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ヘンリー・カウやユニヴェル・ゼロのDNAを継ぐチェンバー・ロック新鋭特集!

近年、ヘンリー・カウを中心に世界各国でレコメン系のグループが活動していた70年代末にも匹敵する勢いで好バンドが登場しているアヴァン/チェンバー・ロック・シーン。

大量生産・大量消費の資本主義に取り込まれたロック・ミュージックをもう一度、反体制の芸術の域に戻そうとしたレコメン系グループ達の意志が、グローバル化とともに行くところまで行き着いた資本主義の疲弊が渦巻く今、時代の必然としてリアルに甦っているのかもしれません。

ということで、ユーロ各国から北米、南米まで、世界中から00年代にリリースされたチェンバー・ロック/アヴァン・ロックの名作をピックアップいたしましょう。

試聴しながら、お楽しみください!

【直近入荷の注目チェンバー・ロック新譜】

SPECTRUM ORCHESTRUM/IT’S ABOUT TIME

ユニヴェル・ゼロやマグマを受け継ぐフランスの暗黒チェンバー新鋭!

グニャグニャとアヴァンギャルドなギター、どこか祭り囃子を思わせる妖しげなフルート、重厚なブロウで緊張を煽る管楽器などが絡み合う、知的にして不気味な音像が迫ってきます!

どちらかと言うと「静」の音楽なんですが、この一音一音から伝わってくる緊張感とスリルは凄いです…!

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STOP MOTION ORCHESTRA/LIGHTWORKS

MAGMA、HENRY COW、そしてPICCHIO DAL POZZOが混ざり合ったみたい!?強靭なベース・ラインと重厚なギター・リフに暖かみいっぱいの管弦楽器が絡み合うスリリング&ユーモラスなチェンバー・ジャズ・ロック!

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【イタリア】

YUGEN/DEATH BY WATER

アルバムの1秒目からレッドゾーン吹っ切れまくり!

怒涛のビブラフォンとサックスのユニゾン。マシンガンのようなギター。高速変拍子。

クリムゾンやユニヴェル・ゼロに一歩も引けをとってません!

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チェンバー・ロック/アヴァン・ロック00年代新鋭特集【ALTROCKレーベル編】

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05年に実験的なロックのためのフェスを開催するために設立され、翌06年に、YUGENの作品をリリースし、レーベルとしてもスタートしたイタリアに本拠を置くAltrock Productionsを特集!

OTEME/IL CORPO NEL SOGNO

ピッキオ・ダル・ポッツォやジャズ・ロック期ザッパを彷彿させる管楽器の掛け合いだなぁと思っていると、異次元世界を音像化したような強烈なアヴァンギャルド・プログレが襲いかかってきて戦慄!気品ある佇まいと尋常ならざる緊張感を両立した孤高の一枚。

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BREZNEV FUN CLUB/IL MISANTROPO FELICE

レーベルからのインフォには、カンタベリー・ミュージック、ザッパ『アンクル・ミート』、ピッキオ・ダル・ポッツォ、オパス・アヴァントラ、新鋭のYUGENあたりが好きなら必聴、と記されていますが、確かにその通り。

というか、チェンバー・ロックならではの不協の音が生む緊張感とともに、一音一音に瑞々しい煌きや色彩感があって、往年のチェンバー・ロック名盤に比肩するクオリティに驚きました。

2015年作の2nd、ずばり傑作です。

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【スペイン】

OCTOBER EQUUS/ISLA PURGATORIO

キング・クリムゾンやレコメン系バンドの影響の下、03年に結成され、06年にデビュー作をリリースしたスペインのバンドで、00年代以降のチェンバー・ロックを代表するバンドの一つ。

管楽器奏者が加わってよりチェンバー・ロック色が増した2011年作『SATURNAL』を押し進め、音楽的リーダーのギタリストAngel Ontalva中心に、アルト・サックス奏者、ベース、ドラムの4人編成で制作された2013年作。

ずばり、クリムゾン『太陽と戦慄』や『ディシプリン』、ヘンリー・カウなどレコメン系、チェンバー・ロックのファンは必聴!

このアルバム制作を記録したプロモ動画がまたカッコ良い!

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【ユーロロック周遊日記】70年代スパニッシュ・ジャズ/チェンバー・ロックのDNAを継ぐ新鋭OCTOBER EQUUSの2013年作『ISLA PURGATORIO』

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最近続々と好グループが誕生しているチェンバー/アヴァン・ロック新鋭の中でも代表格と言えるスペインのグループ、OCTOBER EQUUSをピックアップ!

ANGEL ONTALVA/MUNDO FLOTANTE

OCTOBER EQUUSのギタリストによる12年作1stソロ。

カンタベリーや、ヘンリー・カウなどチェンバー・ロックを土台に、地中海や中近東音楽の香りを加えた豊潤なサウンドは、70年代スパニッシュ・チェンバー・ロックの名グループMUSICA URBANAに通じる完成度!

往年のスパニッシュ・ジャズ・ロック(ライエターナ・ミュージック)のDNAを継ぐ豊潤な傑作。

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Musica Laietana ライエターナ・ミュージック特集~スペインはバルセロナで起こったジャズ・ロック・ムーヴメント

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70年代にスペインでおこったロック・ムーヴメント「Musica Laietana ライエターナ・ミュージック」を特集!

FILTHY HABITS ENSEMBLE/PLAYS STRAVINSKY L’HISTOIRE DU SOLDAT

フランク・ザッパのトリビュート・バンドとして主に活動するスペインはバルセロナのグループが、ストラヴィンスキーの「兵士の物語」のカヴァーに挑戦した2014年作!

スペインと言えば、OCTOBER EQUUSが筆頭ですが、彼らのレーベルのクレジットもバックスリーヴにあるように、バンド同士つながりがあるようです。

こ、これは、チェンバー・ロックのファンには激レコメンド!

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【フランス】

SCHERZOO/2

MAGMA/ZEUHLサウンド影響下のフランスのマルチ・ミュージシャン、FRANCOIS THOLLOTによるグループによる2012年作2nd。

初期ヘンリー・カウに『レッド』期クリムゾンの暗黒ヘヴィネスを注入したようなアンサンブルが素晴らしすぎる傑作。

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SOLEIL ZEUHLレーベル特集~マグマに魅せられたZEUHL(ズール)系作品セレクション

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マグマに魅せられたZEUHL(ズール)系の新旧作品をリリースするフランスのSOLEIL ZEHULレーベルのカタログから注目の作品をピックアップ。

RHUN/FANFARE DU CHAOS

サックスやオーボエやクラリネットやオーボエやバスーンなど管楽器奏者を多数擁するフランスの新鋭大所帯ジャズ・ロック・バンド、2013年デビュー作。

『レッド』期のジョン・ウェットンばりに狂暴に歪んだベース、時にジャジーにシャープで時にビル・ブラッフォードばりにタイトなドラムによる重量級のリズム隊、そしてマグマやゴングやベルギーのCOSなどに通じる不気味な男女ヴォーカル&コーラス、ヘンリー・カウばりにテンションみなぎる管楽器アンサンブル!

こ、これは強烈・・・。

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REVE GENERAL/HOWL

ユニヴェル・ゼロにも通じる狂おしい衝動を軸に、まるでプラハの壮麗なコンサートホールが目に浮かぶような艶やかさもあって、こ、これは素晴らし過ぎっ!

元ETRON FOU LELOUBLANのドラマーであるGuigou Chenevierを中心に、彼が率いるバンドVOLAPUKと、チェコのレコメン系バンドMETAMORPHOSISとが合体し、結成された多国籍レコメン系プロジェクト。

2015年のデビュー作!

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CAILLOU/CAILLOU

ずばり、ソフト・マシーンやハットフィールドやナショナル・ヘルスなどカンタベリーのファン、『レッド』期キング・クリムゾンやマグマのファンは必聴と言えるでしょう。

復活したOFFERINGのメンバーとしても名を連ねるドラマーPhilippe Gleizes率いるグループによる、恐るべきデビュー作!

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【ベラルーシ】

RATIONAL DIET/ON PHENOMENA AND EXISTENCES

東欧はベラルーシ出身、管弦楽器奏者を含む6人編成のチェンバー・ロック・グループによる2010年作5th。

狂気のヴァイオリン、暴走するサックス、偏執狂的ギター。

アンサンブルの強度、半端なし!

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FIVE-STOREY ENSEMBLE/NOT THAT CITY

東欧はベラルーシのチェンバー・ロック・バンドRATIONAL DIETのメインコンポーザーだったキーボード奏者とバスーン奏者を中心に、管弦楽器奏者など11名で結成されたグループ。2013年作。

映像喚起的な艶やかな演奏とダークでテンションみなぎる演奏との落差!さすがは、元RATIONAL DIET。

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FIVE-STOREY ENSEMBLE/NIGHT EN FACE

全盛期ユニヴェル・ゼロに接近した格調高くも不穏さに満ちた暗黒チェンバー・ロックは美しくも底なしに陰鬱。ベラルーシ出身チェンバー・ロック・バンドによる待望の17年作2nd!

【ベルギー】

HUMBLE GRUMBLE/GUZZLE IT UP

ベルギーのレコメン系グループの2012年作なんですが、アカデミックさと奇天烈さとヨーロピアンな洗練とがゴッタ煮されてて、テクニカルなのに温かくしなやかだし、ザッパやゴングのファンはヤられるはず!

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【アメリカ】

MIRTHKON/SNACK(S)

管楽器奏者を含むアメリカの6人組レコメン系アヴァン・ロック・グループ。2013年作2nd。

オープニングから高速変拍子のパートを恐るべきスピード感で切り返しながら、一気に突っ走っるアンサンブルのテンションの凄まじさときたら!
ヘンリー・カウばりの狂気の変拍子とアグレッシヴかつ艶やかなバスーンやサックス、そこに暴力的に切れ込んでくるザクザクとメタリックなギター!とにかく圧倒的なスピード感とテンション。

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CORIMA/QUETZALCOATL

女性ヴァイオリン奏者/Vo、サックス奏者を含むアメリカはLAを拠点に活動する5人組。12年2nd。

英語ではなく、まるでコバイアのような異言語で歌っていますし、まさか00年代のアメリカにこんなバンドが出てくるとは!

マグマや吉田達也のファン、COSなどベルギーのジャズ・ロックのファンは必聴!

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UT GRET/ANCESTOR’S TALE

米中東部はケンタッキー州出身で、Key奏者、サックス/フルート奏者、バスーン奏者、クラリネット奏者、女性ヴォーカルを含むチェンバー・ロック・グループ。2014年作。

アメリカ産とは思えないほどヨーロピアンな翳りいっぱいで、ズール系やユニヴェル・ゼロから民族音楽まで視野に入れたチェンバー・ロック傑作!

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【アルゼンチン】

FACTOR BURZACO/3

アルゼンチンはブエノス・アイレス出身で、クリムゾンやジェントル・ジャイアントやヘンリー・カウとともに、ドビュッシーやルチアーノ・ベリオやリゲティ・ジェルジュに親しんだコンポーザーのAbel Gilbert(1960年生まれ)率いるチェンバー・ロック・バンド。2014年作の3rd。

SLAPP HAPPYやCOSのファンにはたまらない女性ヴォーカルのコケティッシュ声炸裂!

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2014年プログレ注目の新譜特集【ジャズ・ロック/チェンバー・ロック/アヴァン・ロック編】

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00年代に入ってジャズ・ロック/チェンバー・ロック/アヴァン・ロックの充実ぶりが凄い!ということで、ユーロ各国から北米、南米まで、世界中から届くジャズ・ロック/チェンバー・ロック/アヴァン・ロックの2014年新譜をピックアップ!

SALES DE BANO/ESTRANGULADO EL MUNDO

フルート奏者、トランペット奏者、Key奏者、ギターとリズム隊によるアルゼンチン出身の6人組ジャズ・ロック/レコメン系グループ。2014年のデビュー作。

ストラヴィンスキーばりの暗黒的/原始的なリズムを軸に、フルートとトランペットがユニゾンで土着的かつ緊張感みなぎるフレーズを奏で、流麗かつ格調高いピアノが入ってはユニヴェル・ゼロばりのテンションで突き進むオープニング・ナンバーからかなりカッコ良し!

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KARENAUTAS/RECREO

アルゼンチンのヴァイオリン奏者を中心としたチェンバー・ロック・グループ、12年のデビュー作。

サムラなど北欧アヴァン・ロックに通ずるような素っ頓狂さとスピード感を持ったリズムをバックに、ヴァイオリンがクラシカルで艶やかなテーマを奏でる、というスタイルのオープニングからただものではない雰囲気がぷんぷん!

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【ブラジル】

SINAGOGA ZEN/SINAGOGA ZEN

『太陽と戦慄』直系のアヴァン・プログレからジャズ・ロック、チェンバー、神秘的フォークまでめくるめく展開するアンサンブルはすさまじいテクニックと強度。

ベース/ギター/ヴァイオリンをこなすマルチ・ミュージシャン2人を中心に、キーボード奏者、女性リード・ヴォーカル、ドラムという編成の5人組。

このグループ、凄いです・・・。

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【コロンビア】

EL ULTIMO BOABDIL/LENGUAS VERNACULAS

ヴァイオリン奏者、フルート奏者、女性ヴォーカルを含むコロンビア出身のチェンバー・ロック/レコメン系グループ。2014年デビュー作。

ユニヴェル・バロばりのテンションみなぎるパートあり、フォークロア調パートあり、こりゃ素晴らしい!

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【メキシコ】

LUZ DE RIADA/CUENTOS Y FABULAS

フルート/サックス奏者、スティック奏者、ギター、ドラムの4人で2010年に結成されたメキシコのバンドによる2014年デビュー作。

まるで80年代クリムゾンに初期ヘンリー・カウの管楽奏者が乱入したような、そんな無機的なトーンと有機的なトーンとの取り合わせが魅力的!

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注目のチェンバー・ロック新鋭

  • YUGEN / DEATH BY WATER

    00年代屈指のチェンバー・ロック・バンド、2016年作、アルバム1秒目からレッドゾーン振り切りまくる驚愕の傑作

    00年代以降のチェンバー・ロック〜アヴァン・ロックの筆頭格と言えるイタリアのバンド、2016年作のスタジオ盤としては4枚目となるアルバム。アルバムの1秒目からレッドゾーン吹っ切れまくり!いきなりビブラフォンとサックスがユニゾンで切れ込み、ギターがまるでマシンガンのようにザクザクとしたフレーズを叩きつけ、リズム隊が高速変拍子で荒れ狂う。脈絡なくフレーズをぶつけあっているようでいて一糸乱れぬようでもあり、アブストラクトのようでいて緻密に計算されているようで、何という凄まじさ。クリムゾン『太陽と戦慄』やヘンリー・カウやユニヴェル・ゼロなどに一歩も引けを取らない、というか、硬質さとテンションでは凌駕しているといっても過言ではないでしょう。一転して、静謐なパートでの透明感もまた見事だし、カンタベリーに通じる叙情的な「歌」も心に響くし、何という表現力。チェンバー・ロックの大本命バンドによる、リスナーの期待をはるかに凌駕した大傑作!

  • RATIONAL DIET / ON PHENOMENA AND EXISTENCES

    東欧はベラルーシ出身、圧倒的にテンションみなぎるチェンバー・ロック、2010年作、名作!

    東欧はベラルーシ出身、管弦楽器奏者を含む6人編成のチェンバー・ロック・グループ。2010年作5th。テンションみなぎる変拍子、狂気のヴァイオリン、暴走するサックス、FRIPP譲りの偏執狂的ギター、スリリングなピアノ、Dagmar Krauseのごとくな女性Vo。とにかく圧倒的なテンション!HENRY COWやクリムゾン『太陽と戦慄』のファンは間違いなく気に入るでしょう。アンサンブルの強度が半端ではありません。おすすめ!

  • STOP MOTION ORCHESTRA / LIGHTWORKS

    米テキサス州の新鋭チェンバー/アヴァン・ロック・グループ18年2nd、HENRY COWやPICCHIO DAL POZZOに通ずる強靭さと気品とユーモアを併せ持ったセンス抜群の一枚!

    マルチ・コンポーザーMohadevを中心に13年に結成され、米テキサス州オースティンを拠点に活動するチェンバー/アヴァン・ロック・グループ。18年2nd。ゴリゴリと地を這うベース、鋭くタイトなドラム、ロバート・フリップも彷彿とさせるソリッドなディストーション・ギター。強靭でアグレッシヴな要素もありつつ、同時にふくよかなサックスや気品に満ちたヴァイオリン、チェロの奏でる旋律が緻密かつしなやかに重なり合い、スリリングながらも暖かみに満ちたセンス抜群のチェンバー・ジャズ・ロックを聴かせています。東欧やアジアの民族音楽からインスピレーションを得たというどこか土着的な管弦楽器のフレーズに、シンセベースの硬質なリズム、さらにフリーキーなギター・ノイズが交わり緊張感たっぷりに展開されるパートもあれば、牧歌的なアコギのアルペジオに乗せてヴァイオリンが穏やかにたゆたう叙情的なパートもありと、メリハリのついた楽曲構成も見事。MAGMA、HENRY COW、そしてPICCHIO DAL POZZOが混ざり合ったような、複雑性とユーモアを兼ね備えたサウンドが素晴らしい力作です。

  • FIVE-STOREY ENSEMBLE / NOT THAT CITY

    東欧ベラルーシのチェンバー・ロック・グループRATIONAL DIETの中心コンポーザーによるグループ、2013年の傑作

    東欧はベラルーシのチェンバー・ロック・バンドRATIONAL DIETのメインコンポーザーだったキーボード奏者とバスーン奏者を中心に、管弦楽器奏者など11名で結成されたグループ。2013年作。弦楽器による静謐なイントロから、RATIONAL DIETの狂暴なサウンドとは異なることが分かります。時に映像喚起的と言えるほどに透明感のある瑞々しいアンサンブルを聴かせたかと思うと、アコースティックな音色はそのままにダークでテンションみなぎるアンサンブルへと展開するなど、緻密な構成と格調高いアンサンブルが印象的。フレーズは印象的なメロディを持つことなく無機的なのに、まとまってアンサンブルとなるとふくよかで有機的。恐るべき作曲能力と豊かな演奏力。00年代新鋭チェンバー・ロック屈指の傑作です。

  • REVE GENERAL / HOWL

    フランスで活動する多国籍チェンバー・ロック・バンド、2015年デビュー作

    元ETRON FOU LELOUBLANのドラマーであるGuigou Chenevierを中心に、彼が率いるバンドVOLAPUKと、チェコのレコメン系バンドMETAMORPHOSISとが合体し、結成された多国籍レコメン系プロジェクト。ヴァイオリン×2、チェロ×2、ギター×2、ドラムという編成で行われたリオンでのライヴを録音した2015年デビュー作。まるでプラハの壮麗なコンサートホールが目に浮かぶような、ヴァイオリンとチェロが生み出す気品に満ちた艶やかな音色には、バルトークやストラヴィンスキーなどクラシックの確かな素養を感じます。ドラムというより、まるでティンパニというか、打楽器に近い雰囲気の原初的な衝動に満ちたドラム、シリアスかつテンションある浮遊感が独特なギター。格調高さと衝動とが見事にせめぎ合うアンサンブルはかなり完成度高いです。AFTER DINNERで活躍した日本人女性ヴァイオリン奏者も参加していて、呪術性と妖艶さに満ちた鬼気迫る女性ヴォーカルもまた聴きどころ。これはチェンバー・ロックのファンは必聴です。

  • FILTHY HABITS ENSEMBLE / PLAYS STRAVINSKY L’HISTOIRE DU SOLDAT

    スペインのチェンバー・ロック注目株がストラヴィンスキー「兵士の物語」のカヴァーに挑戦した2014年作!これは激レコメンド!

    フランク・ザッパのトリビュート・バンドとして主に活動するスペインはバルセロナのグループが、ストラヴィンスキーの「兵士の物語」のカヴァーに挑戦した2014年作!ストラヴィンスキーは、言わずと知れた20世紀を代表するロシアの作曲家で、MAGMAやUNIVERS ZEROへの影響でも知られるチェンバー・ロックの源流とも言える巨匠。00年代に入って、世界各国からチェンバー・ロックの名グループが続々と登場していますが、このグループもかなりの注目株で、キレのあるスリリングなリズム隊、エネルギッシュかつ奔放なホーン・セクションによるアンサンブルには、圧倒的な強度とともに艶もあって、本当に素晴らしい。スペインと言えば、OCTOBER EQUUSが筆頭ですが、彼らのレーベルのクレジットもバックスリーヴにあるように、バンド同士つながりがあるようです。レコメン系、チェンバー・ロック、ZEHUL系、『ホット・ラッツ』などジャズ・ロックなザッパのファンは必聴と言える名作!これはオススメです!ライヴで見たい!

  • CORIMA / QUETZALCOATL

    恐るべしマグマ〜高円寺百景直系の米新鋭、12年作2nd

    女性ヴァイオリン奏者/Vo、サックス奏者を含むアメリカはLAを拠点に活動する5人組。12年2nd。ずばりマグマ〜高円寺百景から影響を受けた超絶技巧&テンションみなぎるズール系アヴァン・ロックを展開。土着的/民族的なコーラスからはじまり、ヴァイオリンとキーボードと女声ヴォーカルがユニゾンでミニマルなフレーズを奏でながらテンションを上げていき、ドラムが硬質なトーンでテンションみなぎるリズムで疾走しだすと、次々とテクニカルな変拍子のキメの嵐が襲ってきます。米出身ですが、英語ではなく、まるでコバイアのような異言語で歌っていますし、まさか00年代のアメリカにこんなバンドが出てくるとは!マグマや吉田達也のファン、COSなどベルギーのジャズ・ロックのファンは必聴!

  • OCTOBER EQUUS (OCTOBER EQUUS QUARTET) / ISLA PURGATORIO

    スペイン出身、ユニヴェル・ゼロ&クリムゾン影響下にある00年代チェンバー・ロックを代表するグループ、2013年の名作

    キング・クリムゾンやレコメン系バンドの影響の下、03年に結成され、06年にデビュー作をリリースしたスペインのバンドで、00年代以降のチェンバー・ロックを代表するバンドの一つ。管楽器奏者が加わってよりチェンバー・ロック色が増した2011年作『SATURNAL』を押し進め、音楽的リーダーのギタリストAngel Ontalva中心に、アルト・サックス奏者、ベース、ドラムの4人編成で制作された2013年作。ロバート・フリップ的なミニマルで緊張感あるフレーズから、ジャジーで流れるような早弾きまで存在感抜群のギターと、温かみあるトーンと対照的にフリーキーにむせぶヘンリー・カウを彷彿させるサックス、安定感抜群のリズム隊によるアンサンブルは70年代の名グループにも引けを取らない素晴らしさ。ライヴ感ある生々しいサウンドも特徴で、アナログな感覚のヴィンテージな響きは、まるで70年代の発掘音源のようです。クリムゾン『太陽と戦慄』や『ディシプリン』、ヘンリー・カウなどレコメン系、チェンバー・ロックのファンは必聴の名作。

  • FIVE-STOREY ENSEMBLE / NIGHT EN FACE

    ベラルーシ出身の新鋭チェンバー・ロック・バンド17年作2nd、全盛期ユニヴェル・ゼロに接近した格調高くも不穏さに満ちた暗黒チェンバー・ロックを繰り広げる傑作!

    東欧はベラルーシのチェンバー・ロック・バンドRATIONAL DIETのメインコンポーザーだったキーボード奏者とバスーン奏者を中心に、管弦楽器奏者など総勢11名で結成されたグループ。17年作2nd。冒頭より、闇の中で鳴らされるようなピアノとヴァイオリン、チェロ、ダブル・ベースが織りなす、美しくも底なしに陰鬱なチェンバー・アンサンブルに思わず震えが来ます。チェンバー・ミュージック然としたアカデミックな気品を纏ったサウンドが印象的だった前作に比べ、本作はユニヴェル・ゼロを意識したような暗黒感が立ち込めているのが最大の特徴で、バンド本来の格調高さと、何かが忍び寄ってくるような不気味さが同時に迫りくる音像がとにかく衝撃的です。アンサンブルの中核を成すのはピアノとヴァイオリンなど弦楽ですが、本作を印象づける独特の不気味さを演出しているのがバスーン。単独だととぼけた味のある音色にも聴こえますが、緊張感ある演奏の中に放り込まれると途端に不安を掻き立てる強烈なアクセントとして機能します。パーカッションによるリズムが入るM4では、ほとんどユニヴェル・ゼロの3rdや4thに入っていてもいい完成度のチェンバー・ロックを聴かせていて必聴。ユニヴェル・ゼロを始めとする暗黒チェンバーのファンなら歓喜すること間違い無しの現代チェンバー・ロックの傑作!

  • HUMBLE GRUMBLE / GUZZLE IT UP

    ベルギーの新鋭レコメン・グループ、スリリングかつ有機的な2012年傑作

    ベルギーで96年に結成されたグループで、当初はフォークとジャズのミュージシャンによるアヴァン・フォークを演奏していたものの、ザッパやゴングやX-Legged Sallyなどの影響の元、プログレッシヴなスタイルへと変遷。カンタベリーにも通ずるジャズ・ロック/プログレとなった2011年の傑作に続く2012年作がこちら。ヘンリー・カウに通ずる緊張感といかにも東欧的なエキゾチックなうねりとの間を行き交うクラリネットやサックス、力まずしなやかに鋭角な変拍子を織り交ぜるリズム隊、浮遊感のあるビブラフォン、スラップ・ハッピーやゴングのようにアヴァン・フレイヴァーとユーモアに満ちた知的なヴォーカル&メロディ。細かな展開が多くスリリングながら攻撃性はなく、音色はアコースティックで有機的と言えるアンサンブルが印象的。内ジャケに写るメンバーの服装からは独特なセンスを感じますし、アカデミックさと奇天烈さとヨーロピアンな洗練とがゴッタ煮されたサウンドは一筋縄ではいきません。それにしてもこれだけテクニカルなのにこの音の柔らかさと温かみ。00年代新鋭レコメン・グループとしては屈指と言える好グループ。これは名作です。

  • CAILLOU / CAILLOU

    新鋭フレンチ・アヴァン/ジャズ・ロック、2013年作、MAGMAはもちろん、クリムゾンやカンタベリー・ミュージックのファン必聴の名作

    復活したOFFERINGのメンバーとしても名を連ねるドラマーPhilippe Gleizes率いる新鋭アヴァン/ジャズ・ロック・グループ。2013年デビュー作。幻想的に広がるフェンダー・ローズ、そして、手数多くフリー・フォームなリズムを刻むドラムによる静謐なオープニング。そこから、ロバート・フリップやフィル・ミラーを彷彿させる浮遊感とテンションいっぱいのギターが入り、ドラムが静かに暴走をはじめ、ギター、キーボードが左右にちりばめられながら、カンタベリーにも通じる流麗なサウンドを描く。ギアを一段あげ、ギターとベースがクリムゾン『レッド』ばりにヘヴィにうねると、クリムゾンやマグマのDNAを継ぐ暗黒プログレへと突入。ソフツのマイク・ラトリッジばりのクールなエレピも入ってきて、オープニングから凄まじい10分間を展開。ソフト・マシーンやハットフィールドやナショナル・ヘルスなどカンタベリーのファン、『レッド』期キング・クリムゾンやマグマのファンは必聴と言えるグループ。これは恐るべきデビュー作です。

  • FACTOR BURZACO / 3

    アルゼンチンが誇る新鋭チェンバー・ロック・バンド、SLAPP HAPPYやCOSのファンにはたまらない女性ヴォーカルのコケティッシュ声炸裂の2014年傑作

    アルゼンチンはブエノス・アイレス出身で、クリムゾンやジェントル・ジャイアントやヘンリー・カウとともに、ドビュッシーやルチアーノ・ベリオやリゲティ・ジェルジュに親しんだコンポーザーのAbel Gilbert(1960年生まれ)率いるチェンバー・ロック・バンド。2014年作の3rd。女性ヴォーカルのCarolina Restucciaも特筆で、ダグマー・クラウゼ(SLAPP HAPPY)やパスカル・ソン(COS)を彷彿させる狂気とコケティッシュさを内包した歌声が強烈。クリムゾンのジェイミー・ミューア的な奔放なパーカッションにCarolinaの奔放なヴォーカルが乗るチェンバー・ミュージック、そして、管弦楽器とシャープなエレキ・ギターがまばゆいトーンでエキセントリックなアンサンブルを奏でるチェンバー・ロック、さらにニューウェイヴとゴシックを行ったり来たりするようなアヴァン・ポップも交えながらイマジネーション豊かに展開していきます。ユニヴェル・ゼロばりの器楽的な技巧を持ちつつ、強迫的にはならず、どこかカンタベリーにも通じるようなユーモラスさがあるサウンドが持ち味です。数多く好グループが出てきている2010年代以降のチェンバー・ロック・シーンの中でも屈指と言える強度と奔放さを持った名バンドによる傑作です。

  • SPECTRUM ORCHESTRUM / IT’S ABOUT TIME

    フランス北部リール出身の5人組プログレ・グループによる18年作3rd、ユニヴェル・ゼロやマグマを受け継いだ暗黒チェンバー/アヴァン・ジャズ・ロックの逸品!

    07年結成、フランス北部リール出身の5人組プログレ・グループによる18年作3rd。3曲で構成されたそのサウンドは、ユニヴェル・ゼロやマグマを受け継ぐ、暗黒立ち込めるアヴァン/チェンバー・ジャズ・ロック。33分に及ぶ2曲目が圧巻で、ジャズの素養みなぎるスリリングで切れのあるリズム・セクションが執拗に反復を続ける中を、アヴァンギャルドに音の断片を撒き散らすギター、どこか祭り囃子を思わせる妖しげに舞うフルート、重厚なブロウで緊張を煽る管楽器などが絡み合う戦慄のサウンドが迫ってきます。マグマほどテンション高くはならず、どこまでも知性的かつ冷静に進行していくアンサンブルが、かえってジリジリと這い寄ってくるような不気味さを強く感じさせるのが印象的。3曲目は前曲の暗黒はそのままながら、力強く神秘的に鳴り響くオルガンが世界観を一変させており、ほとんど現代音楽と言える不思議な音空間が広がります。全体としては「静」の音楽ながら、研ぎ澄まされた一音一音に緊張感とスリルがみなぎっているようなサウンドが見事な一枚。

  • BREZNEV FUN CLUB / IL MISANTROPO FELICE

    ザッパやピッキオ・ダル・ポッツォやオパス・アヴァントラのDNAを継ぐイタリアの気鋭のチェンバー・ロック・バンド、ずばり傑作と言える15年作2nd

    90年代はじめから活動するイタリアのチェンバー・ロック・グループで、グループのブレインは、ミランで活動するコンポーザーのRocco Lomonaco。彼を中心に、多数の管弦楽奏者を交えて制作され、新進気鋭のALTROCKレーベルより2015年にリリースされた2nd。レーベルからのインフォには、カンタベリー・ミュージック、ザッパ『アンクル・ミート』、ピッキオ・ダル・ポッツォ、オパス・アヴァントラ、新鋭のYUGENあたりが好きなら必聴、と記されていますが、確かにその通り。というか、チェンバー・ロックならではの不協の音が生む緊張感とともに、一音一音に瑞々しい煌きや色彩感があって、往年のチェンバー・ロック名盤に比肩するクオリティに驚きました。個人的には、ザッパで言えば、『アンクル・ミート』よりも『ホット・ラッツ』に近い印象で、緻密でいて躍動する感じ。女性ヴォーカルが入ると、オパス・アヴァントラのような「気品」も漂うし、これは素晴らしい!チェンバー・ロックのファンはずばり必聴の傑作です。

  • MIRTHKON / SNACK(S)

    アメリカに現れた恐るべき高速変拍子で疾走する狂気の暴走チェンバー・ロック・バンド!2012年作2nd

    管楽器奏者を含むアメリカの6人組レコメン系アヴァン・ロック・グループ。2013年作2nd。オープニングから高速変拍子のパートを恐るべきスピード感で切り返しながら、一気に突っ走っるアンサンブルのテンションの凄まじさときたら!ヘンリー・カウばりの狂気の変拍子とアグレッシヴかつ艶やかなバスーンやサックス、そこに暴力的に切れ込んでくるザクザクとメタリックなギター!とにかく圧倒的なスピード感とテンション。近年のアメリカには個性的なレコメン系グループが生まれていますが、このグループも要注目。暴走チェンバー・ロック名作!

  • SINAGOGA ZEN / SINAGOGA ZEN

    アヴァン/ジャズ・ロックからキーボード・プログレ、神秘的フォークまでめくるめく展開するブラジル注目の新鋭が登場!2014年のデビュー作にして傑作!

    ブラジル出身、ベース/ギター/ヴァイオリンをこなすマルチ・ミュージシャン2人を中心に、キーボード奏者、女性リード・ヴォーカル、ドラムという編成の5人組。2014年デビュー作。ガツンとエッジの立った歪みで炸裂するヘヴィなリズム・ギターとビル・ブラッフォードばりのドラムで畳み掛ける『太陽と戦慄』期のクリムゾンを彷彿させるパートからはじまり、たなびくメランコリックのハモンド・オルガンをバックにクリアな歌声の女性ヴォーカルがミスティックに歌い上げる静謐なパート、クラシカルなピアノとタンゴ調のヴァイオリンが格調高くも緊張感みなぎるインプロを繰り広げるチェンバー・ロック的なパートへとめくるめく展開していくオープニング・ナンバーからこれは素晴らし過ぎ!まるでバンコのような精緻さで変拍子を繰り広げたと思うと、ヴァイオリンがエモーショナルに叙情をみなぎらせ、ギターとマリンバのユニゾンによるテクニカルかつファンタスティックなキメも飛び出したり、自主制作フォークのような神秘的なパートも挟み込んだり、グリーンスレイドみたいにキーボードが躍動感いっぱいに鳴り響いたり、曲の後半にむけても圧倒的な表現力とテクニックで駆け抜けていきます。アヴァンギャルドでいてクリアな叙情性にも溢れたサウンドはかなりの完成度。これは注目のグループ。オススメです!

  • UT GRET / ANCESTOR’S TALE

    米ケンタッキー出身ながら、ヨーロピアンな翳りに包まれたチェンバー・ロックの好グループ、表現力豊かな2014年の傑作

    米中東部はケンタッキー州出身で、Key奏者、サックス/フルート奏者、バスーン奏者、クラリネット奏者、女性ヴォーカルを含むチェンバー・ロック・グループ。2014年作。カンタベリー・ミュージックやレコメン系や仏ZEUHL系などアヴァンギャルドなプログレ/ジャズ・ロックからの影響を軸に、ワールド・ミュージックや世界各国の民族音楽まで視野に入れた分類不能のサウンドが持ち味。シャープかつ艶やかなドラム、時に芳醇で時にテンションみなぎるバスーンやクラリネットやサックスやフルートなど管楽器、そして、陰影や色彩をアンサンブルに付けるオルガンやメロトロンやピアノ。アンサンブルは多彩で、カンタベリー・タッチの緻密に紡がれた流麗なパートから、ヘンリー・カウやキング・クリムゾン『太陽と戦慄』ばりの牙をむくパート、ユニヴェル・ゼロばりの異教的で呪術的な暗黒パート、エレピがたゆたう浮遊感あるパートなどを縦横無尽に織り交ぜながら、精緻に組み立てていきます。しっとりとした叙情で包み込むアンニュイな女性ヴォーカルも特筆。アメリカのグループですが、ヨーロピアンな翳りに包まれたサウンドは、チェンバー・ロック/レコメンのファンは必聴でしょう。素晴らしいグループです。

  • SCHERZOO / 2

    『レッド』期クリムゾン、ヘンリー・カウのファンは悶絶必至のフランス産チェンバー・プログレ、12年作2nd

    MAGMA/ZEUHLサウンド影響下のフランスのマルチ・ミュージシャン、FRANCOIS THOLLOTによるグループ。12年作2nd。『レッド』期クリムゾンを彷彿させるゴツゴツとヘヴィなベース、ヘンリー・カウに通じるフリーキーかつ温かなトーンのアルト・サックスを中心とするチェンバー・ロック。ミニマルな変拍子の繰り返しの中、ギターも加わって緻密かつアグレッシヴに畳みかけるインプロはかなりのカッコ良さ。初期ヘンリー・カウに『レッド』期クリムゾンの暗黒ヘヴィネスを注入したようなアンサンブルが素晴らしすぎる傑作。これはオススメです。

  • ANGEL ONTALVA / MUNDO FLOTANTE

    スペインのRIO系グループOCTOBER EQUUSのギタリスト、豊潤な12年ソロ作

    00年代以降にチェンバー/アヴァン・ロックの優れたグループが続々と出てきていますが、そのスペインの筆頭格と言えるOCTOBER EQUUSのギタリストによる12年作1stソロ。キング・クリムゾン的なバンドのサウンドと比べ、カンタベリー・ミュージックやヘンリー・カウなどレコメン系に通じるヴィンテージ感とともに、地中海や中近東音楽のエキゾチックなフレイヴァーを感じるのが印象的。温かみあるトーンで緊張感あるフレーズを奏でるサックスとフルート、そして艶やかで浮遊感あるギターとが緻密に交差するアンサンブル。そして、アレアにも通じるウネリの効いたエキゾチズム。スペインには70年代に数多くのジャズ・ロック/アヴァン系の名作が生まれましたが、その中のMUSICA URBANAに雰囲気が似ています。往年のスパニッシュ・ジャズ・ロック(ライエターナ・ミュージック)のDNAを継ぐ豊潤な傑作。これは素晴らしいです。

  • EL ULTIMO BOABDIL / LENGUAS VERNACULAS

    コロンビアのチェンバー・ロック/レコメン系グループ、名作と言えるテンションみなぎる2014年デビュー作

    ヴァイオリン奏者、フルート奏者、女性ヴォーカルを含むコロンビア出身のチェンバー・ロック/レコメン系グループ。2014年デビュー作。変拍子の中を前につんのめるようにバンドが一体となって硬質でテンションみなぎるアンサンブルを叩き付けるユニヴェル・ゼロばりのパートあり、たゆたうギターのアルペジオをバックに艶やかにヴァイオリンが舞っては美声の女性ヴォーカルがフォークロア調にしっとりと歌い上げるモダンな浮遊感を持ったパートあり、女性スキャットにエッジの立ったギターがスリリングに切れ込むコケティッシュ&ヘヴィなパートあり、テクニック、センスともにハイクオリティなアンサンブルを次々と畳み掛けます。これは素晴らしいグループ。チェンバー・ロック、レコメン系のファンは必聴の名作!

  • SALES DE BANO / ESTRANGULADO EL MUNDO

    アルゼンチン注目のレコメン系新鋭バンドが登場!緊張感とともに艶もある充実の2014年デビュー作

    フルート奏者、トランペット奏者、Key奏者、ギターとリズム隊によるアルゼンチン出身の6人組ジャズ・ロック/レコメン系グループ。2014年のデビュー作。ストラヴィンスキーばりの暗黒的/原始的なリズムを軸に、フルートとトランペットがユニゾンで土着的かつ緊張感みなぎるフレーズを奏で、流麗かつ格調高いピアノが入ってはユニヴェル・ゼロばりのテンションで突き進むオープニング・ナンバーからかなりカッコ良し!静謐なピアノをバックに、ロングトーンのギターが時に木霊しながらフリーキーなフレーズを奏でる浮遊感パートも雰囲気たっぷりだし、ヘヴィなリフでクリムゾン『レッド』を彷彿させる荘厳さで畳み掛けたり、いやはやこのバンドはレベル高いです。00年代に入り各国から優れたジャズ・ロック/レコメン系のグループが登場していますが、このバンドも要注目。レコメン系やカンタベリー・ミュージックやクリムゾンのファンには激オススメ!

  • OTEME / IL CORPO NEL SOGNO

    8人組イタリアン・チェンバー/アヴァン・プログレ・グループ18年作、異次元世界を音像化したようなミステリアスかつ緊張感みなぎるアヴァン・プログレ!

    2010年結成、マルチ・プレイヤーのStefano Giannottiを中心に結成された8人編成のイタリアン・チェンバー/アヴァン・プログレ・グループによる18年作。パーカッションによってプリミティヴに刻まれるリズムに乗って、フルート、クラリネット、トランペット、トロンボーン、チューバなど多彩な管楽器が時にスリリングに時にミステリアスにフレーズを掛け合い、透明感あるピアノが気品を添える、静謐な広がりを持つ音世界を作り上げます。アヴァンギャルドではあるものの、一貫して美しさに満ちた音像が特徴的。前半はPICCHIO DAL POZZOやジャズ・ロック期のザッパも彷彿させる管楽器のプレイや温かみある男女ヴォーカルが耳に残りますが、アルバム後半はアヴァンギャルドさが増大し、エレクトロニクスやトイ・ピアノなども用いて異次元世界を音像化したようなサウンドを繰り広げており強烈です。美しく気品ある佇まいと尋常ならざる緊張感をあわせ持った孤高の一枚。

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