2017年1月28日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
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こんにちは。スタッフのみなとです。
今回は、ただならぬ空気をまとった、ミスティックな女性シンガーをピックアップ致します。
英SSW 1977年作。
心なしかミリアムの目が座っている紫色のジャケットが印象的です。
芯のある真っ直ぐな歌声と、ストリングスを用いたトラッド色溢れるメロディが大変素晴らしいです!
特に英SSW Rosie Hardman作のタイトルナンバー「Gypsy Without A Road」の良さといったら…
シンプルなメロディとミリアムの歌唱に、落涙です。
米SSW 1971年作。
このジャケットも非常に印象的です。
少しかすれた、素っ気ないTIAの歌声が抜群で、アルバムを延々とリピートしたい位の心地よさです。
トラッドやフォークソングのカバー集ですが、TIAの洗練された歌唱は、どこか現代的です。
アルバム全体に、サラサラと乾いた悲しさが感じられ、一人夕暮れを歩きながら聴きたい雰囲気の楽曲です。
・・・ここでちょっと、トラディショナルソング「Hangman」を
Peter, Paul & MaryとTia Blakeで比べてみましょう・・・
3人のハーモニーが美しい…ベースが入っているので躍動感があります。
どこか牧歌的な雰囲気です。
う~ん、簡素な歌唱が素晴らしい…
それにしても、Hangmanという絞首刑執行人のモチーフはトラッドソングに繰り返し用いられているようですが、
よっぽど魅力的な題材だったんでしょうか。
米SSW 1970年作。
キャシーのやや低音で大人っぽいボーカルに、ハーヴィー・ブルックスを始めとするウッドストック系のミュージシャンのどっしりとした演奏がぴったりとはまっています。キャシーの生み出した旋律によるものなのか、全編にどろりとした湿り気が感じられ、夜のミスティック・アシッドフォークといった趣です。
ビートルズのカバー「I’m Leaving Home」以外は、すべて録音当時17歳だったキャシーの作詞作曲。いやはや、驚くべき才能です。
ちなみにこのアルバムの邦題は『虹の架け橋』なんです!
米SSW 1977年作。
マリアマルダーのような懐かしく親しみやすい楽曲や、ローラ・ニーロのように情感たっぷりに歌い上げる楽曲に、
アメリカ実験音楽家デヴィッド・ローゼンブームによる電子音やコラージュが被さり、唯一無二の世界観を作っています。
デヴィット・リンチの映画にも通じる、夢と現実の入り交じった幻想的な作品です。
いかかでしたでしょうか。
どれも、エンドレスリピート間違い無しの神秘的な作品ですね・・・
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「英フォーク三美神」と称されるメロウ・キャンドル、チューダー・ロッジ、スパイロジャイラを筆頭に、トラッドに根ざした芯の強さや荘厳さとともに、米ウェストコースト・ロックやSSWからの影響も感じさせる清涼感や流麗さとがブレンドされた美しすぎる作品達をピックアップいたしましょう。
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