2013年12月9日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ,日々是ロック
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こんにちは。
カケレコ店長の田中です。
今日は朝から寒~いここ寄居町。ヤマトと郵便局がさきほど荷物を届けてくれましたが、ドアを開けるたびに冷たい空気が入り、ぶるぶると震えております。
でもでも、全国のお客様から買取のお荷物がたくさん届いて、気持ちはホット。信頼に応えられるように、熱い想いで査定してまいりますよ~。
新品も海外から多数届きました。これから検品し、アップしていきます。ケースに割れはないか、ジャケットにツメ跡や折れがないか、神経細やかな女性スタッフが一枚一枚チェックしていきます。本当に細やかで、「これ、どこが不良なの?」「あ、ここです。」「うわ~、たしかにあるねぇ。よく見つけたねぇ。」そんなことがしょっちゅうあります。(決して、僕がずぼらな人間ではありませんよ^^)。
さて、週末にはたくさんのお客様から注文いただきました。売れたCDの中から店長オススメの作品をピックアップいたしましょう。
プログレ、ロック、ジャズ・ロック、サイケ、ハード・ロック、フォークなどジャンルを横断して世界のロックをカケハしてまいります。
一枚目は、00年代以降のスウェーデンを代表する新鋭プログレ・グループ、ムーン・サファリの最新作!
週末のドライブでこれをチョイスしましたが、クリアで伸びやかで粒立ちのいいサウンドとコーラスが冬のドライブにぴったりでした!
カケレコ新鋭プログレ部門の文句なしのベストセラーNo1作品で、出生作となった前作『LOVER’S END』。
その『LOVER’S END』をまさか超えてくるとは・・・。覚醒したソングライティング、より一体感を増した演奏、アイデアみなぎるアレンジ。恐るべき才能。
新鋭プログレを何枚かピックアップいたしましょう。アメリカの00年代を代表するグループがこちら!
最新の2012年作も人気ですが、以前の作品もロングセラーです。
めくるめく変拍子、予測不能の展開!ジェントル・ジャイアントの遺伝子を受け継いだ米プログレ屈指の新鋭グループによる名作っ!
エコリンのファンにオススメな米新鋭がこちら!最近のアメリカのプログレ・シーン、ずばり注目です。
あのECHOLYNをさらにドラマティックに、スタリッシュにしたようなバンドだって!?これはもう早くも12年度作品TOP3にでも選んでしまいたいほどのハイ・クオリティ!
日本からも優れた00年代プログレ・グループが登場!
人気のNETHERLAND DWARFと同じく、仏MUSEA傘下で注目の新鋭をリリースするレーベル、MUSEA PARALLELからのリリース。
アートワークにロジャー・ディーンを起用した日本のプログレ・バンド13年作!ギター、ピアノ、オルガンらが気品高く織り上げていくファンタスティックかつクールなシンフォニック・ロックがもう絶品なんです!
南米からも良い新鋭が続々とリリースされていますね。先週は、SEINをレコメンドしましたが、このグループも良いですよ。
アルゼンチン発、超骨太&ハードロッキンなシンフォ・グループ11年デビュー作。このヴィンテージ・ギターがかなりキレキレでカッコいいんです!プロモも決まってるなぁ~。
さぁ、ここからは往年の作品のリイシュー盤をピックアップしていきますよ。
まずは旧チェコから。東欧は独特の哀感のある美しい作品が多いですよね。この作品はそんな東欧らしさとブリティッシュ・プログレに通じる叙情性があってオススメです。
ソフト・マシーン『3rd』にクラシックの気品を加えた感じ、はたまは北欧WIGWAMから牧歌性を抜いてよりシリアスにした感じ!?この旧チェコのミュージシャン、かなりオススメです。
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旧チェコはスロヴァキア出身で、旧チェコのロック~プログレ・シーンを代表するミュージシャンDEZO URSINY特集!
次はイタリア!マイナーな作品も続々と紙ジャケでリイシューされていますね。
イタリアの田舎町のレコード屋でこんなジャケのLP見つけたら、興奮をグッと押さえつつ、小走りでレジに行っちゃうよね。そんで、家帰って針落として、ジャケ眺めながら、この音聴いたらそりゃ感動しちゃうよ。
サイケやハード・ロックを世界中からピックアップしてまいりましょう。まずはコロンビア!
ポール・マッカートニーやボブ・マーリーまでもが絶賛したコロンビアの伝説的バンド!?哀愁がこれでもかとこぼれ落ちるロンドン録音の73年作!
イギリスに超メジャーな同名異バンドが居ますが、こちらはアメリカのサイケ・グループ。
ジェファーソン・エアプレインのライヴにジミ・ヘンが飛び入り参加したらこんな音になる!?
東海岸のグループながら、ジェファーソン・エアプレインのプロデューサーやストロベリー・アラーム・クロックのエンジニアが手がけていて、ラウド感と音響感が絶妙のヘヴィ・サイケ名作!
厚塗りのファズ・ギターに狂気のヴァイオリンが被さる1曲目「Barnyard Blues」は、半端ないテンション!米ヘヴィ・サイケ名作っ!
ヘヴィ・サイケの混沌にスワンプのアクを注入してグツグツ煮込んだようなサウンドは、むせかえるほどに強烈!ヘヴィ・サイケが好きで、キャプテン・ビーフハートも好きなら悶絶必至!
ブリティッシュ・ハード・ロックはやはり人気。特にSTRIDERのリイシュー盤は、1stも2ndも大ベストセラー&ロングセラー!
ハード・ロックはやっぱりキレだよ、キレ。そんで、ハイ・トーンのヴォーカルね。それで荘厳だったら、言うことないね。まさに、この作品がそれだよ…ふっふん!
マイナーな英ロック・グループですが、トラフィックのファンは是非!ソウルフルなヴォーカル、グルーヴィーなオルガン、ブルージー&メロウなギター、もったりとしたリズム、むせび泣くブラスが良いですよ~。
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トラフィックの2ndからスタートし、R&Bフレイヴァーとサイケフィーリングがまじりあう、レイト60s〜70年代初期ならではの世界のロックをピックアップ。
キース・クロスは、ピーター・ロスとのデュオ作がオススメですが、T2ももちろん最高。
いぶし銀ギタリスト、キース・クロスのスケールの大きなギター・プレイ、メロトロンやオーケストラによる英国的叙情美。70年作ならではの英国然としたハード・ロック名作!
FLAWED GEMSというリイシュー・レーベルが、マニア垂涎のレア盤を続々とリイシューしています。こんなものまでCDで手に入ってしまうのか!
いきなりラッシュ「スピリット・オブ・ラジオ」そっくりのイントロにニンマリですが、ラッシュや初期イエス meets NWOBHMなサウンド最高!
アイルランドの愛すべきファンタジー・プログレFRUUPP。どの作品もジャケが素敵だし、どれもオススメですが、プログレ・ファンには、まずはイアン・マクドナルドがプロデュースしたこれ!
イアン・マクドナルドのプロデュースで、バンドの持つ幻想性とメロディ・センスをこれでもかと引き出してるんですよね~。これぞイギリスならではのファンタジーだなぁ。
韓国のリイシューレーベルというとBIG PINKが有名ですが、BEYOND THE MOONもフォーク/SSWファンにはたまらない作品を続々と届けてくれていますね。この作品も英フォーク・ファンにはオススメですよ~。
これはまるで男性版ヴァシュティ・ブニヤンといえる無垢さ!フロリダ出身のSSWなのか・・・。フロリダにも神秘的な森があるのかなぁ。
BIG PINKからもピックアップ。最初はアメリカのスワンプやSSW作がリイシューの中心でしたが、最近はイギリスのマイナー盤も出てきて、素晴らしい!
GREATEST SHOW ON EARTHやSKIP BIFFERTYやFIVE DAY RAINのメンバーが結成って、英ロック裏街道の名手達によるいぶし銀スーパー・グループ!!
BIG PINKからもう一枚。
英フィメール・フォークのファンは涙すること間違いなし。ハイ・トーンのクリアで美しいこと。美しいジャケットの世界そのままの英フォーク秘宝。
デンマークのマイナーなグループによるこんなディープな作品までリイシューされてるんですよね。凄い時代。エンジニアは、後にメタリカの80年代の名作を数多く手がけるFlemming Rasmussen!
エキゾチックなパーカッションとバルカンに通じるウネる管楽器。そこに伊ヘヴィ・シンフォばりに豪快に溢れるオルガン!このデンマークの無国籍プログレ、痺れます。
ラストは、カケレコ一押しのイスラエルから!
イスラエルを代表する大傑作で、NHK-FMの『プログレ三昧』でもオンエアされて話題になりました。
いつ廃盤で手に入らなくなってしまうか分かりませんし、お早めにゲットどうぞ!
ジャズ・ロックの緻密さと地中海音楽のたおやかさがブレンドしたまばゆい作品が多いイスラエル・ロックの中でも最高峰と言えるのがSHESHET。ハットフィールドの1st/2ndに匹敵する名作!
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本日の「ユーロロック周遊日記」は、イスラエル・ロックを代表する金字塔的名作、SHESHETの77年唯一作『SHESHET』をご紹介
いかがでしたか?
みなさまにとってぴったりの1枚が見つかれば嬉しいです。
また明日、お会いいたしましょう。
英ハード・ロックの名グループ、74年作2nd。英ハード・ロックの名作1stに続き、こちら2ndもずばり名作!元SECOND HANDのRob Elliott(Vo)、英ロック界の名ドラマーTony Brockが新加入。ヌケの良いハイトーンヴォイスとズシリと重いリズム隊により、サウンドはさらにエッジと厚みを増しています。スリリングかつ粘りのあるギター、英国らしい叙情性溢れるピアノ&キーボードは1stから変わらず魅力的。ハード・ロック・ファン必聴!名作です!
盤質:無傷/小傷
状態:良好
若干スレあり
AARDVARKなどと同じDERAMレーベルよりリリースされた、元GUNのPeter Duntonを中心に結成されたブリティッシュ・へヴィー・ロックグループの70年作。その内容はギタリストKeith Crossのパワフルなプレイを中心に、サイケデリックな質感を残したサウンドとブルース・ロックに根ざした渋みを持ったバンド・アンサンブルで聴かせる作風ですが、一方でピアノやメロトロンなどのキーボードやブラス・セクションなどが登用され英国然としたクラシカル・ロック・アンサンブルを提示するなど、シンフォニックな旨みも持ち合わせており、叙情を堪能できる作品です。
デジパック仕様、3枚組、disc2にアルバム用に制作された70年録音の未発表作品7曲、disc3に71-72年の音源9曲を収録、21年デジタル・リマスター
レーベル管理上、デジパック若干の圧痕や軽微な角潰れがある場合がございます。予めご了承ください。
EDISON旧規格、伊藤政則監修『ザ・グローリー・オブ・ブリティッシュ・ロック』シリーズ、定価3066
盤質:傷あり
状態:並
帯有
盤に若干曇りあり、若干カビあり、帯にケースツメ跡あり
アイルランドのプログレバンド、75年4th。キーボーディストが交代し、Ian McDonaldをプロデューサーに迎え制作された本作ですが、その内容は前作のポップ志向をさらに強め、彼らのディスコグラフィー中で最も洗練されたシンフォニックプログレへと落とし込んだ名盤。ハード路線にいきがちな彼らの演奏をストリングスで上手く中和するなど、やはりIan McDonaldの手腕が幅を利かせている点がポイントですが、新加入のキーボーディストのバンドへの貢献も顕著であり、シンセサイザーやメロトロンに加えてエレピなども効果的に導入し、今までには見られなかったジャジーなテイストも散りばめられ、楽曲により多様性と深みを与えています。シンフォニックロックの華やかさ、ファンタジックさ、そして前作の延長上にある明快なメロディーを持ち合わせた必聴作であり、彼らの集大成と言うにふさわしい1枚となっています。
ヴァイオリン奏者を中心に、イタリア北部で結成されたプログレ・グループ、75年唯一作。いかにも70年代イタリアン・ロックと言える淡い色彩のジャケットからして秘宝感ぷんぷんですが、音もそのままの雰囲気!天へと上っていくように伸びやかなシンセをバックに、ピアノとヴァイオリンがクラシカルなフレーズを奏でるオープニング・ナンバーのイントロから、イタリアン・ロックでしか味わえない荘厳かつ格調高い音世界が広がります。ヴォーカル&メロディは歌心に溢れ、初期LE ORMEやEQUIPE 84のようなポップ感とラヴ・ロック的な甘美さとが絶妙にバランス。クラシックの確かな素養がありつつも、人懐っこいポップさを持ち、なおかつ、アーティスティックで奥ゆかしい感性を漂わせていて、もう70年代イタリアン・ロックのマニアは胸を熱くすること間違いありません。ジャケの雰囲気に「おっ!」となった方は聴いて間違いはありません。メジャー・グループのような洗練された完成度はありませんが、イタリアン・ロックならではの「味」がそこかしこから溢れ出る逸品。
64年に英ニューキャッスルで結成されたグループ。STEAMHAMMERやOPEN MINDやHARSH REALITYを手がけたFritz Fryerのプロデュースで70年に録音された唯一作。ソウルフルなヴォーカル、グルーヴィーなオルガン、ブルージー&メロウなギター、もったりとしたリズム、むせび泣くブラスが印象的な土臭く哀愁溢れるブリティッシュ・ロック。TRAFFICが好きな方はかなり気に入ると思います。
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