2022年4月1日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
カケハシ・レコードです。
2022年3月のカケレコ・ベストセラーよりTOP10をご紹介いたします!
3月は新鋭プログレと往年のリイシュー・タイトルがバランスよくランクインしていますね。
実力派フレンチ・プログレ新鋭による待ちに待った新作や、BIG PINKの最新リイシューなどが注目を集めました。
その他にも耳の肥えたカケレコ・ユーザーの皆様が今どんな作品に注目しているのか、ぜひチェックしてみてください☆
最終週の入荷ながら見事第1位に輝いたのが、このフランスの人気アヴァン・プログレ・トリオによる待望の3rdアルバム!
もう冒頭からかなり素晴らしいです。
この1曲目なんて、例えるなら1stをレコーディング中のPICCHIO DAL POZZOに、クリムゾンがメロトロン担いで飛び入り参加したかのよう!?
試聴は下記ページで可能です!
https://alcofrisbass.bandcamp.com/album/le-mystere-du-gue-pucelle
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70年代の楽器と見なされている節があるメロトロンですが、プログレにおいては現在も現役バリバリの楽器であることはご存知でしょうか。今回は、そのあたりが実感していただけるメロトロンが溢れまくりの新鋭プログレ作品をご紹介してまいりましょう~。
BIG PINKリイシューから最も注目されたのが、こちらのニッチな英米混成バンド!
英米から3人づつ計6人のグループってまるでフォリナーみたいですが、サウンドの方はフリートウッド・マック『噂』が好きな方に直撃しそうな米憧憬と英国的気品がいい塩梅なポップ・ロック。
名手ティム・レンウィックも良いギター弾いてます♪
デビュー以来コンスタントにリリースを続けるこの実力派グループも、さすがの人気ぶりを見せています♪
今やシンフォ・シーンにおいて一つの勢力を築きつつあるほどの活躍ぶりを見せる鬼才Antony Kaluginによる人気グループの最新作!
CAMELのリリカルな幻想性とTHE FLOWER KINGS的ダイナミズムを合体させたようなスケール大きなサウンドは、相変わらず文句のつけどころのない完成度。
アコーディオン系の楽器が軽快に踊り込む東欧ルーツを感じさせる民族エッセンスも見事!
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ウクライナ出身のコンポーザー&ミュージシャンAntony Kaluginと彼が率いるシンフォ・プロジェクトKARFAGENを特集!
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90年代以降のプログレシーンを盛り上げる北欧スウェーデンやイタリアに負けじと、本場イギリスからも、イエスやジェネシスやクリムゾンなど往年のグループのDNAを継いだ好グループが出てきております。注目の作品をセレクトいたしましょう。
先月のベストセラーTOPを獲得したこのリイシューもまだまだ健在!
MAGMA譲りの暗黒、MAHAVISHNU ORCHESTRAにも向こうを張る演奏強度、そして繊細に音を描く芸術的感性を兼ね備えたユーロ・ジャズ・ロックの傑作。これは凄い作品…!
ウィルソン・ピケットやリンゴ・スターの作品でプレイしたギター名手が69年に残したリーダー作。
ジミヘン影響下の鋭利さと骨太さが同居するサイケなギター、負けじとワイルドに唸りまくるオルガンによる、互いを食わんとするかのような熱い競り合いに耳が釘づけ!
69年らしい熱気渦巻くサイケデリック・ソウル・インスト快作です!
CS&Nばりの3声ハーモニーと流麗なメロディが素晴らしい米フォーク・ロックの名作。ペダル・スティールに心温まる哀愁のアンサンブルも絶品!CS&Nの中でもGraham Nashの曲が好みの方は必殺でしょう。
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CROSBY STILLS & NASHが好きな方におすすめ。ハーモニーが光るフォーク・ロック作をピックアップ!
QUATERNA REQUIEMのヴァイオリニストが率いるブラジル産バンドによる15年ぶり2ndで、クラシカルな気品たっぷりの奥深い響きを持つシンフォニック・ロックが見事です。ゲスト参加する名手Marcus VianaとのWヴァイオリンも熱い!
『Third』あたりのソフツに仄かな民族テイストを纏わせたような、渋くも躍動感あるジャズ・ロックが実にカッコ良し。英ジャズ・ロック譲りの職人気質とラテン・ジャズみたいな奔放さが合わさったこのサウンド、他じゃなかなか聴けません。
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世界中より、シャープに引き締まったテクニカルかつ流麗なジャズ・ロック作品をセレクトしてまいりましょう。
フィメール・ヴォーカリストMandy Mortonを中心とした英エレクトリック・トラッド・グループによる、サンディ・デニーへの追悼作3rd。哀愁極まるメロディ、むせび泣くフィドル、そして冷気漂うヴォーカル・・・。悲しくも美しいフォーク作品です。
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伝統の英トラッドとロック・ミュージックとの出会い、そしてエレクトリック・トラッドへの発展。1950年代から70年までの英フォーク・シーン形成の流れを追いながら、英フォークの魅力に迫るのがこちらの特集。
EL&Pタイプのアグレッシヴなキーボード・プログレに、PINK FLOYDのメランコリックでミステリアスな奥行き感を加えたようなフランス新鋭!?厳粛な聴き応えを持つヴォーカル&コーラス・ワークもプログレ然としていて素晴らしい!
いかがでしたか?
気になる作品がありましたら幸いです♬
Patrick Dufour、Fabrice Chouette、Frederic Chaputの実力派マルチ・プレイヤー3人により結成、2015年と18年に完成度の高いアヴァン・プログレ作品をリリースしたことでプログレ・ファン注目の存在となっているフランス新鋭、待望の22年作3rd!あのMINIMUM VITALのJean-Luc Payssan(g)がゲスト・プレイヤーとして、Thierry Payssanがマスターなど制作にかかわっています。1曲目から早くもかなり素晴らしいです。このサウンド、例えるなら1stアルバムをレコーディング中のPICCHIO DAL POZZOに、KING CRIMSONがメロトロンを持って飛び入り参加したかのよう!メロトロンがジョワァ〜とファンタジックに高鳴る中を、フルート(おそらくメロトロン)とオルガンがリリカルに絡む美し過ぎるアンサンブル。それが突如鋭角的なリズムとともに緊張感を増し、クリムゾンが顔を出します。その間もミステリアスに浮遊するシンセのプレイがいかにもなフレンチ・プレグレっぽさを付与。不意に演奏が静まると、今度はエレピが淡く揺らめきオルガンがメロディアスに歌うPDPそのものな神秘的音空間へ。オルガンのプレイにはDave Stewartが感じられ、従来作と同じくNATIONAL HEALTHからの影響も見え隠れします。終盤はタイトでリズミカルな躍動感と共にスリリングに疾走するキーボード群が痛快。ここはまさしくMINIMUM VITALでしょう。10分余りの中で目まぐるしく変化する変幻自在すぎるサウンドにノックアウト必至です。よりカンタベリーな芳醇さを増していく以降の曲も勿論絶品。メロディアスな中にもアヴァンギャルドなタッチをまぶした演奏は、HATFIELD & THE NORTHファンなら堪らないでしょう。4曲目でのJean-Luc Payssanによる多彩なギター&マンドリンのプレイも聴き所です。さすが、見事に期待を上回ってくる傑作!
試聴は下記ページで可能です!
https://alcofrisbass.bandcamp.com/album/le-mystere-du-gue-pucelle
ウクライナ出身、英国で活動するキーボーディスト/コンポーザーAntony Kalugin主宰のシンフォニック・ロック・バンド、2022年作。20年に前作にあたる『PRINCIPLES AND THEORY OF SPEKTRA』とKaluginのソロ『MARSHMALLOW MOONDUST』を、そして21年にはソロ2作品『STELLAR GARDENER』『CHAMELEON SHAPESHIFTER』を発表するという怒涛のリリースを続ける鬼才ですが、KARFAGENとして13作目となる本作も比類なき出来栄えのシンフォニック・ロックを提示します。CAMEL直系のリリカルな幻想性と憧れのバンドと語るTHE FLOWER KINGS的なダイナミズムを合体させたようなスケール大きなサウンドは、相変わらず文句のつけどころのない完成度。美しく躍動するシンセ&キラキラと眩い装飾を施すピアノ&ヴィンテージ・テイストなオルガンを駆使するキーボードと、Andy LatimerとRoine Stoltを足し合わせたようなエモーションを放つ極上ギターのコンビネーションはやはり至高です。そこにアコーディオン系の楽器が軽快に踊り込む展開も素晴らしく、彼の東欧ルーツを感じさせる民族音楽エッセンスにも注目です。改めて、とんでもない才能だなぁ・・・。ずばりシンフォ・ファン必聴作!
デジパック仕様、19年作『ECHOES FROM WITHIN DRAGON ISLAND』のインストver『DRAGON ISLAND』のCDが付属!
レーベル管理上、盤にキズ多めもあります、デジパックに小さい角つぶれや若干の圧痕がある場合がございます。ご了承ください。
デジパック仕様、19年作『ECHOES FROM WITHIN DRAGON ISLAND』のインストver『DRAGON ISLAND』のCDが付属!
デジパックに角つぶれがあるため、値引きセール品になります。
ギターのCharles、キーボードのMichel、ドラムのPhilippe、Goubin3兄弟を中心とするフレンチ・ジャズ・ロック・グループの76年デビュー作。手数多くビシビシとタイトに刻む精緻なリズム・セクションに乗り、ハード・ロッキンに弾きまくるワイルドなギター、神秘的に音を散らすエレピ、Eddie Jobsonばりにキレのあるエレクトリック・ヴァイオリンが三つ巴でやり合うスリリング過ぎるアンサンブルに手に汗握ります。そこに美声ながらどこか不穏な女声スキャットが入ってくると、一気にMAGMA的な暗黒が垂れ込め始め、ZEUHL系バンドとしての本領を見せ始め思わず戦慄。そうかと思うと、不意に即興風の淡い幻想が滲むパートを挟み込んでくるフランスらしいアーティスティックなセンスにも唸らされます。MAGMA譲りの暗黒、MAHAVISHNU ORCHESTRAにも向こうを張れる演奏の強度、そして繊細に音を描く芸術的な感性を兼ね備えたユーロ・ジャズ・ロックの傑作。これは凄いです。
Tim Renwick(g)、Henry Spinetti(dr)、Dave Markee(b)ら英国ロック屈指のセッションマン達が、Tim Gorman(key)、Bill Lamb(g&vo)、Kelly Harland(org&vo)ら米国のミュージシャンと結成した英米混成グループによる79年1st。男女ヴォーカルを据え、フォーク/カントリー・タッチやウエストコースト・テイストを取り入つつ英国的な気品も感じさせるポップ・ロックは、『Rumours』前後のFLEETWOOD MACを思わせます。Tim Renwickの柔らかな哀愁を帯びた絶品ギター、タイトに刻む職人肌なリズム・セクションと英国の腕利き達によるアンサンブルもさすがですが、Tim Gormanの流麗なピアノやKelly Harlandの味わいあるオルガンも出色で、6人が一体となってまとまりある演奏を聴かせているのが素晴らしい。70年代中期以降のFLEETWOOD MACファンならきっと気に入ると思います。
名曲「ライオンは寝ている」で知られるTOKENSのメンバーが結成したグループ。73年唯一作。CS&Nを彷彿とさせる美しい3声ハーモニー、ペダル・スティールに心温まる哀愁のアンサンブルが素晴らしいフォーク・ロックの逸品。CS&Nにも負けない完璧なコーラス・ワーク、そして全編に渡る流麗なメロディ。CS&Nの中でもGraham Nashの曲が好みの方は必殺でしょう。名作です。
イタリアはローマ出身、サックス/フルート奏者を含む5人組ジャズ・ロック・バンドが74年に残した唯一の作品。『Third』〜『Fifth』あたりのSOFT MACHINEに、パーカッションによる民族音楽テイストを纏わせたような、渋くも躍動感あるジャズ・ロックが個性的です。サックスとピアノによる即興風の緊張感ある掛け合いが、不意にパーカスを伴って陽気に舞い上がる展開が面白く、英ジャズ・ロック譲りの職人気質とラテン・ジャズのような奔放さが代わるがわる現れるスタイルは他ではなかなか聴けません。華麗でメロディアスなテーマが印象的なM1、スピーディなアンサンブルに乗ってヴァイオリンがスリリングに弾きまくるパートを持つM4などは、ARTI E MESTIERIも彷彿。『Third』期SOFT MACHINE好きの方には是非聴いてみて欲しいです!
ブラジル出身、QUATERNA REQUIEMのヴァイオリニストKleber Vogelを中心とするシンフォ・グループによる、94年の1stから25年ぶりとなる19年2ndアルバム。CAMEL/GENESISに通じるファンタジックな叙情派プログレに、ヴァイオリンがクラシカルな格調高さや古楽的な典雅な味わいを加える、奥深い響きを持つシンフォニック・ロックが素晴らしいです。クラシカルな気品高いフレーズをスケール大きく奏でるヴァイオリン、アナログっぽい温かみと艶やかさを備えたシンセサイザー、泣きを帯びた哀愁のギターらが、ドラマチックに絡み合いながら描き出していく壮大なサウンドにひたすら圧倒されます。注目はO TERCOのギタリスト&キーボーディスト、そしてSAGRADOで知られるヴァイオリン名手Marcus Vianaの参加。特にMarcus Viana参加の2曲は必聴で、VogelとVianaのヴァイオリンが左右のチャンネルに分かれてスリリングかつ優美に絡みあうパートは思わず熱くなります。QUATERNA REQUIEMやそのドラマーがが参加するVITRAL、そしてメキシコのCASTファンにオススメ!
KZ002(デジパック)(PRODUZIDO NO POLO INDUSTRIAL DE MANAUS)
デジパック仕様
レーベル管理上、デジパックに凹みや圧痕、若干の角潰れがある場合がございます。ご了承ください。
2019年結成、フランスのキーボード・トリオ編成のシンフォ・グループ、7パートからなる43分の組曲を収録した22年デビュー作。EL&Pタイプのアグレッシヴなキーボード・プログレに、PINK FLOYDのメランコリックでミステリアスに広がる奥行き感を加えたようなスタイルが魅力的です。シンセが陰鬱に広がる空間的な音作りをバックにして、カッチリとタイトで硬質なリズムが刻まれ、多彩なキーボードがダイナミックに躍動。ジャズの洒脱さとクラシックの気品を合わせた流麗なピアノ、時に『TARKUS』も彷彿させるダイナミックにうねるシンセ、そしてヴィンテージな味わいたっぷりに鳴らすオルガンなど、荘厳にもリズミカルにも自在に変化する華麗なプレイで耳を奪うキーボーディストは、Keith Emmersonの遺伝子を確かに感じる逸材です。ベーシストが兼任するトランペットの哀愁を帯びた響き、プログレらしい厳粛な聴き応えを持つヴォーカル&コーラス・ワークも素晴らしい。往年の英プログレを下敷きにしつつ、モダンで洗練された聴き心地の良さも備えたかなり完成度の高い一枚!
ウィルソン・ピケット、テンプテーションズ、フォー・トップス、デル・シャノン、リンゴ・スターなど大御所アーティスト達の作品でプレイするデトロイト出身セッション・ギタリストDennis Coffeyが、69年にリリースしたリーダー作。いやはやこれはカッコ良さの塊のような一枚!ジャジー&グルーヴィなリズムに乗ってギターとオルガンの豪快なプレイがぶつかり合うサイケデリック・ソウル・インストがただただ痛快です。ジミヘンの影響が伺える鋭利さと骨太さが同居するサイケなギター、それに負けじとワイルドに唸りまくるオルガンによる、互いを食わんとするかのような熱い競り合いに終始耳を釘づけにされます。小技を利かせつつゴキゲンなグルーヴを刻みつづけるR&Bフィーリングたっぷりのリズム・セクションもナイスすぎます。そんなド派手なプレイで聴かせる「Get Back」「Hey Jude」は、数あるカバーの中でもかなりの完成度で聴き所。マイナーながら、69年という時期ならでは熱気を見事に切り取った快作です!
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