2024年5月20日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
こんにちは。カケハシ・レコードの大濵です。
今回は、1968年にリリースされた『The Kinks are The Village Green Preservation Society』を紹介します。
本作は、英国盤通算7枚目のアルバムで、レイ・デイヴィス自身が初めてプロデュースを手掛けることとなった作品です。
この作品は、英国の片田舎に住む人々の生き様が描き出されていて、コンセプトアルバムの先駆けとされています。
サウンド面では、「ノリがいいロック」という初期のキンクスのイメージやスタイルとは大きく異なっています。
本作は、全体的にフォーキーで、田舎風景を想像させる、ほのぼのとしていて落ち着いたアコースティック色の強いところが特徴として挙げられます。フォーク調の曲が多い作品となっていますが、ブルース、イギリスの伝統音楽的なアレンジの曲、ラテン風味の曲も収録されており、バラエティ豊かな点も特徴です。
この作品の魅力の1つは、レイ・デイヴィスによる哀愁あふれるメロディーです。
「The Village Green Preservation Society」を紹介します。
タイトル曲である「The Village Green Preservation Society」は、フォーク・ロック的な仕上がりの楽曲です。親しみのある甘いメロディーは、ノスタルジーを感じる穏やかなサウンドととてもマッチしています。また、デイブ・デイヴィスの絶妙な高音のハーモニーも素敵です。
さらに、キンクスならではのボードビル調の曲を聴くことができる点も魅力として挙げられます。
「All of My Friends Were There」は、レイの語るような独特なボーカルで始まる曲です。豊かなボードビル調的な展開で、温かみのある1曲に仕上がっています。また、後半はバラードっぽくなり、味わい深い1曲となっています。
本作は、コンセプト・アルバム的な作りとなっており、素朴でメロディアスな名曲揃いで、聴きごたえのある名盤です。
エッジの立ったギター・リフが炸裂する名曲「You Really Got Me」収録の記念すべきデビュー作。64年10月リリース。当時のロンドンのクラブ・シーンの熱気を真空パックした熱気溢れる名演ぞろい。
デイヴィス兄弟率いる大英帝国のモッズ・バンド、我らがキンクス!本作は不朽のメロディを持ったロックンロール・ナンバー「You Really Got Me」を収録した1stから、わずか半年未満のインターバルで発表された65年発表の2ndです。基本的にファーストの延長線上にありながら、決定的に違うのは作曲能力の進歩。前作ではオリジナルが半分ほどだったのに対し、2ndでは2曲を除いて全てがオリジナルとなっています。ヒットの自信からレイの作風にも余裕が出てきて、楽曲の幅が広がっています。特にフォークやバラードなどの落ち着いた曲調が、キャッチーでありながら、独特の捻りのあるフレーズ、憂いと哀愁を帯びた深みのある旋律、皮肉の中にも笑いが共存する諧謔溢れる詞世界、シンプルでタフなロック・サウンドが伸び伸びと映る好盤です。
2枚組、定価3670
盤質:傷あり
状態:並
帯有
ビニールソフトケースの圧痕あり、解説にウォーターダメージあり、カビあり、帯両面テープ貼付
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