2021年10月8日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
スタッフ佐藤です。
9月にリリースされたマーキー/ベル・アンティークの紙ジャケはチェック済みでしょうか。
前回は9月ラインナップの中からマンフレッド・マンズ・チャプター・スリーを取り上げました。
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このたびSHM-CD紙ジャケで再発されたマンフレッド・マン・チャプター・スリーの1stを起点に、重厚な痺れるブラス・ジャズ・ロックをチェックしてまいります!
そして、9月リリースのもう一つの目玉と言えるのが、トゥインクによるブリティッシュ・サイケの名盤『シンク・ピンク』です!
トゥインク。
トゥモロウ~プリティ・シングスを渡り歩き、プリティ・シングスでは英サイケ・ポップの名作『S.F.SORROW』に貢献。
後にはデヴィアンツの面々とピンク・フェアリーズを結成したり、シド・バレットとのグループも画策したり、英アンダーグラウンドの最重要ミュージシャンの一人と言えるドラマーです。
今回は、彼が70年に発表した『シンク・ピンク』から出発して、本作でも印象的に鳴り響くメロトロンをフィーチャーしたサイケ作品を見てまいりたいと思います!
まずは英サイケ屈指の名盤を堪能いたしましょう~♪
アコギやメロトロンが醸し出す英国的哀愁と、アヴァンギャルドでノイジーな混沌が同居する狂気的な音世界。
PRETTY THINGSやPINK FAIRIESなど英アンダーグラウンドを渡り歩く奇才ドラマーが放った、とにかくやりたい放題の大名盤ソロ作!
それでは、メロトロン溢れるサイケ・アルバムを求めて各国へ出発。まずはUSAへと参りましょう!
テキサス・サイケ×メロトロンという異色コンビネーションが魅力の唯一作。
カントリー・タッチの軽快なギターとメロトロンが意外なマッチングを聴かせるパートあり、スティールギターとメロトロンが甘く溶けあう幻想パートありと、「メロトロン・サイケ」として比類なき完成度を誇る逸品なんです!
お次はフランスから、幻想的なジャケットにも惹かれるこの作品をチョイス♪
おお、このタイトル曲、プロコル・ハルム「青い影」にも劣らず胸に来る名曲だなぁ。
甘美なメロディをゆったりと雄大に歌い上げる英詩ヴォーカル、郷愁を誘うオルガン、優雅な管弦楽器やハープシコード、そして全てを包み込むように鳴らされる壮大なメロトロン・・・。
荘厳さと気品に満ち溢れた極上のサイケ・ポップを味わわせてくれます。
最後はギリシャから、この名グループにご登場願いましょう☆
Vangelisが率いたギリシャが誇るサイケ・バンドの2nd。
メロトロンの奥深い音色を生かした深遠なアレンジが印象的で、こちらもProcol Harum「青い影」を想起させるとめどない哀愁を放ちます。
甘い美旋律が次々と溢れ出すメロディメイクの素晴らしさも特筆ものですよ~!
いかがだったでしょうか。
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テキサス出身のサイケ・ハード・グループ。哀愁ほとばしるカントリー・タッチのスティール・ギター、ドラマティックと言えるほどに叙情溢れるメロディ、憂いを帯びたヴォーカル、心揺さぶるハーモニーが印象的。そして、このグループの一番の特徴は、なんとメロトロン!カントリー・タッチのサイケ・ハードのバックに、メロトロンが溢れ出します。カントリー・タッチのギターに絡むメロトロンは、聴いた記憶がありません。しっかし、メロディも歌い回しもアンサンブルも、この泣きっぷりはすごいです。カントリー・タッチの様式美サイケ・ハード?強烈にメロディアスです。1曲目「Circles In The North」なんてドラマティック過ぎて涙出ます。
トゥモロウ〜プリティ・シングスと渡り歩き、プリティ・シングスでは英サイケ・ポップの名作『S.F.SORROW』を残し、後にはデヴィアンツの面々とピンク・フェアリーズを結成したり、シド・バレットとのグループも画策したり、英アンダーグラウンドを居場所に活躍するドラマー。プリティ・シングス在籍時の69年に、トゥモロウやプリティ・シングスやデヴィアンツやティラノザウルス・レックスのメンバーのサポートを受けてロンドンで録音されたソロ・アルバム。シタールやタブラやSEがドロドロと渦巻く英サイケの名作。ドラムが混沌を刻み、ファズ・ギターがエキセントリックにうめきまくるトラックのカッコいいこと!幻想的なメロトロンも特筆。
紙ジャケット仕様、SHM-CD(ディスク1)+CDの2枚組、ボーナス・トラック20曲収録、定価4000+税
盤質:無傷/小傷
状態:良好
帯有
誰もが知る世界のキーボーディスト、ヴァンゲリスがソロ活動を始める前に率いたのが、このAPHRODITE’S CHILD!メロトロンを深く用いた深遠なメロディック・サウンドは、一聴するとProcol Harumの「青い影」さえを思い起こさせるかのようです。こちらは69年リリースの彼らのセカンド・アルバム。鐘の音がメロディックなWake Upを初め、甘い旋律を得意とするサイケデリック・バンドと言えるでしょう!
フランスのスタジオ・ミュージシャンによる71年リリースのプロジェクト作。内容は、PROCOL HARUMやAPHRODITE’S CHILD等を彷彿とさせる荘厳さと気品に満ち溢れた極上のサイケ・ポップ。甘美なメロディをゆったりと雄大に歌い上げる英詩ヴォーカル、郷愁を誘うオルガン、優雅な管弦楽器やマジカルなハープシコード、そして全てを包み込むかのように鳴らされる壮大なメロトロン・・・。多彩な楽器を用いたアンサンブルの完成度もさることながら、優しく哀愁溢れるメロディがどの曲も本当に素晴らしい。シングル・カットされたタイトル曲「Back In The Sun」をはじめ、「青い影」にも負けず劣らず涙腺を緩ませる感動の名曲揃いです。英国サイケ・ポップ・ファンは必聴と言える一枚。
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