2014年10月1日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: プログレ
こんにちは、カケレコ店長の田中です。
昨日入荷したCD、売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするこちらのコーナー「日々是ロック」。
プログレ、ロック、ジャズ・ロック、サイケ、ハード・ロック、フォークなどジャンルを横断して世界のロックをカケハしてまいります。
本日は、英米のほか、フィンランド、イタリア、ギリシャ、フランス、スペイン(バスク)、旧ユーゴ、イスラエルを巡りながら、世界のロックをご紹介してまいりましょう。
まずは、北欧はフィンランドからスタート!
フィンランドのプログレ・グループによる76年作2nd。
ずばり「白夜に奏でられるシンフォ・プログレ」。
アルバムのどこを切っても歌心が溢れ出す、ジャケのイメージ通りのファンタスティックな北欧プログレ名品です。
【関連記事】
『雪景色にぴったりの幻想プログレ紀行』と題しまして、透明感あるファンタスティックでリリカルな作品を求めて、世界中をご案内!
パイプ・オルガン、ハモンド・オルガン、ピアノ、アナログ・シンセ、ハープシコード・・・。あらゆるキーボード・サウンドが劇的に交錯するアンサンブルが圧巻なイタリアン・キーボード・ロックの名作。
耽美なバリトン・ヴォーカルも絶品だなぁ。
ギリシア・プログレ古典。イタリアン・ロックにも通ずる性急さと、マイク・オールドフィールドも思わせるツーンと尖ったギターやヒンヤリとしたシンセによるオリエンタルな雰囲気。ジャケも良い!
ロック・ファンに向けて、暗黒MAGMAの入門編として企画!?
【関連記事】
クリスチャン・ヴァンデをはじめとする初期マグマ人脈のサイド・プロジェクト、UNIVERIA ZEKT『Unnamables』をピックアップ!
地中海や北アフリカの風を感じるバグパイプ、ブズーキ、パーカッションによるエキゾチズム。そこに影をおとす、バスクならではの悲哀。
ITOIZと並ぶバスクの名グループによる79年作4th。
【関連記事】
一日一枚ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。本日は、70年代のスペインバスク地方を代表するバンドの一つ、ERROBIの79年作『AMETSAREM BIDEA』をピックアップいたしましょう。
【関連記事】
スペインはバスクが誇る名作を特集。アルゼンチンのPABLO EL ENTERRADORやイタリアのLOCANDA DELLE FATEのファンは必聴ですね!当時のライヴ映像が素晴らしすぎ!
旧ユーゴはベオグラードが誇るオルガン・プログレと言えば?
まるで英国のパトゥにキース・エマーソンが入ったかのような強烈さですよ!
Yoni Rechterなど、後々もイスラエルの音楽シーンで活躍を続ける名ミュージシャンが複数在籍した70年代イスラエル・ロックを代表するグループ。74年作の2nd。
60年代ブリティッシュ・ポップのDNAを受け継ぐ優美でキャッチーなメロディ、卓越したコーラス・ワーク。そして、カンタベリーに通ずるジャジーでユーモラスなセンスも!
イスラエル・ポップ恐るべし。ニッチ・ポップのファンはマストですよ~。
【関連記事】
イスラエルを代表するロック・バンド、KAVERETの74年作2nd『Poogy in A Pita』をピックアップ
なんと70年代初期のテキサスに、これほどのイエス直系プログレ・ハードを聴かせるグループが居たとは!
テキサス出身のカントリー・ロック・バンド、71年にRCA VICTORよりリリースした唯一作。
マイナーですが、センチメンタルな歌とメロディがいっぱいで、グラム・パーソンズが好きなら、グッとくること間違いなしだなぁ。
米南部はジョージア出身のサザン・ロック・バンド、トリプル・ギター編成で鍵盤奏者を含む7人組。
カプリコーンからのでデビュー作で、サザン・ロックのヌケの良さを軸に、ウェストコースト・ロックの爽やかなポップ・フィーリングもあって、ボストンに通じるハード・ポップさもあって、こりゃ最高!
手回しオルガンのようにメルヘンなフォーキー・ポップ!?なるほど、後にITHACAを結成するミュージシャンによるグループなのかぁ。
—–
いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
—–
月曜日、火曜日と連続で中古CDを放出いたしました。
中古CDの在庫も充実中ですので、リストをチェック是非。
紙ジャケの在庫も充実中。国内盤紙ジャケットCDのみに限定したリストはこちら!
聴かなくなったプログレ&オールド・ロックのCDがございましたら、カケレコを是非ご検討ください。
1枚1枚、専任スタッフが丁寧に査定させていただきます。
「カケレコのとことん査定」、詳しくはこちら。
http://kakereco.com/about_assess.php
イタリアのキーボード・ロックグループによる72年2nd。ダンテの「神曲」をテーマに掲げたコンセプト・アルバムである本作は、前作からギタリストの脱退とドラマーの交代を経て、彼らがキーボード・ロックグループへと変貌した名盤です。キーボーディストによるパイプ・オルガン、ハモンド・オルガン、ピアノ、アナログ・シンセサイザー、ハープシコードなどが全体を覆いつくしており、パワフルなドラムとのせめぎあいがダイナミックな音像を演出。そのサウンドから突き抜けるようにしてJimmy Spitaleriによるバリトンヴォーカルが響けば、壮大なロック・オーケストラを見るような世界観が広がります。
直輸入盤(帯・解説付仕様)、定価2600+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯無
帯無、MAR96239の解説とBELLE091602の解説が付属
ギリシアを代表する名作、73年の唯一作。バロック調のオルガン、端正なタッチのクラシカルなピアノ、アグレッシヴなキーボード、エッジの立ったエキセントリックなギター、手数多くアグレッシヴに疾走するドラム、静と動のパートの鮮やかな対比。これぞまさにプログレ。イタリアン・ロックを想わせる、性急さと畳み掛けるようなテンションも魅力。曲間なく全体がつながったコンセプト作で、静と動を自在に操る演奏力と、30分以上を一気に聴かせる構成力も見事です。
盤質:傷あり
状態:並
盤レーベル面に若干曇りあり、ケースツメ跡あり、背ジャケにウォーターダメージあり
Yoni Rechterなど、後々もイスラエルの音楽シーンで活躍を続ける名ミュージシャンが複数在籍した70年代イスラエル・ロックを代表するグループ。74年作の2nd。1stのレビューで大絶賛しましたが、この2ndも文句なしの傑作!STACKRIDGEがカンタベリー生まれだったら!親しみやすい抜群のメロディ・センスと卓越したコーラス・ワーク、エレピやギターが流麗に舞うジャジーなエッセンス、そして聴いていてワクワクしてくるユーモアや遊び心。あまりの良さに笑いがこみあげてくる傑作!ハイリー・レコメンド!
1st、2ndリリース後に、クリスチャン・ヴァンデやヨシコ・セファーをはじめとする当時のマグマ全員に、ヴォーカルやギターなど元マグマのメンバーが加わったプロジェクト。その狙いは、なんとマグマ入門編の制作!1st、2ndと意欲的な傑作を生み出したもののフランスのリスナーになかなか受け入れられずアンダーグラウンドに甘んじていたマグマの状況をみて、フランス・ロックの未来を憂いていた元マグマのメンバーであり、1stをプロデュースしたローラン・チボーが、より分かりやすい作品を作るべく、クリスチャン・ヴァンデに企画を持ちかけ、実現したのがこのプロジェクトUNIVERIA ZEKTです。アルバムの前半では、マグマ1st、2ndにもあったブラス・ロック的エッセンスを強め、ブラッド・スウェット&ティアーズやシカゴに対するフランスからの回答、と言えるような明快なサウンドが鳴らされ、ヴァンデ作曲の後半では、密教的な叫びにより暗黒世界があらわれるなど、徐々にマグマ的世界へと引きずり込まれる展開となっています。対英米ロック的/密教的なマグマ・サウンドから離れ、英米ロック的イディオムで展開した奇才達による豪快なサウンドを鳴らす本作は、プログレ・ファンだけでなく、ジャズやブラス・ロックやスワンプ・ロックあたりのファンにも是非聴いてもらいたい逸品!
コメントをシェアしよう!
カケレコのWebマガジン
60/70年代ロックのニュース/探求情報発信中!