2013年12月10日 | カテゴリー:ユーロ・ロック周遊日記
タグ: プログレ
一日一枚ユーロロックの名盤をピックアップしてご紹介する「ユーロロック周遊日記」。
いつもは70年代の作品をセレクトしているのですが、今日は、そのDNAを継ぐ新鋭グループをピックアップいたします。
取り上げるのは、スペインのグループで、最近続々と好グループが誕生しているチェンバー/アヴァン・ロックの中でも代表格と言えるグループ、OCTOBER EQUUS。
その2013年作が入荷したのですが、これが素晴らしい傑作。
イタリアのアヴァン系の注目のレーベルALT-ROCKから出た前作も名作でしたが、前作から編成が変わり(キーボードが抜け、アルト・サックスが加入)、よりヴィンテージなチェンバー・ロック/レコメン要素が溢れています。
ロバート・フリップ的なミニマルで緊張感あるフレーズから、ジャジーで流れるような早弾きまで存在感抜群のギターと、温かみあるトーンと対照的にフリーキーにむせぶヘンリー・カウを彷彿させるサックス、安定感抜群のリズム隊によるアンサンブルは70年代の名グループにも引けを取らない素晴らしさ。
アルバムの制作をクリップしたプロモ動画が公開されていたので、どうぞご覧ください!
いや~、痺れますね。
それにしても、このギタリストの持つギター、カッコ良いなぁ。
ギタリストのAngel Ontalvaは、前年にソロ作をリリースしていますが、これがまた傑作!
地中海/中近東音楽のエッセンスが加わっていて、スペインが誇る70年代のチェンバー・ロック名グループMUSICA URBANAを彷彿させる豊潤なサウンドを聴かせています。
70年代にカンタベリーにも負けない素晴らしいジャズ・ロック名作を生み出したスペイン。
そのDNAを受け継ぐグループが出ていることは嬉しいですね。
70年代スパニッシュ・ジャズ・ロックは特集を組んでいますので、チェック是非!
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00年代以降にチェンバー/アヴァン・ロックの優れたグループが続々と出てきていますが、そのスペインの筆頭格と言えるOCTOBER EQUUSのギタリストによる12年作1stソロ。キング・クリムゾン的なバンドのサウンドと比べ、カンタベリー・ミュージックやヘンリー・カウなどレコメン系に通じるヴィンテージ感とともに、地中海や中近東音楽のエキゾチックなフレイヴァーを感じるのが印象的。温かみあるトーンで緊張感あるフレーズを奏でるサックスとフルート、そして艶やかで浮遊感あるギターとが緻密に交差するアンサンブル。そして、アレアにも通じるウネリの効いたエキゾチズム。スペインには70年代に数多くのジャズ・ロック/アヴァン系の名作が生まれましたが、その中のMUSICA URBANAに雰囲気が似ています。往年のスパニッシュ・ジャズ・ロック(ライエターナ・ミュージック)のDNAを継ぐ豊潤な傑作。これは素晴らしいです。
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