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辺境地オルガン・ロック探求☆

スタッフ佐藤です。

あるときはクラシカルに格調高く、あるときはジャジーかつ芳醇に、あるときはグルーヴィーで熱量たっぷりに…。

その奥深さ、味わい深さにかけてはあらゆる楽器のなかでも屈指と言えるのがオルガン。

今回は英米や主要な欧州の国々から離れ、辺境地で鳴らされた個性豊かなオルガン・ロックの数々をピックアップしてまいりたいと思います。

オルガン・ロック・ファンの方も、お聴き逃しされていないか是非チェックしてみてください!

W.D.FISHER/W.D.FISHER

これ、間違いなくケベック・プログレの隠れ名盤だと思います。スモーキーなトーンのハモンドを軸とする、ケベックらしいジャジーで洗練されたアンサンブルと、ハード・ロックっぽい哀愁のシャウト・ヴォーカルとの取り合わせが聴きもの。

【関連ジュークボックス】

OCARINAH/PREMIERE VISION DE L’ETRANGE

フランスなので厳密には辺境ではありませんが、知名度の無さと立ち込める秘宝感は辺境バンド並み!エッグ~カーン時代のデイヴ・スチュワートを彷彿させる淡いトーンのオルガン、そして、仏カルプ・ディアンに通じるほの暗い幻想美。フレンチ・シンフォの秘宝と言える逸品!

AXIS/SOMEONE

ゾンビーズ『オデッセイ&オラクル』にフォルムラ・トレのアルベルト・ラディウスが乱入したら!?って感じのサウンド!こんな素晴らしいオルガン・プログレがギリシャの地に存在したなんて…!


ギリシャ・プログレ特集!

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MIKRONID/1969/1973

エストニア・ロック黎明期の名グループによる貴重音源を収録!初期ゾンビーズ彷彿のグルーヴィーなサイケ・ポップ期もいいし、軽快なパブロック調やプロコル・ハルムばりのオルガン・ロックと、辺境らしい「いなたさ」が同居したサウンドのポップ・ロック期もたまらない。60-70年代のエストニアにこんなグッとくるバンドがいたんだなぁ…。


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今回ご紹介するのはバルト三国に属するエストニア。70~80年代に残された名盤から注目の新鋭までエストニア・プログレの魅力に迫ってまいります!

TIME/TIME

旧ユーゴにVertigoの名作にも比肩する、陰影に富んだオルガン・プログレがあったとは。トラフィックに通じるR&BフィーリングにVertigo直系のくすんだヘヴィネスを加えたサウンドは本格感ぷんぷん。

OPUS/OPUS 1

続いても旧ユーゴ・ベオグラード発のオルガン・プログレの逸品。このあまりに劇的に押し寄せるオルガンの旋律!まるで英国のパトゥにキース・エマーソンが入ったかのような強烈さですよ!


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TRUBROT/LIFUN

ロック・オペラとして極上の完成度を誇る名作なのですが、いかんせんアイスランドのバンドだけに知名度が…。随所で素晴らしいプレイを聴かせ、アンサンブルを牽引するオルガンが大変いい仕事!


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ビートルズをはじめとしたブリティッシュ・ポップの影響を軸に、ザ・バンドなどルーツ色あるアメリカン・ロックも取り込みつつ、北欧伝統の舞踏曲のエッセンスも盛り込んだ、痛快かつ哀愁いっぱいの北欧ロック作品をセレクト!

COLLEGIUM MUSICUM/COLLEGIUM MUSICUM

「東欧のキース・エマーソン」Marian Vargaを中心とする旧チェコの名バンドによる記念すべき70年デビュー作。東欧と言えばシンセのイメージが強いですが、このバンドは攻撃的なオルガンをメインとする熱量みなぎるキーボード・ロックで勝負!ハイドンの曲のプログレ・アレンジが秀逸です!


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O TERCO/CRIATURAS DA NOITE and CASA ENCANTADA

70sブラジルを代表するロック・バンドですよね。南米らしい叙情的なメロディと、クラシック、ブルース、ジャズ、フォークの要素を取り入れたプログレッシヴなアンサンブルが素晴らしい佳曲揃い。全盛期と言える3rd&4thを収録!

PSIGLO/IDEACION AND II

ウルグアイに、キング・クリムゾンとジェントル・ジャイアントをブレンドしたような、イタリアン・プログレ名作にも比肩しちゃうような作品があったって!?クラシカルでどこか怪しげなハモンドの響きがもうたまりません♪


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CRUCIS/CRUCIS and LOS DELIRIOS DEL MARISCAL

辺境オルガンものなら、このアルゼンチンの名バンドも外せません!ユーライア・ヒープを思わせるクラシカルで邪悪さ滲むオルガンワークと、テンションたっぷりに弾きまくるギターが絡み合う、熱気みなぎるアンサンブルがカッコいいっ!


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OSIRIS/MYTHS AND LEGENDS

ラストは辺境中の辺境、中東はバーレーンから!バーレーンなんて石油とサッカーくらいのイメージしかないけど、こんないかにもな名前のプログレ・バンドがいたとは。しかもジェネシスやキャメルをハードに仕立てたようなシンフォニック・ロックで、日本人の琴線にビンビン触れてくるって!?もちろん哀愁のオルガンも聴き所!

試聴 Click!

お気に入りの一枚を見つけていただければ幸いです!


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    ギリシャ出身で主にフランスで活動したグループ。71年のデビュー作。ピアノ/オルガン奏者が中心で、ゾンビーズやグレイシャスやスプリングなど気品あるブリティッシュ・ロックからの影響を感じますが、やはりギリシャ出身ならではの美意識が溢れているのが特筆。地中海つながりでイタリアン・ロックを思わせ、特に突っかかるようなファズ・ギターやパーカッシヴなアコギなど、ギタリストはフォルムラ・トレのアルベルト・ラディウスを彷彿させます。ゾンビーズ『オデッセイ・オラクル』にアルベルト・ラディウスが乱入して混沌とさせつつも気品が損なわれていない楽曲など、このグループならではの魅力いっぱい。フルートやストリングスがリリカルに流れる曲も美しいし、トレの『夢のまた夢』もびっくりな荘厳なオルガンをフィーチャーしたラスト曲「Bad Trip」もすごいテンションだし、英語の歌メロはどれも流麗で絶品だし、英ロックのファンもユーロ・ロックのファンも必聴のずばり名作!

  • CRUCIS / CRUCIS and LOS DELIRIOS DEL MARISCAL

    アルゼンチン、YESタイプの技巧的かつシンフォニックなプログレ、両作ともプログレファン必聴名盤!

    アルゼンチンを代表するシンフォニック・ロック・グループ。76年作の1st「CRUCIS」と同じく76年作の2nd「LOS DELIRIOS DEL MARISCAL」をカップリングした2in1CD。淡いオルガンとヘヴィなギターによる重厚なサウンド、変拍子を多用しこれでもかと畳み掛けるアグレッシヴな曲構成、次々に溢れ出る泣きのメロディー。とにかく絵に描いたようなシンフォ・プログレ。HR/HMにも通ずる熱気溢れるサウンドは、たおやかなサウンドが特徴の南米シンフォの中では異色。イタリアン・ロック・ファンにもオススメ。

  • TIME / TIME

    旧ユーゴを代表するオルガン・プログレ名作、72年作

    旧ユーゴで、現クロアチアはザグレブ出身のオルガン・ロック・グループ、72年のデビュー作。トラフィックに通じるR&Bフィーリングに、VERTIGO勢に通じる陰影やハードさを加えたサウンドが持ち味。手数多くタイト&グルーヴィーなドラムと地を這うようにヘヴィなベースによる屈強なリズム隊、くすんだトーンのオルガン、ここぞでファズ・ギターを炸裂させるブルージー&ソリッドなギター、ちょっぴりアクの強い声のソウルフルなヴォーカル。各楽器ともテクニック抜群で、一体感もあり、本格感ぷんぷん。ズシリと重いアンサンブルを軸に、変拍子による細かなキメも織り交ぜた展開も見事。フルートがむせび泣くジャジーでアコースティックなパートなど、表現力も特筆です。これは、素晴らしいグループ!英ロックのファンは必聴と言える名作!

  • OSIRIS / MYTHS AND LEGENDS

    中東バーレーン出身のグループ、84年作2nd、ジェネシスやキャメル直系の哀愁溢れるシンフォニック・ロック

    79年に結成され、82年にデビューしたなんと中東はバーレーンのプログレ・グループ。84年作の2ndアルバム。高らかなトーンで幻想的に鳴り響くキーボード、スティーヴ・ハケットを彷彿させる一音一音丁寧に紡がれるエレキ・ギター、よく動くリッケンバッカー・ベースと手数多くシャープで安定感あるドラムによる魅力的なリズム隊、そして、クセのないジェントルな歌声の英語のヴォーカル。70年代末〜80年代はじめの中東にこれほどまでハイ・クオリティなジェネシス/キャメル直系のプログレ・バンドが居たとは。フランスのASIA MINORあたりにも比肩する名作です。

  • OCARINAH / PREMIERE VISION DE L’ETRANGE

    カルプ・ディアンに通じるほの暗い幻想美を持つフランスのキーボード・トリオ、77年に自主制作された唯一作

    スイスはジュネーブ近くのフランス中東部の街、オヨナで結成されたキーボード・トリオ。77年に自主制作された唯一作。ゴリゴリと強いアタックでよく動くベースとキレのある手数多いドラム、ほの暗い幻想美に包まれたキーボード。フランスの名グループ、カルプ・ディアンにも通じる、フランチ・シンフォならではの耽美的でクールなサウンドが印象的です。スペーシーかつ淡いトーンのオルガンには、エッグ〜カーン時代のデイヴ・スチュワートも彷彿させます。80年代に発掘されて日本に紹介されていれば、ユーロ・ロック・ファンに人気が出ていたかもしれません。フレンチ・シンフォの秘宝と言える逸品です。

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