2013年12月6日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: 日々是ロック
こんにちは。
カケレコ店長の田中です。
昨日売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするコーナー。
プログレ、ロック、ジャズ・ロック、サイケ、ハード・ロック、フォークなどジャンルを横断して世界のロックをカケハしてまいります。
まずは、続々と素晴らしいバンドが登場している新鋭アヴァン/レコメン・シーンより、フランスの注目のグループをピックアップ!
仏新鋭グループの2013年作なんですが、ソフト・マシーンやハットフィールドやナショナル・ヘルスなどカンタベリーのファン、『レッド』期キング・クリムゾンやマグマのファンは必聴と言えるグループ。これは恐るべきデビュー作です。
ベルギーや東欧には70年代に魅力的なチェンバー・ロック・バンドが多数生まれましたが、新鋭も登場しています。
ベルギー/ハンガリー/フィンランド/チリといった多国籍構成のチェンバー・ロック新鋭。サムラ的疾走チンドン屋フレイヴァーとカンタベリー叙情が合わさった強力作!
クリムゾン系やジェネシス系やキャメル系はたくさん居ても、ピンク・フロイド系ってあまり居ないんですよね。
このノルウェーのグループは、ピンク・フロイドのDNAを受け継ぎつつ、現代的な音像を鳴らす注目のグループ。最新の2013年作3rdをピックアップしますが、09年のデビュー作、11年の2ndも凄く良いです。
『狂気』以降のピンク・フロイドのファンにはたまらないはず!ゆったりと夢想的につむがれるキーボードとギターが描くメランコリックな音世界が心地よすぎるノルウェー新鋭。
ソフト・マシーン関連の近年プロジェクト作やインドネシアのジャズ・ロック・バンドをリリースしているジャズ・ロック・ファン注目のレーベルアメリカMOONJUNEレコード。このケベックの新鋭もさすがの素晴らしさ。
ソフト・マシーンにシンフォニックなキーボードとオルタナなヘヴィ・ギターを突っ込むと?このケベックの新鋭の熱量・・・凄まじ。
熱量といえば、70年代のこのグループを忘れてはいけませんね!
マイナーながら、鋭角的なヘヴィ・ギター、重厚なメロトロン、分厚いコーラス、泣きのメロディー、変拍子を多用したアレンジと、「21世紀の精神異常者、アンダーグラウンド版だー」と思わず叫んでしまう名曲!
スワンプ・ロックというとアメリカのイメージが強いと思いますが、イギリスにも良いバンドがたくさんいます。イギリスらしい叙情性がにじむ音を聴かせたり、ハード・ロック魂注入でドタバタな音を聴かせたり、個性的なバンドがたくさん。
叙情性溢れる作品なら、これですよね。
ブリティッシュ・スワンプの名盤といえばこれ!ザ・バンドへの憧憬と英国ならではの叙情美との絶妙なブレンド。陰影豊かな名作ですね。
ドタバタの方は、これで!
ミッキー・ムーディーの腰をゆらすブルージー&グルーヴィーなギター、ポール・ウィリアムスのソウルフルなヴォーカル!これぞブリティッシュ・スワンプ!といえる濃厚エキスたっぷり。それにしても、このグループのジャケのセンスは、何なんでしょう。
アメリカン・ロックからピックアップいたしましょう。まずは、マイナーながら素晴らしいロック・オペラをご紹介!
アート・ロック的オルガン、サイケなファズ、カンタベリーっぽいジャジーなヴィヴラフォン、ウェストコースト的メロディ&ハーモニーが混濁したサウンドは、マイナーながら信じられない完成度!最も過小評価されているロック・オペラと言える?
サザン・ロックもマイナー作が続々とリイシューされていますね。特集もしていますので、探求是非!
英ハードの元祖グループGUNの「Race With The Devil」を見事にカプリコーン産サザン・ロックに甦らせたバンドと言えば?アメリカではオールマンやレーナードに並ぶ人気なのに、日本での知名度たるや・・・。
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ジョージア、アラバマ、テネシー、テキサス、フロリダ、オクラホマ、アーカンソー州といったアメリカ南部生まれのミュージシャンによる、ハードでいてヌケがよく、哀愁いっぱいのサザン・ロックをご紹介。
カケレコは、00年代以降のルーツ・ロック新鋭にも力を入れています。サザン・ロックのDNAを継ぐバンドなら、これでしょう!
なるほど、オールマン兄弟が生まれた町で育った新鋭なのか。サザン・フィーリング濃厚で、2000年代の音とは思えませんね。フロリダ出身、極上のルーツ・ロックを奏でる新鋭による08年作。
濃厚サザン・ロックにちょっぴり胃もたれしたところで、紅茶の香りが漂う英SSWをピックアップ。
心にスッと染みる飾り気のない歌声。英国のジェイムス・テイラーですね。寒い冬の朝に飲む紅茶のようになんとも優しく暖かい逸品。
ガツンとハード・ロックを!ハード・ロックといえばブリティッシュですが、アメリカにも好グループが多いです。
ジュークボックスで特集しておりますので、探求是非!
こ、このソリッド&ヘヴィに畳みかけるイントロのエネルギー!ちょっとカッコ良すぎて笑っちゃいますよ。ハードロック・ファンは悶絶必至!
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今日の「MEET THE SONGS」は、「ツェッペリンへのアメリカからの回答」と言われたCACTUSの70年作1st『CACTUS』をピックアップ!
ラストは、透徹とした冬空のように格調高いイタリアン・シンフォニック・ロックを!
往年のグループの復活作リリース&来日ラッシュには目が離せませんね。
しかも、どのグループも同窓会的な緩さはまったくなく、往年の名作にも負けないビビッドなシンフォニック・ロックを聴かせていてイタリアン・ロックの底力をあらためて感じます。
復活作はジュークボックスで特集していますので、チェック是非!
ヴィットリオ、ニコ、ジャンニ、ジョルジョにルイス・バカロフって、あの『パート1』を作った時の黄金メンバーじゃないか!ストリングスとバンド・アンサンブルがスリリングに絡みあう演奏が圧巻の正真正銘シリーズ第3弾!
このストリングスの艶やかさは、イタリアン・ロックならでは。本当に胸に迫ります。
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いよいよ明日から開催されるAREAとNEW TROLLSの来日公演。本日は『CONCERTO GROSSO』シリーズでオーケストラアレンジを務めるLuis Enriquez Bacalovが手掛けた作品にフォーカスしてまいります!
いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの1枚が見つかれば嬉しいです。
また来週、お会いいたしましょう。
アメリカのハード・ロック・トリオ。リック・デリンジャーのプロデュースによる71年の唯一作。ブルースが根っこにあるアグレッシヴかつエモーショナルなギター、ブルージーにシャウトするヴォーカル、力強く疾走するドラムが印象的。哀愁溢れるメロディにも胸が熱くなります。ギタリストのフロイド・ラドフォードは後にジョニー・ウィンターのバンドで2ndギタリストとして活躍します。疾走感の中にも哀愁を忍ばせたブルース・ハードの名作。
NEW TROLLSの出世作『CONCERTO GROSSO』の第3作となる13年作。07年の『SEVEN SEASONS』とは異なり、1&2製作時のメンバーに加え、1&2でオーケストラ・アレンジを担当したルイス・エンリケス・バカロフがアレンジを務めている点で、本作が正真正銘シリーズ第3弾と言えるもの。まず何よりバカロフによる流麗かつクラシカルな荘厳さに満ちたオーケストラの冴えに驚き。瑞々しく張りのあるストリングスが圧倒的な迫力で迫ってきます。バンド演奏はよりドラマティックに表現力豊かに、円熟のアンサンブルを聴かせつつも、歌声には衰えが感じられないのが素晴らしい。バンド演奏とストリングスがスリリングに絡み合いながら疾走するパートは最大の聴きどころ。荘厳な楽曲の合間に入るメロディアスな歌ものも、『PART2』を思い出させる愛すべき好ナンバーが揃います。『PART1』での荘厳さと『PART2』の甘く伸びやかなメロディアスさが上手くブレンドされており、バンドとストリングスの融合度合い、作品としての完成度の高さはシリーズ中No.1と言ってよいもの。これは『PART1』に衝撃を受けた方なら当時の感動を再び味わえること間違いなしの必聴作!
70年発表の本作は、サイケからプログレッシヴ・ロックへの移行期にあたる混迷を真空パックしたようなブリティッシュ・アンダーグラウンドの名作。1曲目からかなりノックアウト状態で、鋭角的なヘヴィ・ギター、重厚なメロトロン、分厚いコーラス、泣きのメロディー、変拍子を多用したアレンジと、「21世紀の精神異常者、アンダーグラウンド版だー」と思わず叫んでしまう名曲。
いぶし銀のSSW、Dave Lewis率いるグループ。ANDWELLA’S DREAMから短くANDWELLAと改名し、71年にリリースした3rd(ANDWELLA名義では2nd)。アメリカ南部指向を強め、The Bandにも通じるようなルーツ・ロックを展開。それでいて英国ならではの叙情美や陰影は失われておらず、その融合感が単なるブリティッシュ・スワンプにとどまることなく、聴き手の心をとらえてきた傑作。
廃盤、紙ジャケット仕様、06年24bitデジタル・リマスター、定価2039+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
紙ジャケに小さい角潰れあり
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