2017年9月29日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: ロック&ポップス
ブル~ス~R&B~ソウルの本場アメリカの、芳醇なルーツ・ロックを特集いたします!
【関連記事】
デレク&ザ・ドミノス『レイラ』やジョージ・ハリスン『オールシングス・マスト・パス』など、華々しいトップ・アーティスト達による英スワンプ名作の裏に、マイナーながら、米ルーツ・ミュージックのコクと英国的な叙情性や牧歌性が絶妙にブレンドされた愛すべき作品が数多くリリースされています。そんな愛すべきニッチなブリティッシュ・スワンプ作品をピックアップいたしました。
<ウェストコースト><女性Vo><南部><東海岸><新鋭>の5つの分類毎にニッチながら米ルーツ・ロック・ファンから愛される名品をピックアップいたしましょう。
気に入った作品がありましたら、関連する特集記事、ジュークボックスにて是非、ディープに探求ください!
まずはアメリカ西海岸から見てまいりましょう。
LAを中心に、クラプトンなど英ロック勢もまじえながら、多数のスワンプ名作が誕生しました。
ニッチな名作も多いですよ~。
ジェシ・ウィンチェスター、ケニー・ロギンス、ジェシ・コリン・ヤングなど名ソングライターが曲を提供し、バックもウェストコーストの名手ばかり。そりゃエネルギッシュで哀愁いっぱいのスワンプ名作にきまってます!
レオン・ラッセルの叙情とグラム・パーソンズのたゆたう憂いをブレンドしたような繊細でメランコリックな歌声にグッとくるなあ。LAスワンプの名品!
この人達はいったい何もの!? タイトなリズム隊も憂いのあるオルガンも最高潮にグルーヴィーだし、ソウルフル&メロウなヴォーカルもカッコ良すぎっ!恐るべし米スワンプ傑作!
LAスワンプの敏腕ミュージシャン3人による、セッション音源。ブルージーで、これでもかと泥臭いサウンドが最高です!
ボ・ディドリーやダン・ペン、チャック・ベリーのカバーなどを熱く、男臭く歌っています。
ストーンズやハンブル・パイなどのバック・コーラスに参加した実力派黒人女性シンガー!ビリー・プレストンがサポートしたソロは、そりゃもうゴキゲンなファンキー・ソウル・スワンプ傑作!
後にドアーズのギタリストのロビー・クリーガー、ドラマーのジョン・デンズモアが結成したバンドBUTTS BANDに参加する米女性Key奏者&SSW。72年にCAPITOLよりリリースされたソロ唯一作。
キャロル・キングをスモーキーにしたような歌声が良いし、何と言っても、ライ・クーダー、ジェシ・デイヴィス、ジム・ケルトナーが参加してまるからね!
マイナーだけど内容はピカいち!
リタ・クーリッジの姉さんで、夫はブッカー・T・ジョーンズ!んで、LAの名手達がサポートときたら、スワンプ好き、サザン好きはだまっちゃいられません。
ブルース~R&B~ソウルを生んだ、ロック・ミュージックの源流と言えるのがアメリカ南部。
ソウルフルかつ憂いと渋みたっぷりのSSWスルメ名盤が多数生まれていますよ~。
マッスル・ショールズにDan Pennが居るなら、ナッシュビルにはこの男が居るさ!DIXIE FLYERSをバックに、72年に録音された唯一のソロ作、染みるなぁ。
男性SSW2人によるデュオ。
それにしても、この米スワンプ・ロック、ハートウォームで染みるな~。
ブリンズリーとかアメリカ憧憬パブ・ロックのファンにもオススメですよ~。
リンク・レイの兄による72年の唯一作。原盤はライブ会場で販売されたのみの激レア盤。
ジェントルで憂いにみちたテナー・ヴォーカルと優しく鳴らされるアコギ、流麗なピアノが胸に染みるアーシー&メロウでシンガーソングライター然とした楽曲が魅力。
マイナーな作品ですが、ダン・ペンの名作にも通じるアーシー&メロウな逸品!
【関連記事】
ブルース〜R&B、ゴスペル、カントリーなど、アメリカのルーツ・ミュージックを見つめなおし、ロックのダイナミズムとともに鳴らした芳醇なサウンド、米スワンプ・ロック/ルーツ・ロックを特集。
オールマン・ブラザーズを筆頭に、彼らを擁するカプリコーン・レーベルから次々に放たれたのが、爽快かつブルージーなアメリカ南部版ハード・ロックと言える「サザン・ロック」バンド達。
オールマンの他にも良いバンドがたくさん居ますよ~。
カプリコーンからオールマンの弟分としてデビューしたグループと言えば?
スカっと伸びやかなスライド・ギターと哀愁ある軽快なピアノ&フィドル!
英パブ・ロックのファンも是非!
米南部はアラバマ出身のサザン・ロック・バンド、Key奏者を含む5人組。カプリコーン・レーベルより71年にリリースされたデビュー作。
英パブ・ロックの名バンド、ブリンズリー・シュウォルツはきっとこのサウンドを目指したんだろうなぁ。
グッときまくりサザン・ロック逸品!
カプリコーンからデビューしたバンドが、ポリドールに移籍して77年にリリースした3rd。
南部のハード・ロックと言えばZZトップが有名ですが、このバンドも負けてない、というか、キレのあるギターが炸裂するエネルギッシュなサウンドはむしろ勝ってる!?
南部アラバマ州にあるマッスル・ショールズにできたマッスル・ショールズ・サウンド・スタジオからは、サザン・ソウルの名作をはじめ、南部ならではのアーシーかつしなやかなグルーヴを求めて訪れたロック・ミュージシャン達によるスワンプ・ロック名作も多数生まれています。
マッスル・ショールズ録音の米SSW名作ですね。
腕利き達による鉄壁のリズム・セクションとメロウなKey。
叙情が柔らかに香ってきて、染みるなぁ。
可憐なルックスなのに、ジャニスばりのシャウト!?
マッスル・ショールズの腕利きがサポートした演奏も最高。
マイナーながら、こ、これは米スワンプ・ロック屈指と言えるほどの傑作。悶絶ですよ!
ウッドストックと言っても「ウッドストック・フェスティヴァル」ではなく、ニューヨーク州アルスター郡にある人口5000人にも満たない小さな田舎町。
自然豊かで長閑な風景に魅せられてザ・バンドをはじめ、多くの古き良きアメリカン・ミュージックを愛するミュージシャン達がこの地にコミュニティを形成しました。
アメリカン・ロックの良心たちが奏でる、愛すべきグッド・ミュージックをここにピックアップ。
ウッドストックの名SSWがナッシュビルに渡って、エリア・コード615をバックに制作したフォーキー&メロウな傑作だって?有名な「ブラックホーク99選」にもセレクトされてるって?
ベアズヴィルから71年作で、録音はナッシュビル、エンジニアにはトッド・ラングレンも参加!ということで、熱いスワンプをやっても、「気品」や「陰影」を感じさせるんですよね~。
ウッドストック名盤!
アル・クーパーを中心に、R&Bやジャズやサイケをブレンドした米ブルース・ロックのムーヴメントが東海岸を中心に起こりました。
アーシーで素朴な南部、グルーヴィーなウェストコーストに対し、叙情的で洗練された東海岸ならではの都会的なセンス溢れるサウンドをお楽しみください。
ブラス・ロックというジャンルを確立した名グループ。
アーシーかつメロウな演奏とアル・クーパーの繊細かつリリカルな歌唱が光る「I Love You More Than You’ll Ever Know」は名曲!
ミシガン出身の名シンガー/SSWのボブ・シーガー率いるグループ、69年作。
「HEY JUDE」の最後の部分をスワンピーにしたような感じ、最高!
クラプトンも驚愕したホワイト・ブルース最高のギタリストと言えば?
彼が70年代中期に結成したスーパー・グループがこちら。
クラプトン『スローハンド』に与えた影響もあるはず!
母国アメリカでは絶大な人気を誇り、ブルース・スプリングスティーンとも並び称されるBOB SEGERによるグループ69年作2nd。「HEY JUDE」の最後の部分をスワンピーにしたようなキャッチーな「NOAH」で幕開け。いきなりアグレッシヴなリフと熱いシャウト・ヴォーカルで畳みかける2曲目「Innervenus Eyes」へと続き、素晴らしい喉を聴かせるブルージーな「LONELY MAN」へと続く怒濤の展開。ひなびたオルガンとメランコリックなメロディがたまらない「Lonliness Is A Feeling」へ。それ以降もフックに富んだ魅力的な楽曲がずらり。サイケデリックなブルース/スワンプ・ロックとしてハイ・レベルな名作。
名ギタリストMike Bloomfield、FAMILY〜BLIND FAITHのベースRich Grech、CACTUS〜BB&AのCarmine Appice、後にAORシーンで活躍するヴォーカルRay Kennedyなどによるスーパー・グループ。76年作。Mike Bloomfieldのエモーショナルなギターが冴え渡るブルージーな楽曲、Ray Kennedyのソウルフルな歌声が光るバラード、熟練の旨みが凝縮されたレイドバックした楽曲など、さすがの芳醇なアンサンブルが素晴らしい佳曲ぞろい。名作です。
Ron Elliottの名グループ、PANにも参加歴のあるSSW。LA産スワンプ/SSWの名作として人気の73年作1stに続き、キャピトルより73年にリリースされた2ndソロ。ジム・ゴードン(Ds)、マイク・ディージー(G)、クライディー・キング(バックVo)、ジム・ホーン(ホーン)など、米西海岸の名ミュージシャンがサポート。レオン・ラッセルの叙情とグラム・パーソンズのたゆたう憂いをブレンドしたような繊細でメランコリックな歌声、切々と胸にせまる流麗なメロディ、熟達のミュージシャン達が生み出すシャープかつしなるようなグルーヴ。LAスワンプのファン、デイヴ・メイソンあたりの英SSWのファンは必聴と言える名作!
コメントをシェアしよう!
カケレコのWebマガジン
60/70年代ロックのニュース/探求情報発信中!