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ニック・ドレイクからめぐる繊細かつリリカルな世界のSSW探求

ニック・ドレイクの名作1st『ファイヴ・リーヴズ・レフト』を出発点に、繊細かつリリカルなSSWを世界中からピックアップしてまいります。

まずは、ニック・ドレイクの69年1stをあらためて聴いてみましょう。

フェアポート・コンヴェンションの名手がサポートしたシンプルかつ荘厳なアンサンブル、そこに艶やかかつ沈み込むように寄りそうストリングス。そして、ニックによる格調高いアコギの爪弾きと心を奮わせる歌声とメロディ。

永遠に色褪せない名作ですよね。

NICK DRAKE/FIVE LEAVES LEFT

沈鬱さとリリシズムとが同居したメロディとヴォーカル。

絶妙にサポートする、リチャード・トンプソン、ダニー・トンプソンのバッキングと、ロバート・カービーの荘厳なストリングス。

なぜこれほどまでの作品が、リリース時に正当に評価されなかったのか・・・。

それではまず、木漏れ日が差し込むような、他の曲と比べて柔らかなラスト曲「Saturday Sun」をピックアップいたしましょう。あぁ、名曲だなぁ・・・。

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いやあ、素晴らしいです・・・永遠に聴いていたいですね。

さてさてそれでは、英国からピックアップしていきましょう。

KEITH CHRISTMAS/FABLE OF THE WINGS

エスペラント『死の舞踏』にヴォーカルで参加したことでプログレ・ファンにも知られるSSW、70年作。

サンディ・ロバートソンのプロデュースの元、マイティ・ベイビーのメンバーに加え、キース・ティペット、シェラ・マクドナルドが参加して録音され、70年にB&Cレーベルからリリースされた2nd。

それにしても、このオープニング・ナンバー、まるでニック・ドレイクとヴァン・モリスンとクリムゾンが一緒になったような超絶的な名曲ではないか・・・。

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バックを担当したマイティ・ベイビーなど、いぶし銀のアンサンブルを奏でる名脇役達にスポットを当てたこちらの記事もあわせてチェック是非!


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数多くの英SSWの名作を支えた、目立たないながらも愛すべき「いぶし銀バック・バンド」達にスポットを当てます。ちょっと渋いセレクションですが、この周辺に英ロックならではの旨味がたくさんつまっているんですよね。

DUNCAN BROWNE / GIVE ME TAKE YOU

英国のシンガーソングライター、ダンカン・ブラウンの68年作。幻想的で気品あるジャケのイメージ通りの英フォーク・ポップを聴かせる名品です。

コリン・ブランストーンのような繊細な歌声が絶品です。ハープやストリングスを配したアレンジも、クラシカルで非常に美しいです。

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AL STEWART/ORANGE

英SSWによる72年作4thで、英国らしい陰影のあるフォーキーな楽曲にポップなメロディが融合した初期の傑作。

ブリンズリー・シュウォーツのメンバーやリック・ウェイクマンが参加ってことで、英国的な「いなたさ」とともに、クラシカルな「気品」もあって、ニック・ドレイクで言えば、2nd『ブライター・レイター』に近い感じ!

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深淵なる歌声と流れるようなメロディ。ニック・ドレイクに通じる女性SSWといえば、この人ですよね。

BRIDGET ST.JOHN/THANK YOU FOR . . .

あまりの美しさに聴き手の時間を止める英女性SSW。72年作。

芯の強さが感じられる繊細なヴォーカル、英国らしい流麗なメロディ。絶品ですね。

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さて、瑞々しいフィメールフォークを聴いたところで、少しダークなフィメールフォークを聴いていきましょう。

SIBYLEE BAIER/COLOUR GREEN

ヴィム・ヴェンダース『都会のアリス』に出ていたドイツ人女優、シビル・バイヤーが、70年代に傷心旅行の際に作ったプライベートな作品。

全くの自主制作で出回る事はありませんでしたが、21世紀になってから、彼女の息子により音源が米オルタナティヴ・ロック・バンドのダイナソーJr.のメンバーに渡り、06年に発売されることになりました。

内省的で美しい旋律。ニック・ドレイクの『PINK MOON』に通じるメランコリックな一品です。

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次は、そんなシビル・バイヤーに近い現代の女性シンガーです。

JESSICA PRATT/JESSICA PRATT

サンフランシスコ出身のシンガーソングライター、14年作。

鼻にかかったような歌声と奇妙なコード進行のメロディーが、不思議な魅力を放っています。

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お次は74年のディープな一枚。

RANDY RICE/TO ANYONE WHO’S EVER LAUGHED AT SOMEONE ELSE

シカゴ出身のシンガーソングライター。74年に、このアルバムのみリリースしています。

いきなりのファズ・ギター早弾きに驚いていると、静謐でリリカルなピアノとともに、胸に迫る繊細でドリーミーな歌声が立ち上がり・・・な、なんだこの美しさは!

ニック・ドレイクと同じぐらい崇められてもおかしくないかも!?

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韓国の紙ジャケ再発レーベルと言えばBIG PINKが最大手ですが、このBeyond The Moonレーベルもまた、フォーク・ファンにはたまらない良質な作品を続々と再発している注目のレーベルですよね。

Beyond The Moonコーナーはこちら☆

それではアメリカを離れて、別の国にまいりましょう。

BULENT/BENIMLE OYNAR MISIN

トルコのシンガー、74年作。トルコにこんなに繊細で美しいフォークがあったんですね!

聞きなれないトルコ語も、不思議と心地よいです。

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お次はスペインです。

TOTI SOLER (JORDI SOLER)/LIEBESLIED

スパニッシュ・ジャズ・ロック黎明期のバンドOMの中心的ギタリスト、72年作。
バンドでは、ゴリゴリと弾き倒すアグレッシヴなギターを炸裂させていましたが、このソロでは、一転してニック・ドレイクばりの内省的なアコギ爪弾きが特筆。

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いかがでしたか?

ニック・ドレイクに通じる繊細かつリリカルなSSWはまだまだ世界中に眠ってそうですね。

みなさまにとってピッタリの一枚が見つかれば幸いです。

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ニック・ドレイクからめぐる繊細かつリリカルな世界のSSW

  • NICK DRAKE / FIVE LEAVES LEFT

    流麗なメロディと華やかなアレンジが素晴らしいリリシズム溢れる名作、早逝の英SSWによる69年デビュー作

    69年作の1stアルバム。リチャード・トンプソン、ダニー・トンプソンが参加した緊張感溢れる「TIME HAS TOLE ME」をはじめ、繊細に爪弾かれるアコースティック・ギターと今にも崩れ落ちそうなヴォーカルが唯一無比の存在感を放つ名曲揃い。ロバート・カービーによる荘厳なストリングス・アレンジも絶品。

  • KEITH CHRISTMAS / FABLE OF THE WINGS

    70年作、英フォーク・ロック傑作、とにかくオープニング・ナンバーが悶絶もの超名曲!

    エスペラント『死の舞踏』にヴォーカルで参加したことでプログレ・ファンにも知られるSSW。サンディ・ロバートソンのプロデュースで録音され、70年にB&Cレーベルからリリースされた2nd。マイティ・ベイビーのメンバーに加え、キース・ティペット、シェラ・マクドナルドが参加。とにかく冒頭の2曲が必殺。1曲目は、キース・ティペットのピアノが全編にフィーチャーされていて、ふくよかでタイトなリズム隊を土台に(かなりカッコ良い!)、アコギがかき鳴らされ、ハイ・トーンのちょっとアシッド臭のあるヴォーカルが浮遊感のあるメロディを歌い上げる。そして、そのバックで、格調高く流麗な旋律を奏で続けるキース・ティペットのピアノ。特に後半のフリーキーに乱れ飛びながらも整合感のあるピアノは悶絶必至です。圧倒的な緊張感とリリシズムと英国的な陰影。ニック・ドレイクとヴァン・モリスンとクリムゾンが一緒になったような超絶的な名曲です。2曲目は一転して静謐なフォーク。シェラ・マクドナルドが参加し、2人のデュエットは天上の美しさ。キースの幻想的なハイ・トーンは、これぞ英国フォークの深い森の空気に満ちあふれています。3曲目以降も佳曲ぞろい。英フォーク・ファンもプログレ・ファンも必聴と言える傑作です!

  • BRIDGET ST.JOHN / THANK YOU FOR . . .

    72年リリース、美しいメロディーと繊細ながら芯の強さが感じられるヴォーカルとが絶妙にマッチした英フォーク・ロック名作

    72年にリリースされた3rd。ダンデライオン・レーベルでのラスト作。Andy Roberts、Dave Mattacks、John Martyn、Rick Sandersなどが参加。哀愁のペダル・スティールをフィーチャーしたメロウな楽曲、ディランのカヴァーなど、フォーク・ロック的なリラックスしたサウンドが印象的。美しいメロディーと芯の強さが感じられる繊細なヴォーカルとが絶妙にマッチしていて、あまりの美しさに時間が止まります。ヴォーカリストとしての魅力では本作がベストでしょう。

  • BULENT / BENIMLE OYNAR MISIN

    トルコ、Nick Drakeに通ずるリリシズムと荘厳さを持った絶品フォーク、74年リリース

    トルコ出身、74年作1st。丁寧に紡がれる美しいメロディ&木訥としたヴォーカル、穏やかなアコギ・アルペジオ、繊細なタッチのリリカルなピアノ、流麗なホーン・アレンジ。とにかく絶品。鳴らされるすべての音がリリシズムに包まれたサウンドは、素晴らしいの一言。最小限の音数ながら荘厳さに満ちたサウンドは、Nick Drakeの1stに通ずるものがあります。胸を打つ佳曲ぞろいの感動的な名作。非トラッドのリリカルな英フォークが好きな方は、マストです!

  • RANDY RICE / TO ANYONE WHO’S EVER LAUGHED AT SOMEONE ELSE

    ちょっと、これは凄い作品です、米SSWによる74年作で、マイナーながらニック・ドレイク級に崇められるべき名作

    シカゴのSSW、74年にリリースされた2枚組作。いきなりのファズ・ギター早弾きに驚いていると、静謐でリリカルなピアノとともに、胸に迫る繊細でドリーミーな歌声が立ち上がり、ハッとさせられます。な、なんだこの美しさは!間奏でまたファズ・ギターが入り、遠くでオブリガードを奏でますが、これがもう高尚といいますか、天上の美しさ!とにかく歌声は素晴らしいわ、メロディは素晴らしいわ、74年とは思えないオルタナ感覚もあるわ、90年代以降の『ペットサウンズ』憧憬の宅録アーティストもひれ伏す完成度!ちょっと、これは凄い作品です。ニック・ドレイクと同じぐらい崇められてもおかしくないかも!?

  • TOTI SOLER (JORDI SOLER) / LIEBESLIED

    スペインを代表するギタリストToti Soler、JORDI SOLER名義のソロ、内省的なSSW作

    スパニッシュ・ジャズ・ロックの名グループOMのギタリストでありスペインを代表するギタリストであるToti Solerが、JORDI SOLER名義でリリースした72年作ソロ。OMとはガラリと変わり、本作で聴けるのは、アコギ一本の繊細なSSW作。半音で下がっていくような陰影に富んだギターがちょっぴりNICK DRAKEを彷彿とさせます。内省的でジーンと染みてくるヴォーカルも特筆もの。哲学的な重みのあるじっくりと向き合って聴きたい作品。

  • JESSICA PRATT / JESSICA PRATT

    サンフランシスコ女性SSW、12年作。幽玄さと奔放さをあわせ持った、現代のフィメール・アシッド・フォーク名盤!

    サンフランシスコ女性SSW、12年作。奇妙なコード進行で爪弾かれるギターに、ヴァシュティバニヤンが風邪をひいたような鼻にかかったコケティッシュなボーカルがそっと乗り、内面に沈みこむようでいてどこか奔放さのある心地よいメロディーが一度聴いたら忘れられない強い印象を残します。ヴァシュティ・バニヤンやシビル・べイヤー、ニック・ドレイク等に魅了される人のための、現代のフィメール・アシッド・フォークです。

  • SIBYLEE BAIER / COLOUR GREEN

    疲れた夜にそっと聴きたい、美しくメランコリックなミッドナイト・アシッド・フォーク。

    ヴェム・ヴェンダース監督映画『都会のアリス』に出演のドイツ人女優、シビル・ベイヤーが70年代に録音し、06年に陽の目を見た唯一作。ギター弾き語りの簡素なフォークなのですが、再生してすぐに、濃厚に漂うメランコリーに圧倒されます。素朴に爪弾かれるアコースティックギターに、ろうそくの炎のようなボーカルがかすかに響き、ダウナーながらも柔らかく心地よいそのサウンドにはすっと心が落ち着くような鎮静作用があります。ジュデイ・シルやニコ、ニック・ドレイクなどに通じる、真夜中のアシッド・フォークです。

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