2014年1月24日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: ロック&ポップス
↓年を重ねたヘンリー爺も最高のカッコ良さ!
今日のMEET THE SONGSは、グリース・バンドやウィングスでお馴染みの名ギタリスト、Henry McCulloughを特集いたします。
Henry McCulloghは、1943年に北アイルランドはポーツチュワート生まれ。北アイルランドと言えば、ヴァン・モリソンをはじめ、アーニー・グレアムやアンドゥエラのデイヴ・ルイスなどもお馴染みですね。
67年にポーツチュワートからベルファストに移り、アーニー・グレアムらとサイケ・ポップ・バンドPEOPLEを結成します。
ロンドンに進出し、アニマルズやジミ・ヘンドリックスを見いだしたマネージャーのチャス・チャンドラーに認められてマネージメント契約を結び、EIRE APPARENTと改名。
ピンク・フロイドやソフト・マシーンやムーヴやジミ・ヘンドリックスとツアーを回るなど順調に活動を続けますが、カナダでのツアー中にヘンリーはマリファナ所持でつかまり、イギリスに戻らされ、バンドを脱退することになります。
(EIRE APPARENTは、その後、別のギタリストを加え、69年にアルバムをリリース)
アイルランドで1年を過ごした後、ロンドンへ。
そこで、英スワンプの名グループとして名高いグリース・バンドを結成し、ジョー・コッカーのバック・バンドも担い、ウッドストックにも参加します。
グリース・バンドは、ジョー・コッカーの傑作2nd『JOE COCKER !』のレコーディングにも参加。
70年にSPOOKY TOOTHに一時参加し、4th『LAST PUFF』を制作します。
71年にはハーヴェスト・レーベルよりグリース・バンドの1stアルバムをリリース!
タイトでルーズでコクのあるアンサンブル!音と音の「間」の雄弁なサウンドがたまりません。
ヘンリーのキャリアのハイライトとして、71年にポール・マッカートニーのウィングスに加入。
73年作『RED ROSE SPEEDWAY』を制作。
その中の「My Love」のソロはヘンリー屈指の名演で、ロック屈指のソロと高く評価されています。
ここでロック・トリビアを一つ。
ピンク・フロイドの代表作『狂気』収録の「Money」のラストで聴ける語り「I don’t know. I was really drunk at the time」はヘンリーのようですね!
『Band On The Run』のレコーディングの前にウィングスを抜けたヘンリーは、フランキー・ミラー・バンドを結成。
75年『ザ・ロック』を制作します。
この作品も英スワンプ屈指の傑作で、ヘンリーのコクたっぷりのギターも最高!
そしてそして、ジョージ・ハリソンのダーク・ホース・レーベルより待望のソロをリリース!
バックにはグリース・バンドのメンバー全員をはじめ、ミック・ウィーヴァーなどフランキー・ミラー・バンドの面々も顔を出し、まさに英スワンプ・オールスターズ
タイト&ルーズなリズム隊、ルーラルなリズム・ギター、コロコロと転がるピアノがグッとくるアーシー&グルーヴィーな英スワンプがたまりません。
鼻にかかったゆる~いヴォーカルも味わい深くなんとも最高で、同郷の盟友アーニー・グレアムにも通じるずばり英スワンプの大傑作!
その後、エリック・バードンやロニー・レインやドノヴァンの作品など数々の作品に参加しますが、特筆はロイ・ハーパーのこの名作!
どの作品を聴いても、繊細なタッチと米ルーツに根ざした土臭さとが生み出す芳醇なトーンが印象的。
2010年代になっても、変わらぬルーラル&スワンピーなサウンドを鳴らし続けている、愛すべきギタリスト&ミュージシャンですね!
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