2014年12月15日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
タグ: 日々是ロック
こんにちは、カケレコ店長の田中です。
早いもので12月も半分が過ぎ、今年も残りわずかとなりました。
先週はたくさんの新品CDが届き、本日は、朝からおかげさまで全国から買取依頼のCDが届き、「師走」らしく忙しく仕事させていただいております。
こういう時こそ「ABC」。(A)当たり前のことを(B)バカになって(C)ちゃんとやらねば!
数多くのお店から弊店を選んでいただいていることに感謝し、その期待を必ず上回ることができるようにがんばってまいります。
さてさて近日入荷したCD、売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップするこちらのコーナー「日々是ロック」。
プログレ、ロック、ジャズ・ロック、サイケ、ハード・ロック、フォークなどジャンルを横断して世界のロックをカケハしてまいります。
今回は、先週入荷した新譜を中心にピックアップしてまいりましょう。
まずは、新鋭プログレ・グループの2014年作から!
イタリアのゴブリンの他、母国のサムラやBo Hanssonに影響を受けたスウェーデンの新鋭シンフォニック・ロック・グループ。
2014年作の3rdアルバム。
元ANGLAGARDのMattias Olssonとバンドとの共同プロデュースで、Mattiasは演奏でも参加。
北欧らしい幻想性の奥で、狂気と寂寥感が増幅されて凄いことになってます。
これはANGLAGARDにも比肩するスケールを持った、と言って過言ではない大傑作!
70年代のヘヴィ・シンフォ・サウンドが鮮やかに蘇った2013年のデビュー作が高く評価されたバンドIL FAUNO DI MARMOの前身バンドREBUSの2作品が2枚組でリイシュー。
それにしても、本当に00年代の作品なの!?と思ってしまう、強烈なヴィンテージ感。
荒々しく吹き鳴らされる唾飛ばしフルート、ウネリを上げるハモンド・オルガン、熱くかきむしるエレキ・ギター、バタバタとした性急なリズム隊、そして、突き放すようなエネルギッシュなヴォーカル。
400枚が自主制作されただけの無名作だったとはとても思えない、往年のイタリアン・ロックのファンは歓喜すること間違いなしな傑作!
00年にナポリで結成された70年代スタイルのヴィンテージなプログレ・グループ。06年デビュー作に続く14年作2nd。
これは、ずばりレ・オルメ『フェローナとソローナの伝説』にナポリの熱情を加えたような感じ!
往年のイタリアン・キーボード・プログレのファンは間違いなく熱くなるでしょう。
ジェネシス・タイプのシンフォニック・ロック新鋭の名バンドCITIZEN CAINのKey奏者による2014年ソロ・デビュー作。
CITIZEN CAINのギタリストが全面的にサポートしている他、イタリアのジェネシス系シンフォ・バンドWATCHのヴォーカリストSimone Rossetti、ダッチ・シンフォAYREONのArjen Lucassenがヴォーカルで参加。
叙情美豊かなアンサンブルをバックに、シアトリカルなSimoneと力強くもハートフルなArjenのヴォーカルがオペラティックに交差しながらドラマティックな音世界を描いていきます。
イギリスらしい優美さと陰影に包まれたシンフォニック・ロック快作!
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90年代以降にプログレ新鋭シーンが盛り上がり、00年代に入っても注目の作品が続々とリリースされています。その勢い衰えず、次々と優れたプログレ新譜が届く2014年。入荷した注目作をピックアップいたしましょう。
ここまで新鋭グループをピックアップしましたが、往年の名グループもまた新鋭に負けじと充実の新譜をリリースしていますよ~。
あまりに流麗でドラマティック!
怒涛の展開で畳み掛ける冒頭の2分間に歓喜しないプログレ・ファンは居ないと断言!
これは最高傑作と言っても過言ではないかも!?
オランダを代表するプログレッシヴ・ロック・バンドによる2014年新譜。
オランダらしいフックに富んだ美メロ、男女混声の壮大なヴォーカル、クラシカルな弦楽アンサンブル。
これぞコンセプト・アルバムと言える「クレオパトラ」をモチーフにした傑作ですね。
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オランダならではの端正でいて素朴な人情味にも溢れたメロディアスなプログレッシヴ・ロック名作をセレクトいたしましょう。フォーカスの他にも愛すべきグループがたくさん居ますね。
Arturo Stalteriと言えば、イタリア・ラクイラ国立アルフレード・カゼッラ音楽院でクラシック・ピアノを本格的に学び、ローマやパリで活動した後、PIERROT LUNAIREでデビューし、OPUS AVANTRAと並ぶクラシカルかつ前衛的なイタリアン・プログレ傑作を残した天才。
彼が、04年以降に映像音楽で共にしたフランコ・バッティアートへのオマージュとして制作したのがこの2014年作。
格調高くも静謐で実験精神にも溢れたサウンドに言葉を失うさすがの名品に仕上がっています。
ここからは、新たに再発された往年のニッチ&ディープな作品をピックアップいたしましょう。
元MODULOSのドラマーなど、それぞれ人気のあった複数のバンドから集まった、スペインのCSN&Yとも言われる4人組。74年のデビュー作。
それにしてもCSN&YだけでなくYESも彷彿させる爽やかでハートフルなコーラス・ワークが気持ちいい!
SUI GENERISなどアルゼンチン・ロックのファンには是非とも聴いてもらいたいですし、HERONあたりの木漏れ日フォークのファンやイーグルスなど米ウェストコースト・ロックのファンにももちろんオススメ。泣けるなぁ。
元BLODWYN PIGのサックス/フルート奏者のJack Lancaster、MANFRED MANN’S EARTHBANDのVo/GのMick Rogers、CARAVANやQUANTUM JUMPでお馴染みのベーシストJohn G. Perry、元JETHRO TULLのドラマーClive Bunkerという英国裏街道オールスターというべきいぶし銀のメンバー達で結成されたグループ。
1stリリース後にJack Lancasterが脱退し、残ったトリオで制作された80年作の2ndにして最終作。
ちょっぴり「いなたさ」もあるキャッチーなメロディとハーモニー、裏ではさりげなくテクニックを披露してるし、これぞいぶし銀の英国ニッチ・ポップだなぁ。
インドネシア第2の都市スラバヤで69年に結成されたサイケ /アート・ロック/ハード・ロック・バンド。70年作に続く71年作2nd。
ツェッペリンからの影響を軸に、PATTO的なジャズやソウル・フレイヴァー、さらにパープル的な泣き、ヒープ的幻想性も織り交ぜた亜熱帯ゴッタ煮ハード・ロックが突っ走る、インドネシアが誇る名作!
シュトゥットガルト近郊のヴィネンデンで71年に結成されたグループ。77年作、78年作に続くラスト・アルバムとなった79年作3rd。
ムーグ・シンセとギターのツイン・リードがドラマティックで泣かせる~。
女性ヴォーカルはお世辞にも上手いとは言えないけど、ドイツらしい奥ゆかしい美旋律に溢れたジャーマン・シンフォ好盤です。
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プロテスタントの敬虔主義をベースにして生まれた職人的ストイシズムと人間の感情にフォーカスしたロマン主義が息づくドイツで生まれた、器楽的に繊細でいてファンタスティックなリリシズムに溢れたジャーマン・シンフォニック・ロックを特集!
いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの一枚が見つかれば幸いです。
またお会いいたしましょう。
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