2013年10月25日 | カテゴリー:MEET THE SONGS,世界のロック探求ナビ
タグ: ハード・ロック
今日の「MEET THE SONGS」は、英ハード・ロックTEAR GASの70年作1st『PIGGY GO GETTER』をピックアップいたしましょう。
TEAR GASは、英国はグラスゴー出身で、後にアレックス・ハーヴェイと出会い、センセーショナル・アレックス・ハーヴェイ・バンドへと発展するグループ。
前半は、アコースティック・ギターのバッキングを活かした英国的な牧歌性も感じさせるサウンドで、後半はツェッペリンも意識したハード・エッジなサウンドへとシフト・チェンジ。
聴き所は、なんといってもZal Cleminsonのギター。コシのある歪みで、タメの効いたリフ、鋭角に畳みかけるスリリングなリードともに懐深く弾いていて、パトゥのオリー・ハルソールあたりにも通じる、ブリティッシュならではの陰影に富んだいぶし銀のフレージングが光っています。
リズム隊も特筆で、特にベースのChris Glenは、後にMSGにも参加する名手。クリームのジンジャー・ベイカーにも負けないセンス抜群のベースを響かせています。
2ndはハード・ロック化しますが、本作は、深い森に迷い込んでしまったような幻想性や陰影が感じられるのが特徴。渋くメロウなスルメ名盤です。
それでは、早速、聴いていきましょう。
まずは、旧A面のアコースティックなサイドから、2曲目「Your Woman’s Gone And Left You」をピックアップ。
ちょっぴりパブ・ロック風味があったり、ジェスロ・タルに通じるトラッド風味も感じたり、英国ならではのくぐもったサウンドにグッときます。
スモーキーなヴォーカルも良いなぁ。
ビートルズ「ヘイ・ブルドッグ」のリフを取り入れたこちらのナンバーもカッコ良し!
次は、後半のハイライト「Look What Else Is Happening」。
安定感抜群のリズム隊。キレ味鋭く切り返すキメのパート。霧に包まれたようなハーモニーも英国的でいいし、中間部でリズムが跳ねてオルガンが入るところも良いし、そしてそこから鋭角に切れ込んでくるZalのギターは悶絶だし、凄い曲です。
どこを切り取っても溢れ出す英国臭もまたたまりません。
せっかくなので、2nd『TEAR GAS』も少々ご紹介。
1stのハードな部分を推し進めたサウンドで、ハード・ロックとしての完成度では1stを凌駕した傑作。
ドラムにEdward Ted McKennaが加入。ベースのChris Glenとともに後にMSGに加入するコンビで、ツェッペリンにも負けない鉄壁の重量級リズムを聴かせます。
そして更にキレ味をまして冴え渡るZalのギター。
クリームばりのブルース・ハードからツェッペリンの「コミュニケーション・ブレイクダン」を彷彿させるアグレッシヴなナンバーまで、圧倒的な音量とスピード感で畳みかける逸品です。
もう一枚、SENSATIONAL ALEX HARVEY BANDの77年作『FOURPLAY』をご紹介。
アレックス・ハーヴェイが参加していない作品で、TEAR GAS + アレックス・ハーヴェイ = SENSATIONAL ALEX HARVEY BANDで、そこからアレックス・ハーヴェイを引いた、ということは、TEAR GASではないか!
メンバーもまんまTEAR GASで、TEAR GASの3rdとも言える作品ですね。
アーシーさと洗練さが絶妙に混ざりあった芳醇なブリティッシュ・ロック。
「MEET THE SONSG」は、月曜日から金曜日まで毎日、定番からニッチ盤まで僕らのロック・ミュージックを紹介しています。
また来週、お会いいたしましょう。
英国はグラスゴー出身。後にアレックス・ハーヴェイと出会い、センセーショナル・アレックス・ハーヴェイ・バンドへと発展するグループ。71年作の2nd。デビュー作は、前半はアコースティカルに、後半はツェッペリンを意識したハードなサウンドを聴かせていましたが、この2ndは、そのハードな部分を推し進めたソリッドかつ鋭角なナンバーで占められています。ドラムにEdward Ted McKennaが加入。ベースのChris Glenとともに、鉄壁のリズム隊を構成(2人とも後にMSGで活躍)。ツェッペリンにも比肩するような重量級リズムを轟かせています。そして、何と言っても、ギターのZal Cleminson!コシのある豊かな歪むのトーンはこれぞブリティッシュでカッコ良すぎるし、タメの効いたリフ、前のめりのアグレッシヴなソロともに、本当にキレまくっています。クリームばりのブルース・ハードからツェッペリンの「コミュニケーション・ブレイクダン」を彷彿させるアグレッシヴなナンバーまで、圧倒的な音量とスピード感で畳みかける逸品。英国臭をぷんぷん振りまくスモーキーなヴォーカルと憂いあるメロディも特筆です。英ハード屈指の名作!
68年に録音され、71年にリリースされながらジミー・ペイジの反対ですぐに回収となったライヴ盤。ジミー・ペイジ、弾きまくってます!もの凄いエネルギー!
YARDBIRDS/LIVE YARDBIRDS FEATURING JIMMY PAGE
800042(LOST DIAMONDS)
2600円
2400円 (税込2640)
220円お得!
在庫あり
68年に録音され、71年にリリースされながらジミー・ペイジの反対ですぐに回収となったライヴ盤。ジミー・ペイジ、弾きまくってます!もの凄いエネルギー!
YARDBIRDS/LIVE YARDBIRDS FEATURING JIMMY PAGE
800042(LOST DIAMONDS)
2590円 (税込2849円)
売り切れ
世界のニッチなロックにフォーカスした膨大なディスク・レビュー、マニアック過ぎる特集、濃密なコラム。質・量ともに過去最大の読み応えとなった「不思議音楽館 ORANGE POWER」第6弾!!
不思議音楽館/不思議音楽館 ORANGE POWER VOL.6
ORANGEPOWER6(–)
2700円 (税込2970円)
在庫あり
バキっと歪んだスリリングなギター、ツェッペリンばりにタイトでヘヴィ級のリズム隊、熱くシャウトするヴォーカル。バンド全体が塊となったソリッドなアンサンブルは、本格感ぷんぷん。
LION197(LION)
2520円 (税込2772円)
売り切れ
英米混成ハード・ロックと言ったら、カクタスだろうって? おいおい、俺らも忘れちゃ困るぜ?ハード&ソリッドな音ならツェッペリンにだって負けねぇぞ!
BOD127(BUY OR DIE)
2590円 (税込2849円)
在庫あり
英米混成ハード・ロックと言ったら、カクタスだろうって? おいおい、俺らも忘れちゃ困るぜ?ハード&ソリッドな音ならツェッペリンにだって負けねぇぞ!
BOD127(BUY OR DIE)
1690円 (税込1859円)
な、なるほど、「ポスト・ディープ・パープル」としてプロモーションされたのも納得なスピード感と切れ味。このオープニング・ナンバー「Down To You」、名曲だなぁ。
GBR52048(GREAT BARRIER)
2290円 (税込2519円)
売り切れ
その名は、Zal Cleminson。マイナーなギタリストですが、ソリッドなリフ、鋭角に切れこむリードともセンス抜群なんです。彼のギターが冴え渡る英ハードの名作がこちら!
ECLEC2664(ESOTERIC)
2090円 (税込2299円)
売り切れ
深い陰影を湛えたブリティッシュ・ロックならではの叙情性と、フラメンコのとめどない熱情が完璧に融合したアンサンブル。これぞフラメンコ・ロック!と言える名盤ですね。
LICD900601O(LINE)
690円 (税込759円)
木漏れ日ジャケが良いなぁ。ザ・バンドやバーズ『ロデオの恋人』が好きならこのイギリスのSSWは最高にグッときてしまうはず。柔らかな叙情と哀愁に包まれた泣ける傑作。
BTR0047(RIVERMAN)
1890円 (税込2079円)
売り切れ
大胆に取り入れられたフラメンコの要素に由来するほとばしる情熱と、英国らしい醒めた叙情性が劇的に対比するサウンドがとにかくカッコいいですよね。唯一無二のフラメンコ・ロックを聴かせる名盤!
LICD900598O(LINE)
890円 (税込979円)
VICP61310
1190円 (税込1309円)
モダンポップの捻くれセンス、グラムロックのギラギラ感、ハードロックのエッジ、パンクの剥き出しのエネルギーなどが全て詰まってますね。現実逃避的でセクシャルなヴォーカルも良いし、とにかく尖りまくり!
GBR52049(GREAT BARRIER)
2290円 (税込2519円)
売り切れ
グレン・ヒューズがパープルの前に居たグループと言えば?最高のジャケット通り、思わず体を揺らしてしまうグルーブに溢れた快作!
TRAPEZE/YOU ARE THE MUSIC…WE’RE JUST THE BAND
CDLEM4(LEMON)
1690円 (税込1859円)
在庫あり
超絶ギタリストTony HillとHAWKWINDでも活躍する名ヴァイオリン奏者Simon Houseのバトルの凄まじいこと!英サイケ・ハード悶絶の傑作です。
ECLEC2204(ESOTERIC)
2040円 (税込2244円)
在庫あり
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