2019年11月4日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
タグ: プログレ
こんにちは。スタッフみなとです。
ロックが怒涛の複雑化を遂げ、ハード・ロックやプログレッシヴ・ロックといった新たなる音楽が誕生していった1969年からちょうど50年。それを記念し、カケレコWEBマガジンでは「1969年デビュー・アルバム特集」を連載中!
今回取り上げるデビュー作は、元ヤードバースのキース・レルフとジム・マッカーティが結成したオリジナル・ルネッサンスによる1969年作1st、ルネッサンスの『RENAISSANCE』。
このアルバムが出来るまでの経緯と、楽曲の魅力を掘り下げてまいります!
ルネッサンスは、ヤードバーズ創設者、キース・レルフとジム・マッカーティが中心となって1969年に結成されました。
のちに、アニー・ハズラム擁する第二期ルネッサンスとして数々の名作を残しますが、今回取り上げるのはそれ以前、第一期のオリジナル・ルネッサンスです。
『ルネッサンス』は、キース・レルフという非凡な才能を持ったミュージシャンによって生み出された、ブルースとフォークとクラシックが融合した、またとない名作です。
それでは、キース・レルフの軌跡を追いながら、今作の誕生までを見ていきましょう。
キース・レルフのルーツには、何よりもブルースがありました。
1943年ロンドン南西部リッチモンドにて生まれたキース・レルフは、10代前半よりギター、ハーモニカの演奏を始め、マディ・ウォーターズやハウリン・ウルフなどのブルース・レジェンドに夢中になります。
1962年、友人のポール・サミュエル・スミスとともに「メトロポリタン・ブルース・カルテット」を結成。キースがリード・シンガー、ポールはベースを担当。
1963年にはクリス・ドレヤ(リズムギター)、ジム・マッカーティ(ドラムス)、トニー・トップ・トーパム(ギター)が加わりヤードバーズを結成。
これが最初期のヤードバーズです。
ヤードバーズはリッチモンドにあるナイト・クラブ、「クロウダディ・クラブ」の専属バンドとなり、クラブのオーナーでもあったプロデューサー、ジョルジオ・ゴメルスキーのマネジメントを受けます。
結成して間もなく、当時まだ15歳だったトニー・トップ・トーパムが両親の反対により脱退、代わりに入ったのがエリック・クラプトン。
(1963-1965年)
キース・レルフ(ボーカル、ハープ)
ジム・マッカーティ(ドラムス)
ポール・サミュエル=スミス(ベース)
クリス・ドレヤ(リズムギター)
エリック・クラプトン(ギター)
1964年3月マーキー・クラブでの演奏が彼らの1stとなります。
この後のブルース・ブレイカーズやクリームでのプレイの萌芽を感じさせるクラプトンのプレイ、キースのブルージーなハーモニカ、そして何よりも、スピード感と熱気に溢れた演奏が素晴らしいです。
やがて、ヒット曲を望むメンバーと、ブルースを追及したいエリック・クラプトンの間に対立が起こります。
ポップな3rdシングル「For Your Love」(グレアム・グールドマン作)が決定打となり、クラプトンは脱退。
次のギタリストは、ジェフ・ベック。
クラプトンの代わりのギタリストを探していたメンバーは、最初はジミー・ペイジに声をかけますが、ジミー・ペイジはセッション業の多忙を理由に断り、代わりにジェフ・ベックを推薦します。
(1965-1966年)
キース・レルフ(ボーカル、ハープ)
ジム・マッカーティ(ドラムス)
ポール・サミュエル=スミス(ベース)
クリス・ドレヤ(リズムギター)
ジェフ・ベック(ギター)
66年にはヤードバース初のオリジナル・スタジオ作『ROGER THE ENGINEER』をリリース。
マネージャーはジョルジオ・ゴメルスキーからサイモン・ネイピア・ベルへと交代しています。
ジェフ・ベックという個性的なギタリストを得て、他メンバーの独自性も浮かび上がり、サイケデリック・ロックやグレゴリオ聖歌など様々な要素を混ぜ込んだ意欲的な作品となりました。
『ROGER THE ENGINEER』リリース後に、ポール・サミュエル=スミスが、プロデュース業に専念するため脱退。
代わりにベーシストとして加入したのがジミー・ペイジでした。
ツアー中にジェフ・ベックが病気で倒れた際、ジミー・ペイジがギター、クリス・ドレヤがベース担当となり、ベック復帰後もそのままツイン・ギター体制に。
ジェフ・ベックとジミー・ペイジがツイン・リードをとった唯一のスタジオ録音曲、「Happenings Ten Years Time Ago」を聴いてまいりましょう。
やがてジェフ・ベックが脱退、ギタリストはジミー・ペイジ一人となります。
キース・レルフ(ボーカル、ハープ)
ジム・マッカーティ(ドラムス)
クリス・ドレヤ(ベース)
ジミー・ペイジ(ギター)
ジェフ・ベックの脱退と前後して、マネージメントはピーター・グラントに、プロデューサーはアニマルズやハーマンズ・ハーミッツを手掛けて実績を築いていた、ミッキー・モストになりました。
ジミー・ペイジ在籍時唯一の、そしてヤードバーズ最後のスタジオ作。
ジミー・ペイジが中心となり、ジョン・ポール・ジョーンズもアレンジにに加わって作り上げたサイケデリック・サウンドと、ミッキー・モストのポップ志向が混ざり合ったこの時代ならではの作品です。
1968年7月7日、ルートン工業大学でのコンサートを最後に、キース・レルフとジム・マッカーティはヤードバーズを脱退しアコースティック・デュオ、トゥギャザーを結成。
8月にはクリス・ドレヤも脱退し、ヤードバーズは空中分解、ジミー・ペイジはレッド・ツェッペリンとして再出発します。
トゥギャザーの唯一のシングル「Henry’s Coming Home」を聴いてまいりましょう。
少しかすれて線の細いボーカルが、ソフトな曲調にとても良く合っていますね。
アルバム一枚くらいあったらいいのにと思ってしまいます。
さて、いよいよルネッサンス結成です。
トゥギャザーはシングル一枚出しただけで短命に終わり、キース・レルフは次なるバンド結成へと動きます。
ドラムにはジム・マッカーティ、キーボードはクリス・ドレヤから紹介されたジョン・ホウクン、シンガーにはキースの妹ジェーン・レルフ、そしてベースにはルイス・セナモ。
ルイス・セナモは、60年代を通してチャック・ベリーやピーター・フランプトン、マイク・パトゥーなど名だたるミュージシャンと共演していた熟練のベーシストです。
プロデューサーには、ヤードバース最初期の盟友、ポール・サミュエル・スミス。
ロンドンのオリンピック・サウンド・スタジオにて録音され、1969年10月にリリースされました。
アルバムの効きどころを3つピックアップいたしました。
2、ジョン・ホウクンの躍動感あるクラシカルなピアノ
3、ジェーンとキースのくぐもった英国的なボーカル
今作は長尺曲が多く、どの楽曲もドラマティックな展開で聴かせてくれます。
まずは冒頭の「Kings & Queens」を聴いてまいりましょう。
ジョン・ホウクンのピアノとルイス・セナモのベースのユニゾンが鮮烈な、緊張感あるオープニング。光が満ちるアルバムのジャケットのような、これから何かが始まるという予感を感じさせます。
続いてドラムが入り、王と女王が行進するかのようなダイナミックなリズムが楽曲を牽引。
やがてキース・レルフのハスキーなボーカルが入り、「Fantasies turning into truth(夢に描かれたものが現実に…)」と繰り返します。
ジェーン・レルフの清楚なボーカルによる、英国に吹く冷たい風のようなコーラスもいいですね!
ボーカル・パートの後は一旦静まり、地を這うようにうねるベースとジョン・ホウクンの華麗なクラシカル・ピアノ。
ピアノとベース、ドラムが行進のような迫力あるリズムを刻み、再びボーカル・パートへと入っていきます。
ジョン・ホウクンのピアノはさらに華麗さを増し、グリッサンドなどを取り入れたキラキラした演奏を展開。
キースとジェーンのコーラスのあと、ピアノとベースのシンプルながらも力強いエンディングで幕が下ります。
クラシック音楽のような内容の濃さと充実感、ロックの躍動感、フォークの繊細さ、ブルース・ロックの泥臭さ、それら全てがぐつぐつと沸き立っているような楽曲です。
アルバム全編で大活躍しているのはやはり、ジョン・ホウクンのピアノでしょう。
母親からの教育で、4~18歳までクラシック・ピアノの訓練を受けていたジョン・ホウクン。
ルネッサンスのオーディションでベートーヴェンを華麗に弾きキースとジムを驚かせたジョン・ホウクンの存在は、アルバムのクラシック要素を大いに高めています。
B面冒頭「Island」を聴いてまいりましょう。
♪Island
天からこぼれ落ちるような繊細なピアノで始まるオープニング。美しいですね…。
やがてギターのストロークが入り、ドラム、ジェーンのボーカルと入ったころにはすっかりフォーク・タッチのサウンドになっています。
ゆったりとしたサウンドですが、ベースが縦横無尽に動き回り、ピアノも軽やかに跳ねているので、躍動感に溢れています。
そして途中挟まれるベートーヴェンのピアノソナタ!
ジョン・ホウクンのピアノに呼応するように、ベースとドラムがリズムを刻み、スリリングなアンサンブルを繰り広げています。
こんなにもドラマチックな、クラシックとロックとの融合があるでしょうか!
オルガンではなく、ピアノだからこそ作り出される透明感あるサウンドに、耳が釘付けです。
ルネッサンスと言えば自然と第二期のアニー・ハズラムが思い浮かんできますが、ジェーン・レルフのボーカルも独特の味わいがあります。
線が細くか細い声質であるからこその、儚い美しさに満ちているのです!
オペラを学んでいたアニーの本格的な「ヴォーカル」とはまた違って、純粋で素朴、そして少し陰のあるジェーンのヴォーカルは、聴けば聴くほどに味わいが増していきます。
「Wanderer」を聴いてまいりましょう。
♪Wanderer
ハープシコードをフィーチャーした楽曲で、中盤にジェーンの美しすぎるボーカル・パートが入ります。
繊細で心地良いハープシコードの響きに、何とよく合うことでしょうか。
また、キースのボーカルも同じくらい魅力的であると言えます。
過去のヤードバース作品においても、3人のギタリストに注目が集まりがちで、彼のボーカルは少々評価されづらいこともあるようです。
確かにブルースを歌うには少し線が細い声質ではありますが、ハスキーで少しくぐもった繊細さのあるボーカルが、何とも魅力的です。
アルバムラストを飾る「Bullet」はキースのボーカルが大きくフューチャーされ、他の楽曲よりもサイケデリックで禍々しいサウンドとなっています。
♪Bullet
1969年『RENAISSANCE』は残念なことに、セールスが振るいませんでした。
キース・レルフも他のメンバーもやる気をなくしてしまい、71年2nd『ILLUSION』レコーディング中すでに解散状態にあったようです。
『ILLUSION』をリリースしたあと、アニー・ハズラムを始めとする新メンバーが「ルネッサンス」というバンド名を引き継ぎ、第二期ルネッサンスとして出発します。
その後キース・レルフは、ハード・ロック・バンド、アルマゲドンを結成し一枚作品を残します。
オリジナル・ルネッサンスのメンバーでまた活動を始めようとしたところで、1976年5月14日、自宅で感電事故により亡くなってしまいます。
33歳、あまりにも若すぎる人生でした。
ヤードバースにしろルネッサンスにしろ、バンドの中心として多大なる功績を残しながら、その功績に見合った評価を受けることなく亡くなってしまったことに、憤りを感じずにはいられません。
『ルネッサンス』は、そんなキース・レルフが、1969年という過渡期に様々な音楽要素を融合させ、荒削りながらも叙情派プログレッシブ・ロック・バンドとしての礎を築いた熱く美しい作品です。
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本日3月22日は、ブリティッシュ・ロックの立役者とも言うべきミュージシャン、キース・レルフの誕生日。その短くも偉大なる足跡を辿ってまいります。
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2001年3月16日、東京厚生年金会館でのライヴ。残念ながらフル収録ではないようですが、往年の名曲、アニーのソロ名曲、トスカーナ収録の名曲と、さすがの名曲づくし。心配されていたアニーの声も全く衰えが感じられず、一曲目の「Carpet Of The Sun」から、あの伸びやかで透き通ったハイトーンに感動しきりです。サウンドの方も文句無しで、特にキーボードワークが素晴らしく、往年のオーケストラとの共演ライヴにも劣らない重厚なサウンドを聴かせています。ライヴ盤の「傑作」と言って差し支えないでしょう。
元YARDBIRDSのKeith RelfとJim McCartyを中心に結成されたオリジナル・ルネッサンス。71年2nd。前作の延長線上にある、リリカルなピアノが彩るクラシカルなフォーク・ロックが基本ですが、14分を越える最終曲など、ジャジーなエッセンスも取り入れた、よりスリリングでプログレッシヴなアンサンブルも特筆もの。ジャケットからも伝わる通り、クラシカルでファンタスティックなサウンドをベースに、より宇宙的な壮大さをも目指していたのが伝わってきます。レイト60sからプログレへと移行する過渡期のエネルギーに溢れた秀作。
YARD BIRDSのKeith Relf、Jim McCartyを中心に結成されるも、2枚のアルバムを残し解散したイギリスのグループ。72年にソプラノ・ボーカルAnnie Haslamを擁し新体制で活動を再開、ロック・フォーク・クラシックが交差する幻想的な楽曲は今なお色褪せることはありません。本作は72年にリリースされたデビューアルバム。「革命のエチュード」からの引用によるオープニングからクラシカルな味わいと英国ロックの気品、アコースティックな感性を全面に、Annie Haslamの伸びやかなスキャットが映えます。楽曲のふくよかさ、トータルプロダクションの上手さは後の作品に譲るも、彼らにしか作りえない素朴な叙情の片鱗を既に窺うことが出来る好盤です。
YARD BIRDSのKeith Relf、Jim McCartyを中心に結成されるも、2枚のアルバムを残し解散したイギリスのグループ。72年にソプラノ・ボーカルAnnie Haslamを擁し新体制で活動を再開、ロック・フォーク・クラシックが交差する幻想的な楽曲は今なお色褪せることはありません。本作は73年にリリースされた2nd。クラシカルな中に多少のサイケデリック感覚を残したデビュー作から方向性が定まり、牧歌的なのどかさと英国叙情、オーケストラを従えたシンフォニック・ロックの世界を作り上げています。以降ライブでも取り上げられる機会の多い名曲となった「カーペット・オブ・ザ・サン」「燃ゆる灰」などを収録。
YARDBIRDSのKeith Relf、Jim McCartyを中心に結成されるも、2枚のアルバムを残し解散したイギリスのグループ。72年にソプラノ・ボーカルAnnie Haslamを擁し新体制で活動を再開、ロック・フォーク・クラシックが交差する幻想的な楽曲は今なお色褪せることはありません。本作は74年にリリースされた3rd。前作「燃ゆる灰」で作り上げた優美なシンフォニック・サウンドにさらに磨きをかけ、また、バンドのプロダクションに大いに貢献してきたMichael Dunfordがついに正式加入。「アルビノーニのアダージョ」を取り上げた「冷たい世界」や前作には無かったスケール感を持つ「母なるロシア」などを収録し、バンドは一気にその人気を不動のものとします。
YARD BIRDSのKeith Relf、Jim McCartyを中心に結成されるも、2枚のアルバムを残し解散したイギリスのグループ。72年にソプラノ・ボーカルAnnie Haslamを擁し新体制で活動を再開、ロック・フォーク・クラシックが交差する幻想的な楽曲は今なお色褪せることはありません。本作は75年にリリースされた4thであり、彼らの代表作の呼び声も多い名盤。特にリムスキー・コルサコフの同名交響曲に端を発した「シェエラザード夜話」は、「アラビアン・ナイト」の世界をコンセプトに据えた20分を超える超大作であり、オーケストラ・サウンドとロックの融合を目指した英国ロックの1つの結論と呼ぶべき傑作。米国での成功で勢いに乗った彼らの生み出したシンフォニック・ロックの世界は他の追随を許しません。
YARD BIRDSのKeith Relf、Jim McCartyを中心に結成されるも、2枚のアルバムを残し解散したイギリスのグループ。72年にソプラノ・ボーカルAnnie Haslamを擁し新体制で活動を再開、ロック・フォーク・クラシックが交差する幻想的な楽曲は今なお色褪せることはありません。本作は76年にリリースされたライブ作であり、アメリカのカーネギー・ホールにてオーケストラを率いて録音(75年6月)された名盤です。デビューアルバムから、アメリカへの足がかりとなった名盤「Scheherazade And Other Stories」までの代表作が余すことなく並んでおり、Annie HaslamのソプラノボーカルとNYフィルのオーケストラが絶妙に溶け合い、孤高のシンフォニック・ロックを作り上げています。
YARD BIRDSのKeith Relf、Jim McCartyを中心に結成されるも、2枚のアルバムを残し解散したイギリスのグループ。72年にソプラノ・ボーカルAnnie Haslamを擁し新体制で活動を再開、ロック・フォーク・クラシックが交差する幻想的な楽曲は今なお色褪せることはありません。本作は77年にリリースされた6thであり、彼らの代表作の呼び声も多い名盤。「Scheherazade And Other Stories」の評価とアメリカでのコンサートの成功によってWEAとワールドワイド・リリースを契約、まさに絶頂を迎えた彼らの自信に溢れた作品となっています。ロック・フォーク・クラシックという彼らの3大要素が惜しみなく発揮されており、女性ボーカル系シンフォニック・ロックの金字塔的な作品といえるでしょう。
19年リイシュー、77年10月ロイヤル・アルバート・ホールでのライヴを加えた3枚組ボックス、デジタル・リマスター、ボーナス・トラック2曲、ブックレット・ミニポスター付き仕様
YARD BIRDSのKeith Relf、Jim McCartyを中心に結成されるも、2枚のアルバムを残し解散したイギリスのグループ。72年にソプラノ・ボーカルAnnie Haslamを擁し新体制で活動を再開、ロック・フォーク・クラシックが交差する幻想的な楽曲は今なお色褪せることはありません。本作は78年にリリースされた7thであり、前作同様にオーケストラを取り入れたシンフォニック・ロックを披露。アコースティックな味わいとAnnie Haslamのソプラノボーカルが彩るトラッディーな味わいは相変わらず心地良く響いており、明るくきらびやかな作風となっています。音楽的にはやや意図的なポップ・センスが感じられており、バンドで重要な位置を占めるキーボードはシンセサイザーなどエレクトリックな方向性が見え始めるなど、時代の流れと共に変化する彼らの姿が見受けられます。
79年作。クラシカルなテイストはそのままに、ポップ色が増し、クラシカル・ポップというべき洗練された心踊るサウンドが素晴らしい逸品。
PECLEC32820(ESOTERIC RECORDINGS)
2CD+ブルーレイディスクの3枚組ボックス、ボーナス・トラック10曲、ブルーレイには本編の5.1chサラウンド/ステレオ・ミックス音源 & 79年ライヴ映像を収録
盤質:未開封
状態:良好
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