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【ユーロロック周遊日記】オーストリアの代表的プログレ・グループEELA CRAIGの71年1st『EELA CRAIG』

一日一枚ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。本日は、オーストリアを代表するシンフォニック・ロック・バンドEELA CRAIGによる、97年CD化の1st『EELA CRAIG』をピックアップいたしましょう。

EELA CRAIGは、1970年にオーストリア北部の都市リンツにて結成されたプログレバンド。70~80年代にかけて6枚のアルバムをリリースしています。ちなみにバンド名は造語らしく特別な意味はないとのこと。

シンセをはじめとする多彩なキーボードを用いたクラシカルな格調高さを感じさせるサウンドとキャッチーで温かみのあるメロディラインで、数あるユーロ・ロック・バンドの中でも高い人気を持つバンドの一つと言えるでしょう。

さて、彼らと言えば70年代後半にリリースされた3作品、『ONE NITER(1976)』『HATS OF GLASS(1977)』『MISSA UNVERSALIS(1978)』が、プログレファンにはよく知られているところですが、実は『ONE NITER』より5年前の71年にデビュー作となるセルフタイトル作品をリリースしているんです。

それでは本作からのナンバーをお聴きください♪

試聴 Click!

お聴きのとおり、次作以降のクラシカルで落ち着いた作風からは想像できない、アグレッシヴなオルガン・プログレ/ジャズ・ロックなんですよね~。

同時期の英国ハード・ロック/アート・ロック勢を思わせる、ブルース・フィーリングを帯びたオルガンとギターの熱気みなぎる応酬に加え、物悲しいフルートの旋律が哀愁いっぱいに舞う、いかにも70年代初頭と言うべきジャズとブルースとロックが不可分に交じり合ったジャンルレスなアンサンブル。

決してテクニカルに畳み掛けるというわけではないのですが、エレピの不穏な響きに煽られて静謐なアンサンブルが徐々に煮えたぎるようなエネルギーを放ち始めるところなど、同年にリリースされたマハヴィシュヌ・オーケストラの1stすら彷彿させる有無を言わせぬ迫力を感じさせます。

試聴 Click!

こちらはよりジャズ・ロック・テイストの強い一曲。後半、VDGGのデヴィッド・ジャクソンばりの硬質なサックスが吹き荒れるパートのカッコ良さは半端じゃないですね。ソウルフルに歌い上げるヴォーカルもいい感じです。

いやはやブリティッシュナイズドされた音であるとはいえ、71年のオーストリアにこんな熱気を孕んだプログレ・バンドがいたなんてちょっと驚きですよね。そして更に驚きなのが、こんなサウンドを聴かせるバンドが5年後にはあの叙情的でメロディアスなクラシカル・シンフォニック・ロックを演奏するようになるところ。

シンフォバンドとしての彼らの音を聴き慣れている方からすれば幾分面食らうサウンドかもしれませんが、別バンドくらいの気持ちで先入観を持たずに聴けば、かなりカッコいいプログレッシヴ・ロックとして楽しめる好盤に仕上がっています。

EELA CRAIGの在庫

  • EELA CRAIG / A SPACEMAN CAME TRAVELLING

    名実ともにオーストリアを代表するシンフォ・グループ、2nd〜5thまでの4タイトルを収録!

  • EELA CRAIG / EELA CRAIG

    オーストリアを代表するプログレ・グループ、71年リリースの幻の1st、緊張感と叙情性が同居した力作

    オーストリアを代表するプログレッシヴ・ロック・バンド。71年当時1500枚限定でリリースされた幻の1stアルバム。けだるい雰囲気のギターを中心に、ピアノ、キーボード、フルート、サックスなどが緊張感溢れる旋律を奏でる名盤。初期クリムゾンのようにハードな中にも叙情的なアンサンブルを聞かせるも曲もあれば、エキセントリックなキーボードがEL&Pばりに暴れまわる曲もあるなど、一癖もふた癖もある好バンド。2nd以降はVertigoレーベルに移籍し、本作とは異なるシンフォニックな演奏を聴かせるバンドに変身します。

  • EELA CRAIG / ONE NITER

    トリプル・キーボードをフィーチャーしたオーストリアのシンフォニック・ロック・バンド、76年作2nd

    オーストリアのシンフォニック・ロック・バンド、イーラ・クレイグの76年作2nd。彼等の身上であるトリプル・キーボードを効果的に使い、壮大で透明感のあるシンフォニック・ワールドが展開される、極めてヨーロッパ的な香りのする好作品。

  • EELA CRAIG / HATS OF GLASS

    オーストリアを代表するシンフォ・グループ、トリプル・キーボード、77年作3rd

    前作の路線を踏襲しながらも、新たにヴォーカリストを加えて制作された77年3rd。名曲として語り継がれる一曲目をはじめ、ため息が出る程に壮大な音宇宙が展開されていく。

  • EELA CRAIG / MISSA UNIVERSALIS

    オーストリアを代表するシンフォ・グループ、トリプル・キーボード、最高傑作と云われる78年作

    オーストリアのシンフォニック・ロック・バンド、78年作。甲乙付け難い出来の全盛期の3作中で、本作を最高作とするファンも多いミサを題材としたアルバム。フィードバック奏法を完璧に操るライデルベルガーのギターを中心に、透明感のある世界を構築している。

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