スタッフ佐藤です。
先日初CD化されたアメリカのNED、CS&N彷彿のフォーク・ロックかと思ったら、アーシーなサザン・ロック・テイストも滲みだしてくる、ルーツ系のサウンドが好きなら堪らない作品でした。
ところでこのジャケット、なかなかのインパクトですよね。
何気ない日常風景と謎めいた物体や現象が同居するデザインは、すこしヒプノシスにも近い気がします。
調べてみると、このジャケットを担当したのはWONDER GRAPHICSなるアートスタジオ。
共にデザイナー/フォトグラファーのホームズ兄弟(James Flournoy Holmes / David Michael Holmes)がジョージア州アトランタに設立したスタジオで、米南部ジョージアで活動しているだけあって、サザン・ロックのアルバム・ジャケットを多く手掛けているんです。
そう言えばNEDも、サザン・ロックの本拠CAPRICORNレーベルの人脈がプロデュースや演奏に参加していました。
それでは、そんなWONDER GRAPHICSによるアートワークで飾られた作品を有名所を中心に見てまいりましょう♪
アラバマ出身の名サザン・ロック・バンドですね。WONDER GRAPHICSによるデザインは71年のデビュー作です。
センスが良いんだか悪いんだか難しいですが、インパクトは間違いなく一級品。
思わず体が揺れるご機嫌なリズム、ルーズかつメロディアスなギターに、後にジェフ・ベックとも共演するJimmy Hallの黒っぽくソウルフルなヴォーカル。
パワフルさ・ノリの良さはいかにもアメリカンなのですが、「WET」というバンド名通り、カラッとしているというよりはどこか英国風の湿っぽさもあるサウンドが個性的です。
オールマンズにとってデュアン生前最後のアルバムとなった72年作。
これぞサザン・ロックというグルーヴィーでご機嫌なサウンドが詰まってるのに、聴いていると言い知れない切なさを感じてしまう一枚です。
そう言えば、彼らの地元ジョージアは全米有数の桃の名産地として世界的に知られてるんですよね。
巨大フルーツジャケとしてはモビー・グレープと双璧!?
彼らの人気を不動のものとした傑作『永遠の序曲』の前作に当たる75年の3rdアルバム。
ハード・ロック的アプローチとプログレ的アプローチを調和させ、「プログレ・ハード」という従来にはない音楽世界を打ち出したのが本作です。
ジャケットはやはりインパクトが凄いですが、好き嫌いは分かれそう…。
何の変哲もないメンバー写真かと思いきや…口がない。
アルバム・タイトルに忠実なデザインですが、ヒプノシスが手掛けていても不思議に思わない感じです。
ジョージア出身、後にカンサスやパープルでも活動する超絶ギタリストSteve Morse率いる米プログレ・バンドの81年作!
AORの寵児による記念すべき79年デビュー・アルバム。
ジェイ・グレイドン、ラリー・カールトン、マイケル・マクドナルド、J.D.サウザー、ヴァレリー・カーター、ニコレット・ラーソン、ドン・ヘンリーなど豪華ミュージシャンが大挙参加した文句なしの名盤ですね。
ここまでインパクト勝負だったジャケットも、ここではさすがにフラミンゴを描いた爽やかなデザインが使用されています。
英国のグループIFによる74年作のジャケットも手掛けています。
こちらはわりとシンプルなメンバー写真となっていて、フォトグラファーとしてのセンスが発揮されています。
レンガにペンキで書かれたアーティスト名&タイトル、セピア調の処理が彼ららしい渋みを演出していてカッコいい!
【関連記事】
音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」!ここまで米国のバンドにフォーカスしてきたブラス・ロック特集、今回は英国のブラス・ロック系グループ達をディープに探求!
こちらも英国出身のバンドですね。75年作の8thアルバム。
アルバム名の通り、切手を模したジャケ・デザインが秀逸です。
サウンド的には初期のブルージーな濃厚さはなくなり、洗練されたブラス・ロックに生まれ変わっているのが特徴的。
ディスコやレゲエなども取り入れたノリの良いナンバーが揃ったなかなかの逸品なのです。
有名所としてはこのあたりでしょうか。
インパクト大のアートワークが多く、作者が気になって調べたことがある方も多いかもしれません。
それでは、英国ロック・ファン御用達の3大ジャケット・アート巨匠のアルバム一覧もお楽しみいただければ幸いです☆
R273790(ELEKTRA/RHINO)
490円 (税込539円)
AMCY4028
490円 (税込539円)
翻弄されるほどの速弾きギターに、絞り出すようにパワフルなヴォーカル。ユーモラスさと職人芸とも言えるテクニカルさのバランスは、ブリティッシュ・ハード界でも随一です。
UICY9534
890円 (税込979円)
翻弄されるほどの速弾きギターに、絞り出すようにパワフルなヴォーカル。ユーモラスさと職人芸とも言えるテクニカルさのバランスは、ブリティッシュ・ハード界でも随一です。
UICY9534
990円 (税込1089円)
スクワイアさんはいないけど、凄腕のトニー・レヴィンさんがいるし、それ以外は黄金期イエスそのものだし、70年代当時のキラメキを再び感じさせる充実作!
A32D83
500円
400円 (税込440)
110円お得!
R&Bを出発点に、ブルース・ブームを通過し、ジャズもクラシックも飲み込んだ高度なハイブリッド=プログレッシヴ・ロックへと行き着いた、クリムゾン1stと並んで60年代英ロックの最終到達点と言える傑作。
SMBCD386(SANCTUARY)
830円 (税込913円)
SJPCD111(ANGEL AIR)
590円 (税込649円)
フロイドのリリシズムはこの人が居ればこそですね。「虚空のスキャット」「Summer 68」が好きなら、このソロ作もまた涙ものです。
RICHARD WRIGHT(RICK WRIGHT)/WET DREAM
A24090(ONE WAY)
2550円 (税込2805円)
売り切れ
英国トラッドを基調に、サイケデリックな酩酊感を含んだエレクトリック・アンサンブルを導入した個性派グループ。ずばり英フォーク三種の神器とも肩を並べる完成度の英国エレクトリック・トラッド名盤!
SICP1446/7
2090円 (税込2299円)
英国トラッドを基調に、サイケデリックな酩酊感を含んだエレクトリック・アンサンブルを導入した個性派グループ。ずばり英フォーク三種の神器とも肩を並べる完成度の英国エレクトリック・トラッド名盤!
SICP1446/7
1810円 (税込1991円)
物凄い豪華メンバー参加のスーパーセッション作!エリック・クラプトンにジェフ・ベックにトッド・ラングレンにキース・エマーソンにドクター・ジョンにリンダ・ロンシュタットに…まだまだ居て書ききれぬ!
FREE CREEK/MUSIC FROM FREE CREEK
LER43014(LAKE EERIE)
2500円 (税込2750円)
在庫あり
フォーク、ロック、クラシックを絶妙に配合した名曲群に命を吹き込む天使の歌声。何というか、もうこれがNO.1ですよね・・
ECLEC2646(ESOTERIC)
1890円
1690円 (税込1859)
220円お得!
在庫あり
急逝したデュアン・オールマンを含む布陣によるスタジオ音源と、フィルモア・イーストで収録されたライヴ音源で構成。トップ10ヒットとなった72年の出世作。
紙ジャケット仕様、リビジウム・クロック採用による新規カッティング、定価2381+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
廃盤希少、特殊プラケース仕様、SACD/CDハイブリッド
盤質:傷あり
状態:良好
ケース不良、ケースに小さいヒビあり
ハーバード大学の学生寮で一緒になった4人で結成されたというバンドの73年デビュー作。レーベルはPOLYDORですが、プロデュースはCAPRICORNレーベルのお抱えドラマーだったBill Stewartで、レコーディングにはCOWBOYのメンバーが参加しています。1曲目はCS&N彷彿の爽やかなコーラス・ワークが彩るウエストコースト・テイストのフォーク・ロック。煌めくような美しい響きのアコギとリリカルなピアノをフィーチャーしたアンサンブルも素晴らしいです。ナッシュが書きそうな柔和なタッチのカントリー・ロックを聴かせる2〜3曲目もこれまたナイス。なるほどCS&N影響下なのかと思いながら聴き進めていくと、後半はタメの効いたリズムと旨味溢れるアーシーなエレキ・ギターがルーズにグルーヴする、サザン・ロッキンなスタイルを強めていきます。素朴だったヴォーカルもここではソウル色を含んだ熱っぽい歌唱を披露。さすがCAPRICORN人脈が噛んでるだけあってツボを押さえたサザン・テイストが堪りません。これはウエストコースト・ロック好きにもサザン・ロック好きにもオススメできる好作品!
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