2020年3月25日 | カテゴリー:カケレコ中古棚探検隊,世界のロック探求ナビ
タグ: プログレ
高度な演奏力と構築的な音楽性を持っているバンドが多いプログレ・シーンですが、それだけにプログレのライヴ・アルバムも聴き応えのあるものばかり。
そこで今回は、「これは聴くべき!」というプログレの名ライヴ盤をピックアップしました。
ライヴ特有の緊張感や臨場感、ライヴテイクならではのアレンジが加わってたりして、スタジオ・バージョンとは異なる新鮮な魅力を伝えてくれる音源を、メジャー所からマイナー所までチョイスしましたよ!
まずは、新着の注目プログレ・ライヴ盤からまいりましょう。
CAMELのメンバーとしても活躍中の盲目の天才マルチ・プレイヤーによるソロ・プロジェクト、待望の初ライヴ音源&映像作品がリリース!GENESISやCAMEL影響下のサウンドに現代的なクリアなキャッチ―さを注入した、マジカルなシンフォニック・ロックはライヴで一層躍動感いっぱいに迫ってきて素晴らしい!トニー・バンクス彷彿のファンタジックで緩急自在なキーボードワーク、そして伸びやかな美声ヴォーカルがやはり聴き所です♪
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Peter Gabriel在籍期にリリースされた唯一のライヴ作。ちょっぴり粗削りではありますが、ハードさとどこまでも繊細な叙情性がせめぎ合うアンサンブルのダイナミズムは圧巻。特に最終曲「The Knife」のパフォーマンスはGENESIS史上最も凶暴と言えるであろう怪演!
今や現代屈指のライヴ・バンドとして数え切れない程のライヴ・アルバムをリリースしているクリムゾンですが、やっぱり最初に聴くならこれでしょうか?『RED』発表直前の74年のステージを収録した一枚で、重く凶暴なエネルギー渦巻き緊張感みなぎる演奏に終始圧倒されます……!
「THE WALL」の完全再現ライブを収録した一枚。80年と81年の音源を収録していますが、注目はサポート・ギタリストがスノーウィ・ホワイト(80年)、アンディ・ロバーツ(81年)と変わっている点。聴き比べてみると面白いかもしれませんね!
カンタベリー・ロックとオーケストラって不思議な組み合わせのように感じますが、ことキャラバンの楽曲となればその相性は抜群ですね。オーケストラとバンド演奏のバランスが絶妙な初期の名曲「FOR RICHARD」をどうぞ♪
こちらのオーケストラとの共演盤はこれぞ本領発揮と言えるサウンド。豪奢で気品溢れるオーケストラに彩られる、アニー・ハズラムの澄んだソプラノ・ヴォーカルがどこまでも感動的です。75年米国カーネギー・ホールにおけるNYフィルとの共演を収めた、ベスト選曲と言えるライヴ盤!
英国の超絶技巧集団による76年ライヴ作。まずクレジットに書かれた各メンバーの膨大な担当楽器の数からしてライヴであることが信じられません。音源からでも楽器を取っ替え引っ替え演奏している様子が目に浮かぶ曲芸的超絶演奏が炸裂。間違いなくプログレッシヴ・ロック史上の伝説的ライヴ・パフォーマンスの一つでしょう。自分たちのスタイルを皮肉ったようなタイトルも「らしい」ですね。
ウェットンが来日のたびに発することでお馴染みだった「キミタチ、サイコーダヨ!」はこの録音がオリジナル。ライヴ特有の緊張感や熱気を孕みつつも、ますます冴え渡る3人のスリリングなパフォーマンスに圧倒されること間違いなし!本作のオリジナルナンバー「NIGHT AFTER NIGHT」をお聴きください。
ジャズ・ロック界隈はテクニシャンがごろごろいますが、このライヴ作を聴くたびやはり頂点はこのグループかなぁと思っちゃいますね。このナンバー、コリンズによるマシンガンの如き怒涛のドラミングがとにかく超絶!
どんどんテクニカルさを増していくプログレやジャズ・ロックも凄いけれど、やっぱり元祖の一つである彼らも忘れちゃいけませんよ。解散直前の71年3月に録音された英ロック史に輝く傑作ライヴ盤。シャープかつ重量のある怒涛のドラムに熱くむせぶサックス、叙情的なハモンドにブルージーなギター……。この一体感は凄まじい!
VDGGにも匹敵する暗黒とブリティッシュ然とした叙情性を備えたプログレ好バンドの72年ライヴを収録。スタジオverに輪をかけてドラマチックな代表曲「I Could Never Be A Soldier」、名演だなぁ。ここだけの未発表曲にも注目です♪
後に英フュージョンの代表的グループSHAKATAKで活躍する歌姫が在籍した英バンドと言えば?彼らが74年マーキークラブに残した熱いライヴ音源が発掘リリース!未発表曲中心となっていて、これは英ロックファン必聴ですよ~☆
さてここからは英国以外のライヴ・アルバム名盤もご紹介してまいりましょう♪ 地中海の青空に包まれたイタリアならではの爽快な躍動感!ライヴで増幅されて、いっそうテクニカルに突き抜けたアンサンブルは、ロック・ミュージックの最高到達点といっても過言ではない!?イタリアン・プログレを代表するグループによるライヴ・アルバム傑作ですね!
イタリアン・ジャズ・ロックの雄が残した、スタジオ・バージョンそのままの超絶技巧が炸裂する74年ライヴ作。スタジオ盤未収録曲「Comin Here To Get You」というのがあるんですが、これが英国プログレに通じる叙情的でファンタジックな名曲なんです!
いよいよ来日も迫った仏プログレきってのモンスターバンド、MAGMA。英国以外のプログレ・バンドによるライヴ作品ではNo.1と言える!?全プログレファン必聴の究極ライヴ・アルバム!肉感的なダイナミズムを伴って迫る怒涛の演奏はスタジオ盤の音圧をはるかに凌ぐ凄まじさ!
代表曲の連続に興奮を増すオーディエンスにつられ、加速度的にダイナミズムを増幅させる演奏と、聴衆と対峙することでさらにその存在感を際立たせるヴォーカル!
とはいえ、こちらもNo.1に挙げたいくらいの出来なんだよなあ…。馬鹿テク&狂気じみた怒涛の速度で繰り広げられる「Hocus Pocus」はもう凄すぎて笑いが零れます。ロンドンのレインボー・シアターにおける公演を収録した伝説のライヴ盤!
最近のバンドの中ではぶっちぎりで素晴らしいのがこのライヴ作品!現代プログレ随一の痛快無比なサウンドを聴かせるスペイン新鋭による、待望のライヴ音源&映像で、「ボヘミアン・ラプソディ」の完全カバーも含む、スペインのバンドらしい情熱ほとばしるステージ・パフォーマンスが素晴らしいっ!
3rd『Lover’s End』でブレイクしたMOON SAFARIによるアメリカでの11年ライヴを収録。ファンタスティックな演奏と至福のメロディ&ハーモニーで会場全体が幸福に包みこんだ傑作ライヴ!
そのMOON SAFARIにも匹敵するであろう瑞々しい躍動感が素晴らしいイギリスの新鋭グループによるこのライヴ作も極上の出来。傑作となった2ndアルバムからのナンバーがやはり秀逸です!
75年発表のライブ・アルバム。「RED」発表前の74年に録音されており、当時のラインナップはRobert Fripp(g)、John Wetton(b、vo)、 Bill Bruford(ds)、David Cross(vln、key)の4人編成。アルバム中3曲でEddie Jobson(vln、key)のパートがダビングされています。鮮やかなヴァイオリンの旋律を切り刻むメタリックなギター・リフ、グイグイとウネリを生み出して暴走するリズム隊。この時期ならではのパワフル且つ緊迫感溢れる即興演奏に終始圧倒されっぱなし。代表的名曲「21st Century Schizoid Man」では原曲のサックス部分をヴァイオリンで再現しており、よりヒステリックな爆発力を楽しむことが出来ます。沸点目掛けて上り詰めるRED期クリムゾンの凄さを体験出来る名ライブ盤。
デジパック仕様、スリップケース・ブックレット付仕様、CD+DVDの2枚組、NTSC方式・リージョンフリー
盤質:傷あり
状態:
ケース不良、トレーに小さいヒビあり、若干汚れあり
QUELLIを母体に結成され、後にバンドの顔となるMauro Paganiを迎えて改名。英国とはまた違ったイタリアの素晴らしい叙情性を放ち、EL&PのMANTICOREからPete Sinfieldの戦略で世界デビューまで果たしたイタリアン・シンフォニック・ロック代表グループの75年ライブ作。「The World Became The World」をリリースしたツアーからアメリカ公演の模様を収録しており、スタジオ作の丹念な織物のようなアンサンブルから一転、凄まじいドライブ感とダイナミズムを持った名演を披露しています。非常にテクニカルにもかかわらず全くブレることなく、地中海ロックのダイナミズムとイタリア叙情をを聴かせながら突っ走る様子は、さすがの一言です。
71年リリースのライヴ盤で、通算で4枚目となるラスト・アルバム。スタジオ盤でのダイナミズムがさらに増幅された演奏はただただ圧巻。ジョン・ハイズマンの超重量級でいてシャープな怒涛のドラム、ディック・ヘクストール=スミスの熱すぎるサックス、デイヴ・クレムソンの渾身のブルース・ギター、デイヴ・グリーンスレイドの淡くむせぶハモンド・オルガン、そして、クリス・ファーロウのソウルフルなヴォーカル。すさまじい一体感とダイナミズム。間違いなく当時の英国で屈指と言える実力派だったことでしょう。傑作です。
CD2枚組で、DISC2は、ボーナス・トラックとして同時期のライヴ音源を収録。注目は「Valentyne Suite」の収録!新規デジタル・リマスター
KING CRIMSONで製作を共にしたJohn WettonとBill Brufordが、インプロヴィゼーション主体のキーボード・ロックグループを画策し、ROXY MUSICでの交流からEddie Jobson、そしてJohn Wettonのソロ作に参加したAllan Holdsworthを迎えて結成されたスーパー・バンドの79年ライブ作。キーボード・トリオ編成となった彼らの日本でのライブを収録した作品であり、デビュー作から4曲、2ndから3曲、そして新曲2曲で構成されています。プログレッシブ・ロックに熱心であった日本のファンの前で演奏される彼らの代表曲はどれもダイナミックな素晴らしいものであり、プログレッシブ・ロック史上に残る名ライブ作と言えるでしょう。
スペインの新鋭プログレ・バンドによる、17年リリースのライヴ・アルバム。2nd『QUIEN TENGA ALGO QUE DECIR… QUE CALLE PARA SIEMPRE』からのナンバーを中心に選曲された全9曲を演奏。ギタリストを筆頭にテクニシャン揃いのメンバーによるダイナミックかつ正確無比な演奏と、ライヴならではの熱気を纏ったヴォーカル&コーラスが組み合わさった、素晴らしいパフォーマンスを披露しています。ラスト、コーラス・パートまで再現した「ボヘミアン・ラプソディ」のカバーも必聴です。DVDには同公演の映像を収録していますが、注目はデビュー時よりメンバーに名を連ねるモンティ・パイソンから影響を受けたという2人のパフォーマー。MCを務めたり、演奏に合わせて踊ったり、被り物で寸劇をおこなったりと、活躍しており見所となっています。
Christian Vnderを中心に「コバイア」という架空の文化を生み出し、凶暴にして荘厳、エキセントリックなアクの強い作風で70年代を駆け抜けたグループ。非常にメンバーの出入りの激しいグループであり、そのファミリー・トゥリーを辿るだけでも一苦労と言う、まさにモンスター・バンドです。Janik Topに代わり、Bernard Paganottiをベースに迎え、加えて当時まだ10代であったDidier Lockwoodも参加して録音された75年ライブ作であり、彼らの代表作と言える1枚。Christian Vnderのドラムをはじめ、バンドの肉感的に迫る名演はスタジオ盤の音圧をはるかに凌ぐ凄まじいものであり、何もかもが圧倒的な傑作となっています。
ロンドンのレインボー・シアターにおける伝説のライヴを収録したフォーカス唯一のライヴ・アルバム。73年作。
紙ジャケット仕様、K2HD、デジタル・リマスター、定価2300
盤質:傷あり
状態:並
帯有
帯が紙ジャケにテープで貼り付けられています・スレ、中央部分に色褪せあり
YARD BIRDSのKeith Relf、Jim McCartyを中心に結成されるも、2枚のアルバムを残し解散したイギリスのグループ。72年にソプラノ・ボーカルAnnie Haslamを擁し新体制で活動を再開、ロック・フォーク・クラシックが交差する幻想的な楽曲は今なお色褪せることはありません。本作は76年にリリースされたライブ作であり、アメリカのカーネギー・ホールにてオーケストラを率いて録音(75年6月)された名盤です。デビューアルバムから、アメリカへの足がかりとなった名盤「Scheherazade And Other Stories」までの代表作が余すことなく並んでおり、Annie HaslamのソプラノボーカルとNYフィルのオーケストラが絶妙に溶け合い、孤高のシンフォニック・ロックを作り上げています。
2枚組、初回特典ステッカー付き仕様、カラーブックレット2種付き仕様、定価3495+税
盤質:傷あり
状態:並
帯有
ケース不良、ケースに割れあり、盤1枚キズ多めにあり、帯に折れあり、若干カビあり
EUROPEAN ROCK COLLECTION、直輸入盤(帯・解説付仕様)、定価2243
盤質:傷あり
状態:並
帯有
カビあり、ケースツメ跡あり
印象的なジャケットの2nd『LADY LAKE』で知られるグループ。71年の1stと72年2ndとの間に行われたライヴの発掘盤。『LADY LAKE』からは12分を越える名曲「I Could Never Be A Soldier」を演奏。サックスが暴れるテンション溢れるパートとフルートがむせぶ叙情的なパートとの間を行き交うダイナミックなアンサンブルが聴き所。
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