【ユーロロック周遊日記】イスラエル・プログレの至宝ZINGALEの77年作『PEACE』

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一日一枚ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。
本日は、イスラエル・プログレの古典的名作ZINGALEの77年作『PEACE』をピックアップいたしましょう。

近年、SHESHETやNO NAMEなどをはじめとする素晴らしいバンドの数々が知られるようになった70年代イスラエル・プログレ・シーンですが、ZINGALEはイスラエル・シーンを代表するプログレ・バンドとして古くよりプログレリスナーから認知されていた存在でした。

ZINGALEは、学生時代に知り合ったYonathan SternとHofesh Bacharの2人を中心に、元スタジオミュージシャンなど計7人のメンバーによって、テルアビブで結成。ギター、キーボードの他に、ハーモニカやヴァイオリン、マンドリンなどを加えた特異な編成を持つバンドです。

77年発表の唯一作『PEACE』はイギリスや欧州圏での成功を目指して75年に英語詞でレコーディングされた作品で、本作リリースに伴う欧州ツアーも計画されていたそうですが、レコード会社絡みの諸般の事情により中止に。以後解散する81年まで、バンドはイスラエル国内での活動を余儀なくされたと言われます。

しかし、その内容は世界中のプログレファンを驚嘆させたであろうポテンシャルを十二分に感じさせるもの。では、その実力の程がよく現れたオープニング・ナンバーをお聴きください♪

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ARTI E MESTIERIにも匹敵する快速テクニカル・ジャズ・ロックに中東らしいエキゾチシズムが薫る、スリリングでファンタジックな導入が素晴らしいですよね。格調高く舞い上がるヴァイオリンも加わったアンサンブルからは、P.F.Mにも通じる躍動感と柔らかな叙情性を感じさせます。

唯一作と思われた77年作ですが、08年にはなんと新作を発表。こちらも往年に引けをとらないテクニカルで躍動的なシンフォニック・ロックを聴かせてくれます。その内容を表すような美しいアートワークも魅力的な一枚です。

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