2019年9月5日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: プログレ
こんにちは。スタッフ増田です。
最近の朝晩は少し肌寒いくらいですね。あっという間に秋が来てしまったなあと感じます。
さて、秋と言えば芸術の秋。という事で今秋はアーティスティックな管弦楽器を取り入れたチェンバー・ロックを鑑賞してみませんか?
今回はカケレコ棚から、オススメのチェンバー・ロック作品をご紹介いたします。
まずはチェンバー・ロックのまさに「レジェンド」なHENRY COWの73年1stから。
この「Nirvana For Mice」で聴ける緻密かつ暴力的なアンサンブルは、間違いなく『太陽と戦慄』にも匹敵する凄まじさ…!
次は暗黒チェンバーの代表格、ベルギーのUNIVERS ZERO。
このチェンバー・ロック由来の緊張感とハード・ロック的スピード感/攻撃性との絶妙なる均衡は圧巻。これぞずばりチェンバー・ハード・ロック!!
そんなUNIVERS ZEROともかかわりの深いフランスの暗黒チェンバーと言えばART ZOYD。
ヒステリックに鳴り響く管弦楽器、魔術の儀式を思わせる不気味なコーラス。背筋が凍るほど恐ろしく、それでいて荘厳さを感じさせる重厚な音世界はまさに芸術です。
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ベルギーが世界に誇るチェンバー・ロックの名グループ、ユニヴェル・ゼロの代表作、81年リリースの3rd『Ceux Du Dehors(邦題:祝祭の時)』をピックアップ。
「怖いのはちょっと・・・」な方にはイタリアのSTORMY SIXをオススメ。
HENRY COWを思わせる緻密でユーモラスなアンサンブルとイタリア叙情に満ちた芳醇なメロディの邂逅!PICCHIO DAL POZZOやAREA好きも是非。
次は新鋭グループをどうぞ!
女性ヴァイオリニストって、特別な存在…。そんな貴方に推薦するのが、ダークネスと端正な熱気を秘めた、アメリカの新鋭チェンバー/ジャズ・ロック・グループ!
最後はフィンランドの変態チェンバー・ロック・バンド!?
ZEUHL系の肉感的なアヴァンギャルド性?ラジカル・トラッドのメロディアスさ?バルカン・ロックのエスノ・フレーバー?どんなに変態なのかは聴いてみて!
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ここ最近の新譜を見ていると、チェンバー・ロック/アヴァン系ジャズ・ロックの充実ぶりが凄い!最近リリースされた注目の作品をピックアップいたしましょう。
FRED FRITH(G)、TIM HODGKINSON(Key)、JOHN GREAVES(B)、CHRIS CUTLER(Ds)、GEOFF LEIGH(Sax&Flt)の5人組。73年作の1st。ジャズ、現代音楽をベースにロック的なダイナミズムと英国的叙情がミックスされたサウンドはデビュー作とは思えない驚異の完成度。「Nirvana For Mice」での緻密かつ暴力的なアンサンブルは唯一無比。カンタベリー・ミュージックを代表する傑作。
フィンランドを代表するチェンバー・ロック集団HOYRY-KONEのメンバーが中心となり97年に結成されたバンドの09年4thアルバム。ホーン・セクションにダブル・チェロ、キーボード、ドラムという特異な編成が特徴のバンドですが、その音楽性はZEUHL系の肉感的なアヴァンギャルド性を持ち、加えてラジカル・トラッドのメロディアスさやバルカンロックのエスノ・フレーバーも貪欲に取り込んだ、まさに唯一無二の作品といえるでしょう。ステレオからはみ出してくるようなKING CRIMSON/MAGMA系の暴力性と、管弦セクションや足踏みオルガンの音響的な退廃感とのバランスがとにかく絶妙であり、ZEUHL系にゴリゴリと走っても響きの冷たさがあるのが北欧ならでは。フレーズやメロディーメイクのセンスにも秀でているので、ZEUHL系に抵抗のあるファンにも安心してオススメしたい1枚です。
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