2023年10月10日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
カケレコ・ユーザーの皆さん、こんにちは!
カケレコではスタッフのデスクに挟まれる中央にスピーカーが置かれており、スタッフたちは各々好きなアルバムをBGMに流したり、新入荷アイテムを試聴しながらショップ・レビューを執筆したりしています。
ここでは、明日カケレコ事務所で流れる予定のBGMをご紹介していきましょう♪
イスラエルのSYMPOZIONは、GENTLE GIANTが引き合いに出されるテクニカルなサウンドが持ち味のプログレ・バンド。
また、ポリリズムの多用などは80年代前期のKING CRIMSONを彷彿とさせ、音色にはカンタベリー・ロックのようなマイルドな味わいも。
とても難解な音楽ながら不思議と耳に馴染んでしまう、クセになるアルバムです。
80年代末のイスラエルでリリースされていたプログレッシヴ・ロック・アルバム。
キーボード・サウンドが中心となり、YESの構築美やGENESISの抒情性を独自のシンフォニック・ロックに落とし込んでいます。
80年代末という時代的にも、とても興味深い音源でした。
ロシアのシンフォニック・ロック・グループ、HORIZONTが85年に発表したデビュー・アルバム。
YESのように構築的であり、キーボードを中心としたスタイルはEMERSON, LAKE & PALMERも彷彿とさせます。
リズミカルにはじけるオルガンが印象的なオープニング・ナンバーが、とてもいい感じ♪
イタリアのヘヴィー・シンフォ・グループIL BACIO DELLA MEDUSAが2023年の新譜『IMILLA』を発表したので、過去作と一緒に聴いてみました。
2008年の『DISCESA AGL’INFERI D’UN GIOVANE AMANTE』は、彼らのセカンド・アルバム。
メンバーに女性フルート奏者を擁し、とてもイタリアらしいシンフォ・サウンドを構築しています。
PREMIATA FORNERIA MARCONIのギタリストとして知られるFranco Mussidaにもその才能を認められたイタリアン・シンフォニック・ロック・グループ、MALAAVIAによるデビュー・アルバム。
地中海音楽からの影響を色濃く感じさせる、とてもイタリアらしいシンフォニック・ロックを展開。
フルートやサックスといった管楽器奏者の存在も、サウンドのアクセントになっています♪
74年にイタリアン・プログレの傑作『IO SONO MURPLE』を発表したMURPLEの、2008年復活作!
34年ぶりの新譜は、当時とても大きな話題になりました。
ビンテージな音作りで、70年代のイタリアン・プログレをよみがえらせた好作品です。
ブリティッシュ・プログレの定番では、今日はCARAVANの71年作『IN THE LAND OF GRAY AND PINK』を流しました。
SOFT MACHINEと並んで、カンタベリー・ロックの最重要グループのひとつ。
ポップな音楽性とヒネクレたアレンジ、そしてジャジーでマイルドなアンサンブルは、いつ聴いても傑作ですね。
【関連記事】
音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」。デビュー~70年代におけるキャラヴァンの軌跡を追います。
2023年の新譜からは、YESTERDAYSの2023年作『A MOONLIT NIGHT IN BUDAPEST』。
YESTERDAYSは同じく2023年のスタジオ・アルバム『SAINT-EXUPERY ALMA』をリリースしたばかりですが、こちらの『A MOONLIT NIGHT IN BUDAPEST』はライブ・アルバムです。
スタジオ・アルバムよりもダイナミックなサウンドで、YESを彷彿とさせる音楽性を聴かせる注目作!
素晴らしいアーティストが次々とデビューしプログレ・シーンを活性化させているポーランドから登場した新たな才能、POKSによる2023年作。
ポーランドのプログレ・バンドの最も多いPINK FLOYD型のメランコリックな音楽性を基調に、アイスランドのSIGUR ROSなどを引き合いに出したくなるようなポスト・ロック・センスも発揮されています。
今後の活躍が楽しみな注目株!
いかがでしたか?
カケレコ・ユーザーの皆さんと同様、カケレコ・スタッフもプログレッシヴ・ロックを聴きながら毎日を過ごしています!
気になる作品がありましたら、是非チェックしてみてくださいね!
SOFT MACHINEと同じWILDE FLOWERSを母体にRichard Sinclairらによって結成されたグループであり、カンタベリー・ジャズ・ロックシーンを代表するグループの71年3rd。彼らの代表作との評価も高いその内容は、淡いサイケデリック・ロックの質感と、Richard Sinclairの甘く響くボーカル、Dave Sinclairの各種キーボードによるマイルドなアンサンブルが上質に響くカンタベリー・シーン屈指の名盤であり、英国然とした湿り気を帯びた雰囲気とSOFT MACHINEよりもポップ且つメロディアスな音楽性が素晴らしい1枚。20分超の大作も採用し、プログレッシブ・ロックならではのスリリングなインタープレイを見せ付けながらも、やはりナイーブでセンチメンタルな叙情に溢れた傑作です。
15年結成、ポーランドはクラクフ出身の4人組グループによる23年1stフル・アルバム。英国のインディー・ロック/フォークの他、アイスランドのポスト・ロック・シーンに影響を受けたと紹介されており、静謐に奏でられるピアノやエレクトロ音響が作り出す格調高くもメランコリックなサウンドは、なるほどSigur Rosを想起させる彼岸的美しさを湛えています。一方で曲によっては『WISH YOU WERE HERE』あたりのPINK FLOYDを電子音響によって再解釈したような印象も抱かせ、プログレ的なダイナミックでスケール大きい曲展開を随所で見せていて素晴らしいです。哀愁を帯びたポーランド語ヴォーカルを粛々と聴かせていたと思うと、ここぞではファルセットを用いた美しいスキャットも披露する、劇的な男性ヴォーカルの歌唱も見事。厳かさと美しさ、劇的さが渦巻くような孤高の音世界に惹きこまれる注目作です。
ハンガリーのグループ。06年のデビュー作。たおやかなアコギをバックにフルートがリリカルに舞い、溢れんばかりにメロトロンが鳴らされる!極めつけは、流れるように美しいメロディとスッと入ってくる美声の女性ヴォーカル!全体的に柔らかな音像でハードさは無いものの、タイトなリズム隊のせいか、演奏はダイナミズムに溢れています。全員がテクニック抜群ですが、特にアコギ奏者はかなりの腕前で、格調高くリリカルなリードは必聴。ファンタスティックなシンフォニック・ロックとして一級品の傑作。本当に素晴らしいです。
ペーパーケース仕様、新装ジャケット&オリジナル・オーディオでの2014年新規リイシュー盤。バンドサイトでは、MUSEA盤と異なる06年にハンガリーでリリースされた音源で、LPのようなアナログのフィーリングを最大限に活かし、アコースティックやメロトロンが魅力的に響くようにミックスされているそうです
ペーパーケース仕様、新装ジャケット&オリジナル・オーディオでの2014年新規リイシュー盤。バンドサイトでは、MUSEA盤と異なる06年にハンガリーでリリースされた音源で、LPのようなアナログのフィーリングを最大限に活かし、アコースティックやメロトロンが魅力的に響くようにミックスされているそうです
ペーパーケースにスレがあるため、値引きセール品になります。
06年デビュー作『HOLDFENYKERT』でシンフォ・ファンの度肝を抜いた、ハンガリー出身/ルーマニアを拠点とする新鋭シンフォ・グループ、18年作3rd。いや今作も素晴らしいですよ〜!シャープなキレを持つリズム・セクションを土台として、メロトロンが幻想のカーテンをなびかせ、フルートが幽玄を奏で、品のある艷やかなシンセが疾走し、そして柔らかなアコースティックギターが心地よく響く、驚くほどに瑞々しく透明度の高いアンサンブル。そこに命を吹き込むのが、土着的な響きを持つハンガリー語を息を呑むほど神秘的に聴かせる女性ヴォーカル。それらがしなやかに組み合わされて形作られていくどこまでも繊細な音世界は、過去作よりもさらに美しく洗練されている印象です。ここぞという場面でヴァイオリン奏法を駆使して優美に泣くギターのプレイも胸を打ちます。パーカッションを交えエキゾチックに彩る民族エッセンスもシンフォニックなサウンドに自然に溶け込んでいて素晴らしい。終始、この世とは思えない淡く浮遊感ある幻想世界が眼前に広がる名品。文句なしにおすすめ!
カケレコ国内盤(帯・解説付仕様)、ペーパーケース仕様、黒い盤面の特殊CD-R、定価2990+税
レーベル管理上の問題によりペーパーケースにスレがある場合がございます。また自主制作CDにつき、ジャケットの色味が画像と異なる場合がございます。予めご了承ください。
ペーパーケース仕様、盤面が黒い特殊CD-Rです
ペーパーケースにスレがございます。また自主制作という関係上、ジャケットの色味が画像と異なっている場合がございます。ご了承ください。
ペーパーケース仕様、盤面が黒い特殊CD-Rです
盤質:全面に多数傷
状態:良好
全面複数キズあり、ペーパーケースにスレあり
歴史的にはトランシルヴァニアとしても知られる、ルーマニアのハンガリー人居住地域出身の人気シンフォ・グループ、4年ぶりのスタジオ・アルバムとなった22年作4th!ギターとキーボード類をメインに十数種類の楽器を演奏するリーダーBogati-Bokor Akosを中心に、2人の女性ヴォーカル、フルート奏者、パーカッション奏者らを含む7人編成での制作です。バンドが憧れの存在に挙げるYESを彷彿させるテクニカルかつアコースティックな牧歌性も織り込んだアンサンブルを、女声voとフルートが作り上げるドリーミーな幻想世界が包み込むシンフォニック・ロックは、ただただ至上の完成度。タイトに変拍子を叩き出すドラムと存在感あるリッケンバッカー・ベースによるYESを思わせるリズム・セクション、Peter Banksに近いセンスでジャジーかつスリリングなフレーズを決めるギター、躍動感いっぱいに疾走するシンセ、柔らかく広がるメロトロンのヴェール…。それだけでも素晴らしいところに、リリシズム溢れるフルート&淡い美声を重ね合わせるW女性voが加わると、もうそれは天上の音楽と言っても過言ではありません。特に2人の女性ヴォーカルはハンガリー語という事を忘れてしまうくらいにスッと耳に馴染む感じが本当に素晴らしい。YESで言えば、Peter Banksが在籍した『TIME AND A WORD』期のサウンドに、『TALES FROM TOPOGRAPHIC OCEANS』の神秘性を加えて幻想度を大幅アップさせたような印象でしょうか。いやはやさすが今作も圧巻の傑作です!
ルーマニア内のハンガリー人居住地域、歴史的にトランシルヴァニアと呼ばれる地方を出身地とするシンフォ・グループによる、23年リリースのライヴ・アルバム。デビュー作『HOLDFENYKERT』リリースに伴う07年ツアー中、ブダペストでのプログ・フェス「The MiniProg Festival」出演時のライヴ音源を収録しています。1stアルバムからのナンバーに、メンバーのソロ曲も交えた全10曲をプレイ。タイトで活きの良いリズム・セクション、淡いトーンながらも疾走感たっぷりにリードするギター、色彩豊かに響くシンセらが繰り広げる、YESからの影響が色濃く表れた芳醇なアンサンブル。それをメロトロンや可憐なフルートが幻想のヴェールで覆います。2人の美声女性ヴォーカルによる、ハンガリー語というのを忘れさせるほどにナチュラルな聴き心地の歌声も至上。1stアルバムでシンフォ・ファンを虜にしたあまりに美麗でファンタスティックなシンフォニック・サウンドは、ライヴにおいても変わらぬ輝きを放っていて聴き入ってしまうこと必至です。なおこのフェスには、彼らにとってバンド名の由来ともなったYESのオリジナル・ギタリストPeter Banksも参加しており、最終曲終了後には彼からバンドへの称賛の言葉も収録されていて、本ライヴ作品を劇的に締めくくっています。女性ヴォーカル・シンフォやフルート入りシンフォがお好きな方、そしてPeter Bnaks時代の初期YESがお好きな方には是非聴いていただきたい素晴らしいパフォーマンスです!
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