2017年11月26日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
70年代のオランダのプログレと言えば、フォーカスやトレースやカヤックなど、いかにもプロテスタントの国らしい「働きものの真面目」な国民性が音楽の中にも息づいた端正でいて素朴な人情味にも溢れたメロディアスなプログレッシヴ・ロック・バンドが誕生しました。
00年代に入っても脈々と流れるそんな国民性と70年代の往年の名バンド達の遺伝子。
今やスウェーデン、イタリアに継ぐプログレ大国となりつつあるオランダの00年代プログレ・シーンを特集いたしましょう。
現オランダのシンフォ・シーンをリードする人気バンドと言えば彼らですね。
この17年作、どこを切ってもため息が出るような美し過ぎるサウンドが溢れ出してきて至福…。
フルート、ヴァイオリン、オーボエ、フレンチホルンなど管弦楽器も素晴らしい仕事してるなぁ。
ある種の神々しさすら感じられる凄まじい完成度で聴かせる会心作!
JADISやSOLSTICEなどの気品ある英シンフォがお好きなら間違いありません☆
08年結成、70~80年代より活動するベテラン・ミュージシャンを含むオランダ出身シンフォ・バンドによる、3作目となる17年作。
ジェネシスとイエスを合わせたようなファンタジックな音楽性にストリングスがドラマチックに絡み、ヴォーカルがジョン・アンダーソン風に歌い上げ、そこにオランダ出身らしいハイセンスなポップ・エッセンスを贅沢に注入!
このオランダのバンド、凄いっす…。
00年代以降のオランダ・シンフォ・シーンの中核として活躍する実力派バンドが彼ら。
デビューした1998年から2015年までのアルバム未収録音源をまとめた作品なのですが、17年という長期間の選曲にもかかわらず、オリジナル・アルバムのように統一された楽曲と演奏で聴かせます。
彼らの貴重なオランダ語ヴォーカル曲も収録♪
オランダのマルチ・ミュージシャンChristian Bruinによる一人プロジェクト。クリスマス・アルバムの前作から1年も経たずにリリースされた2013年作。
才能ほとばしる映像喚起的でファンタスティックなサウンドと、オランダならではの柔らかなポップ・フィーリングがマジカルすぎ。
これは、傑作ですよ~。
そのCHRISがドラマーとして在籍するテクニカル・バンド、17年作。ギターとシンセを軸にゴリゴリと熱量高く展開する変拍子アンサンブル演奏強度の高いモダン・プログレが痛快!CHRISも印象的なリズムパターンの構築などに才能を発揮しています。
モーストリー・オータムやマジェンタら英シンフォに通じるドラマ性と透明感あるアンサンブル。
そこにオール・アバウト・イヴのジュリアンヌを彷彿させる美声Voが乗りスケール大きく展開していく、「美麗」という言葉がぴったりなオランダ新鋭シンフォ!
本作にもCHRISが関わっていて、プロデュースを担当。本当に多彩なミュージシャンですよね。
そんなCHRISへのインタビュー記事も合わせてお楽しみください☆
【関連記事】
注目のプログレ新鋭の魅力に迫る「アーティスト・インタビュー」企画。近年続々とメロディアスな名作がリリースされているオランダのプログレ・シーンの中でも特にその才能に注目が集まるコンポーザー&マルチ・インストゥルメンタル奏者のCHRISことChristiaan Bruinにインタビュー。
07年にデビューしたオランダのシンフォニック・ロック・バンド、2014年作4thアルバム。
前作で極めたキャメル系シンフォ・サウンドに、モダンなエッジとダイナミズムが加わり、ドラマティックさを増したダッチ・シンフォ快作!
清涼感いっぱいに広がる多彩なキーボード・ワーク、そして、オランダらしい柔和で温かみあるハイ・トーンのヴォーカルとフックに富んだ伸びやかなメロディ。
充実の2014年デビュー作!
TRION、KING EIDER、NICE BEAVERなどオランダのキャメル系シンフォ・グループのメンバーたちが一堂に会した現ダッチ・シンフォのスーパー・グループ、13年2nd。
メリハリの効いた構築性、キャッチーに歌い上げるフィル・コリンズ系統のハイトーンVoは、ジェネシスやキャメルのファンはたまらないはず。
キーボード奏者Erik De Beerが女性シンガーAnja Dirkzwagerと結成し、94年にデビューしたグループ。2010年作。
流麗なヴァイオリン、ファンタスティックなフルート、泣きの叙情性に溢れたギター、透明感のあるハイ・トーンが魅力の女性ヴォーカルが楽曲を瑞々しく彩る佳曲ぞろい。
FLAMBOROUGH HEADとODYSSICEのメンバーによって結成されたグループ、13年作。
これはもうずばり蘇るキャメル『ムーンマッドネス』!A.ラティマーがゲスト参加?と一瞬思ってしまうほどの再現度を誇るキャメル愛が溢れるハイクオリティな一枚。
オランダの新鋭シンフォ・バンド、13年作。
アンディ・ラティマーを受け継ぐ甘くメロディアスなギターを中心としたキャメル直系の泣きの叙情シンフォを、メロトロンと派手に鳴り響くオルガン&シンセがよりスケール感溢れるサウンドへと飛翔させる感動的なシンフォニック・ロック。
00年デビュー作。アンディ・ラティマーを彷彿とさせる泣きのメロディアス・ギターとシンフォニックな広がりを見せるシンセ・ワークから、ピアノによる純クラシカルなフレージングをも聴かせるキーボードとによる、まさしく正統派のシンフォニック・ロック。
アルゼンチン生まれで、オランダはユトレヒト音楽院で8年間に渡りクラシックの作曲を学びつつ、ジャズ・ギターも習得したというミュージシャンLionel Ziblat率いるオランダ在住ミュージシャンによるプロジェクト。2014年作の2ndアルバム。
ジェリーフィッシュと北欧サムラが合体してジャンゴ・ラインハルトが飛び入りしたような、脅威の無国籍プログレ!
08年結成のメロディアス・プログレ・グループ、12年作。
北欧プログレを思わせるセンシティブな静謐さが印象深い演奏と、メランコリックな哀切に満ちたメロディラインが、他のオランダのグループにはないドラマティックさを醸し出す好作品。
90年代はじめに結成されたオランダのベテラン新鋭バンド。
70年代英国プログレ + 80年代エレ・ポップ + 90年代ギターロック!?と言える個性的なサウンドが魅力の2014年デビュー作。
70年代から活躍するKey奏者Erik de Beerが率いるオランダのシンフォニック・ロック・グループ。2010年作。キーボードを中心とするドラマティックかつ詩情に溢れたシンフォニック・ロック。流麗なヴァイオリン、ファンタスティックなフルート、泣きの叙情性に溢れたギター、透明感のあるハイ・トーンが魅力の女性ヴォーカルが楽曲を瑞々しく彩っています。『LIFE LINE SUITE 2010』など、ギターとキーボードが美しいメロディを次々と交差させるドラマティックな展開が聴き所。名作です。
ボーナス・トラック1曲、バンドロゴ入りギターピック付き
盤質:傷あり
状態:良好
ギターピック無し
オランダの新鋭シンフォ・バンド、13年作。アンディ・ラティマーを受け継ぐ甘くメロディアスなギターを中心としたキャメル直系の泣きの叙情シンフォを、メロトロンと派手に鳴り響くオルガン&シンセがよりスケール感溢れるサウンドへと飛翔させる感動的なシンフォニック・ロック。女性ヴォーカルが叙情的に歌い上げるメロディも絶品で、ひたすらロマンティックな音の流れに身を任せるような極上の心地よさが味わえるアンサンブルが素晴らしい!そうかと思うと、キャメル的な優美さはそのままに演奏をよりハードにしたようなキレの良いスピーディーな演奏も現れ、ヴィンテージな優しい音使いと現代的なエッジの効いたサウンドとのバランスの良さを感じさせます。キャメル式のファンタジーをより壮大に仕立てあげた、溢ればかりのロマンティシズムを湛えた一枚です。
90年代はじめに結成されたオランダのベテラン新鋭バンド、2014年デビュー作。デジタリーなリズムとかっ飛ばすモダンなギターリフが組み合わさった踊れるビート、70年代の英プログレのエッセンスを感じる流麗なメロディとハートウォームでメランコリックなヴォーカル。ジェネシスやイエスやキャメルのファンだったメンバーで結成されたようで、結成当初はオーソドックスなシンフォニック・ロックを演奏していたようですが、徐々にXTCやTALK TALKなどの80年代ポップのエッセンスや90年代以降のギター・ロックのエッセンスなどを加えながら、オリジナリティ溢れるサウンドに到達したようです。お、そこでメロトロン鳴らしちゃうの!?というような驚きいっぱいの愛すべき快作!
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