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エストニア・プログレ特集!

東欧プログレと言えば真っ先に思い浮かぶのがハンガリーやチェコスロヴァキアですが、それらの国に比べて規模こそ小さいものの良質なプログレシーンが築かれていた国が東欧には数多くありました。その代表といえるのが今回ご紹介するエストニア。70~80年代に残された名盤から注目の新鋭までエストニア・プログレの魅力に迫ってまいります!

とその前に、エストニアという国について軽く触れておきましょう。

エストニアは、リトアニア、ラトビアとともにバルト三国として知られるとおりバルト海に面する国の一つ。第一次大戦後の1918年にロシア帝国より独立する形で建国されます。その後40年にソビエト連邦によって占領、独ソ戦が勃発した翌41年には今度はナチスドイツによって占領されます。第二次大戦末期の44年にソ連に占領/併合され、91年のソ連崩壊によって約50年ぶりに独立を回復しました。他の多くの東欧諸国の例に漏れずソ連とナチスドイツという強国の間で翻弄された小国の一つだったと言えます。

そんなエストニアの70年代を代表するバンドが、「エストニアのYES」の異名をとるRUJA。『究極』のようなファンタジックでドライヴ感いっぱいのアンサンブル、引きずるように重いブルース・ロック、軽快でノリの良いロックンロールなアプローチなど、多彩なサウンドを取り入れて自分たち流のプログレを演奏していた、東欧全土でも屈指と言うべき実力派バンドです。

RUJA/PONI LOUNA IDA LAAS…

こちらは、フルアルバムとしてリリースが予定されながらも、ソ連当局の検閲によって当時4曲入EPとしてのリリースにとどまった幻のアルバムの完全版を含む18年編集盤。エストニア最高のバンドたる所以をたっぷりと堪能できる素晴らしい逸品なのです♪

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もう一つのエストニアを代表するバンドがIN SPE。他の東欧勢とは一線を画する透明感溢れるサウンドと霧がかったようなミステリアスな雰囲気が魅力的なプログレを演奏。

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そのRUJAとIN SPEのメンバーによって結成されたKASEKEは、洗練されたサウンドを持つジャズ・ロック/プログレッシヴ・ロックの傑作。さすがエストニアシーンの猛者が集まっただけあって、エストニア・プログレここに在り!と言わんばかりの高い完成度を持った作品となっています。

こちらは奇跡の18年リマスター/リイシュー盤!

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RUJAのキーボード奏者Igor Garsnekは個人としてもエストニア・プログレの重要作を生み出しています。ギタリストNEVIL BLUMBERGとのユニットSYNOPSISよるこの86年作は、プログレ・ハードとシンフォニック・ロックが見事に溶け合った80年代東欧プログレの魅力が詰まった名作!

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こちらはSYNOPSISと同年にリリースされた彼のソロ作。いかにもこの時代の東欧らしいポップなシンセワークとドライヴ感溢れる80年代YESのエッセンスを巧みに取り合わせた力作となっています。

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もう一人、エストニアのプログレ・ミュージシャンとして重要な人物がシンセ奏者Sven Grunberg。自身のバンドMESSやソロ作品でも披露される、これぞ東欧!と言いたくなるような荘厳かつ粛々としたメランコリーを湛えたシンセサウンドが印象的な名手です。

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このようにエストニアには、旧ソ連プログレという一言ではなかなか片付けられない知られざる豊かなプログレ土壌が築かれていたんですね。

あと、エストニア・プログレという観点で言えば傍流かも知れませんが、名ドラマーGunnar Grapsが率いたこちらの伝説的ハード・ロック・バンドも、18年にめでたくリリースされたので、この場を借りてご紹介しておきますね☆

GUNNAR GRAPS & ORNAMENT/RAHATUVI

70年代エストニアの伝説的ハード・ロック・グループ!イタリアン・ロックも彷彿させるダイナミックさと、東欧プログレ的な哀愁が溢れんばかりの、ハード・ロック・ファン悶絶音源!これぞ哀愁ヴォーカルと言える味のあるエストニア語の歌声もたまんないなぁ~。

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そして、00年代にはワールドワイドな実力を持つ新鋭ジャズ・ロック・グループPHLOXやBFらが登場しています。

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変拍子を織り交ぜつつもしなやかなリズムセクション、テクニカルな中にもどこか哀愁を孕んだキーボードやサックスなど、カンタベリーロックからの影響を強く感じさせるジャズ・ロックを展開。その隙のない高度なアンサンブルは、エストニアのハットフィールドと言っても過言ではない完成度!

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PHLOXが気に入ったなら、同等の実力を持つこちらのバンドも是非。手数多くもしなやかなリズム隊と、鋭角なトーンでヘヴィに切り込むギターを軸とする硬質なジャズ・ロック・アンサンブルに、芳醇な管楽器群を絡ませたサウンドは、息を呑むほどのカッコよさっ!


他の東欧諸国とは異なる魅力を持つエストニア・プログレ、ご堪能いただけたでしょうか。ポーランド、ロシア、ハンガリーなどを中心に現在も良質なバンドが続々と登場している中欧/東欧シーン。エストニアもその中の一つとして、今後どんどんとPHLOXレベルの実力派が登場することを期待したいですね!


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    90年代後半より活動するエストニア出身ジャズ・ロック・グループによる08年リリース作。2000年のライヴ録音やスタジオ録音を収録しており、サイケデリックなギター、カンタベリー風の陰影あるエレピ、多彩にトーンを変化させるうねりあるシンセなどが交差する、ダイナミックで肉感的なジャズ・ロック。ゴングとハットフィールドを融合させて、現代的なヘヴィネスを纏わせたようなサウンドと言えるかもしれません。09年作も素晴らしい作品ですが、よりギラギラしたエネルギーを放出する初期のサウンドを収めた本作もかなりカッコいいです。

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    試聴はこちら!
    https://phloxmkdk.bandcamp.com/album/keri

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