2024年4月19日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
こんにちは。カケハシ・レコードの大濵です。
今回は、1971年に発表されたキャロル・キングの2枚目のソロアルバム『Tapestry』を紹介します。
この作品は、2000万枚以上のセルースを記録し、キャロル・キングがソロミュージシャンとして成功するきっかけとなった作品です。そして、シンガーソングライター・ブームに火をつけた歴史的名盤とされています。
本作は、楽観的だった60年代が終焉し、アメリカでは戦争の長期化などで冷めた雰囲気がある中、制作されました。このような時代背景から、内省的でパーソナルな楽曲が収められています。特徴の1つは、ピアノによる弾き語りのものから、ノリの良い曲調のものまでアレンジの幅が広いところです。また、このアルバムは、彼女のルーツであるソウル、ジャズ、ゴスペルといった黒人音楽をベースにした楽曲も収録されています。
この作品の魅力としては、キャロル・キングの持ち味である情感あふれる歌声が挙げられます。
「So Far Away」を紹介します。
フォークっぽいバラードであり、ゆったりとしたリズムの曲です。キャロルの優しく切ないピアノ、ジェイムズテイラーの素朴なアコースティックギターが、彼女の真っ直ぐで柔らかい歌声の良さを引き立てています。アレンジはシンプルですが、気品が感じられるような楽曲となっています。
さらに、本作ではR&Bの影響が感じられる楽曲も魅力的です。
オープニング曲の「I Feel The Earth Move」は、イントロのリズミカルなピアノが印象に残る軽快で心地良い曲です。キャロルの歌声・ピアノは、いきいきとしていて力強さがあり、ソウルフルな曲に仕上がっています。
本作は、キャロル・キングの歌声・ピアノが心に響き、聴いていると癒される楽曲が多数、収録されており、現在に至るまで愛され続けているシンガー・ソングライター作品の名盤です。
米シンガーソングライターの金字塔。共同体幻想の崩壊とベトナム戦争泥沼化の中、疲弊したアメリカ人の心を柔らかく包んだ傑作。
ボーナス・トラック2曲、デジタル・リマスター、定価1785
盤質:傷あり
状態:並
帯有
盤中央部に汚れあり、ビニールソフトケースの圧痕あり、カビあり
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