2014年2月10日 | カテゴリー:MEET THE SONGS
タグ: プログレ
今日の「MEET THE SONGS」は、マンフレッド・マン・チャプターIIIが70年にVERTIGOレーベルよりリリースした2ndにして最終作の『ヴォリュームII』をピックアップいたしましょう。
バンドの前身は言わずと知れたビート・ポップ/サイケ・ポップの名グループ、マンフレッド・マン!
オリジナル・メンバーであり中心メンバーのマンフレッド・マンとマイク・ハグの二人が、プログレッシヴ・ロックの扉が開いた60年代末の時代に呼応し、自身のルーツであるモダン・ジャズ/R&Bとロックとを結びつけたサウンドを指向して結成したのがチャプターIIIです。
なんでチャプターIIIかというと、マンフレッド・マン時代のポール・ジョーンズ在籍期を一章、マイク・ダボ在籍期を二章と数えての三章(=チャプターIII)なんですね。
マイク・ハグはチャプターIII結成に伴い、ドラマーからVo/ピアノに転向。幼少期からドラムとともにピアノも習っていたようで、マンフレッド・マン時代にもビブラフォンを演奏していましたが、いよいよソングライター&マルチ・ミュージシャンとしての才能が花開いています。
他のメンバーは、
Steve York(B)・・・元イースト・オブ・エデン
Craig Collinge(Dr)・・・元プロセッション(←マイク・ハグがアルバムをプロデュースしたバンド)
Bernie Living(Alt Sax)・・・ジャズ・プレイヤー
の3人の他、ブラス・セクションが参加。
69年の1st『ヴォリュームI』から1年後の70年にリリースされた2ndが『ヴォリュームII』です。
このグループのサウンドの大きな特徴がブラス・セクションですが、ブラス・アレンジでは、マンフレッド・マンとマイク・ハグの他、1stから継続してのデレク・ワズワース(ニール・アードレイやグレアム・コリアーなどで活躍)に加えて、新たに名ジャズ・アレンジャーのマイク・ギブスが参加しているのが特筆。
英国的な幻想美とフリー・ジャズのダイナミズムとがブレンドしたサウンドを軸に、ブラスが洗練された味付けを加えているのが印象的です。
それでは、このグループの魅力がこれでもかとつまったオープニング・ナンバーをどうぞ!
作曲&ヴォーカルはマイク・ハグ。
幻想から浮かび上がるような、ちょっぴりシワがれていてメロウなヴォーカルからは英国臭がぷんぷん。
映画音楽のように艶のあるトーンで壮大に鳴り響くブラス隊もまた、英国的な端正さや格調高さに溢れています。
ブラッド・スウェット&ティアーズなど米ブラス・ロック勢を意識しているはずですが、彼らのようなファンキーなグルーヴはなく、アルバムのどこを切り取っても英国叙情がしたたりおちるのがこのグループの魅力。
中盤からは、リズムが走り出し、フリージャズへと突入。フリーフォームに暴れまくるサックスに痺れます。
後半へ向けて、エネルギーはそのままに、ブラスによるメインテーマのメロディが被さってきて、上りつめていく展開も見事。
フィニッシュは静謐なタッチで吹かれるサックスとともに再び幻想の音世界へ・・・。
米ブラス・ロック勢やクリムゾンなど英プログレ勢のようなキレ味こそありませんが、この煮え切らずたゆたう感じはいかにも英国ロックの深い森ならではの音。
英ジャズ・ロックのファンはもちろん、ピンク・フロイド『原子心母』あたりのフォーキーなプログレが好きな方にもオススメしたいいぶし銀の名盤です。
キーフにより淡いトーンのジャケもまた彼らの音世界を見事に表していますね。
マンフレッド・マンの解散後、メンバーだったマンフレッド・マンとマイク・ハグが中心となり新たにスタートさせたマンフレッド・マン・チャプターIIIが、69年に名門ヴァーティゴ・レコードよりリリースしたファースト・アルバム。サックスやフルートなどの管楽器を加えたそのジャズ・プログレッシヴ・サウンドは、混沌とした60年代末のブリティッシュロックシーンを如実に表わしている。(帯より)
紙ジャケット仕様、03年デジタル・リマスター(@アビイ・ロード・スタジオ)、ボーナス・トラック12曲、定価2548
盤質:傷あり
状態:並
帯無
帯無、カビあり
紙ジャケット仕様、03年デジタル・リマスター、ボーナス・トラック12曲、定価2427+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
解説に軽微な折れあり
レイト60’sスウィンギン・ロンドンの熱気を孕んだ、同名映画、68年発表のサントラ盤!MANFRED MANN名義でありながらもドラマーのMIKE HUGGが中心となって再編成されたメンバーによる、夢心地なソフト・サイケ・ロック・テイスト溢れるサウンド・プロダクション。作曲者がほとんど、MIKE HUGGという点も特質すべき点で、ジャズやクラシックな素養も多分に感じさせる、ジェントルな室内楽的楽想を基調とした、ブリティッシュ・ソフト・ロック愛好家の再評価著しい一枚!英レイト60’sポップ・ファン〜ソフト・ロック・ファンにまで架け橋となるであろう、要注目の一枚です!
紙ジャケット仕様、ボーナス・トラック11曲、インサート付き仕様、定価2039+税
盤質:傷あり
状態:良好
帯有
紙ジャケット仕様、2003年デジタル・リマスター、ボーナス・トラック13曲、定価2427+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
帯中央部分に若干色褪せあり
ファースト・アルバムのリリース直後からレコーディングを開始し、同じ72年にリリースされたセカンド・アルバム。その後のアース・バンド・サウンドの特徴ともいえるシンセサイザーを全面に出したポップなプログレ・サウンドの原型は、本アルバムですでに完成されている。グループのロゴマークもこのアルバムで初めて登場した。旧友トム・マクギネスが共同プロデュースで参加。
マンフレッド・マン・チャプターの解散後、マンフレッド・マンがシンセサイザーの可能性を見据え、ミック・ロジャース(Vo&G)、クリス・スレイド(Dr)、コリン・パテンデン(B)と新たに結成したマンフレッド・マンズ・アース・バンドのファースト・アルバム。72年作。スマッシュ・ヒット「リヴィング・ウィズアウト・ユー」(ランディ・ニューマン作)収録。
南アフリカ出身のキーボーディスト、マンフレッド・マン率いるマンフレッド・マンズ・アース・バンド。CHAPTER THREEからEARTH BANDへと名前を変更後、1973年にリリースされたEARTH BANDの3作目。プログレッシヴ性を大きく打ち出した作品で、初期の傑作の一つ。ポップ色を強める前の重厚なサウンドで、10分近くのタイトル・トラックは特に必聴。(レーベルインフォより)
チャプター・スリーで2枚のアルバムをリリース後、盟友マイク・ハグと袂を分かったマンフレッド・マンが新たなメンバーを集めて結成したマンフレッド・マンズ・アース・バンドの「太陽の化身」の翌年、74年発表の5作目のアルバム。前作のコンセプト志向から個々の楽曲にそれぞれの個性を与え、キャッチーさを加味した以後の作風への転換期で、スタイリッシュさを感じるアルバム。(レーベルインフォより)
チャプター・スリーで2枚のアルバムをリリース後、盟友マイク・ハグと袂を分かったマンフレッド・マンが新たなメンバーを集めて結成したマンフレッド・マンズ・アース・バンドの75年発表の6作目のアルバム。ブルース・スプリングスティーンの「スピリット・イン・ザ・ナイト」のカヴァーがアメリカでヒットを飛ばした。前作で築いた良質なポップ性とキャッチーさを加えたアレンジは更なる洗練度を増し、アース・バンドの全盛期の一枚に数えられる名作品。(レーベルインフォより)
紙ジャケット仕様、SHM-CD、ボーナス・トラック2曲、21年リマスター、定価3143+税
南アフリカ出身のキーボーディスト、マンフレッド・マン率いるマンフレッド・マンズ・アース・バンド。1978年発表の2つのライヴ・トラックを含む8枚目のスタジオ・アルバムで、ベーシスト、パット・キング加入後、最初のアルバム”Nightingale・・・”以降のキャッチーなメロディーをシンフォニックなアレンジで聴かせる作風は洗練され、清涼感のある、マンフレッド・マン節は秀逸。(レーベルインフォより)
紙ジャケット仕様、オリジナル・インナースリーヴ付き仕様、SHM-CD、ボーナス・トラック4曲、内袋付仕様、定価3182+税
南アフリカ出身のキーボーディスト、マンフレッド・マン率いるマンフレッド・マンズ・アース・バンドの1979年作の9作目。ギターとドラムスが交代し、共同プロデューサーとして、HENRY COW / SLAPP HAPPYのアンソニー・ムーアを起用して制作。キャッチーなメロディーをシンフォニックにアレンジする作風に加え、当時流行のニュー・ウェイヴのサウンドをそこはかと感じるスタイリッシュな一枚。(レーベルインフォより)
Trevor Ravinがプロデューサーとして参加した10thアルバム、80年作。ヴォーカルに6人、ギターに5人などゲストが多数参加しており、Mannのソロ作というニュアンスも強い作品。スペーシーなキーボード・プログレにモダンポップの要素を取り入れた爽やかでメロディアスな楽曲を多数収録。BUGGLESを彷彿させるきらびやかなキーボード、コンパクト且つソリッドなギターを中心にして、万華鏡のごとく多彩なゲスト・ヴォーカルが表情を変えていくカラフルなアンサンブル。グループのイメージからは離れるものの、都会的な雰囲気に包まれたメロディアスな楽曲群はモダンポップとしてクオリティが高く侮れないアルバムです。
紙ジャケット仕様、オリジナル・インナースリーヴ付き仕様、SHM-CD、ボーナス・トラック4曲、定価3182+税
ドアーズと同じく『知覚の扉』からインスパイアを受けたサイケ・バンドをドイツで発見!サイケデリックかつ前衛的なのに、全体の印象は大変にポップでセンス抜群。ドイツVERTIGOよりリリースされた72年作!
BRAVE NEW WORLD/IMPRESSIONS ON READING ALDOUS HUXLEY
ARF099(AUSTRIA RECORD FINDER)
2520円 (税込2772円)
売り切れ
VERTIGOレーベル発のクラシカル・ロック・グループ、全2作品を収録。ハープシコードやピアノ、メロトロンなどをふんだんに使用した、めくるめく絢爛なキーボードサウンドが必殺!
GRACIOUS/GRACIOUS ! and THIS IS … GRACIOUS !!
BGOCD256(BGO)
1090円 (税込1199円)
VERTIGOレーベル発のクラシカル・ロック・グループ、全2作品を収録。ハープシコードやピアノ、メロトロンなどをふんだんに使用した、めくるめく絢爛なキーボードサウンドが必殺!
GRACIOUS/GRACIOUS ! and THIS IS … GRACIOUS !!
BGOCD256(BGO)
1190円 (税込1309円)
英国でオルガン・ロックと言えばVertigoレーベル。さらにVertigoでオルガンと言えば、ちょっと悩んでこれでしょう!オルガンロック史上最上の一曲「Munich」をどうぞ☆
UICY9051
990円 (税込1089円)
数あるキーフ・ジャケでも最も地味な一枚かも。でも中身は「白いチャック・ベリー」Micky Juppによる卓越したギター、ヴォーカル、作曲センスがこれでもかと発揮されたブルース・ロック/パブ・ロック!
BIGPINK902(BIG PINK)
2190円 (税込2409円)
在庫あり
数あるキーフ・ジャケでも最も地味な一枚かも。でも中身は「白いチャック・ベリー」Micky Juppによる卓越したギター、ヴォーカル、作曲センスがこれでもかと発揮されたブルース・ロック/パブ・ロック!
BIGPINK902(BIG PINK)
2190円 (税込2409円)
在庫あり
AIRAC1046
1360円
1088円 (税込1197)
299円お得!
コメントをシェアしよう!
カケレコのWebマガジン
60/70年代ロックのニュース/探求情報発信中!