2014年10月30日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: 日々是ロック
こんにちは、カケレコ店長の田中です。
ここ最近、だいぶ秋が深まってきましたね。
カケレコがある埼玉県寄居町も、今日は快晴ですが、最高気温は20度を下回っています。
事務所では、裸足に草履で過ごしていますが、そろそろ厳しくなってきました。
三連休は、世界のロック探求に読書に、「秋」を堪能したいですね!
さてさて、昨日入荷したCD、売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするこちらのコーナー「日々是ロック」。
プログレ、ロック、ジャズ・ロック、サイケ、ハード・ロック、フォークなどジャンルを横断して世界のロックをカケハしてまいります。
一枚目は、ずばり「秋」をテーマにしたコンセプト・アルバムからスタート!
FINISTERREやLA MASCHERA DI CERAの中心人物Fabio Zuffantiによるプロジェクト・グループ。
現代イタリアン・ロック最高の才能が描く秋の音世界。
しっとりと艶やかなアコギ、流麗なピアノやヴァイオリン、キャメルに匹敵する映像喚起的でリリカルなエレキ。美しい・・・。
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イタリアでクラシカルなシンフォと言えば、このベテラン・グループによる新譜も届きました!
74年にクラシカルなキーボードが彩るシンフォニック・ロックの名作『IO SONO MURPLE』をリリースするもその一枚のみで解散してしまった幻のイタリアン・ロック・バンド。08年の復活作に続く、2014年作の復活第二弾、通算では3枚目のアルバム。
往年のクラシカルなシンフォ・サウンドそのままに、若手メンバーも加えてフレッシュな躍動感もみなぎる快作!
秋にはクラシカルなシンフォニック・ロックがぴったりですよね。ロシアの名品をセレクトいたしましょう。
あのチャイコフスキーも輩出したサンクトペテルブルク音楽院で学んだ作曲家/Key奏者率いるロシア新鋭。
彼らの作品の中では、ロマンティシズム香るリリカルな曲が多く収められているファンタスティックな一枚。感動的ですよ~。
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東欧スロヴァキアはブラチスラヴァ産のこのプログレ・グループもまた、高い芸術性が深まる秋にぴったり。
3連休は、東欧の歴史や文化を読書で学びながらのロック鑑賞はいかがでしょうか。
これはずばりハプスブルク帝国ロック!?
共産圏のロック、というより、ハプスブルク帝国の文化遺産が息づくブラチスラバという土壌で育まれたロック・ミュージックという方がしっくりくる豊穣な名作。
クラシカルなプログレに浸った後は、しなるような強靭さを持ったチェンバー・ロックも聴きたくなりますね!
ロシア→旧チェコと紹介してきたところで、スラヴつながりで、ストラヴィンスキー「兵士の物語」をカヴァーしたスペインのグループをご紹介!
こ、これは、チェンバー・ロックのファンには激レコメンド!
ザッパのトリビュート・バンドとしても活動しているスペインはバルセロナのグループが、ストラヴィンスキー「兵士の物語」のカヴァーに挑戦!
凄まじい強度と艶やかさ。圧巻です。
バルセロナのジャズ・ロックと言えば、70年代に芳醇なるシーンが形成されていました。
特集ページも設けてありますので、連休中にじっくりと堪能ください。
後にスペインを代表する音楽家となるJoan Albert Amargosが若い日に結成したジャズ・ロック/アヴァン・ロック・グループ。
地中海音楽やアンダルシア音楽をはじめ、スペインのオペラであるサルスエラ(Zarzuela)も取り込んだスペインならではのロック・ミュージックを確立した傑作。
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スペインと言えば、北西沿岸の地からも素晴らしい新鋭グループが登場しております。
スペイン北西沿岸のア・コルーニャ出身のカンタベリー・スタイルのジャズ・ロック新鋭。
太いヴィンテージなトーンのオルガン、流麗なエレキ、そして、洒脱な女性ヴォーカル!こりゃグレイト!
カンタベリー・スタイルのジャズ・ロック新鋭と言えば、イタリアのこのグループもオススメ!
レビュアー3人が満点を付けた!
HATFIELD & THE NORTH、SOFT MACHINE、CARAVAN、KING CRIMSONなどの影響を感じるグレイトなカンタベリー・スタイルのジャズ・ロック新鋭。
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イタリアはローマで94年に結成されたジャズ・ロック新鋭、FONDELIAの2010年作3rd『MY GRANDMOTHER’S SPACE SUIT』をピックアップ!
スペイン→イタリアときて、地中海つながりで、イスラエルのグループもご紹介。
イスラエルではかなり名の知れたミュージシャンでありコンポーザーの3人、Shlomo Gronich(イスラエルのアラン・ソレンティとして有名!)、Shem Tov Levy(SHESHETのフルート奏者!)、Shlomo Ydov(2010年現在でも活躍を続ける名SSW)によるスーパー・トリオ。
イスラエル・プログレのNo.1グループとして知られていて、75年リリースの唯一作である本作は、SHESHETの唯一作と並んで人気の傑作。
グレッグ・レイクが発見したのが、P.F.M.じゃなくて、こっちだったら、勢力図は変わっていたかも?
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SHESHETやKTZAT ACHERET(NO NAMES)をはじめ、ジャズをベースにした洗練された演奏と巧みなポップ・センスがブレンドしたまばゆい音楽の宝庫、イスラエルを大特集!
フランスとドイツのアヴァン/ジャズ・ロックの名品もピックアップいたしましょう。
英語ではなく、まるでコバイアのような異言語で歌っていますし、まさか00年代のアメリカにこんなバンドが出てくるとは!
マグマや吉田達也のファン、COSなどベルギーのジャズ・ロックのファンは必聴!
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ここ最近の新譜を見ていると、チェンバー・ロック/アヴァン系ジャズ・ロックの充実ぶりが凄い!最近リリースされた注目の作品をピックアップいたしましょう。
ジャーマン・ジャズ・ロック/サイケ/アヴァンギャルドの最高峰バンド。本作は71年にベルリンの名門レーベルOhrからリリースされた傑作。
これを初めて聴いたとき、「ドイツ版ビッチェズ・ブリューだ!」と雄叫びましたよ!
ここからは英米ロックからオススメ盤をピックアップいたしましょう。
秋にはいぶし銀のギタリストもぴったりですが、このギタリストもスモーキー・フレイヴァーがたまりません。
その名は、ザル・クレミンソン。
マイナーながら、パトゥのオリー・ハルソールやニュークリアスのクリス・スペディングに通じる、いぶし銀のギター名手。
支えるリズム隊も強力でこの70年作、ずばり英ハード名作。
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英国はグラスゴー出身で、後にアレックス・ハーヴェイと出会い、センセーショナル・アレックス・ハーヴェイ・バンドへと発展するグループ。なんといっても、ザル・クレミンソンのいぶし銀ギターが特筆もの!
秋にぴったり「いぶし銀ギタリスト」と言えば、この人も良いですよね。
ジェスロ・タルをデビュー作のみで辞めたギタリスト、ミック・エイブラハムズ率いるグループ。
エネルギッシュなブラスに、ツバ飛びまくりのフルートも絡んできて、たまりません!
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紅茶やコーヒーをたて、ゆったりと休日に聴くブリティッシュSSW。最高の一時。
マニアックな英SSWだけど、アーニー・グレアムが好きならイチコロだろうなぁ。
Henry McCulloughも参加してるし、スワンピーで枯れた演奏もたまらん。
ニッチ・ポップも堪能しちゃいましょう。
グラム・ロックのゴージャス meets 英ポップ伝統の気品とヒネリ。
ハード・ロック、グラム、英ポップの隙間に入り込んじゃった、まさにニッチな逸品!
マイク・オールドフィールドも「秋」にぴったりですが、ついでに、こんなディープな関連作も味わいましょうか。
マイク・オールドフィールド『チューブラー・ベルズ』のプロデューサーとして後に名を馳せるトム・ニューマンが、「独自のサウンドを確立するために山にこもって修行した」上で録音した英サイケ迷盤☆
ラストは、アメリカからピックアップ!
バングラデシュ・コンサートにも参加したG/Voのドン・プレストン在籍のグループによる、まるでホリーズが南部で録音したようなマジカルアーシーなフォークロック快作!Proはドン・ニックス!
いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
またお会いいたしましょう。
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イスラエルではかなり名の知れたミュージシャンでありコンポーザーの3人、Shlomo Gronich(イスラエルのアラン・ソレンティとして有名!)、Shem Tov Levy(SHESHETのフルート奏者!)、Shlomo Ydov(2010年現在でも活躍を続ける名SSW)によるスーパー・トリオ。イスラエル・プログレのNo.1グループとして知られていて、75年リリースの唯一作である本作は、SHESHETの唯一作と並んで人気の傑作。軽やかな変拍子によりめくるめく展開するアンサンブルと巧みなコーラス・ワークはGENTLE GIANTばり!地中海の空気が感じられる詩情豊かなパートも魅力的で、フルート、弦楽器、エレピ、アコギ爪弾きがタペストリーのように丁寧に重なり、美しいメロディを包み込むアンサンブルは、P.F.M.に比肩しています。GENTLE GIANTやCAMELなどブリティッシュ・プログレのファンからP.F.M.などイタリアン・ロックのファンの皆さま!ずばりこの作品は聴かなきゃ損です!素晴らしすぎる逸品!
スペインはバルセロナ出身、チェンバー/ジャズ・ロックの名グループ。76年にZELESTEレーベルよりリリースされた1st。後にクラシックから映画/演劇音楽でも名を残し現代スペインを代表する音楽家となるJoan Albert Amargosを中心に、60年代末から活躍するブラス・ロック・バンドMAQUINA!のメンバー、BARCELONA TRACTIONのKey奏者により結成。英米ロックから解放されたスパニッシュ・ロックの確立を目指していたようで、地中海音楽やアンダルシア音楽をはじめ、スペインのオペラであるサルスエラ(Zarzuela)も取り込んだチェンバー・ロックが特徴です。緻密かつ地中海の香り漂う芳醇なサウンドは、HATFIELD & THE NORTHのファンをはじめ、イスラエルのSHESHETやイタリアのAREAやPICCHIO DAL POZZOのファンにはたまらないはず。若きJoan Albert Amargosの才気ほとばしるイマジネーション豊かな名品です。
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