スタッフ佐藤です。
韓国BIG PINKの最新リリースはチェックされたでしょうか。
その中でオススメなのが、DENNIS COFFEY TRIOの69年作。
ウィルソン・ピケット、テンプテーションズ、フォー・トップス、デル・シャノン、リンゴ・スターなど名だたるアーティストの作品に参加した名セッション・ギタリストのリーダー作なのですが、69年作らしい渦巻くような熱気と共に、当時ギターの革命児として世界を席巻していたジミ・ヘンドリックスからの影響を感じさせる骨太かつスリリングなギターが大変カッコいいのです。
ジミヘン・フォロワーと言えばロビン・トロワー、フランク・マリノ、ウリ・ジョン・ロートあたりが挙げられますが、カケレコ棚を覗いてみると、他にもジミヘン好きの方に聴いてみて欲しいサイケ・ハード/プログレがいくつかありましたので、一挙にご紹介したいと思います。
まずは件の一枚をどうぞ!
R&Bやポップス・シーンで手腕を振るったデトロイトの名ギタリストが放った初のリーダー作品。
ジミヘン影響下の鋭利さと骨太さが同居するサイケなギター、負けじとワイルドに唸りまくるオルガンによる、互いを食わんとするかのような熱い競り合いに耳が釘づけ!
69年らしい熱気渦巻くサイケデリック・ソウル・インストの快作です!
同じくアメリカにはこの名ギタリストがいましたね!ソロ作をピックアップ!
カルトなサイケ・ハード・バンドSPIRITを率いたことで知られる米国のギタリストRANDY CALIFORNIA。
彼は15歳の時に、ジミー・ジェームズ(後のジミヘン)と出会い、ジミー率いるバンドJIMMY JAMES AND THE BLUE FLAMESに加入したという経歴を持つ、ある意味最もジミヘンに近しいギタリストと言えます。
ファズとワウを効かせつつ、力まずリラックスしたブルージー&メロディアスなハード・サウンドが堪らなくカッコイイです!
ジミヘン関連ミュージシャンならこちらの方の作品も忘れちゃいけませんね!
その名の通り、ジミヘンが率いたバンド・オブ・ジプシーズのベーシストが結成したトリオ・バンド。
ジミヘン直系のブルージー&コズミックなギターに、サイケな男女ヴォーカルが乗って、ベースがブイブイ唸る!
ジャケはなぜかロジャー・ディーン!
デラボニ作品でもプレイしたギタリストのソロもジミヘン味を帯びたなかなかの逸品。
もしジミヘンがフュージョンの時代に生きてたらこんな風に弾いたかも!
ミラー・アンダーソンや第二期ジェフ・ベック・グループあたりのファンなら是非!
カナダにはマホガニー・ラッシュ以外にもジミヘン直系の名盤がありますよ~。
カナダのジミヘン直系ギタリストWalter Rossi率いるバンドがCHARLEE。
ヘヴィかつ軽快に動くスタイルはジミヘン・ライクですが、彼はよりハード・ロック的なキレ味を追求している印象。
ソリッドに切り込むリフ、ズッシリとしたリズム隊、そして凶暴な中にも叙情性を巧みに織り込んだ楽曲展開・・・いやあこれはカッコイイです!オススメ!
オセアニアからはメンバー全員がマオリの血を引くというニュージーランドのグループを一押し。
ジミヘンからの影響は感じさせながら、なんとも言えない「いなたさ」と緩いサイケデリック感を持つエレキギターが特徴的。
全体のサウンドもサイケとパブ・ロックの中間という感じのなんとも言えない緩さと哀愁、そして辺境的「いなたさ」に満ちていて、たまらなく愛おしい!
英国からはこのニッチなジミヘン大好きアーティストを!
元JUICY LUCYのヴォーカリストが結成したハード・ロック・グループの71年唯一作。
JUICY LUCY時代以上に荒々しくなったガナリ声のヴォーカルに、ジミヘン影響下の粘り強いファズ・ギター。
場末感ぷんぷんの超B級ジャケに負けずに、サウンドもインパクトあります。
ジミヘン・フォロワー筆頭格の一人ウリの作品がありましたのでご紹介♪
ジミヘンからの影響をヘヴィ・メタルの文脈で昇華させた、元スコーピオンズのギタリスト。
後にはスカイギターを携えてスピリチュアルな方面に行かれましたが、この作品まではジミヘン的畳みかけとメロディアスな音運びが調和した絶品ギタープレイを披露していて堪りません。
でも、ヴォーカルまで真似しなくても…。
フランスにもジミヘン影響下と言えそうなギタリストがいます!
ヴィブラフォンやエレピが静謐に鳴るアート・ロックに、ジミヘン彷彿の奔放かつスリルあるギターが豪快に乗っかるこの1曲目、ずばり名曲!
このフランスのギタリスト、マイナーだけど才能は素晴らしいなぁ。
MAGMAで知られるローラン・チボーも参加の71年作。
もちろん北欧にもあります♪♪
まるでピンク・フロイドにジミヘンがゲスト参加した感じ!
このオープニング・ナンバー、かなりのスケールでキてます。
70年代のスウェディッシュ・ロック屈指の一枚。アネクドテンへの影響も感じます。
最後は「アルゼンチンのジミヘン」!?
アルゼンチン・ロック黎明期の名バンドMANALのギタリストが放った73年1st。
ジミヘン直系のブルージーかつアグレッシヴなギターが全編で炸裂するブルース・ヘヴィ・サイケに痺れます。
アコースティック・ギターとパーカッションによる乾いたサイケデリック・アンサンブルにアグレッシヴなヴァイオリンが暴れまわる最終曲が聴き所!
いかがだったでしょうか。
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ジミ・ヘンドリックスのバンド・オブ・ジプシーズのベーシスト、Billy Coxがジミヘン・ライクの女性ギタリストChar Vinnedge、ドラムRobert Tarrantと結成したトリオ。メンフィスはFAMEスタジオで録音され、英PYEからリリースされた72年作。ジェファーソン・エアプレインあたりを彷彿させるサイケ・フィーリングある男女ヴォーカル、サイケ&ブルース・フィーリングにリヴァーヴやディレイをまぶしてコズミックに仕立てたジミ・ヘン直系のギター、ソウル〜ファンクの流れにあるシャープでいてしなやかなリズム&ドラムというスタイル。キンクスのカヴァー「You Really Got Me」など、左チャンネルで暴れるBilly Coxのベースがやはり出色。サイケ/ブルース・ロックのファンは楽しめる作品です。ジャケはロジャー・ディーン!
スウェーデンを代表するハード・ロック・グループNOVEMBERのリーダーでベース/VoのChrister Stalbrandtによる結成されたグループ。70年代のスウェーデン・ロックを代表すると言われる74年作。ギター2人の4人編成ながら、ピアノ、チェロ、サックス奏者がゲスト参加し、スケールの大きなサウンドが特徴。不穏の雰囲気を醸すアコギのバッキング、そこに絡む格調高いタッチのピアノ。揺れるトーンのエレキ、低く垂れ込めるようなチェロが音空間を雄大に広げる。そこに、エッジの立ったトーンとワウによる粘りのあるフレージングのギターが突如切れ込む!スウェーデン語によるヴォーカルもアーティスティックなオーラがプンプン。まるでピンク・フロイドにジミ・ヘンがゲスト参加した感じ!オープニング・ナンバーからかなりキてます。3曲目の青白く幻想的な感じ、なにかに似てる、と思ったら、アネクドテン!90年代以降波に乗るスウェーデン新鋭への影響も確かに感じます。これは素晴らしいグループ。ずばり名作。
ウィルソン・ピケット、テンプテーションズ、フォー・トップス、デル・シャノン、リンゴ・スターなど大御所アーティスト達の作品でプレイするデトロイト出身セッション・ギタリストDennis Coffeyが、69年にリリースしたリーダー作。いやはやこれはカッコ良さの塊のような一枚!ジャジー&グルーヴィなリズムに乗ってギターとオルガンの豪快なプレイがぶつかり合うサイケデリック・ソウル・インストがただただ痛快です。ジミヘンの影響が伺える鋭利さと骨太さが同居するサイケなギター、それに負けじとワイルドに唸りまくるオルガンによる、互いを食わんとするかのような熱い競り合いに終始耳を釘づけにされます。小技を利かせつつゴキゲンなグルーヴを刻みつづけるR&Bフィーリングたっぷりのリズム・セクションもナイスすぎます。そんなド派手なプレイで聴かせる「Get Back」「Hey Jude」は、数あるカバーの中でもかなりの完成度で聴き所。マイナーながら、69年という時期ならでは熱気を見事に切り取った快作です!
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