された本作でも彼らの生み出すサウンドに一切ブレはありません。1973年の5thアルバム『In A Glass House』は、「ガラスの家に住む者は石を投げてはならない」という格言(自分自身も完璧ではないのだから他人のことを批判してはならない、という意味)から生まれたタイトルであり、その名の通り、ガラスが割れる音色を切り貼りしたリズムから始まります。4thアルバム『Octopus』時に、ドラマーがMalcolm MortimoreからJohn Weathersに交代した好影響は本作にも表れており、バラエティー豊かなリズムの存在によって彼らの技巧色が際立つ作風となっています。その一方で、リコーダーによる古楽的なアプローチなど、クラシカルな聴きどころもある名盤です。

  • BIG SLEEP / BLUEBELL WOOD

    EYES OF BLUEの後身、リリシズムいっぱいの極上英国ポップ!71年作

    EYES OF BLUEのメンバーそのままに71年にリリースされた唯一作。EYES OF BLUE時代の格調高い英国ポップに、プログレ、スワンプなどの要素を加えた、いかにも70年代初期の薫り漂う極上英国ポップ。叙情的なメロディー、クラシカルなストリング、哀愁のオルガンが絶妙なアンサンブルを奏でる1曲目は、70年代英国ロック・ファン必聴の名曲。もう少し品のあるジャケットであれば、評価も違っていたでしょう。完成度としては文句無しの傑作。

  • ANTHONY PHILLIPS / SLOW DANCE

    90年作、シンセサイザー、サンプラー、エレクトリック・ドラムなど電子楽器を大きく導入した異色作

    ジェネシスの初代ギタリストとして活躍し、70年代後半以降はソロ・ミュージシャンとして英国的叙情性に満ちた質の高い作品をリリースしてきた彼の、通算15作目に当たる90年作。LPの性質上「PART1」と「PART2」に分けられてはいるものの、実質はおよそ50分の大作1曲のみを収録しています。シンセサイザー、サンプラー、エレクトリック・ドラムなど電子楽器を大々的に導入した作風は初期の瑞々しいアコースティカルなサウンドと大きく離れたものかと思いきや、どこまでも繊細で温もりある音像は往年と少しも変わりがなく驚きです。アンソニー・フィリップスというミュージシャンが元来持つ味わいは露ほども失われていません。湧き上がるようなストリングス系の音色から主旋律を紡ぐ柔らかな音色まで主役となっているのはシンセサイザー。ギターはそれを繊細なタッチのプレイで支えます。全体にニューエイジにも通じる滑らかな音像ではあるものの、生オーケストラも交え劇的に盛り上がっていくパートも用意されていて、飽きさせない構成の魅力は流石です。シンセサイザー・ミュージックという言葉では片付けられない哀愁や芳醇さ、豊かな人間味が滲んだ名品です。

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