2014年1月27日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: 日々是ロック
こんにちは、カケレコ店長の田中です。
先週は、なんと1,200枚もの中古CDを放出いたしましたが、引き続きおかげさまでたくさんのお客様より買取依頼をいただいていて、今週もたくさんの中古を放出できそうです。
大手&老舗のショップがある中で、弊店にお送りいただいていることに感謝することを忘れず、一枚一枚専門店としてのプロ意識を持ってやっていかねばと思います。
今後の中古CDの一挙大放出、どうぞお楽しみに!
さて、入荷したCD、売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするこちらのコーナー「日々是ロック」。
今日もプログレ、ロック、ジャズ・ロック、サイケ、ハード・ロック、フォークなどジャンルを横断して世界のロックをカケハしてまいります。
先週末に、ヘンリー・マッカロウのソロ作などBIG PINKの新譜が入ってきましたが、残念ながらヘンリーは既に売り切れ。
長らくCD化が待たれていた作品で、かなり余裕を持って仕入れたのですが、予想を上回る人気でした。
早めに再入荷できるように手配しておりますので、「気になるリスト」に入れてお待ちください!
それでは、先ほど再入荷したばかりの2013年屈指のシンフォ新譜からスタート!
スウェーデンのカイパに対するノルウェーからの回答と言える名グループによる渾身の13年作。キャメル直系の叙情と北欧シンフォならではの手工芸品のような温かみが融合に涙。
ノルウェーのプログレでは、この新鋭も人気です。
『狂気』以降のピンク・フロイドのファンにはたまらないはず!ゆったりと夢想的につむがれるキーボードとギターが描くメランコリックな音世界が心地よすぎるノルウェー新鋭。
KERRS PINKはキャメル系の筆頭格ですが、本家キャメルも2013年は大注目の作品をリリースしましたね!
英プログレ史に輝く名作『SNOW GOOSE』を13年セルフ・リメイク、原曲に忠実ながらアンディ・ラティマーが新たなイマジネーションを添えた大傑作!
現在の北欧プログレ屈指のバンドと言えるのがこちら!
北欧シンフォの雄、実に18年ぶりの新作!前2作で聴かれた張りつめたヘヴィーさ、物悲しい旋律美はそのままに、ロックやジャズなどより多彩な音楽性を取り込んで練り上げられた驚愕の傑作!
70年代の北欧シーンも素晴らしい作品が多数ございます。
その中でも北欧らしいファンタジー溢れる名品がこちら。
白夜に奏でられるシンフォ・プログレ。アルバムのどこを切っても歌心が溢れ出す北欧シンフォ名作ですね。ファンタスティックなジャケのイメージ通り☆
オランダのシーンから続々と素晴らしいプログレ新譜が届けられていますが、その中でも要チェックなミュージシャンがこちら。
アーティスト・インタビューも是非ご覧ください。
2013年作が高く評価されているオランダの天才マルチ・ミュージシャンの2010年作2nd。ジェネシスが好きで、ニッチ・ポップ(特にクラトゥ!)も好きならド直球!
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注目のプログレ新鋭の魅力に迫る「アーティスト・インタビュー」企画。近年続々とメロディアスな名作がリリースされているオランダのプログレ・シーンの中でも特にその才能に注目が集まるコンポーザー&マルチ・インストゥルメンタル奏者のCHRISことChristiaan Bruinにインタビュー。
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古くはFOCUSやTRACE、EARTH & FIRE、KAYAKなど数々の名グループが知られたオランダのプログレ・シーン。 実は近年にもイタリアなどにも引けをとらない実力派たちがプログレ・シーンを席巻しているんです。 そんなオランダ期待の新鋭たちにフォーカスしてまいります☆
最近、地味ながら着々と売れているのがこの作品。
ペンドラゴンのベーシストPETER GEEの2013年作5th!ソロで活躍するシンガーSteve Thorneのヴォーカルがまた素晴らしくって、英国的な美しいメロディ満載。
北欧と並ぶ現代プログレの中心地イタリアからピックアップいたしましょう。
今年は来日もしますね!
あの『四季組曲』すら序章だったの言うのか・・。
艶やかな美麗アンサンブルとヘヴィーに展開する荘厳なアンサンブルによる圧倒的なダイナミズムで描かれるロック・シンフォニーにただただ唖然・・。
シンフォ新鋭では、アルゼンチンのこのバンドも大人気!
ヴィンテージなシンフォニック・ロックへの愛情を、ポスト・ロックを通過した音響的アプローチで包み込んだエモーショナルかつ透明な音世界。このアルゼンチンの新鋭、すごい。
ここからは、ジャズ・ロック/アヴァン・プログレをピックアップしていきますよ~。
これはハットフィールド meets キャメル!? しかも2011年の新鋭なの? 70年代のカンタベリーの発掘音源と言っても信じちゃうな、これ。
このカッコよさは悶絶モノ!ジャズそのものなタイム感を持つ切れ味抜群のリズム隊の上をギターがスリリングにひた走る、アルゼンチン産超絶技巧ジャズ・ロック!!
元々は舞踏音楽など民族音楽に使われるハーディー・ガーディーをここまで狂暴に鳴らすとは。アレアのエキゾチックなウネリとアルティ・エ・メスティエリのスピード感とが衝突したようなサウンドはただただ圧倒的です。恐るべし。
旧ソ連はラトビア産のチェンバー/アヴァン・ロック新鋭。女性ソプラノ・ヴォーカルのオペラティック&呪術的なヴォーカルが美しくも牙を剥く暗黒の名品。
MAGMA直系のグループ達をあらわすズール系には力を入れています。特集ページも是非!
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マグマに魅せられたZEUHL(ズール)系の新旧作品をリリースするフランスのSOLEIL ZEHULレーベルのカタログから注目の作品をピックアップ。
ジャズ・ロックといえば、今カケレコが一番力を入れているのがバルセロナのシーン!
からみ合う3本のギターのヌケの良いこと!地中海の青空に爽快に突き抜けるジャズ・ロック/フュージョンの逸品ですね。SHESHETファンも是非!
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70年代にスペインでおこったロック・ムーヴメント「Musica Laietana ライエターナ・ミュージック」を特集!
アヴァン・プログレの名品としてギリシャ屈指の作品をご紹介。
2013年のカケレコ・リイシュー・ランキング、なんと第二位!
クリムゾン『リザード』に通じる静謐な気品、『太陽と戦慄』ばりのテンションみなぎる変拍子、ヘンリー・カウばりの狂気の室内楽的アンサンブル。極めつけは全面に出て主旋律を奏でるメロトロン!ギリシャのみならずユーロ屈指の傑作!
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2013年もたくさんの作品がリイシューされ、僕らロック・ファンを楽しませてくれました。カケレコで人気が高かった作品を部門別にセレクトいたしましょう。それにしてもニッチ&ディープ・・・。どうぞお楽しみください。
ここからは、サイケをピックアップしますよ~。
13thフロアーのリーダーの幼なじみのバンドと言えば?怪しく咲く花々の下でキノコが生えるインパクト大なジャケの通りのガレージ・サイケ逸品!
ゼムの残党と米西海岸の敏腕セッション・ギタリストのデュオなんですが、狂暴に歪んだファズ・ギターが炸裂しまくる強烈なガレージ/サイケ名盤!
ルパン3世や西部警察のテーマを思い起こさせるサウンドを軸に、こぶしを効かせたエキゾチックなヴォーカルとオリエンタルかつスペーシーなシンセが渦巻く曲なんて、ただただ至高!ターキッシュ・サイケ迷作!
最後にフォークから2作品をピックアップ!
これ、本当にライヴで手売りされてただけの自主制作盤なの!?英フォーク3美神に匹敵すると言っても過言ではない気品・・・。女性ヴォーカルの美声も必殺ですし。
ギャラガー&ライルが好きなら、このグループも是非。自主制作ならではの、手作り感のある雰囲気がたまりません。アコーディオンのように優しく鳴らされるハーモニカが絶品。
いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
また明日、お会いいたしましょう。
ギリシャ出身で主にフランスで活動したグループ。ピアノ/オルガン/メロトロンを操る鍵盤奏者が中心で、デビュー作からギタリストが抜け、ギターレスのキーボード・プログレ4人組となって制作された73年の2nd。ベーシストも代わり、一気にプログレ/アヴァンギャルド色が増しました。キング・クリムゾン『リザード』に通じる静謐な気品を漂わせるパート、鋭利に尖ったトーンのキーボードのミニマルな反復に『太陽と戦慄』ばりに狂気の変拍子が炸裂するパート、ヘンリー・カウばりのフリー・ジャズ/チャンバー・ロックなパートなど、一瞬たりとも気の抜けないテンションみなぎるアンサンブルが続きます。特筆なのがメロトロンで、持続音で荘厳にたなびく感じの使い方が一般的ですが、このグループは、全面に出てまるでピアノばりに主旋律を奏でます。アヴァンギャルドかつクラシカルな気品に満ちたギリシャ屈指・・・なのは言わずもがな、ユーロ・ロック屈指と言っても過言ではない傑作アルバム。必聴です!
72年に結成され、80年にデビューしたノルウェーを代表するキャメル系シンフォ・グループ。2002年作以来、11年振りとなる2013年6thアルバム。オープニングから、アンディ・ラティマー直系の太くマイルドなトーンのギターが炸裂!これでもかと伸びやかに美しい旋律を奏でます。優しいアコーディオンの響きや、ツンツンと尖った躍動感あるリズムには、北欧トラッド/舞踏音楽の幻想性がにじみ、北欧シンフォならではの手工芸品のようなサウンドに心温まります。伸びやかで力強い歌声を聴かせるのは、元MAGIC PIEで、近年のケン・ヘンズレーのバンドにも参加するヴォーカリストEirikur Hauksson。彼のエモーショナルなヴォーカルが映像喚起的なサウンドをより劇的に演出しています。とにもかくにも、キャメルばりのとめどなく歌心溢れるシンフォニックなパートと、北欧フレイヴァーいっぱいのキレのあるプログレ・ハード的パートとの鮮やかな対比が見事。モダンで明瞭なサウンドにより、一音一音が際立ち、バンドの持つ構築美とそこからこぼれ落ちる叙情とがくっきりと捉えられていることも特筆。スウェーデンのカイパに対するノルウェーからの回答と言える名グループによる、新鋭バンドにも負けないエネルギーのつまった傑作。これはシンフォ・ファン必聴ですよ〜。
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