2024年2月22日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
こんにちは。カケハシ・レコードの大濵です。
今回は、ニール・ヤングが1970年に発表した3枚目のソロアルバム、『After the Gold Rush』を紹介します。
この『After the Gold Rush』は、ニール・ヤングの初期の代表作として有名なアルバムです。
彼は、このアルバムで、ソロ・アーテイストとしての地位を確立したとされています。
前作『Everybody Knows This Is Nowhere』は、彼のバンドであるクレイジーホースと構築したバンドサウンドが特徴的でした。
一方で、本作は、全体的にアコースティックで、シンプルな曲で構成されています。
この作品の魅力の1つは、ピアノが多く用いられている点です。ピアノだけの伴奏の曲も2曲、収録されています。
ここで、タイトル曲である「After the Gold Rush」を紹介します。
素朴なピアノの弾き語りで、ニール・ヤングの独特の切ないボーカルと途中から入る心地よいフリューゲルホルンが素晴らしいです。
もちろん、前作を受け継ぐようなロック色が強い曲も収録されていて、「Southern Man」などのナンバーでは、彼の気持ちのこもったギターも聴くことができます。
ピアノの弾き語りなどシンプルな曲、そして力強いバンドサウンド、その両方を楽しめる名盤となっています。
68年のバッファロー・スプリングフィールド解散後、69年にリリースされた記念すべき1stソロ作。「Loner」「The Old Laughing Lady」は後々までライヴで演奏される代表曲。
CSN&Y『デジャ・ヴ』と同年の70年にリリースされた3rdソロ。いきなりニールのアコースティック・サイドを代表する名曲「Tell Me Why」で幕開け。ニールらしいアタック感のあるアコギ・バッキングと、対照的に憂いに溢れたメロディが胸に迫ります。リリカルなピアノをバックに切々と歌われる2曲目のタイトル・トラック、CSN&Yを思わせるハーモニーが美しい3曲目、スティーヴン・スティルスとの火を吹くギターバトルに痺れるエレクトリック・サイドを代表する名曲である4曲目「Southern Man」と畳みかけます。最後にうららかな小曲でしめるA面はニールの数ある名作中でも屈指の素晴らしさ。B面も格調高くも憂いに溢れた佳曲ぞろい。次の作品『ハーヴェスト』と並び、ニール・ヤングの代表作であり、70s米ロック屈指の傑作です。
72年作の4th。全米No1ヒットの「Heart Of Gold」を含む代表作と評される一枚。都会的な憂いに満ちたメロウな前作に比べ、広大な大地をそこに差し込む陽光が目に浮かぶリリカルなナンバーが印象的。ペダル・スティールが枯れた哀愁を奏でます。「Heart Of Gold」には、ジェイムス・テイラーやリンダ・ロンシュタットが参加。他にCS&Nも数曲に参加しています。米ロック史上に残る傑作。
75年作。ドラッグの過剰摂取で死去した元クレイジー・ホースのダニー・ウィットンに捧げられた追悼作。メンバー全員がアルコールでベロベロに泥酔した状態で一発録りされた作品。全体的に沈鬱な雰囲気に包まれていますが、メロディや歌声にはニールらしいリリシズムが溢れています。個人的には『After The Gold Rush』に通じる雰囲気を持っている印象で、メロウな佳曲揃い。特に2曲目「Speakin Out」は出色で、ニルス・ロフグレンの繊細さが光るメロディアスなギター・ソロは白眉。味わい深く奥行き豊かな楽曲がそろった一生ものと言える名作。
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