2017年11月25日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,今週のカケレコFacebook
タグ: プログレ
こんにちは。日に日に寒さが厳しくなり、過ごしやすかった秋も終わりに近づいています。
今週のカケレコFacebookページ『カケレコのロック探求日誌』では、先週の「秋の夜長に聴く英国ヴァイオリン・プログレ」に続き、「秋の夜長に聴く世界のヴァイオリン・プログレ」というテーマで投稿してまいりました。
イタリア、フランス、ブラジル、イスラエルなど、世界各国のヴァイオリン・プログレ作品をピックアップしていますので、ゆっくりとお楽しみください!
まず最初はイタリアから。マウロ・パガーニの79年ソロ作『マウロ・パガーニ〜地中海の伝説』です。
元PFMのヴァイオリン/フルート奏者である彼が、自身のルーツである地中海の民族音楽とロックを融合させるべく生まれた本作。
一曲目「Europa Minor」の情熱的なヴァイオリンとオーボエが絡み合うアラビアンな旋律を聴けば、気分は一気に地中海!?
異国情緒感あふれる本格的民族音楽と、イタリアン・プログレの代表的バンドAREAやPFMのメンバーも参加している強靭なジャズ・ロック・アンサンブルが重なりあったサウンドは斬新にして美しくスリリング。
聴いていると思わずエキゾチックな地中海料理に舌鼓を打ちたくなってしまうような(!?)プログレ史に名を残す一大傑作です。(増田)
昨日のマウロ・パガーニに続き、イタリアからもう一枚ご紹介。クエラ・ヴェッキア・ロカンダの74年2ndアルバム『歓喜の時』です。
何と言っても本格的なクラシックの素養を発揮したヴァイオリンの美旋律が絶品!ピアノとアコースティックギターを中心に紡がれる流麗なアンサンブルに乗って、存在感たっぷりに躍動するヴァイオリンのプレイは何度聴いても息をのみます。まさに劇的。
でもクラシカルなプログレにありがちなアヴァンギャルドな難解さはほとんどないのが特徴で、構えることなくクラシカル・プログレならではの美麗かつダイナミックなサウンドを味わうことができる名盤です。
ニュートロルス『コンチェルト・グロッソ』に感動したなら、本作にもきっとグッと来るはず。(佐藤)
こんにちは。今日は仏プログレを代表する、アトールの75年作『L’ARAIGNEE MAL ( 組曲「夢魔」) 』です!
72年結成、「フランスのYES」という触れ込みで紹介されて以来、ユーロ・プログレへの入口として日本でも高い人気を誇っています!
こちらの2NDは、変拍子を多用した緊張感あるリズムの上をテクニカルなヴァイオリンとギターが駆け回り、キラキラしたエレピとシンセ、そしてフランス語の熱を帯びたボーカルが幻想的に響いていきます。
全編に渡って、まるで耽美な怪奇小説のようなミステリアスな詩情に満ちており、各曲のタイトルも「悪魔払いのフォトグラファー」「恍惚の盗人」などなど独自の美学を貫いています。さすがフランス、エスプリの国・・・と感じ入ってしまいます。(みなと)
【関連記事】
フランスを代表するプログレ・グループ、アトールの75年作2nd『L’ARAIGNEE-MAL』(邦題:組曲「夢魔」)をピックアップ!
こんにちは。今日はブラジルのグループ、サグラッド・コラソン・ダ・テッラの91年作『FAROL DA LIBERDADE(自由の灯)』をピックアップ !
サグラッド・コラソン・ダ・テッラはヴァイオリニストMARCUS VIANA率いるグループで、グループ名の意味は「聖なる大地の心」。その名のとおり生命力溢れる大地~宇宙の神秘をイメージさせる、壮大で躍動的なシンフォニック・ロックが魅力です。
スケールの大きいサウンド中でもVIANAのヴァイオリンは圧倒的。天空へ舞い上がっていくようなヴァイオリンとのびやかなシンセが絡み合い、そこに優しくも熱のこもったヴォーカルと華やかで神秘的な女性コーラスが重なっていくタイトル曲は、聴き終わった時には大きく深い感動に包み込まれてしまいます!(青山)
こんにちは。最後にご紹介するのはなんとイスラエルのプログレ!ZINGALEの77年作『PEACE』です。
イスラエル・プログレと聞くとちょっと怖いイメージがあるかもしれませんが、実は英国カンタベリー・ロックを彷彿とさせる甘くしなやかな絶品ジャズ・ロックの宝庫!
こちらの一枚もおぞましげなジャケットでちょっぴり敬遠していたのですが、聴いてみると非常に爽やかかつ聴きやすいサウンドで驚きました。
素朴で透明感のあるヴォーカル(英語です)とガッシリとしたベースはYESのジョン・アンダーソン&クリス・スクワイアのようだし、そこに絡み合う牧歌的なヴァイオリンと柔らかなエレピはまるでCARAVAN!
テクニックも全く英国プログレに引けを取らず、マイルドさと強靭さを併せ持った気持ちのよいアンサンブルを聴かせてくれます。
本当にジャケからは想像もつかないほどファンタジックな躍動感に満ち溢れた一枚。イスラエル・ロックの入門盤としても自信を持ってオススメできる傑作です!(増田)
【関連記事】
一日一枚ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。
本日は、イスラエル・プログレの古典的名作ZINGALEの77年作『PEACE』をピックアップいたしましょう。
番外編としてJean Luc Ponty、Michal Urbaniak、Don”Sugarcane”Harris、Nipso Brantnerの4人のヴァイオリン奏者が共演したベルリン・ジャズ・フェスティバルでのライヴを収録した作品をピックアップ!バックがRobert Wyatt(Dr)、Terje Rypdal(G)、Neville Whitehead(Keith Tippett Groupで活躍したB)など錚々たるメンバーです。豪華ですね!!もの凄い熱気とテンションですので、夜に聴いたら眠れなくなってしまうかもしれません・・・。
先週の「秋の夜長に聴く英国ヴァイオリン・プログレ」編はこちら!
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