2021年9月28日 | カテゴリー:世界のロック探求ナビ
スタッフ佐藤です。
9月リリースのマーキー/ベルアンSHM-CD紙ジャケ新譜はもうチェックされましたでしょうか?
このたびも注目作の多いラインナップですが、その中で取り上げたいのがマンフレッド・マン・チャプター・スリー。
60年代にはカバーを得意とするヒットメーカーとして英国シーンに君臨した鍵盤奏者マンフレッド・マンが、隆盛の兆しを見せていたプログレ/ジャズ・ロックを志向して結成したグループです。
今回は、そんなMMCTが残した2枚の名盤から出発して、硬派なアンサンブルがカッコいいブラス・ジャズ・ロックをチェックしてまいります。
まずは、MMCTによる渾身のサウンドをお楽しみください☆
コロシアムをダークでヘヴィにしたようなこの音、たまんないなあ…。
稀代のヒット・メーカーMANFRED MANNによる第二のリーダー・バンドにして、混沌たる69年英国シーンを反映した濃厚ジャズ・ロック!
不気味だけど妙に惹かれてしまうキーフならではのアートワーク、そして重厚さと淡い叙情性が共存したブラス&オルガンのアンサンブル…。
「これぞVertigo!」な英国ブラス・ジャズ・ロック名盤!
ドイツからは、この隠れた名ブラス・ジャズ・ロック・バンドをチョイス♪
こちらもCOLOSSEUMに通じるドイツのグループ。
COLOSSEUM『ヴァレンタイン組曲』みたいな英ジャズ・ロック meets CHASEなどの米ブラス・ロックって感じ!?
エネルギッシュでグルーヴィーかつ哀愁たっぷりで、この独ブラス・ロックはかなり格好いいです…!
フランスにも重厚でカッコいいジャズ・オーケストラ作品が!あの名ギタリストも参加~。
30名を超えるミュージシャンが演奏に参加した、フランス産ジャズ・オーケストラの傑作!
注目はのちにSANDROSEの一員として名作を残すギタリストJean-Pierre Alarcenの存在で、一聴して彼と分かるアーティスティックな感性を伴った緊張感あるプレーを披露していて必聴もの。
もちろんトランペットとトロンボーンによる重厚なブラス・セクション、対照的に滑らかに舞うサックスも存在感抜群です!
さらにマイナーな北欧の絶品ブラス・ジャズ・ロックもご紹介!
「CHICAGOなどの華やかなブラス・ロック×ザッパばりの雑多さ×北欧らしい職人魂」って感じ!?
おもちゃ箱をひっくり返したように多彩かつハイクオリティな演奏を聴かせる北欧ジャズ・ロックの隠れ名作!
いかがだったでしょうか。
お時間ありましたら関連記事も合わせてお楽しみください☆
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音楽ライター後藤秀樹氏による連載コラム「COLUMN THE REFLECTION」!ブラス・ロック特集の第3回は、BS&Tやシカゴと共にブラス・ロック・シーンを彩った名グループ達に注目してまいります。
69年〜79年にかけて活動したスウェーデンのジャズ・ロック・バンド、74年作2nd。CHICAGOをはじめとする英米ブラス・ロックからの影響と北欧フォーク/トラッド・ミュージックをミックスさせた作風が特色で、特に本作は彼らの創造性がこれでもかと堪能できる傑作!収録内容は21分・7分・14分の大曲3曲。21分の「Carrot Rock Rock (Elephant Nilson)」はクリムゾンの同年の「RED」を思わせるような強靭なオープニングに始まり、まるでELOみたいに壮大でワクワクするヴォーカル・パート、PINK FLOYDをジャジーにしたような深遠なパートなど様々な展開に目まぐるしく移り変わっていく、おもちゃ箱をひっくり返したような楽しさいっぱいのナンバー。中間の「Ten Kronors Polskan」はチェンバー風味の不穏なバスーン・ソロに始まったかと思えば、中盤からはアイリッシュ・ミュージックを思わせる祝祭的なヴァイオリン合奏とCHICAGO風ブラス・ロックが交差してしまう、彼らにしか作り得ないようなヘンテコな一曲。14分の「Collective」ではなんとアフロやラテンの要素を取り入れ、情熱的なパーカッションを交えながらスピーディーかつスリリングなジャズ・ロック・アンサンブルを繰り広げます。これだけ色々詰め込むと収拾がつかなくなりそうなものですが、キワモノ臭はせず洗練された聴き心地なのは彼らの高い技術力によるものでしょう。これまで再発されず眠っていたのが信じられないくらいの北欧ロック名作です。
SLIP&SLIDELTD159(SLIP & SLIDE)
デジタル・リマスター
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マンフレッド・マンの解散後、メンバーだったマンフレッド・マンとマイク・ハグが中心となり新たにスタートさせたマンフレッド・マン・チャプターIIIが、69年に名門ヴァーティゴ・レコードよりリリースしたファースト・アルバム。サックスやフルートなどの管楽器を加えたそのジャズ・プログレッシヴ・サウンドは、混沌とした60年代末のブリティッシュロックシーンを如実に表わしている。(帯より)
70年代前半に活動し、4作品を残したドイツ出身のジャズ・ロック・バンドによる71年デビュー作。安定感ある職人的なリズム・セクションに乗って、熱気ある派手なプレイスタイルのオルガンと、重層的な響きを持つブラスが交錯する、グルーヴィーかつ重厚感溢れるブラス・ジャズ・ロック。これは猛烈にかっこいいです…!ヴォーカルは英語。
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