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空耳でないアワー: 日本語を捜せ!

「空耳でないアワー」

寄稿:ike333さん

カケレコで購入したMuseoのDNAを引き継ぐIl Tempo Delle Clessidre の2作目『Alienatura』(2013)の冒頭曲「Kaze」でいきなり日本語登場。日本語が突然と飛び出す洋楽というのは、ある意味、ちょっと気恥ずかしく、笑ってしまうことがある。日本語の曲名、歌詞、バックの台詞で登場するものを思い出せるものを列挙してみる。

CAN 『Tago Mago』(1971)

ジャーマンロックで異次元を彷徨っているCAN。テクニカルなドラムスが全体を引っ張って硬派なにとても軽いサウンド。三作目の本アルバム3曲目の「Oh Yeah」では、例によって頼りない英語のボーカル、軽快なドラムとサイケなギターが格好良く展開しているときに、突然「一人で外に座っている、頭のいかれたやつ・・」と日本語の歌が飛び出してくる。まあ、ダモ鈴木(Vo)は、日本人だし、英語はジャパニーズ・アクセントだから、日本語の方がしっくりくるのは当たり前、ということか。傑作。

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Queen 『A Day at the Race』 (1976)

クィーン独特の美学を追究した最終作である「華麗なるレース」の最後を飾る歌「手をとりあって」。これも楽曲のタイトル及び歌詞が日本語。日本公演での大歓迎振りに応えたものらしいが、「手を取り合ってこのまま行こう、愛する人よ・・」、今、聴くと懐かしい。

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King Crimson 『Discipline』 (1981)

記憶ではNHKでクリムゾン再結成がニュースになった様に思う。像さんで始まる同アルバム3曲目のタイトルからして日本語「マッテ・クダサイ」、プログレファンにとって日本語タイトルの曲といえばこれ。日本語歌詞としても登場。再結成クリムゾンの傑作アルバム。

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PFM 『ulisse』 (1997)

しばらく音沙汰無かったPFMがオリジナル・スタジオアルバムでファンの前に復活した記念すべきアルバム。とてもアダルトなサウンドだが、PFMらしさも良く光っているアルバムで、最後から2曲目で、回想するようなイメージのパートで、いろいろな国の言葉がバックの女性の台詞で登場、その中に日本語もあり、「私の後ろ姿なの、この雨の中を行くのは」と。

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Styx 『Kilroy was here』 (1983)

当時、ベストヒットUSA(TV)でビデオが頻繁に放映されていたMr.Robot、歌詞に日本語を取り入れている。大仏のようなロボットが登場して「ドモアリガト!ミスターロボット、マタアウヒマデ、ドモ、ドモ」と歌われたら、吹き出しそうで、もう耳から離れない。

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Matia Bazar 『Aristocratica』(1984)

80年代に入ってエレポップ路線になってからの2作目に当たるアルバム。レコードの冒頭から神主さんの様な声で「神道、守り賜え~イヤー、イヤー!」と聞こえる台詞で始まり、その後テクノ調の伴奏にアントネッラの歌が始まる。イタリア語の楽曲自体はテンポもよく、途中で相の手「ソリャソリャソリャソリャ」が入ってくると目が点ならぬ耳が点になってしまうアルバム。2曲目以降も楽曲は良いが(日本語のバック台詞は入ってこない)、日本人にとって冒頭の衝撃が強すぎるアルバム。

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Mecano 『Ya Viene el Sol』 (1984)

スペインのメカーノの3作目。テクノと可愛らしい声の女性ボーカルが合体したポップのアルバム。収録曲「Japon」のバックの台詞が「サーいらっしゃい・・奥さん・・一匹50円からだよ!」と市場の売り声や、「出た出た月が」と子供の歌声。日本人にとっては、とてもミスマッチで、学生時代にスペインに旅行したとき見つけて爆笑。テクノポップのアルバムとしては結構いけている。ただし、次作の『Entre El Cielo Y El Suelo』(1986)の方が可愛らしくも雰囲気があってお勧め。

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Linda 『Songs of Tibetskih Lam』 (1995)

おどろおどろしい映像、メイクがウリ?のロシア美人歌手リンダのデビューアルバム。まだ、この時期はおどろおどろしくはないが、若干16才にて既に異才振りを発揮。2曲ほど歌のバックに日本語の台詞が入ってくるが、なんか変。「炎には触れないで、でも炎は少ない!」とか、「私たちは今から、空から海に落ちて、遅~い、踊り踊ります、信じられない、こんなこと起きることが」。アレンジ面で少しPeter Gabrielのソロ(4作目あたり)の様な雰囲気もある、ダンサブルでエレポップ的な歌のアルバムであると同時に、中央アジアの草原を想像させられるような雄大さ、エスニックさが醸し出されているアルバム。なお、ジャケに彼女の素顔が登場する『ALEADO』(2005)がしっとりしていて素晴らしい。

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Giuni Russo 『Mediterranea』(1982)

マティアバザール2代目ボーカルLaura Valenteの様な歌い方で、Antonella Ruggieroの様な超絶音階(5オクターブとの説)で歌うことのできるSSWであるG.Russo名義の3作目。 同アルバムの「Kaiko」 「ケイコ、どもありがと、銀座、広島、長崎、横浜」オリエンタルな中国的イメージプンプンメロディ。世界各地をテーマに歌っているアルバム。

Electra 『Tausend Und Ein Gefuhl』(1987)

東ドイツにも産業ロックは飛び火したようなアルバムだが、本作の「Ferner Klang」という楽曲では、シタールなど東洋音楽風の中、唐突に「こんにちは、あなたに会えてとてもうれしい。」「ようこそいらっしゃいました、お元気ですか?」と登場。

John Zorn 『Spillane』 (1987)

弦がアバンギャルドに鳴り響くアルバムラストの曲「Forbidden Fruit」において、太田裕美が「目を閉じて、深く息を吸い、私の記憶はフラッシュする」などと語りで参加。

—–

ike333さん、ありがとうございました!

「この曲にも日本語が入ってるぞ-」という曲がありましたら、お問い合わせメール、もしくは下のコメントから是非、お教えください!

ちなみに、店長から一曲。ike333さんのようなマニアックなセレクトはできませんので、メジャーのところで。

John Lennon 『Mind Games』(1973)

「あ~、すいません、洋子さん。」

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