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【ユーロロック周遊日記】ドラマティックな女性ヴォーカル・フレンチ・プログレ名作、SANDOROSEの72唯一作『SANDROSE』

一日一枚ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。本日は、女性ヴォーカルを擁するフレンチ・プログレ・グループSANDROSEの72年唯一作『SANDROSE』をピックアップいたしましょう。

SANDROSEは、65年結成の前身バンドEDEN ROSEから発展する形で71年に活動を開始したプログレ・グループ。フレンチ・プログレを代表する名ギタリストJean Pierre Alarcenを中心に、オルガン/メロトロン奏者Henri Garella、ソウルフルな女性シンガーRose Podwojnyら鉄壁の布陣で72年に1枚のアルバムをリリースした後解散しています。

さて、ATOLLはともかくとして、ANGEやHELDONそしてMAGMAなど超が付く個性派揃いのフレンチ・プログレ・シーンにあって、同時期の英国ロックからの影響をストレートに吸収した比較的オーソドックスなタイプのプログレを聴かせてくれるのがこのSANDROSE。

Alarcenによるサステインを効かせた歌うプレイから音数多く畳み掛けるテクニカルなプレイまで縦横無尽なギターワーク、60年代を引きずるくすんだトーンでワイルドに弾きまくるアート・ロック風のオルガン、AFFINITYのリンダ・ホイルにソウルフルなコクを加えたようなヴォーカル、いずれにも70年前後のブリティッシュ・ロックに通じるジェントルな叙情と陰影が滲みます。

ではそんな本作からのナンバーをお聴きください♪

1.Vision

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オープニングを飾るのは、オルガンとメロトロンを伴って声量を生かしたパワフルなヴォーカルが駆け抜ける、ダイナミズムとリリシズムが拮抗する名曲。冒頭のセンシティヴなアコギ、終盤エネルギッシュにひた走るソロパートとAlarcenのセンス溢れるプレイも光ります。

3.Underground Session

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タイトル通りソロパートをフィーチャーしたセッション風のアンサンブルを、初期クリムゾンばりの轟々たるメロトロンがシンフォニックにまとめ上げる大曲。聴きどころ満載ですが、特に1:20からの芳醇なジャズのエッセンスを纏ったAlarcenのギタープレイは圧巻の一言。アドリブ風のようでいて、一音一音にエモーショナルな情感を込めたフレージングからは、ギタリストとしての驚くべき才能を感じさせます。それを受けての火を吹くようにアグレッシヴなオルガンソロのカッコよさも特筆!

5.To Take Him Away

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この叙情溢れる正統派バラード・ナンバーでも泣かせてくれます。ただただ切なく歌うギターのテーマ演奏は、約20年後に発表されるポーランドのバンドQUIDAMの1stなんかも彷彿させますね。影響はあったのか気になります。

フランスのプログレという部分での個性こそ希薄ながら、作品としての完成度は数あるユーロロックの名作たちの中でも屈指ですね。英国プログレが好きでユーロロックにも興味がある、という方にはうってつけのユーロロック入門盤とも言えるでしょう。名盤!



ところで、冒頭で少し触れた本バンドの前身であるEDEN ROSEなんですが、このバンドが70年にリリースした『ON THE WAY TO EDEN』もあわせてご紹介しておきましょう。

メンバーにはSANDROSE結成時に加入したRose嬢以外の全員が名を連ねており、SANDROSEの唯一作が気に入った方なら必ずや楽しんでいただけるであろう充実の内容となっています。

1.ON THE WAY TO EDEN

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Henri Garellaの華のあるキーボードワークが素晴らしい1曲。Alarcenも後の片鱗をうかがわせる非凡なプレイを聴かせていますが、本作では全編Garellaのキーボードが冴え渡っており、オルガン・ロック好き/キーボード・プログレ好きにはたまらない演奏が満載!

4.OBSESSION

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こちらは前半にAlercenのギターがフィーチャーされたナンバー。テクニカルでカッコいいプレイですが、まだ才能は開花前と言えるでしょうか。
キレキレなオルガンもカッコいい!

女性ヴォーカルやメロトロンは登場しないものの、演奏面では本作もSANDOROSEの名作に負けないクオリティの逸品ですよね。60年代末の熱気をいっぱいに孕んだ爆発的な演奏が魅力の好盤!

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    Jean Pierre Alarcenなどが参加しており、SANDROSEの母体といわれているフレンチ・オルガン・ロック・バンドの69年作。SANDROSEが女性ボーカリストRose PodwojnyとJean Pierre Alarcenを中心に組み立てられたプロジェクトであったのに対し、EDEN ROSEはその方向性からキーボーディストHenri Garellaのサウンドが大きくフューチャーされており、ややサイケデリックな質感を感じさせるスリリングなオルガン・ロックを展開しています。非常にグルーヴ感溢れるサウンドであり、ドラマチックなSANDROSEとはまた違った魅力のある名盤です。

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