2013年11月26日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: 日々是ロック
こんにちは。
カケレコ店長の田中です。
昨日売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするコーナー。
プログレ、ロック、ジャズ・ロック、サイケ、ハード・ロック、フォークなどジャンルを横断して世界のロックをカケハしてまいります。
今日は青空へと飛び立つジャケの通りにヌケの良いシンフォ・ポップが気持ち良すぎるベルギーのバンドからスタート!
2010年にデビューしたデュオですが、リーダーは1960年生まれで、80年代から音楽活動を続けているので、新鋭ではなくベテランですね。
洗練を極めたポップ・センスとプログレッシヴなシンセ・ワークの見事な調和は、現代版アラン・パーソンズ・プロジェクトと言っていい完成度!
インタビューも慣行しておりますので、試聴して気に入りましたら、チェック是非!
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ピンク・フロイドやアラン・パーソンズ・プロジェクトを彷彿させる、緻密なスタジオ・ワークとクールなポップ・センスとが絶妙にバランスした知性豊かなプログレッシヴ・ポップが魅力のベルギーのユニット、FISH ON FRIDAYの魅力に迫るインタビュー!
飛行機つながりで、アメリカのシンフォニック・ロック・バンドによる81年作を。
ギタリストTony Spadaが注目で、ほぼ無名ですが、スティーヴ・ハケットやアンディ・ラティマーが好きな方には是非チェックしてほしい素晴らしいギタリストです。
ジェネシスやキャメルに通じるサウンドなら、ブラジルのこの新鋭もオススメ。
00年代のブラジルに、ジェネシスやキャメルの叙情を受け継いだこれほどまでにセンシティブなサウンドを奏でるグループが居たとは。繊細な歌声は、ブラジルというよりヨーロピアンの香り。
スティーヴ・ハケットを彷彿させるギター、と言えば、00年代シンフォニック・ロックの代表格MOON SAFARIのギタリストも忘れるわけにはいきませんね。
ライヴでの彼の勇姿がまだ瞼に焼き付いています。黒いレスポールから繊細なタッチで紡がれるリリカルな戦慄。本当、美しいです。
覚醒したソングライティング、より一体感を増した演奏、アイデアみなぎるアレンジ。
堂々の2013年作!
この辺のバンドもクラブチッタにやってこないかなぁ。
エストニア発、カンタベリー・ミュージックのDNAを受け継ぐ本格派グループ。
カンタベリー・ロックの音を鋭く尖らせて倍速にしたような、痛快極まるアンサンブルが全編で炸裂!
ジャジーでイマジネーション豊かなサウンドといえば、インドネシアのこの作品は店長激レコメンド!
インドネシアを代表するロック・バンドGIGIのギタリストで、ジョン・マクラフリンをフェイヴァリットに挙げているとおり、フュージョン・タッチの流麗かつゴリゴリとアグレッシヴさもある演奏が素晴らしい!
リターン・トゥ・フォーエヴァーから80年代以降のクリムゾンまでを飲み込みつつ、フラワー・キングスのロイネ・ストルトばりのイマジネーションで包み込んじゃうセンス。オススメですよ~。
さぁ、ここで一気に70年代のスペインへ!
70年代のバルセロナで起こったロック・ムーヴメント「ライエターナ・ミュージック」。
カンタベリーにも負けない、ジャジーでアヴァンギャルドな作品が登場したのですが、その中でも屈指の一枚と言えるのがこちら!
スペインから地中海を渡りイタリアへ!
地中海音楽と歌、現代音楽を統合する鬼才カンタウトーレFRANCO BATTIATOによる73年の大名作をピックアップ。
東洋と西洋の音楽が混じり合った地中海音楽を基調に美しくも聴いたことのないようなプログレッシヴ・チューンを展開!
スペインからイタリアへを地中海を渡ったら、さらにイスラエルまで行ってみましょう。
Yoni Rechterなど、後々もイスラエルの音楽シーンで活躍を続ける名ミュージシャンが複数在籍した70年代イスラエル・ロックを代表するグループ。
ブリティッシュ・ポップの遺伝子とカンタベリーに通ずるジャジーなエッセンス、そして愛すべきユーモアや牧歌性いっぱいの名作!
イスラエルにこんな愛すべきニッチ・ポップ・バンドが居たとは!
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SHESHETやKTZAT ACHERET(NO NAMES)をはじめ、ジャズをベースにした洗練された演奏と巧みなポップ・センスがブレンドしたまばゆい音楽の宝庫、イスラエルを大特集!
KAVERETの温かみある柔らかなメロディに胸が熱くなったところで、英国のHELP YOURSELFをご紹介。
マルコム・モーリーが紡ぐメロディ。英国叙情いっぱいで最高なのです。
さらにさらに!本作には、あの木漏れ日フォーク・ロック名作でお馴染みのアーニー・グレアムが参加していて、悪いはずないっ!
叙情的かつ干し草香るグッとくる英SSWつながりで、GARY FARRもピックアップしましょう。
僕はこの曲をはじめて聴いた時、本気で涙腺ゆるみました。
リチャード・トンプソンが参加したコクと憂いと干し草の香りがする英フォーク・ロック屈指の名曲で、ディラン『ブロンド・オン・ブロンド』収録の名曲と比べても遜色なし!?
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数多くの英SSWの名作を支えた、目立たないながらも愛すべき「いぶし銀バック・バンド」達にスポットを当てます。ちょっと渋いセレクションですが、この周辺に英ロックならではの旨味がたくさんつまっているんですよね。
00年代のSSWもご紹介いたしましょう。
70年代SSWやフォーク・ロックのファンに別格にオススメなのがアメリカのRAY LAMONTAGNE。
ザ・バンドやヴァン・モリソンから脈々と続く、ロック・ミュージシャンによるルーツ音楽探究の旅路。2000年代の確かな最高峰。言葉を失うほどに素晴らしすぎる新鋭SSWによる2008年大傑作。
ラストはガツンとハード・ロックで締めくくりましょう!
アメリカのハード・ロック・トリオによる71年の唯一作。
こ、このソリッド&ヘヴィに畳みかけるイントロのエネルギー!ちょっとカッコ良すぎて笑っちゃいますよ。ハードロック・ファンは悶絶必至!
いかがでしたか?
今日はどんなCDが全国のリスナーの元へと飛びだっていくのでしょう。
その結果は明日、またこのコーナーでご紹介いたしますね。
みなさまにとってのぴったりの一枚が見つかれば嬉しいです。
アメリカのハード・ロック・トリオ。リック・デリンジャーのプロデュースによる71年の唯一作。ブルースが根っこにあるアグレッシヴかつエモーショナルなギター、ブルージーにシャウトするヴォーカル、力強く疾走するドラムが印象的。哀愁溢れるメロディにも胸が熱くなります。ギタリストのフロイド・ラドフォードは後にジョニー・ウィンターのバンドで2ndギタリストとして活躍します。疾走感の中にも哀愁を忍ばせたブルース・ハードの名作。
スペインはバルセロナで興った「ライエターナ・ミュージック」屈指の傑作と言われる76年唯一作。メンバーの中心は、現在までプレイヤー/コンポーザーとして活躍するサックス/テノーラ奏者のJoan Josep Blay。他、ジャズ・ピアノの名手でORQUESTRA MIRASOLでも活躍するKey奏者Victor Ammannと、トランペット奏者、トロンボーン奏者、リズム隊による6人編成。Joan Josep Blayによるテノーラ(スペインの民族木管楽器)のチャルメラ風フレーズを軸に、トランペットとトロンボーンがたおやかにむせぶ地中海フレイヴァーたっぷりのサウンドを聴かせます。ビシバシと切れ味鋭いドラムとメロディアスに動きまくるベースによるリズム隊も鉄壁。Key奏者のVictor Ammannもさすがで、ギルガメッシュのAlan Gowenにも比肩する緻密で煌びやかなピアノ&エレピが印象的です。ハットフィールドやギルガメッシュなどカンタベリーの名作と比べても何ら遜色ないクオリティ。これはユーロ・ジャズ/アヴァン・ロック屈指の傑作です。
英スワンプ・ロック/フォーク・ロックの傑作として愛される70年の2ndアルバム。バックを務めるのは、FAIRPORT CONVENTIONの名ギタリストRichard ThompsonとMIGHTY BABYのメンバー。骨太な中にも英国的な陰影が浮き出た絶品のアンサンブルを聴かせています。アメリカ南部への憧れが滲み出ていますが、スワンプ・ロックというほど土臭さはそれほどでもなく、美しいストリングス・アレンジやリリカルなピアノやフルートをフィーチャーするなど、いかにも英国的な叙情性とアメリカン・ロックの骨太さとグルーヴが結びついた絶品英国フォーク・ロックと言えるでしょう。「Revolution Of The Season」はメロディ、アンサンブルともに涙なしでは聴けない英フォーク・ロック屈指の名曲。ほんっと悶絶ものの素晴らしさです、この曲。
エストニアのジャズ・ロック・バンド、12年スタジオ・ライヴを収録した13年作。シャープな高速変拍子リズム・セクション、野太いトーンでフリーキーに疾走するサックス、ゴリゴリと弾き倒すようなアグレッシヴなギター、そしてカンタベリー系のクールでしなやかなエレピ。デビューからのヘンリー・カウやハットフィールドのDNAを継いだテクニカルかつ流麗なジャズ・ロックをライヴ録音とは思えない精緻さとダイナミズムで一気に聴かせています。カンタベリー・ロックの音を鋭く尖らせて倍速にしたような、痛快極まるアンサンブルが全編で炸裂する傑作!
Yoni Rechterなど、後々もイスラエルの音楽シーンで活躍を続ける名ミュージシャンが複数在籍した70年代イスラエル・ロックを代表するグループ。75年作3rd。1st&2ndもブリティッシュ・ポップの遺伝子とカンタベリーに通ずるジャジーなエッセンス、そして愛すべきユーモアや牧歌性いっぱいの名作でしたが、本作もまたやってくれました!前作までと比べて、ジャケットのように陽光が目に浮かぶ、リラックスした優美な楽曲が印象的。メロディの素晴らしさには磨きがかかっています。英ニッチ・ポップのファンには是非とも聴いてもらいたいグループ!このグループは、本当にワールド・ワイドな実力があります!1st〜3rdまで超オススメです!
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